雑談

2022年3月19日 (土)

「ジャズ批評」誌=ジャズオーディオ・ディスク大賞2021     (追加考察) セルジュ・ディラート Serge Delaite Trio 「A PAZ」

人気企画だが、選考基準が相変わらず不明瞭

 今年も、「ジャズ批評」誌 No.226(2022年3月)は結構楽しませて頂いたが、この恒例の「ジャズオーディオ・ディスク大賞2021」が面白いですね。特に近年音楽を聴く環境の変化は著しく、なかでも音源の入手法が、ネット環境の発展とともに大きく変わってきた。CD、LPなどから配信によるところにウェイトがある状況が顕著となって、ちょっとその世界も今後変わってゆくのかとも思いつつも、私的には、相変わらずCD派で経過しており、こんな企画が今後どんなものに変わってゆくのかともふと思いながらも、今年も昨年を顧みつつ愛読した次第。

Audiodiscaw  特に私は「インストゥルメンタル部門」に注目度が高いのだが・・

① 金賞 : Alessandro Galati Oslo Trio 「Skyness」
② 銀賞 : Yuko Ohashi Trio 「Kiss From A Rose」
③ 銅賞 : Serge Delaite Trio 「A PAZ」

 と、いう結果であった。
 まあ、こうした音楽評価は好みがあるので、それなりに偏ってくるだろうことは解るし、又それぞれの特徴を持って評価しても誰もが賛同することは難しいだろうし、そうは言ってもなんとなく客観的にも、それが順当なところだろうと落ち着くのも必要だろうと・・・複雑なのである。

  たまたま、この①と②のアルバムは私はここで昨年取り上げて感想を書いているので参考にしてみてください。(下記にリンク先)

 私の評価としては、演奏よし、録音よしの① 金賞 : Alessandro Galati Oslo Trio 「Skyness」は順当なところでしょうね。そして② 銀賞 : Yuko Ohashi Trio 「Kiss From A Rose」がちょっと疑問。③ 銅賞 : Serge Delaite Trio 「A PAZ」は、好みによってジャズ演奏の世界に評価が分かれるところと思われ、しかし結果はそんなところに落ち着いたのかと見たところだ。

 実は、これらに疑問が私は何年も前から持っている。それは選考基準が不明瞭だからだ。そもそも「ジャズオーディオ・デイスク大賞」とは何なのかということだ。どうも単に「ジャズ・ディスク大賞」ということでなく、「オーディオ」という言葉が入っていることは、ジャズ・ミュージックとしての曲や演奏のみでなく、オーディオ的感覚を加味しての評価とみれるが、おそらくそうだろう。

Seiichi_goto  選考委員の総評を見ると、私が疑問に思う「②」に関して、選考委員長後藤誠一氏(→)は "ジャズは‥‥演奏もさることながら音へのこだわりも重要である。その両者が絶妙なハーモニーとニュアンスを奏でる、それこそがジャズオーディオであると思う"と述べて、高評価の理由は "ラフミックスと最終マスタリングを並べて2枚組で提供するという斬新な聴き比べアルバム構成が、ジャズオーディオにふさわしいと思い、最終選考でも1位に推挙した"と。おっしゃることの意味はよく解るが、1位とした"演奏もさることながら"の演奏の質が果たして多くのアルバムの中でトップなのだろうか。私から見るとこの「大賞」は、音へのこだわりが評価においてかなりのウェイトで重要なようである。ちなみになんと選考委員10名中で、このリリース・レ-ベルの寺島氏の0点はしょうがないにしても4名が全く評価しないという0点なんですね。このように評価は演奏か音かのどちらかにウェイトを置くかによって全く変わってしまうのである。こんなあいまいな評価基準で選考した結果はかなり不思議なものになってしまっている。
(追記: 同誌の「マイ・ベスト・ジャズ・アルバム2021」にて、なんとライター46名の多きの中で、ベスト5枚の中に②および③のアルバムを挙げた人は皆無でした)


 私が思うには、選考要素をあげ、そのウェイトを定め評価することぐらいはしないとまずいのではないだろうか(後藤氏は少なくとも医学という科学者ですから)。例えば最低で大まかなところとしても、演奏10点満点、録音・音質10点満点として合わせて20点満点での評価とするとか、いろいろのやり方があろうかと思うのである。
 せっかくジャズミュージックを愛し、造詣の深い選考委員の意思が正確に伝わらないのでは残念である。我々が聴くほうとして参考になるのはこのような企画も大いに良いと思うのであり、そのためのその充実を願っているのである。

 追加だが、後藤誠一氏は、音楽の現在のストリーミングを代表的とする配信社会から、CDなどが売れなくなってきたことを憂いつつ、「配信で聴く音楽は保存しない限り、通り過ぎる音楽である。心に留めることは所有する喜びにも通ずる。そしてこの喜びはジャケットを見て、ライナーノーツを読み、倍加される。一枚一枚のCDやLPはミュージシャンの心や魂がこもったギフトである。・・・・そして、自分のオーディオで聴くことが大事である。」と、書いているが、CDやLPから脱皮できない私は、まさに賛成である。

             *      *     *     *     *     *

 さてここで、銅賞の③ 銅賞 : Serge Delaite Trio 「A PAZ」がここでは取り上げてなかったので以下に少々感想だ。

 <Jazz>
Serge Delaite Trio 「A PAZ」
ATELIER SAWANO / JPN / AS169 / 2021

Apazw

Serge Delaite (piano)
Daniel Mayerau (bass except 14)
Denis Maisonneuve (drums)
Herve Faure (tenor saxophone on 14)
Michel Gasperin (bass on 14)

  澤野工房が1年7ヶ月ぶりとしての久々の新譜だったこのアルバム。
 かって、私に好評だった『Sweet And Bitter』(AS162/2018)を思い出すが、彼のフランス的な洒落た明るさのあるアルバムだった。今回はメンバーは変わっているが、基本的にはピアノ・トリオで聴かせてくれる。

Sdw(Tracklist)
01. A Paz
02. Nostalgia In Times Square
03. When Sunny Gets Blue
04. La Valse Des Lilas
05. That's Pad
06. Chez Laurette
07. Bloomdido
08. Our Love Is Here To Stay
09. Line For Lyons
10. Never Let Me Go
11. A Nice Guy
12. Tricotism
13. Joy Spring
14. Fotografia

   そういえば、彼には『Comme Bach』(AS080/2008)のようなアルバムもあった。変わってないのはフランス流の洒落た世界だろう。
 さて、このアルバム、やはり深淵とか暗さとか哲学的とか言う世界とは全く違った明快な優美な世界だ。ちょっと今風のユーロ・ジャズというより、フランス特有の詩的なロマンティシズムといった方がいいのかもしれない。ディラート自身の曲は1曲のみであった。

 M3."When Sunny Gets Blue"、M10."Never Let Me Go"などに詩情性がしっかり描かれているし、M4."La Valse Des Lilas"はフランス的な軽さ、M6."Chez Laurette"はなかなかピアノの描くメロディーが美しい。
 又、M8."Our Love Is Here To Stay"のようなポピュラー・ミュージック・スタイルの軽さなどが印象的。

 究極、フランス独特の洒落た味付きの優雅にして明快といった演奏、私好みとは若干ズレがあったがこれはこれでいい線をいっている。又現代ユーロ・ジャズの流れからはやや古めかしさも感ずるところもあるが、そこは好みであって、録音も良好であり、今回のジャズ・オーディオ・ディスク大賞の銅賞は結果良しの方の順当なところだった。

(評価)
□ 演奏 :  85/100
□   録音 :  88/100

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2021年9月18日 (土)

MQAハイレゾで蘇る・・(1) シェルビィ・リンShelby Lynne 「Just A Little Lovin'」

Image_20210917195701 MQA-HyRes

 ハイレゾ(ハイレゾルーションHygh-Resolution)による音楽鑑賞も一般化してきた。中でも「MQAハイレゾ」の誕生によって、我々にとっては更に身近になった。その音質の良さがあってのことだが、製作の廉価、CDとしての取り扱いの便利さ、ストリーミングやダウン・ロードによる配信の便利さなどから、私も既にその世界に没頭することが出来ている。 

 かってPCを介してのハイレゾに挑戦してきたのはもうかなり前からのこととなるが、ここに来て最も音が良く、身近に取り入れられたのは「MQAハイレゾ」である。このMQAについてはこのブログで2018年に、その可能性に触れたのだが、あれから3年、今や特別のものでなく高音質で聴きたいのなら誰でもすぐに取り入れられるところまでようやく来た。

  ハイレゾというのは・・・・CD(44kHz/16bit)よりも高いレゾルーション(解像度)を持つデジタル楽曲ファイルで、CDよりは高音質を特徴とする。PCM(Pulse Code Modulation=ファイル形式WAV,FLAC)とDSD(Direct Stream Digital=ファイル形式DSF)の二つの音源ファイルが存在するが、その高解像度を記録するためにはファイルが大きくなる欠点がある。
 ところがMQA(Master Quality Authenticated)は、ファイル圧縮技術により、その量を1/2以下には縮小でき(場合によっては1/5)、しかも音質面の時間軸の精度を高め高音質化した。ファイルの縮小化はダウン・ロード、ストリーミング、ディスクメディアにとって有利で応用範囲が広い。

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 これは英国のオーディオ・メーカーMedirianが開発したもので、今やMQAストリーミングとして統合型再生リゾルーション「Roon」を介しての配信サービス「TIDAL」が、欧州、米国、オセアニアに広く普及している。従って既にCDは影に追いやられストリーミング時代になった。遅れたアジアの日本も、もうそれが普及するのは時間の問題となっている。
 又日本では、現在「e-onkyo music」が、MQA音源を提供していて、何時でもダウン・ロードが可能だ。

 MQA方式は、こうして配信が容易で音質がよいことでストリーミング・ユーザーには有難い。一方CD派にはMQA-CDがあり、今まで記録できなかったハイレゾが記録が出来、再生も従来のCDプレイヤーでOKという利点がある。現在Universal Musicを中心に多数リリース。

█ MQA-CDの再生においては・・・・・

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  ①<従来のCDプレイヤーの場合>・・・・アンプと間に「MQAフルデコード対応DAC」を入れるのみでOK (これは「PC」からのデジタル・データの場合も、これにUSBで入れれば良い)。((例)上写真の上段=「ifi NEO iDSD」・・これはヘッドホーン・アンプ機能あり、USB-DACであり、又スマホなどからBluetoothによる無線入力も可能)

  <「MQA対応CDプレイヤー」の導入> ・・・これはそのままアンプに接続でよい(中・高級機が主であったが、普及機も出てきた)。((例)上写真の二段目 「N-mode X-CD3」) 

 この①②のどちらの方法でも良い。

 私の場合は、上の写真のように、①及び②の両方をいろいろな用途を考えて使っているが、それぞれ優劣無く高音質効果を発揮。ただし機種によりその音質は違うので好みを見つけるのも楽しみである。

        * * * * *

 さて、そんなMQAで高音質にCDが変身することにより、かってのアルバムが再び脚光を浴びるようになった。もともと録音の質の良くないマスターのCDはMQAにしたからといって、そう良くなるものでないが、製作時の録音の音質に力を入れて造られたものは、時代が古くても 現在にその価値が蘇ってくるのである。音の高音質化によって見違える程の傑作盤になって蘇る。そんなものを少し紹介する。

█  蘇ったシェルビィ・リン

<Pop-Folk, Folk, Rock, Jazzy not Jazz>

Shelby Lynne 「Just A Little Lovin'」(2008年作品)
Lost Highway Records / e-onkyo : MQA(96kHz/24bit) ダウンロード

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Shelby Lynne[Vocals],  Rob Mathes[Keyboards],  Gregg Field[Drums],  Kevin Axt[Electric Bass],  Dean Parks[Guitar]

 シェルビィ・リンShelby Lynnは1968年ヴァージニア州クワンティコで生まれ、父親の関係で人口200人足らずの田舎町アラバマ州フランクスヴィルに住む。妹と共に大自然の中での少女時代を過ごしたとか。音楽好きの母や祖母の影響を受ける。
 結婚後、ナッシュヴィルに移住し音楽経験を積む。やがてCBSと契約を交わした彼女はカントリー系のシンガーとしてデビュー。アルバムをEPIC等から5枚発表するが鳴かず飛ばず。1999年にロック・シンガーとして再デビュー、 アルバムは派手でないがそれなりに売れ、2000年度のグラミー賞ではベスト・ニュー・アーティストを授賞する。そして、2001年グラミー受賞後初のアルバム『ラヴ、シェルビィ』をリリース。
 このアルバムはその後の2008年作品で、あの故ダスティ・スプリングフィールドDusty Springfieldのトリビュート盤である。

Shelby_lynne_2014w (Tracklist)

 01. Just a Little Lovin' (05:20)
 02. Anyone Who Had a Heart (03:35)
 03. You Don't Have to Say You Love Me (04:13)
 04. I Only Want to Be With You (03:52)
 05. The Look of Love(03:22)
 06. Breakfast in Bed (03:22)
 07. Willia & Laura Mae Jones (04:10)
 08. I Don't Want to Hear It Anymore (04:38)
 09. Pretend (03:08)
 10. How Can I Be Sure (03:37)

 M1のアルバム・タイトル曲、ドラムスからスタート、ギター、ヴォーカルが続く。ブルースロックぽく、ややJazzyでもあり、彼女のヴォーカルには何ともいえない情感があるのだが、やや冷めた雰囲気もあってそこがなんとも魅力。
 とにかく、音質がよく心地よい、これが一つのポイントだ。静かな中に、バックのシンプルな構成でのシンバルの音、更にギターの音は繊細にしてクリア、ヴォーカルをしっかり支えていて変な刺激もなく、ムードがじっくり迫ってくる。ストリングスやフォーンのない構成である為、それぞれの楽器を明瞭に聴けるのも、MQA高音質の利点そのものである。
 M2,  M5 , M8はバカラックの曲。バラード調やボサノバ調など旨くこなしている。
   聴いてゆくとやっぱり彼女らしいカントリー風なところが出てくるも、ムードは牧歌的というのでなく意外に都会的ムードもはらんでいて現代調。多くはバラード調の曲で聴かせ、いずれもじっくり聴けて快感である。
 M9."Pretend"は、彼女の自作、これは彼女のギターでの弾き語りである。
 とにかく聴かせるタイプのアルバムで、聴いてゆくうちに愛着の出るアルバム。

(評価)
□ 曲・歌・演奏  90/100
□ 録音・音質   95/100

(試聴)

 

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2021年2月 3日 (水)

Sony のやる気は半端でなかった-「Sony α1」の登場

フルサイズ・ミラーレス機の創始者としての意地か
・・・遂に出たフラグシップ機「Sony α1」

[カメラの話]

Sony1w  ソニーのカメラがここまで発展してきたのかと実は驚かされている。
 ここに来て、恐るべき高性能機「Sony α1」(→)の登場となったのである。
 
 なんと、Sonyミラーレス・フルサイズ一眼カメラの「α9Ⅱ」の連写等の性能グレード・アップ、そして「α7RⅣ」の高画素の取り込み、「α7SⅢのダイナミックレンジの高性能、ソニー機自慢のトリオの性能を取り込んでの性能アップを図っての新フラグシップ・カメラが登場したのである。
 「α7RⅣ」に近づけた5010万画素メモリー内蔵フルサイズ積層型CMOSイメージセンサー、しかもこの5010万画素での秒間30コマ撮影をAF/AE追従高速連写可能とし、フリカーレス使えないモノを使える工夫、フラッシュがつかえないものを1/200でも使えるとし、更に動態がどうしても歪むところをアンチディストーションシャッターによる改善、そして人物、動物、鳥にも対応したリアル・タイム瞳AFと、信じられない高性能となっている。
 更に、なんと8K画像にも着手し、8K30Pの動画性能を載せた。そして驚きは、スマホとHDMIにより繋いで、画像モニターとして使いながら画像処理して即離れた地に送信できるという離れ業。
 又、ファインダーも944万ドットの高精細OLEDによる高機能EVF、手ぶれ防止は5.5段の補正効果実現した。

  既にここ数年、フルサイズ・ミラーレス機にカメラ界は振り回され、一眼レフ機は大きい上に機能的にもミラーレス機の便利さからは低迷。遅まきながらニコン、キャノンはそろって、この分野にエネルギーを注いだが、ソニーはまたしても一歩先を目指しているのである。しかも相変わらずのコンパクト・ボディーで他社の追従を許さない。私が目下使用している「α7RⅣ」の高画素機から見ても、これだけの機能を盛り込みながらも、そのカメラ本体のコンパクトさは負けておらず、これも脅威である。

 思い返せば、そもそもソニー・カメラに私が期待したのは、あのコニカ・ミノルタのカメラ部門がソニーに移管され発展させることになった時からである。
Dscrx1w  そして次の注目は2012年の「Sony RX-1」(→)が発表されたときだ。なんとAPS-Cサイズが標準化されつつあるときに、35mmフィルム・サイズの所謂フルサイズのセンサーによるコンパクトなミラーレスカメラの出現だ。明らかに大型されたセンサーと、それにも増してレンズの性能が、かっての35mmフィルム感覚で使えるところが、昔からのカメラ愛好家にとってはたまらない。つまりフルサイズセンサーと大口径F2レンズを搭載しながら、手のひらにのる驚異的なコンパクトサイズを実現させたのだった。
 ただ、これに私が飛びつかなかったのは、残念ながらレンズ交換機能の無い事であり、しかし当時必ず交換レンズ対応機が出現することを信じ、待機したのである。

 

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 そしてなんと2013年10月、ついにソニーはフルサイズでミラーレスのコンパクトにしてレンズ交換可能なSony α7」(上)を発表、遂に時は来たと、私は直ちに購入に走った。まだ当時、カメラの二大メーカーのニコン、キャノンは全く興味無しの相変わらずの大きな一眼レフ機に主体をおいていた。しかしそのソニーのなみなみならない努力により、遂にコンパクトなミラーレス機で一眼レフを機能的に対等の領域に入ってきたので、ニコン、キャノンを驚かせたのである。
 一眼レフと言うファインダー構造から脱して、センサーにて感知した画像を見ながら撮影するというEVFによるファインダーの採用、これも私は当時からデジタルカメラにおいて必ず有利になると踏んでいた。高価な無駄なミラー構造そしてプリズム構造を廃してEVFによるところは必ずや光学ファインダーに近づくことを信じていた。当時まだ十分とは言えないが、機能的に耐えられるところまでに発展させたソニーは、堂々とミラーレス機として登場させたのであった。
 更に、レンズ交換可能機であることから、しかも新開発のEマウントの情報公開したため、マウント・アダプターの生産が活発化し、それにより過去の遺産のレンズをメーカーを問わず使用可能としたことだ。私にとっては当時ライカ、ツァイス等の遺産を持ち合わせていたため、それがこのカメラを手にした大きな要因でもあった。

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 そして、このソニー機をその後は、改良・高機能を繰り返してきており、「α7Ⅲ」(上左)に買い換え、更に現在は最も高画素なローパスフィルターレスのα7RⅣ」(上右)の購入により使用している。特に「α7RⅣ」の35mmのフルサイズにての6100万画素という高画素機というのは、昔のフィルム大型カメラも画像の繊細さに於いて遙かに超えてしまい信じられないところにある。
 又、おかげでアダプターの高機能(スマート化)により、目下ライカMマウント・レンズをオートフォーカスにて使用したり、あのコンタックスのカール・ツァイス・レンズもオートフォーカスで使用している。かって私にとって主流であったニコンレンズも使用可能と、楽しみが大きい。

 こうしてデジタルカメラの最も重要なる一つの潮流であるフルサイズ・ミラーレス機は、既に各社のメイン器機になりつつある。一眼レフ愛好家も既にこのカメラを手にしないものは居ないと言って良い程浸透した。私も実はニコンの一眼レフ機はこのところあまり出番が無くなっているという実情だ。
 そしてこうした「Sony α1」高機能機が登場して、この機種の創始者であるソニーの心意気を感ずることが出来たし、これからもこれに甘んずること無く各社が頑張って行くところであろう。特に今やニコンはやや置いて行かれ"ソニー・キャノン戦争"と言われるこの現象も、ユーザーからすれば発展に寄与することになるのだろうと歓迎である。日本のカメラもまだまだ世界的に捨てたモノで無いということで喜んでいる。

(参考)

 

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2021年1月 2日 (土)

2021年の幕開け -「原子心母」「原子心母の危機」

今年は辛丑(かのとうし)年(牛)・・・・・「帰馬方牛」を願いつつ

「帰馬方牛」
戦争が終わって平和になることのたとえ。
または、二度と戦争をしないことのたとえ。
戦争のための馬や牛を野性にかえすという意味から。
(殷の紂王を討ち取った周の武王は、戦争で使った馬を崋山の南で放ち、牛を桃林の野に放って二度と戦争に用いないことを示した故事から)
出典 『書経』

 2019年は全世界「コロナ渦」にのまれ、影に隠れていた世界情勢、そして日本の情勢には、甚だ疑問の姿を感じざるを得ない。歪んだポピュリズム、ナショナリズムの台頭、戦後の平和を維持するリベラリズムに対しての新自由主義の負の部分の支配、人種問題。そして日本での安倍政権以来顕著となった政府の独裁化と道義崩壊、対近隣諸国との政策の危険性、原子力政策の危険性、国民無関心化の助長などなど、新年に当たって多くの問題を考えざるを得ない。

 「丑(牛)」にちなんで、Pink Floyd「原子心母 Atom Heart Mother」そしてMORGAUA QUARTET「原子心母の危機 Atom Heart Mother is on the edge」へと流れるのである
 それはウォーターズの"人間と社会への不安"から荒井英治の"音楽は現実から逃避してはならない"へとの流れである。

 

91pv5nyeiklw  █ <Progressive Rock> Pink Floyd
   「原子心母」 Atom Heart Mother
    Harvest / UK / SHVL-781 / 1970

 
 (Tracklist)

    1. Atom Heart Mother, 2.If, 3.Summer'68, 4.Fat Old Sun, 5.Alan's Psychedelic Breakfast 



1970年発表。
 全英チャート初登場1位、全米でも55位を記録するなど世界的にヒットして、ピンク・フロイドを世界的バンドとして押し上げられたアルバム。
 プログレッシブ・ロックというものを世界をはじめ日本でも認知させた。
 ここには、ペース・メーカーで生き延びている妊婦を見てのウォーターズの人間観から生まれた不思議なタイトル「原子心母」、ロックとクラシック更に現代音楽を融合させたロン・ギーシン。そして既にB面には、ウォーターズにまつわる人間や社会への不安が頭を上げ、それを美しく歌ったM2."If"が登場、これ以降彼の曲はその不安との葛藤が続くのである。M4."Fat Old Sun"はギルモアのギターによる音楽的追求が始まっている。
 アルバム『モア』以降、ギルモアを呼び込んでバンド造りに努力したウォーターズ。しかし四人の音楽感の違いから分裂直前であったが、この『原子心母』ヒットで彼らは嫌が上でもバンド活動を続け、その後の『おせっかい』、『狂気』と最高傑作に向かう。

 

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  <Classic> MORGAUA QUARTET
 「原子心母の危機」 Atom Heart Mother is on the edge
     日本コロンビア/ JPN / CD-COCQ85066 /2014


 

 


(Tracklist)
1. レッド(キング・クリムゾン) Red(King Crimson)
2. 原子心母(ピンク・フロイド) Atom Heart Mother(Pink Floyd)
3. 平和~堕落天使(キング・クリムゾン) Peace~Fallen Angel including Epitaph(King Crimson)
4. ザ・シネマ・ショウ~アイル・オヴ・プレンティ(ジェネシス) The Cinema Show~Aisle of Plenty(Genesis)
5. トリロジ-(エマーソン・レイク&パーマー) Trilogy(Emerson Lake and Palmer)
6. 危機(イエス) Close to the Edge(Yes)
    i) 着実な変革 ⅱ) 全体保持 ⅲ) 盛衰 iv) 人の四季 
7. ザ・ランド・オブ・ライジング・サン(キ-ス・エマ-ソン) The Land of Rising Sun(Kieth Emerson)

Arai0618 MORGAUA QUARTET
荒井英治(第1ヴォイオリン、東京フィル交響楽団ソロ・コンサートマスター)
戸澤哲夫(第2ヴォイオリン、東京シティ・フィル管弦楽団コンサートマスター)
小野富士(ヴィオラ、NHK 交響楽団次席奏者)
藤森亮一(チェロ、NHK 交響楽団首席奏者)

編曲:荒井英治
録音:2013年 9 月 30日、2014 年1月27日、2月7日、クレッセント・スタジオ

   プログレ至上主義者、ヴァイオリンの荒井英治による入魂のアレンジにより、クラシック・カルテットの演奏アルバム。宣伝文句は「この危機の時代に、新たな様相で転生するプログレ古典の名曲群」で、まさにそんな感じのアルバム。
 このモルゴーア・カルテットは、ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲を演奏するために結成されたカルテット。東大震災に衝撃を受けたキース・エマーソンが書き上げたピアノ小品の弦楽四重奏編曲に荒井英治(第1ヴァイオリン)は心を打たれた。震災に伴っての世紀の世界的人災「福島の危機」とピンク・フロイドの「原子心母」、そしてその同一線上にクリムゾン「レッド」、イエス「危機」を見ることで、このアルバム製作となったと。

「音楽は現実からの逃避になってはならない。逆に立ち向かうべきことを教えてくれるのではないか」 (荒井英治)

 

(視聴)

pink floyd "Atom Heart Mother"

*

morgaua quartet "Atom Heart Mother is on the edge"

*

morgaua quartet "atom heart mother"

 

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2020年4月28日 (火)

セルゲイ・グリシュークSergey Grischukのミュージック

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(今日の一枚)我が家の「枝垂れ桜」 (クリック拡大)
Sony α7RⅣ, FE4/21-105, PL

 

YouTubeに流れるSergey Grischukのイージ-リスニング

 「YouTube」のような世界はこのSNS世界の代表格であるが・・・そこに流れる昔のヨーロッパの恋愛映画をふと思い起こすようなミュージックが聴ける。それぱSergey Grischukという演奏家と思われる人のミュージックだ。、どうもその正体を明瞭にする情報が無く、名前から察するとロシアではないかと思われるのだが・・・・。取り敢えず聴いていただいて、情報があったら教えて欲しいのだが。

 

<Easy Listening>

Sergey Geschuk の世界

① "Rain, Rain"

 

② "Echo of Silence"

 

③ "Dream of Love"

④ "Forever Love"

⑤   "My Angel"

⑥   "Pain of Soul"

⑦   "Melody of Rain"

⑧   "Island of my Soul"

⑨   "Music of Love"

⑩   "Always with You"

 

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2019年9月 6日 (金)

[カメラ話題] テックアートから驚きの傑作マウント・アダプター「TECHART LM-EA7」

「ライカMレンズ」を 今人気の「SONY Eマウント・カメラ」で
・・・オートフォーカス動作させるマウント・スマートアダプター
     「TECHART LM-EA7」

(カメラ・レンズ遊び)

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 上の2枚の写真は、今人気のフルサイズ・ミラーレス・デジタル・カメラ「SONY α7Ⅲ」に世界のトップ・ブランドのドイツのライカ・カメラのMマウントレンズをレンズアダプター「TECHART LM-EA7」(下参照)を介して付けた状態だ。左が「ズミクロンM35mm」、右が「エルマリットM90mm」を付けている。
 これがなんと、両者がMF(マニュアル・フォーカス)のレンズであるが、驚きのAF(オート・フォーカス)として機能してしまうという画期的なアダプターなのである。

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                                              ( F/2.0 , 1/250sec , ISO100)

 実はこれは昨年から話題になっていたのだが、大分改良もなされてきたようであり(現在Ver.6である=無線アップデート)、私の場合はここに来て、十数年前に使っていたフィルム・カメラ時代のライカ・レンズの味が忘れられず、それをデジタル機で使いたくなったのである。しかもオートフォーカス機能の無いレンズをオート・フォーカスで使おうという離れ業なのだ。(上がその[作例 1] 「Sony α7Ⅲ + エルマリットM 90mm」で、ガマズミの実にオートで焦点を合わせ撮ったもの)

 このアダプターのメーカーのTECHARTというのは中国のメーカーで、日本にこの製品を大量に送込んできている。こうした画期的製品を目下は中国のお家芸化していて、日本でも昔と違って評価も上がって来ている
 今年早々に紹介したコンタックスNレンズをSONYα7に付けてオートフォーカスで使えるスマート・アダプターfringer社の「SMART ADAPTAER FR-CNSE Mark Ⅲ」なども性能は良く評価は高いが、それに匹敵する注目製品である。

 このように電子接点によりカメラに情報を伝えオートフォーカス機能などがあるものをスマートアダプターというが、ここで取り上げたアダプターは下のようなものである。

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 この「LM-EA7」は、MF方式のライカMマウントレンズを、どうやってAF動作させるのかと言うと、これはテックアートが独自開発したモーターを内蔵し、Sony Eマウント・カメラからのバッテリーによる電流により、レンズ側のマウント面を前後に動かしてピントを合わせる。繰り出し量は4.5mmで、レンズのピントリングを無限遠にセットしておけば、無限遠から近接までAFでピントが合うという仕掛け。

Img_1785trw_20190905163501 オールドレンズはその大半がMFレンズだ。そしてマウントアダプター経由でデジタルカメラで使う際も当然MF撮影となる。ところがその常識を、これはあっさりと覆す製品として登場したのだった。このテックアートの「LM-EA7」は、ライカMマウントレンズをSony機でAF動作させるマウントアダプターだ。従って、かっての名器コニカのレンジファインダー・カメラのHEXAR RFも実はMマウントであるので、このM-HEXANONレンズも当然使える(右--作例下)のだ。合焦までの時間も思った以上にスムーズで、しかも合焦精度も悪くない。

Img_1798trw_20190905165001 そして更に面白いことに、例えば、ニコンのレンズも実はニコン独特のFマウントであるが、それをライカのMマウントに変えるアダプターもあり(例えば K&F concept NIK-L/M  )、それを付けるとこの「LM-EA7」に付けられるので、結局のところSONYのデジタル機に付けられると言うことになる(オールド・レンズNIKKOR 50mm F/1.4を付けた例が右)。その結果、ニコンのオールド・レンズはニコンのカメラではオートフォーカス撮影することが出来ないのに、なんとSONYのカメラではオートフォーカスレンズとして復活できるという珍現象も起きているのだ。

 これはSONYは、自己のレンズのEマウントの基本仕様を2011年4月から無償開示していることにより、各社がこのEマウントのレンズを始めアダプターなど制作していることが、こんな現象を起こす源であるようだ。

 (作例 2)  Sony α7Ⅲ + [TECHART LM-EA7] + Konica M-HEXANON 50mm F2

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                                                ( F/2.0,  1/1600,  -1.3eV, ISO100) 
*
 (作例 3)     Sony α7Ⅲ + [TECHART LM-EA7] + [NIK-L/M] + NIKON NIKKOR 50mm F/1.4

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                                              ( F/1.4, 1/2000,  ISO640)
(参考)
[TECHART LM-EA7の概要]
  「ライカMマウントレンズ」をソニーα「Eマウント」規格のミラーレスカメラに取り付けるための、AFモーター搭載の電子マウントアダプター。
 (特徴)
■TECHART独自開発したAF駆動用モーター搭載、MFレンズのAF動作を実現
■コンティニュアスAF(AF-C)対応
■他社のMマウントアダプターを組み合わせて使用可能
■ヘリコイドで最短撮影距離を延伸、繰り出し量:4.5mm
■レンズデータ(10本まで)の記録可能
■無線で製品アップデートが可能

対応機種
ソニーα9、α7RIII、α7III、ソニーα7R II、α7 II、α6500 およびα6300など、位相差AF搭載のEマウントカメラ

(参考)

*

 

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2019年3月 5日 (火)

白の世界 (その2) 5題 / ミケ-レ・ディ・トロ・トリオMichele di Toro Trio 「il passo del gatto」

[白の世界]
        雪中撮影行 2019  (2)     

      ~別室 「瞬光残像」https://photofloyd.exblog.jp)と連携

 今年の冬期は既に2月末から春の気配が感じられ、雪国でも降雪量は例年より少なく異常な天候であったと言える。日本各地でも桜の開花は例年より早く予報されていて既に開花の始まった地域もある。
 そんな中でも、まだ例年であれば3月前期は雪国では「雪の世界」であって、「白い世界」が当然と言うことで、今年2月に撮影した一部を続けることにする。

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[6] 「外柔内剛-3」  見た目は弱々しいが、実は強い意志を持っている。

                                          *

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[7] 「剛毅朴訥」 意志が強く武骨で無口な様子
    騒ぐ様子もなく冬季には葉を落としじっと耐えている木々の意志の強さを感じる。

                                             *

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[8] 「宏大無辺」 広々として限りのない様。

                                            *

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[9] 「堅忍不抜」 我慢強く耐え忍んで、意志を貫き通すこと。

                                          *

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[10] 「独立自尊」 他の援助に頼らず自力で行うこと。自己の尊厳や品性、人格を保つこと。

                     (画像はクリックにて拡大)

(撮影機材)
CAMERA : SONY ILCE-7M3
LENS : ZEISS Vario-Tessar FE4/16-35 ZA OSS,    FE4/24-105 G OSS
FILTER : Kenko PRO1D  C-PL(W)

     *        *        *        *

<今日のJAZZ>

ミケ-レ・ディ・トロ・トリオ
Michele di Toro Trio 『il passo del gatto』

Abeat for Jazz / Italy / AB JZ 045 / 2007


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Michele Di Toro (p)
Yuri Goloubev (b)
Marco Zanoli (ds)


List


Trio 昨年一月に、ここで取り上げたイタリアのピアニストMichele Di Toro のトリオ作品。これは2007年のアルバムである。
  昨年末の寺島靖国の『for Jazz Audio Fans Only Vol.11』に、このアルバムから"Ultimo giorno in Via Palazzi"が選ばれており、現在手に入る彼らのアルバムでは、これのみ手持ちになかったので取り寄せて聴いている。相変わらずテクニシャンぶりと斬新なセンスと抒情性を加味した素晴らしい演奏。曲にはベーシストYuri Goloubev の貢献も演奏と共に大きくしかも録音がこれ又良い。

(参照) ミケーレ・ディ・トロ・トリオのその他アルバム
       ①『PLAYING WITH MUSIC』(BA161CD/2017)
       ②『PLAY』 (ABJ2134/2014)
     (http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/jazz-bar-2017.html

(評価)
□ 曲・演奏 : ★★★★★☆
□ 録音   : ★★★★★☆

(視聴)

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2019年1月 8日 (火)

平成の終わりは平和の終わりでは困る? 2019年米国と日本の不安

「平成の最後の年」の始まりに・・・・・平成は何だったのか?

 新しい年を迎えてようやくここに来て新年の騒ぎから一段落。ふとこの新元号(年号)年の前途に想いを馳せると、何故か不安というか落ち着かない気分になるのは私だけであろうか。
 明治以来の「一世一元の制」による「平成」も、平成天皇の退位することから始まった歴史的意味論。”平成明仁天皇(1933-)は歳を取った、そして国民の象徴から降りる”という意味は何なんだろうかと、つまり「象徴論」にもふと疑問を持ちながらのこの日本の歴史に一つのけじめが付けられようとしている平成31年。

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 しかしそれ以上に世界は激動の様相を呈してきた。

① 米国トランプ政権の世界攪乱 

Donald_trump2w 歪んだポヒュリズムPopulismからの自国第一主義の成せる技。国際機関・機構の無視。大衆の欲求不満や不安を煽ってリーダーとしての大統領の支持の源泉とする手法が愚行にも行われれば、民主政治は衆愚政治と化し、一般庶民大衆のエネルギーは自由の破壊、集団的熱狂に向かってしまう危険性。
 
ナショナリズムNationalismの台頭を促進させるに至る。
 
リベラリズムLiberalism(啓蒙思想から生まれた近代思想の社会自由主義Social Liberalism)に相対する新自由主義neoliberalismの負の部分の露呈。
 
リバタリアニズムLibertarianism(古典的自由主義=自主自立、福祉政策の否定、所得再分配製作の否定)の蔓延。
 
米中貿易戦争=米国派遣の維持

 「新自由主義neoliberalism」
 特にこの「新自由主義neoliberalism」をよく知る必要がある。1979年英国サッチャー首相、1981年に就任したレーガン大統領以来の英・米国における主流的経済思想であり、日本に於いても小泉内閣がその顕著な姿を示したのだが、それは安倍内閣に繋がっている。
 価格統制の廃止、資本市場の規制緩和、貿易障壁の縮小などの下に、特に民営化と緊縮財政などの政府による経済への影響の削減などの経済改革政策であったものが、 国家による福祉・公共サービスの縮小(小さな政府、民営化)に繋がり、大幅な規制緩和、市場原理主義の重視は、それによって社会の一部の構成員への富の集中と貧困層の増大を生む結果となっている。

 世界的レベルで見ると、資本移動を自由化するグローバル資本主義は新自由主義を一国規模から世界規模まで拡大したものともみられている。しかしそれが丁度日本の平成時代に、あっと言う間に世界の主流となったのだ。しかしその結果、それに極端に相対する流れを生むきっかけにもなってしまった。”グローバリゼーションによって加速する人の移動や外国の文化的影響を排し、国民国家という枠に回帰しようという志向性をもつ思潮”が反グローバリズムであり、なんとこの数年急速に成長している。トランプ以来顕著となったのは、反EU(ヨーロッパ連合)や反自由貿易、反移民などを掲げる思潮・イデオロギーや政党などが世界各地に台頭したことだ。そして急速に勢いを得ている。これらの思潮は、ある意味では歪んだポピュリズムとしての性格を示してきたこのトランプ時代の産物でもあると言えるのか。

 しかし米国にはこの新自由主義は決して崩れない基調がある。そしてトランプの出現は何をもたらしているのか、彼の政策は国境を越えて経済活動拡大し利潤極大化を目指す多国籍企業とは別ものであり一見”反新自由主義”のように見えるが、それは”反グローバリズムを装った新自由主義に自己中心主義の上乗せをしているに過ぎない”との見方が正しいようだ。現に合法的移民は積極的に受け入れているし、不法移民は徹底的に否定している。"征服民族である彼の言うオリジナル米国人"の存在と利益を最優先しているだけだ。それにしてもあの暴言、不節操と言う表面(おもてづら)とは別に、国民の支持を得るアメリカ的何かが確実に存在している。それを我々は知らねばならないのではないか。

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 このところのミュージック界では”トランプ批判”が目立つ。先陣をきったロジャー・ウォーターズの2018年12月までの二年間に及んだ世界ツアー「US+THEM tour」上左)、 ラテン・アメリカの血の入ったインドラ・リオス・ムーアの叫びのアルバム「CARRY MY HEART」 (上中央)、そしてここに来てのアントニオ・サンチェスのアルバム「LINES IN THE SAND」(上右)の登場、更にあのアイドル・テイラー・スウィフト(右)ですら公然と批判を述べた。これらのこのようにトランプ批判の流れと犠牲になっている人々への想いを寄せる心は強まっている。これは何を物語っているかは自ずから知れるところである。

800pxpresident_barack_obama_2 更に興味あることはバラク・オバマ元米国大統領が、アメリカの音楽チャートの上位に初登場したニュースだ。彼の名前は俳優でシンガーのクリストファー・ジャクソンChristopher Jacksonの曲「One Last Time (44 Remix)」に、ゴスペルシンガーのベベ・ウィナンスとともにフィーチャーされ、曲中には彼が、初代米国大統領のジョージ・ワシントンの辞任挨拶を引用した演説が盛り込まれている。ビルボードのHot R&Bソングチャートで急浮上したのである。このよって来たるところは・・・と問う事も、米国の良心を知る上に必要だ。

② 安倍政権下の諸問題

 あの昭和・平成時代では歴代総理の中でトップの圧倒的人気のあった小泉純一郎以来の「新自由主義neoliberalism」、つまり”小さい政府、規制緩和、社会保障費圧縮などの構造改革”と”市場原理主義の重視をする経済改革政策”は続いて来た。
 これは国家による富の再分配を主張する自由主義liberalismや社会民主主義Democratic Socialismと対立する面を持っている。そしてその性格はこの安倍時代に明確になり、その結果もたらしたものとして、格差の拡大、国富は1%の富裕層と大企業に集約が進んでしまっているのではないだろうかという批判に耐えられるか。

Photo_2  ▶誰もが認める安倍総理の独裁化、中央官庁エリート社会の墜落、企業の経営倫理の崩壊
 
安倍自民党のおごりと不誠実
 
官僚の文書改ざん・財務省の道義崩壊と腐敗
 
御用マスコミ、そしてテレビを代表する国民総無関心化路線へ
 
国防費の増大 
 
外国人労働者はまさか現代の奴隷制度なのか
 
対北朝鮮、対韓国の日本政策の危険性
 
北方領土問題と平和条約の意義
 
異常とも言える日本の自然災害
 
捕鯨問題と国際機関からの脱退の意味するもの
 
沖縄基地問題と対米関係
 
学問と教育の軽視、教育者・研究者環境の劣悪化

 まだまだ取りあげるとキリがない。新元号に期待して希望的に今年は全てが動く年であることは事実だが、しかし米国にそして日本に問題が山積みされている。さらに世界的には欧州には英国(EU脱退)からイタリア(政治的混迷)、フランス(反マクロン経済政策運動)、ドイツ(リベラル・メルケル首相の支持低下と新興右翼政党「AfD」)をはじめ新たな問題が山積みとなり、中近東、中国、東南アジア、南アメリカのどこをみても戦後の反省から築いてきたものの崩壊が進みつつある。
 少なくとも日本に於いては・・・・意外に大切なのは、ある人がいみじくも言った”この現実にみる西洋思想の弱点が浮き彫りの中では、原点の東洋思想の良い点に今こそ目を馳せ、極めるところ儒教の真髄である「仁・義・礼・智・信」ぐらいは基礎に持って動くべきだ”まさにそうあって欲しいものである。

(取り敢えず・・・・・)
Photo_3 こんな時代に間違いのない道を歩む為に今必要な事は、日本の昭和時代の戦争の反省からの再スタートとその経過から、平成の30年をしっかりそれなりに分析し、これからの時代を評価出来るものを持つ事だと思う。

 実はその意味に於いても、学者をはじめ歴史研究者の語ることは勿論それなりに重要であると思うところだが・・・もう少し砕けた話としては、昨年友人から紹介された本がある。それは右の赤坂真理という1964年東京生まれの女流作家の講談社現代新書「愛と暴力の戦後とその後」(2014年第一刷発行現在第11刷)(→)である。私からすると日本の戦後の歴史の一大事件「60年安保闘争」に関して全く関わっていない人達の書き物は評価が難しいところにある思って来た。しかし現在60年安保闘争に関わった人間は少なくとも75歳以上といってよい。早く言えば後期高齢者に当たる。今や昭和の時代の、平成の時代の若い人達こそ、現状の日本をリードする人間である。その為に現状を知るためにも日本の歴史を知り語るべきと思う。そんな時にこのような事を書く人間が居るということを含めて興味深く読んだ本であるので取りあげた。

(その他の参考書)
「新自由主義の自滅 日本・アメリカ・韓国」
    菊池英博 著            文春新書 2015
「アベノミクスの終焉」
    服部茂幸 著            岩波新書 2014
「新自由主義-その歴史的展開と現在」
    デヴィド・ハーヴェイ著      作品社   2007
「新自由主義の復権-日本経済はなせ停滞しているのか」
    八代尚宏 著            中公新書 2011

(試聴)

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2018年11月 1日 (木)

この10月は、ちょっと「城巡り」~その2

名城四国編

 昨年の10月に続いて、今年もちょっと城巡りの機会がありました。
 城でもやはりなんと言っても天守閣が魅力があるのですが、現在日本全国でも「現存天守」と言われるものは、寂しいことですが12城しかないわけで、そのあたりは全て見ておきたい気持ちがある。つまり再建した城はどうしても味わいに欠けると言うか、どこか空しいのですが、現存天守はやはり心に響きます。

 (参考1)「天守閣の分類」
    ■ そのまま現存している天守
     ①現存天守 : 江戸時代からのそのまま現在に残った天守
    ■ 復元した天守
     ②木造復元天守 : 図面をもとに忠実に復元
     ③外観復元天守 : 図面の外観のみ復元
    ■ 忠実な再現なし
     ④復興天守 : 天守はあったが忠実な再現はせず
     ⑤模擬天守 : 本来は天守なしの場合に作られたもの 
 
(参考2)「現存天守」
   全国見渡してわずか12城しかない。それは弘前城、松本城、丸岡城、
犬山城、彦根城、
   姫路城、松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城、の12城。

 

□ 高知城 (現存天守) 2018.10.19

Pa190567w2_4 好天の高知城を拝見できた。高知市の中央にある。規模は大きいとは言えないが、なかなか美しいたたづまいである。日本100名城に選定されている。別名鷹城(たかじょう)。
 江戸時代に建造された天守や本丸御殿、追手門等が現存している貴重な城。

 江戸時代初期(慶長8年1603年)に、関ヶ原の戦いの功績者・土佐藩初代藩主・山内一豊によって着工され、2代忠義の時代に完成したもの。3層6階の天守は、一豊の前任地であった掛川城の天守を模したといわれているらしい。名称は一豊により河中山城(こうちやまじょう)と名付けられたが、その後、高智山城と名を変え更に現在の高知城。 
 一度城下町の大火で焼失し、寛延2年1749年に再建されたもの。
 追手門が現存し、そのバックに天守が見られ、美しい。現在、自由民権運動の板垣退助の像も置かれている。

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□ 松山城  (現存天守) 2018.10.20

 愛媛県松山市にある城。現在は「松山城」と呼ばれいるが、別名金亀城(きんきじょう)、勝山城(かつやまじょう)。(各地の松山城と区別するため『伊予松山城』と呼ばれることもある)。この10月好天の下、訪れることが出来た。

Img_1221trw 松山城は、松山市の中心部である標高132mの城山(勝山)山頂に本丸があり(今回宿泊した道後温泉から見た写真→)、裾野に二之丸(二之丸史跡庭園)、三之丸(堀之内)がある、広大な平山城だ。
 大天守(現存天守の1つ)を含む21棟の現存建造物が国の重要文化財に、城郭遺構が国の史跡に指定されている。
 昭和初期の1933年に大天守を残して焼失した。その為連立式天守群の小天守以下5棟をはじめとする22棟(塀を含む)が木造で復元された。したがって現在、かっての立派な威容を誇っている。

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*
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  天守は安政元(1602)年に落成したもので、三重三階地下一階の層塔型天守という様式で、江戸時代最後の完全な城郭建築だそうだ。
 天守と小天守、隅櫓を渡櫓で結ぶ天守建造物群は、連立式天守を備えた城郭と言われるもの。なかなかお見事な構造である。
 親藩・松平家によって建築されており、そのことを物語る「葵の御紋」が瓦などに見られる。

Pa200677tr3w 現在はこの城址は市民や観光のための公園の形で管理され、市の中心観光地である。私の訪れたのは秋の好天で、多くの観光客で賑わっていた。山頂の天守までは昇るのは大変なため、ロープウェイ、リフトが途中まで運行されていて、かなり観光客にとってはスムーズな鑑賞が出来る(右のように地元の大学生の暖かい歓迎を受けた→)。

 昨年、ここでジャズ・ブロガーのJamkenさんに勧められた城で、是非とも、と・・・・訪れた次第。     (click to enlarge)

(参考)

① 高知城

            *              *

② 松山城

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2018年9月 1日 (土)

NIKON遂に「SONYの二番煎じ」への道に

面白くなったミラーレス・カメラ戦争本格化
~キャノン、ニコンの参入

 ソニーが今から5年前の2013年にスタートさせた「α7シリーズ」で本格化したミラー・レス・一眼カメラであるが、フルサイズのセンサーを持ってのその小型化、高性能化が世界初の大成功を納め、今やミラーを持つ往年の一眼レフを圧倒するところまで来た(↓左「Sony α7RⅢ」 、↓右「Sony α7Ⅲ」 。この他最高級機「Sony α9」もある)。
 そこで、なんと言っても日本のカメラ界をリードするニコン、キャノンは黙って見ている訳にゆかなくなったところに追い込まれたわけだ。

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■ キャノン
Eoskissmw_3 そしてつい先日、キャノンは恐る恐る何時もの様子見のテスト機であるCanon Kissシリーズに、ちょっと試験的にSonyのフルサイズまでには及ばなかったが、取り敢えずはAPS-Cサイズのミラー・レス機を発売した( 「Canon Kiss M」 →)。これによってユーザー離れを防ぐ意味でのSonyに対抗してのミラーレス機にも本腰を入れますよと言うアッピールをした訳だ。しかし機能の点からもあらゆるところで1ランク下のために、話題性があったにも関わらず、イマイチの反応でちょっと空しい状況にある。しかしこの結果から、おそらくキャノンは企業力でSonyを越えるべく新展開を試みる一つの序章とする事であろうと想像出来て、これは又面白いと言うところだ。

180905_canon_eos_r_revealedw960_2(追記) 2018.9.6
  キャノンもフルサイズ・ミラーレスの発売が決定・・・・「Canon EOS R」 (→)   
 Sony α7Ⅲに対応したものとして新マウントにて開発されている。ニコンより発表は遅れたが、発売は早い。ボディーは急遽の開発らしくSony α7シリーズよりかなり大きい(ニコンもソニーより大きいが、それより更に大きい)。

■ ニコン
 さて、そこでニコンはどうかと言うと、ニコンの最高級機である「Nikon D5」の機能をもSonyのαシリーズのベーシック機である「α7Ⅲ」ですら凌駕されるところに至っていることに危機感を持ったのは事実だろう。ついにここに来て今年末に発売するカメラを、なり振り構わす現行発売しているカメラを尻目に大々的宣伝に入った。あまりのSonyのミラーレス・ブームに指を咥えてみていることは出来なかったのであろう。(なんと好評だったNikon D850も影に隠れそうである)

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  そしてそこに出現したのは、先ずは対抗上フルサイズ・ミラーレスに限定し、ボディは撮像素子の異なる「Nikon Z7」(↑左)と「Nikon Z6」(↑右)の2種類で、「Z7」は有効画素数4575万画素の裏面照射型CMOSセンサー採用の高画素モデル、「Z6」は有効画素数2450万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用したオールラウンドモデルという位置付けのものを発表した。そしてマウントも新しい「Zマウント」とし、それに対応した最新レンズ「NIKKOR Z」3本や、既存のFマウントレンズに対応した「マウントアダプター FTZ」も発売に合わせて投入するのである。

 これを「Sony αシリーズ」と比較してみると、ニコンはまあよくここまで”ソニーを意識しての二番煎じ”を展開したものだと、呆れるというか、露骨というか、見方によっては最近のキャノンに比してニコンの業績不振がそのまま窺い知れるところとなった。
 それは、明らかに①「Sony α7Ⅲ」に対しての「Nikon Z6」、②「Sony α7RⅢ」から「Sonyα9」を意識しての「NikonZ7」という構図が見事に見られるからである。価格構成、機器の内容が当に右習えに近いと言うから驚きである。ただし「Sony α9」までには至ることが出来たかどうかは疑問のようだ。
 まあそれでも、カメラ・ユーザーからすれば、比較対象が増えることで楽しいことでもあるのだが、ミラーの無いフリーな構造下であるので、もう少しあっと驚く”ニコンらしいミラー・レス”と言ってもよい注目新技術は無かったものかとちょっと寂しくもなる。


 こうして、どうも高度な技術と費用が要求されるかってのミラーによる一眼レフから、そこをエレクトロニクス化でカットし、画像高機能に費用を転化するミラーレス機に傾いてきたのは事実である。ニコンが遂にここまで力を入れてきたことで、更なるミラーレス・ブームはエスカレートすることは間違いない。現状では、キャノンが遅れをとってしまっているが巻き返しを図るのは目に見えている。そこで今年はカメラ界にとって記念すべき新段階の年なのかもしれない。

Alpha_7000_01 「カメラの歴史」を見ると、・・・・・・・・ソニーの「αシリーズ」というのは、常に新技術を売り物にしてきたミノルタ・カメラの歴史でもある。30年以上前の1985年には、ミノルタ(現コニカミノルタ)が世界初の実用的なシステムを持つオートフォーカス一眼レフカメラ「α-7000」(→)発売してカメラ業界全体へ大きな衝撃を与えた。これは「αショック」と言われるほどの大事件であったのだ。
 すぐさまニコンは1986年過去のシステムと互換性のあるオートフォーカス一眼レフカメラ「ニコンF-501」を、キヤノンは1987年それまでのシステムとは互換性はあきらめ、レンズ内モーターで迅速なピント合わせの「EOS650」を発売してこれに対抗したのだった。こうしてなんと数年後にはあっと言う間に半数以上のカメラがオートフォーカスとなってしまった。
 この「αショック」を起こしたミノルタのカメラの流れは、コニカミノルタを経てソニーへと流れるのである。まず2005年、ソニーはαマウントを採用したデジタル一眼レフをコニカミノルタと共同開発を企画。その後、ソニーはそのコニカミノルタを技術陣、工場などそっくり引き受けて「αブランド」を発展させたのである。ソニーはもともと撮像素子を製造していることもあり、更にレンズはカール・ツァイスと協力関係に有り、新開発は順調に展開、今日のカメラの大ブランドへと発展したその一つがこのミラーレス・カメラであった。

(参考)
ミラーレス機 最新「Sony α7シリーズ」紹介 (ネット上の記事より転載)

 ソニーα7R III (ILCE-7RM3)(2017年11月25日発売) - α7RIIの後継機(7R,7RIIは併売)。画像処理システムのBIONZ Xは新世代になり、画像処理をサポートするフロントエンドLSIも搭載したことで広いダイナミックレンジを実現。連続撮影も約4,240万画素×約10コマ/秒の高解像度かつ高速連写になり、常用感度は最高でISO32000までアップ、使用頻度の高い中感度域では約一段分のノイズ低減を実現。光学式5軸ボディ内手ブレ補正も世界最高の5.5段になり、フォーカスはα9同様「4D FOCUS」に対応。瞳AFの追従性能も、約2倍に向上した。動画撮影面では、ソニー製デジタルスチルカメラとして初めて、撮影後にカラーグレーディングを必要としないインスタントHDRワークフローを実現するHLG(ハイブリッドログガンマ)方式による4K HDR撮影に対応した。ファインダーは、α7IIと比べて最大輝度が約2倍になりファインダー倍率0.78倍を実現したQuad-VGA OLED Tru-Finderを搭載する。

ソニーα7 III(ILCE-7M3)(2018年3月23日発売) - α7IIの後継機(α7及びα7IIは併売)。センサーシフト式5軸手ブレ補正は7IIと比べて0.5段分上昇し、5.0段分の補正効果を実現した。センサーは同機と比べて裏面照射型のExmor Rと新世代のBIONZ Xの組み合わせに変更され、α7R IIIで対応している「4D FOCUS」にも対応、瞳AFモードはAF-Cでも利用可能になった。シャッターチャージユニットに最新型を採用したことにより、AF/AE追従で最高約10コマ/秒の高速連写(サイレントモード含む)も可能になった。また、4K記録ではα7R III同様ハイブリッドログガンマによる4K HDR撮影にも対応した。また、USB端子はSuperSpeed USB(USB 3.1 Gen 1)対応に変更されている。

(My Photo = α7) 
  「A Memory of Summer2018」
      Sony α7Ⅲ ILCE-7M3,   ZEISS Vario-Tessar FE 4/16-35 ZA OSS

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(視聴) ニコンZシリーズ紹介

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