マリリオン

2016年10月12日 (水)

マリリオンMarillionのニュー・アルバム登場「F.E.A.R.」

健在なりⅡ期プログレ(1980年代)の雄

 プログレッシヴ・ロックも'70年末には衰退期を迎えたが、その'79年に、フィッシュ(ヴォーカル)、スティーヴ・ロザリー(ギター)、ディズ・ミニット(ベース)、ミック・ポインター(ドラムス)、ブライアン・ジェリマン(キーボード)をメンバーとして誕生した「マリリオンMarillion」は、その後、ベースがピート・トレワヴァス、キーボードがマーク・ケリーに交代はあったが、'82年にアルバム・リリース・デヴュー。
 彼らのアルバムは実にストーリー性が高く、しかも英国プログレッシヴ・ロックの伝統をふまえ、そこに革新性をも持って、プログレの低空飛行時代に我々を慰めてくれた。

Photo その後、'89年には、カリスマ的なヴォーカリストのフィッシュが脱退、新たに加入したスティーヴ・ホガースの才能が花開き、シリアスな問題にアプローチするというさらなる飛躍を遂げたマリリオン。その彼らが、あの最高作と言われる『Brave』 から22年、前作『Sounds That Can't Be Made』以来久々の(4年ぶり)スタジオ・アルバム『F.E.A.R』が登場した(18作目)。

<Progressive Rock>
Marillion 「Fuck Everyone And Run (F.E.A.R.) 」
Ward Records / JPN / GQCS90227 / 2016

91zwnkw
(Members) Steve Hogarth(Voc.), Mark Kelly(key.), Ian Mosley(Drum), Steve Rothery(G.), Pete Trewavas(Bass)

 17のパートから成る全6曲を展開。ここにもコンセプトを持ったストーリー性の高い問題意識の凝集がみられる。(Tracklist ↓)

Fearlist  オープニングは静かなアコギの調べ、ホガースのヴォーカルで、人間の欲望の形The Goldに焦点をあてた曲「EL DORADO」で、彼らのコンセプトをスタートさせる。サウンドは次第にキーボードを加え壮大な世界へと導く。これはまさにプログレの伝統そのものですね。この曲でのパート”FEAR”で、テーマであるMoneyに関わる醜い人間の姿を訴える。
 「LIVING IN FEAR」は、”万里の長城”、”マジノ線”、”ベルリンの壁”を挙げて"What a waste of time(なんて時間の無駄だ)"と・・・・。
 「THE LEAVERS」この曲では、インスト曲に彼らの今までの集大成の如くロザリーのギターも泣いて納得の演奏を聴かせる。
 「WHITE PAPER」で唄われるのは、納得出来ない社会に歳を重ねた彼らの空しさか?。
 「THE NEW KINGS」ここでは、民主主義・資本主義の限界、又一方ソ連の崩壊の生んだロシアの得体の知れない見るに堪えない姿・・・・・・"The New Kings"の正体は?。
 「TOMORROW'S NEW COUNTRY」は、現代の危機から未来はあるのだろうか・・・・と。

 彼らの現代社会に対しての批判的姿勢を貫いており、切々なる訴えとして危機感を歌い上げたトータル・コンセプト・アルバムであり、全編を通してサウンドは美しい。ホーガスのヴォーカルは相変わらず切なさを訴えるところで仕上がっている。

Members3tr
 しかし、このアルバムを聴いて感ずることは、今の若者にこの心は響くところがあるのだろうかという疑問だ。既に時代はあの「反省の時代」を知らない世代で埋められているわけで・・・、これは「人間解放の60年代」を実感して過ごしてきた人間のみの感性に宿るところに終わってはしまわないだろうか?。人間の行動原理の裏に潜む危険性は常に反省の繰り返しとなってしまわないだろうか?。そんな疑問を感じながら聴いたアルバムであった。

(参考 Marillion  Discography)

「独り芝居の道化師」 - Script For A Jester's Tear (1983年)
「破滅の形容詞」 - Fugazi (1984年)
「過ち色の記憶」 - Misplaced Childhood (1985年)
「旅路の果て」 - Clutching At Straws (1987年)
「美しき季節の終焉」 - Seasons End (1989年)
「楽園への憧憬」 - Holidays In Eden (1991年)
「ブレイヴ」 - Brave (1994年)
「アフレイド・オブ・サンライト」 - Afraid Of Sunlight (1995年)
「ディス・ストレンジ・エンジン〜遠い記憶に」 - This Strange Engine (1997年)
「レイディエーション」 - Radiation (1998年)
Marillion.com (1999年)
Anoraknophobia (2001年)
Marbles (2004年)
Somewhere Else (2007年)
Happiness is the Road (2008年)
Less Is More (2009年)
Sounds That Can't Be Made (2012年)
F.E.A.R. (2016年)

(試聴)

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2012年12月29日 (土)

2012年ROCK界の回顧~私的偏見的~フロイド、クリムゾンなど

ROCK回顧は、どうも・・・・新鮮みに欠けてしまった

 既にもう今年は終わろうとしている。いろいろと今年のROCKアルバムなど回顧してみても、どうもあまり記憶に残る新鮮な大事はなかった年のようだ。それは私自身の歳のせいで感受性が低下しているのか?(・・・・それもたぶんあるのかも知れないが)。いずれにしても今年の良く聴いたアルバムを少々取り上げてみる。

 昨年末のナイトウィッシュ(NIGHTWISH)のニュー・アルバム「IMAGINAERUM」 、そしてスティーブ・ハケット(Stve Hackett)の「幻影の彼方 Beyond Thre Shrouded Horizon」のアルバムを聴いていたことから始まったように思う。全く性格は異なるとは言え、それぞれ持ち味を出してのなかなか良いアルバムだった。

サンタナ SANTANA

Santana_2  まずはサンタナのライブ映像アルバムが登場した。「GREATEST HITS-SANTANA ~ Live at Montreux 2011」
 老骨と言っては申し訳ない(ちょっと皮肉を言いたくなる)サンタナが、なんと新婚生活からの贈り物。ドラマーのシンディ・ブラックマン・サンタナとの結婚後の2011年のモントルー・ジャズ・フェスティヴァルにおけるサンタナ・バンドのご機嫌な演奏。ブルー・レイ、DTSサウンドと中身も濃く、久々に”Black Magic Woman / Gypsy Queen”を楽しませてもらった。
 そして春になったら、以外にも久々の彼のバンドによるインストゥメンタル・アルバム「SHAPE SHIFTER」が登場。私からみると、このアルバムは過去の情熱のラテン・ロックのイメージは少なく、又ジャズに傾いたものでもなく、かっての宗教の世界でもなく、中庸を得た彼の”人生の賛歌”に聴けるアルバムだった。

ピンク・フロイド PINK FLOYD

Thewallbox_2  昨年からのピンク・フロイドの”IMMERSION BOX SET”シリーズの完結版「THE WALL」の登場。CD6枚、DVD1枚の7枚組。1980年のアルバム「THE WALL」の5.1サラウンドのリ・マスター版と、ロジャー・ウォーターズのオリジナル・デモがたっぷり収録。又1980年アールズ・コートのライブ映像”The happiest days of our lives”がお目見えした。これによって「THE WALL」の良好映像がやはり存在する事が確実視された。目下ロジャー・ウォーテーズは”ザ・ウォール・ライブ”を3年続けている。そして2013年は再びヨーロッパ・ツアーに入る。なんと4年にまたがるロング・ラン・ライブとなることで世界を”THE WALL”に巻き込んでいる。まあ彼の人生を核に描いた作品であり、そして時代の警告のアルバムでもあり、今日に於いても色あせないテーマを持っていることでロング・ランはあのショーとしてのスケールの大きさからも当然なんであろう。これは一つのロックの歴史でもある。

ジョス・ストーン JOSS STONE

Soulsession2  今年の彼女のニュー・アルバムは「THE SOUL SESSION VOL2」今年の回顧では、どうしてもプログレ系に私はなってしまうが、彼女だけが別枠。なにせアデル旋風の中での奮戦だ。前作「LP1」(2011年)が快作であったこと、そしてこれは彼女の10年前の17歳のデビュー・アルバムの「VOL2」ということで注目した。ソウル系の1960-70年の曲を、彼女のオリジナル歌詞によって蘇らせたものだ。前作同様の彼女のソウルフルな熱唱は聴きどころ。そしてソウルと言えどもロック色の強いアルバムであることは言うまでもない。ジャニス・ジョプリンを尊敬しているという彼女の意気込みはかなりのもので、結構面白いアルバムに仕上がっていた。

マリリオン MARILLION

Marrion  久々のマリリオンのニュー・スタジオ・アルバム「SOUNDS THAT CAN'T BE MADE」の登場。しかも近年のアコースティック・タイプでなく、原点回帰というかあの名作「Brave」(1994年)にも想いを馳せるアルバムをリリースしてくれた。もちろんスティーブ・ホガースの色は濃いが、それでもそれぞれのメンバーの気合いも感じた。スティーブ・ロザリーも水を得たようにギターをフル回転してくれて、久々にマリリオンを感ずることが出来た。いやはやブリティッシュ・プログレも健在なり。

キング・クリムゾン KING CRIMSON

Larks40cddvd_3  さてさて、またしてフリップ翁の魔術にかかってしまった今年である。なんとあの「太陽と戦慄 Larks' Tongues in Aspic」の5.1サラウンドによるリ・マスター盤を中心に、ライブ音源、映像の公開だった。しかし恐るべきクリムゾン!、サラウンド盤となってまさにその真価を発揮。特に”Larks' Tongues in Aspic”の曲の出來の深さに圧倒されるのだ。そしてとくにあの Jamie Muir の姿を再び手近に感じられたことは、私にとって嬉しいことであった。更にここに来て”Exiles”、”Easy Money”などが、サラウンドで聴けるとは想像もしなかった。こうして聴いてみると、やはりプログレの雄はキング・クリムゾン。

■その他(私にとっては今年初めての出会いでインパクトのあったもの)

(1)アイオナ IONA
Anotherrealm_2    ロックをベースにケルト音楽を作り上げるバンド。今年始めてアルバム「Another Realm」を知って感動ものだった。もちろん一種のプログレとも言える世界であり、又女性リード・ヴォーカル(Joanne Hogg)によってそのイメージは美しく聖なる世界も仕上げてくれる。しかもロックのダイナミックな流れは決して失っていいところがミソ。キー・ボード、ギター(Dave Bainbridge)はもちろんだが、イリアン・パイプスの音色とのシンフォニックに流れる世界はインスト曲もありお見事というところ。

(2)NOSOUND
Sol29_2     こんなバンドも現存していることは嬉しくなった。しかもイタリアというから恐ろしくなる。なにせ昔のイタリアン・プログレに痺れた過去を持つ私であるが故に尚更である。しかしかってのイタリアン・プログレとは全くといって異なる。極めてイギリス的、彼等の曲作りは確かに一時のピンク・フロイドを思わせるところがあって、特に注目してしまった。
  私が聴いたのは彼らの1st「sil29」(Kscope1590/2010)、そして2nd「lightdark」(Kscope108/2008)という2枚のアルバム。キー・ボードの作る空間にギター、ドラムスを筆頭に各種楽器の色づけは音としては厚みがあり迫るところがある。ロックでありながらアンビエントな空間もみせる。曲一つ一つの出來が良いだけに、アルバムとしてはハードなややテンポの早い曲を織り交ぜメリハリを付けたら更に凄いのだが。今後の活動については私には知識が無いが、続けて接してゆきたいバンドの筆頭に入ることは違いない。

 2012年も、社会的には多くの問題を抱え、しかも全く解決の道も開かずに終わろうとしている。来年はどんな年になるのやら・・・・結構不安が感じられる今年の終わりであるが、とにもかくにも何か明るい光を感じられる年になって欲しいと願うばかりだ。

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2012年10月21日 (日)

マリリオンMarillionのニュー・アルバム「SOUNDS THAT CAN'T BE MADE」

ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックも健在と言って良いか?

MARILLION 「SOUNDS THAT CAN'T BE MADE」
eagle records  ER202852 ,   2012

Soundtcbm

 登場しましたね、久々のマリリオンMarillionのニュー・アルバム。それもいやに評判がいい。彼らは近年アコースティック・サウンドを聴かせていて、大人のロック・バンドとしてしっかり定着してしまったと思っていたが、ここにきて彼ら本来のプログレッシブ・ロック・アルバムを登場させた。
 メンバーは
   Steve(h)Hogarth : Singer,Keys,percussion
       Mark Kelly : Keybords
       Pete Trevavas : Bass
       Steve Rothery : Guitars
       Ian Mosley : drums

      ・・・・・と、このところの不動の5人組。

Stevehogarth  フィッシュからスティーヴ・ホガース(左)に変わって新生マリリオンとなってもう何年になるだろうか?、二十数年は経っている。もうこのパターンがマリリオンといっていいのだろう。
 久々のこのアルバムも、全曲クレジットはマリリオンとグループ名になっているが、Lyricsは、一曲を除いて全曲ホガースが書いている。

 そして今このアルバムを聴くと、ロックの歴史の重さを感ずるのは私だけであろうか?。特にプログレ派であった私にとっては、今のマリリオンは貴重なのである。この音を聴かせてくれるバンドも今や逆に新鮮に聴こえるのが歴史なのである。恐ろしい。
 おお、変拍子あり、泣きのギターあり、美しい旋律あり、そして仰々しいサウンドを展開する。やっぱりプログレだよ、マリリオン。

Soundtcbmlist  収録曲は、左のごとく8曲。なんと1.5.8.の3曲は十分を超えての大曲。
 特にこれぞプログレと、しょっぱなの1曲目”GAZA”から17分を超えてアルバム・ジャケのように蝸牛のような螺旋を描いて迫ってくる。そしてその上に、いかにもコンセプティブな歌詞がホガースによって唄われる。
 この曲はパレスチナのGAZA地区の子供達にと、難民キャンプにおけるパレスチナ人との接触から生まれた歌として紹介されている。封鎖状態に置かれ緊急度の高い極限の悲惨な状態にあるGAZA地区と、ここにおける子供達への為の基金としての役割を訴えている。
 それにも増して、これは納得の曲だ。彼らのあのアルバム「Brave」以来、描いている世界感の一つの姿であると思う。私的には、このオーブニング・ナンバーの”GAZA”が最もお気に入りだ(実はもう一曲ぐらいこのタイプが欲しかったが・・・・)。

Steverothery  このアルバムでは、スティーヴ・ロザリー(左)のギターも活き活きとしている。あの”THE WISHING TREE”の活動も、マリリオンがこのタイプであるならば特に必要ないだろう。彼らが近年のアコースティックな音空間を追求する中に、原点に戻っての自己の存在を認識したかのような音作りだ。特に”lucky man”では、ロザリーの泣きのギターに久々に聴き惚れた。ネオ・プログレシブとかポンプ・ロックと言われたマリリオンの一つの原点回帰である。
 
 まあ、欲を言えばアルバム中間部(例えば14分の長曲”Montréal”あたり)は若干かったるいところもあるが、とにかくなんと言ってもここに来て、マリリオンが本来の姿でスタジオ・アルバムを復活させてくれたことは嬉しいニュースであった。そしてそれなりのアルバムを作り上げてくれたことに喜んでいる。”今時、何やってるの?”という感覚も無いわけでもないが、それでも我々死語のプログレッシブ・ロック世代は、取りあえず喝采を浴びせるのである。
 ツアーも行われるところで、奮闘を祈る。

(参照)
 ① 「Live from Cadogan Hall」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/marillion-dvd-l.html
 ② 「Somewhere in London」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/marillion-abb9.html 
 ③ 「Brave」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/marillion-0859.html
  ④ 「Less is More」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/marillion-less-.html

              

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2011年5月12日 (木)

円熟のマリリオンMarillion の姿を映像で:DVD 「Live from Cadogan Hall」

アコースティック・バージョン・ライブにみるマリリオンの究極の姿

Livefromcadoganhall  DVD 「marillion / Live from Cadogan Hall」 ear music ROCKET RECORDS EV303479 ,  2011

 一昨年、マリリオンはアコースティック・バージョンのアルバム「Less is  More」をリリースした。それは彼らのプログレ感覚をベースにしてのポンプ・ロックに固執して頑張ってきた一つの結果であったと思う。つまり彼らの究極に近い姿をスタジオ録音盤で披露してくれたわけだ。
 そしてその後の活動についてはメジャー・レーベルとの契約もないため、我々には特別のニュースもないわけだが、今年になって、あの時のアコースティックな演奏の彼らの円熟の姿のライブ映像盤が届いた(実際にはアコースティツクといっても多種多様な楽器を用いての演奏で、エレクトリック楽器も使われる)。

 これは英国はロンドンのCadogan Hallでの”Less is Moreツアー”の最終日(2009年12月7日)の録画である(DVD2枚組127分)。なかなかアコースティック演奏には手頃の大きさのホールで、録音も良くDTSサラウンドで聴ける。このホールは1901年に立てられた英国バロック様式の塔のある建物で、もともとは教会であり、現在はクラシックなどの演奏ホールとして使われているらしい。

Marillionmembers  このホールにメンバーの5人(Steve Hogarth: Vo.,Key.その他、 Steve Rothery: Guit.、 Mark Kelly: Keyb.、 Pete Trewavas: Bass、  Ian Mosley: Drum.)が、ゆったりと落ち着いて楽器を前にして椅子に座って演奏する姿は、いかにも百戦錬磨の味がある。又いかにも楽しんで演奏しているかの雰囲気が伝わってくる。実は私は彼らのこの姿に諸々の事情を鑑みて、なんかほっとした気分になっているのである。

Livelist  収録曲は、かって紹介したアルバム「Less is More」の11曲全曲がDisc1で、更に10曲(Disc2)の21曲である(左参照:クリック拡大)。主なるところは、1980年代末のスティーヴ・ホガースの加入後の彼らの過去のアルバムから選ばれた曲をアコースティックな演奏での焼き直している。
 しかし焼き直しと言っても、その出来が実に説得力があって素晴らしい(このブログの2009.10.19”マリリオンMarillion :プログレの一世界の新譜「Less is More」”参照http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/marillion-less-.html)。それぞれの曲が別の感覚で聴けるところが単なる焼き直しでないことを示しているのだ。そしてここまで繊細な音空間を築き上げていることは、彼らの演奏と歌が、ポンプ・ロックから更に円熟したものへ発展していることが知らされる。この映像盤にみる演奏の姿を見るにつけ更にひしひしとその事実を感じ取ることが出来るのだ。

Marillionhogarth ホガースのヴォーカルは、このアコースティック版になって、一層その歌い回しの微妙なテクニックが冴えているし、特に叙情的とも表現される因子が増大している。
 最近の彼らの活動についてはあまり情報がないが、このタイプの新曲盤も欲しいと思うのは私だけではないと思う。このロックから超越した姿は、アルバム「Less is More」リリース後の一年半ぶりの今に、この映像が登場した裏には、更なる何かの事情があるのか?と、どちらかというと期待的感覚でこのDVDを堪能しているわけである。
 
 プログレシブ・ロック崩壊後、その穴の開いた空間を埋めてくれたマリリオン。彼らがテビューして30年、ホガース加入から20年少々という現在、新しい展開があることを期待するのであるが・・・・・。


 

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2009年11月13日 (金)

マリリオン marillion 回顧(2):「過ち色の記憶」

プログレッシブ・リヴァイヴァルのポンプ・ロック

 ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス、EL&P、ジェネシスなど・・・ロックのスタイルにキーボードなどの楽器の導入によって、ジャズやクラシックの技法を融合させて、一種の音楽性を追求した1960~70年代のロック(日本流に言えばプログレッシブ・ロック)も、”ロックを原点に”のパンク、ニュー・ウェーブの嵐により、その存在が消えかかった時、あの時代への郷愁は決して失われていなかった。
 その最右翼がマリリオンのネオ・プログレッシブと言われた世界だ。彼らは音楽の構築美を追究し、そしてストーリーのあるコンセプトを持ちつつ、ドラマテックな展開の曲を前面にしたアルバム作りをして見せた。
 そんな中でも忘れられないのが、私が彼らの音楽性に注目するきっかけとなった1985年の3rdアルバムだ。
Misplacedchildhood marillion 「Misplaced Childhood 過ち色の記憶」 EMI Records 1985

 キー・ボードが、ギターが全曲連続性に、物語風にメロディアスで不思議な世界に誘ってくれる。メンバーは現在のマリリオンのSteve Rothery(Guit.), Mark Kelly(Key), Pete Trewavas(Bass), Ian Mosley(Dr.) の4人に、ヴォーカルは当時話題のこのアルバムでバンドを離れたFish(Derek Dick)である。彼のヴォーカルはまさに彼独特の癖のあるハスキーで粘りっこいところは物語を語るにはある意味ではピッタリというところであろうが、どうも私は一つとっつきにくいところでもあった。
 しかし、バンドのサウンドは私の好みのピンク・フロイドにも通ずるところがあり、ドラマティックで、そしてギターも十分にキー・ボードに負けずと宇宙空間を作り上げる。そんなところに引きつけられて、私のマリリオンとの関わりの歴史がスタートしたのだ。
 このアルバムのスリーブ・デザインもなかなかのもの(クリックで拡大して見て欲しい)。この少年の眼光が表情が、彼らの描きたかった世界を表している。少年をテーマにある意味では混沌とした社会に挫折しながらも、それでも立ち向かいながらも、光明を求めて行くところが描かれているように思えてならない。全10曲の終章は力強く締めくくってくれる。
 このアルバムこそ、社会を見つめるマリリオンの初期の傑作であろう。

 1987年、4thアルバムからヴォーカルはFishから Steve Hogarth に変わって、彼らの長い歴史がスタートすることになる。そして何度かのイメージ・チェンジも繰り返し現在に到達しているわけであるが、その間の名作は前回紹介した6thアルバムの「Brave」であったと思う。

Somewherelondondvd  近年の彼らを知る上に恰好の映像ものがある。
 DVD / 「Somewhere in London」 MVDvisual MVDV4766 2007 = "The Somewhere Else Tour 2007" London 15&16 June 2007

 14thアルバム「Somewhere Else」リリース後の現在のメンバーによるライブ・アルバム。とにもかくにも肥ったギターのSteve Rothery はあまり見たところはよくないが、他の4人は、なかなか渋く歳をとってスマートで、演奏にも余裕があって見応えがある。 
 彼らのライブの姿は意外にオフィシャルなものが少ない中で、このDVDは映像、サウンドもしっかりしていて、ファンであれば是非持っていたいもの。
 アルバム「Somewhere Else」よりの曲を主体に演奏されているが、2枚組DVDでDisc2には、"Here's Some We Played Earlier"として過去のアルバムの特徴ある曲を7曲収録している。会場の聴衆と大合唱してみたりで、マリリオンの愛され方が見えてくる。ライブものの楽しさが十分味わえるし、近作の先日紹介したアコースティック・アルバム「L=M」の雰囲気も、十分に想像できる。

 これからのマリリオンは、目下はメジャー・レーベルからは解約され、彼らのスタイルがどのように受け入れられていくかは難しい局面にいる。そして彼らの活動が、どうゆう形で進行するか?まさに想像がつかないが、健闘を期待して回顧してみた。

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2009年10月23日 (金)

マリリオン marillion 回顧(1)「Brave」

マリリオンの存在感は社会を見つめる眼だ

 プログレッシブ・ロックは1960年代から1970年代には、最も大衆のミュージックであるロックに、クラシックやジャズ的手法を取り入れ、新しい音、新しい手法、そしてコンセプト・アルバムの誕生と、新しい分野として注目された訳である。しかしこの形はいずれにしても形骸化して行く宿命にあり、多くのプログレ・バンドは崩壊した。
 しかし、その流れは決して消えるものでもなかった。その一つがマリリオンが築き上げた世界でもある。

1994年”2期マリリオン”の第3作 :
Marillion 「Brave」
EMI records / Tocp-8186 / 1994

Blave


 まさにこのアルバムこそ、彼らの最高傑作と言っていいだろう。
 1983年にアルバム「独り芝居の道化師 Script For A Jester's Tear」でデビューを果たした彼らであったが、当初からジェネシスの再来か?と期待されていたのであるが、ヴォーカルのフィッシュ(デレク・ディック)の独特の声の質と唄い回しはファンを2分していた。

 当初からの彼らのストーリー性のあるアルバム作りには、プログレッシブ・ロックの再来として注目を集めていた。しかし、私にとっては、いかんせんフィッシュのヴォーカルには、どうも共感がもてないままで居たわけであるが、1980年ヴォーカリストがスティーブ・ホガースに変わり、ある意味での変身が試みられた。そして新メンバーの3作目「Brave」に至り、まさにプログレッシブ・ロックの新時代盤として我々に迫ってきたのであった。
  当時のマリリオンのメンバーは、15年後の今年のニュー・アルバム「Less is More」、昨年の「happiness is the road」と同じで、steve hogarth(_Vo),steve rothery(G),mark kelly(Key),pete trewavas(B),ianmosley(Dr) という布陣である。
 
 このアルバムの生まれる発端は、英国で実際にあった事件、それは大きな吊り橋のかかった高速道路脇で記憶喪失の錯乱状態の少女が発見されたという事件だ。このことから、今英国で起きている社会問題にスティーブ・ホガースが切り込んだ内容のアルバム作りとなったのである。現代社会の病巣ともいってよい部分にメスを入れる彼らの姿勢と、一方曲のタイプはキーボードによって支えられる音空間に、見事なギター・プレイと躍動感あるドラムスによるドラマティックな展開の曲構成に、ホーガスの語りそして訴える歌声が絡んで見事なトータル・コンセプト作品となった。
 
    1 bridge
    2 living with the big lie
    3 runaway
    4 goodbye to all that
    5 hard as love
    6 the hollow man
    7 alone again in the lap of luxury
    8 paper lies
    9 brave
   10 the great eacape
   11 made again


 1.~2.曲では、冒頭で不安な世界を思わせる音を発して、静かに物語の始まりをイメージする。次第にキーボードのうねりにギター・サウンドがハードに訴える。しかし時としてホーガスの語りに近い歌が入って抑揚の曲構成が見事。もうこの段階で聴くものを離さない。次第に哀しげな重く心に迫る曲と、かなりハードな緊張感を呼ぶ曲が交錯して進行する。そして時にみせるそれぞれのメンバーの演奏する楽器の音の彩による不思議な変調子は、高い演奏技術を見せつけるのだ。このあたりは名作と言われるところであろう。

800pxmarillion_warszawa2007  丁度この頃は、唯一生き残ったプログレッシブ・ロックの雄ピンク・フロイドは、既に彼らの持ち味であったスペーシーな宇宙的曲から時代に呼応してハードでストレートな曲に変身し、又ロジャー・ウォーターズの詩的かつ哲学的であり社会に挑戦的な詩の世界が前面に出た「Animals」,「The Wall」,「The Final Cut」という3連作を生み出した後、ロジャーがバンドを脱退してギルモアのピンク・フロイド再構築が行われ2作目の「the division bell」をリリースした時でもある。しかしそれはコンセプトに弱さのあったピンク・フロイドであっがために、このアルバムでは過去のピンク・フロイドに近い壮大な曲作りとコンセプトを持ったマリリオンは当然プログレ・ファンには喜ばれた訳であり、パンク、ニュー・ウェーブを乗り越えたネオ・プログレッシブとも言われるに至ったのだ。それは英国独特の暗い社会背景をものの見事に描き、それを問題視した作品で、まさにマリリオンの頂点でもあった。

(試聴)

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2009年10月19日 (月)

マリリオン marillion:プログレの一世界の新譜 「less is more」

アコースティック・ニュー・アルバムの登場

 ウィッシング・トゥリー the wishing tree を取り上げた(前回)となれば、この大御所マリリオン Marillion に触れないわけにはゆかない。私がこのバンドに興味を持ったのはもう既に二十数年前のことになってしまう。考えてみれば彼らも長いキャリアを持ったバンドになってしまった。もともとプログレッシブ・ロックに傾倒していた私であり、あのキング・クリムゾン、イエス、ジェネシスなどが、形骸化してしまったプログレッシブ・ロックが総崩れしていった時に(ピンク・フロイドのみは1977年ロジャー・ウォーターズの決断「ANIMALS」で新展開)、我々の気持ちを繫いでくれた貴重なバンドである。
 プログレについて語るとなると長い話になってしまうので、ここでは省略するが、1970年後半から1980年代にかけて、我々はユーロ・ロックにプログレを求め、一方クイーンズライクそしてフェイツ・ウォーニング、ドリーム・シアターのヘビー・メタルにプログレ感覚の開花を発見し、それに相対しての古きプログレの発展形としてマリリオンに期待したという時代を持った。
 そのマリリオンの長き歴史の中で、今年なんと16作目に当たると思うが、この秋にニュー・アルバムに接することが出来たのだ(残念ながら、彼らのサイトから発売で日本盤なし、Germanyからの盤があり、我々はそれを手に入れられる)。

Lessismore 「less is More」 intact / ear music 0200602ERE  2009

 このアルバムは、1989年ヴォーカルが現在のスティーブ・ホーガスに変わって以降のアルバムからの選曲により、アコースティックいわゆるアンプラグド作品である。

members   
    steve rothery : guiar
    mark kelly : key.
    steve hogarth : vocal
    ian mosley : drums
    pete trewavas : bass

 彼らのスタジオ・オフィシャル盤では、初めてメンバーの写真がスリーブに登場しているし、ブックレットは全て彼らの写真で埋められている。又一曲を除いて過去のアルバムからの選曲のアコーステックな焼き直しということで、なにか彼らのバンドに変化があったか、変化をするのか、異様な感覚を感じながら聴いている。
 一部、エレクトリック・ギターも聴かれるが、基本的には、アコーステイック・サウンドで落ち着いた曲作りでる。一時代をまじめに音楽を考えてやってきた結論だと言いたげなまとめ方で、何か意味ありげに静かに訴えてくる。それぞれの曲の録音も繊細に仕上げられ好録音である。

    Go!
    Interior lulu
    Out of this world
    wrapped up in time
    the space
    Hard as love
    Quarts
    if my heart were a ball
    it's not your fault
    memory of water
    this is the 21st century

 「Afraid of Sunlight」からの”Out of this world”、「Seasons End」からの”the space”などは、ゆったりとピアノとアコースティック・ギターが奏でる世界にホーガスの歌声が乗って感動を呼ぶ。近作の「Happiness is the road」からの”Wrapped up in time”は、ここではエレクトリック・ギターが泣いてみせる。又「Anoraknophobia」からの”Quarts”,”if my heart were a ball”は如何にもマリリオンらしい。

 いずれにせよ、このアルバムは多分店頭では見られないかも知れないので、その気になって仕入れておいたほうがいいと思う。なにか彼らの集大成を意味しているようでならないからだ。メジャーからのリリースがなくなってしまった彼らのマイナー・レーベルのアルバムではあるが、同様の2部作の前作とともに聴き応えがあり、是非とも愛蔵盤に加えておくことをお勧めする。ここで少し前作にも触れてみると・・・・・・・・

Happinessistheroad1 Happinessistheroad2  別発売2枚の前作







「happiness is the road Vol.1”essence”, Vol.2”the hard shoulder”」
MVDaudio MVDA4814 , MVDA4815
  この2部作は、彼らの集大成的なものではないかと思って実は聴いていた。
 これは昨年2008年に、やはりマイナー・リリースされたものである。既にメジャー・レーベルとは契約がない彼らは、こうして実験的アプローチよりは、自己の過去からの集大成的なアルバム作りをしているようにもみえる。そしてその内容は非常に過去にも増して美しくあり又渋いものになっている(Vol.1「essence」は比較的ポップに近い作りでありマリリオンへの私の期待とは若干異なっているが、終章になってのタイトル曲の”happiness is the road”でようやく彼らの作品作りのあの詩的でありしかも宇宙的に広がる展開の世界が聴ける。Vol.2「the hard shoulder」は、叙情性のある彼らの原点である「Brave」にみた壮大さを感じさせる曲が繋がる。私にとってはこちらのVol.2が好みの分野になる。なかなか久々にマリリオン節が聴けて嬉しくなるのだ)。これは彼ら自身の世界をむしろ流行に関係なく自由に作り上げているからなのかもしれない。
 
 かって、ジェネシスとピンク・フロイドの中間的なバンドのイメージで出発したマリリオンであるが、当初のパンドの看板でもあったヴォーカルのフィッシュの独特の声の質と唄い回しがどうも私にはいまいちであった。そして現在のスティーブ・ホーガスに変わり、ジェネシスとの比較はされない彼らのネオ・プログレッシブと言われる世界を構築して来た。別の表現ではポンプ・ロックとも言われるが、その形の結果から彼らの人生観も含めての現在到達した世界が、このアルバム(特に Vol.2 )のような気がしてならない。
 スティーブ・ロザリーのギターは、メロディーが美しい中に変化も繊細にそして大胆に響き、マーク・ケリーのキー・ボードも音空間をうまく作り上げる。このあたりは渋いピンク・フロイド的ニュアンスが感じられるが、ホーガスのヴォーカルは決定的に異なって、やはりマリリオンなのである。ただ気になるのは、この作風が「Brave」のような社会問題への挑戦的内容でなく、人生を達観してしまった感が見え隠れするところである。これからのマリリオンの存在意義を何処に求めるのか?不安でもある。

 彼らの過去のアルバムも、こうした新譜が出たとなるともう少し紐解いてみたいと、今思っているところだ。現在私の手元には過去の10枚の彼らのアルバムがあるので、そのポイントを少々まとめてみたい(次回)。

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2009年10月16日 (金)

ウィッシング・トゥリー the wishing tree の復活

ハンナ・ストバートの甘く小悪魔的な歌声は健在

 12年前、英国のポンプ・ロックのマリリオンから派生的に生まれたユニット。なんとも愛くるしく(コケティッシュな)、そして小悪魔的な歌声のハンナ・ストバートを押し出しての英国であるから作れるケルト系のフィーリングでトラッド、エスニックな世界、そしてアコースティックな曲展開で、私のかなりお気に入りのプロジェクトであったあの”ウィッシング・トゥリー”が、なんと信じがたく12年ぶりに2ndアルバムをリリースしたのはつい今年の春だった。
 このところ、JAZZYな女性ヴォーカルの話題を多く書いてきたので、このあたりでロックの女性ヴォーカルの世界に戻ってみたい。

Ostara the wishing tree : 2nd 「OSTARA」 ear MUSIC 0198062ERE 2009

 マリリオンのギタリストSteve Rothery が女性ヴォーカルのHannah Stobart を軸としたユニットを”ウィッシング・トゥリー”と名付けて、いわゆるフォーク・ロックとして登場させたのが12年前のアルバム「CARNIVAL OF SOULS」だった。当時あのハンナの歌声とアコースティック・ギターのトラッド的世界に魅了されて、惚れ込んだのだが、それ以降全くの音無し、このユニットは一回だけのあだ花だったのかと思っていたが、今年になって、この2ndが登場したというわけである。

    ostara
    easy
    hollow hills
    seventh sign
    falling
    fly
    kingfisher
    soldier

 以上8曲+ボーナストラック2曲という構成ながら、1stアルバムでは学生だったハンナも12年経ってどうなったのかと思ったが、あいも変わらずのコケティシュな歌声が健在で驚く。全く12年の経過を感じさせないのだ。このアルバムもロザリーのギターが主役で彼女のヴォーカルを支えるパターンなのだが、いわゆるフォーク・ロック、トラッドという印象を聴かせてくれる。ギターもアコースティックの他、エレクトリックも使用され曲によって色を変えてはいるが、マリリオンの acoustic side project という言葉は当たっている。全曲ロザリーとハンナによって作られていることも、やはりマリリオンのサイドプロジェクトとして、目下大御所のマリリオンが座礁した状態であるからこそ復活したのかも知れない。
 
 いずれにしてもハートに快感刺激を与えるヴォーカルで、英国の落ち着いたある意味では若干暗さのある牧歌的ロックとの融合で、取り敢えずは聴き応えあるアルバムであると言っておこう。しかし、あの1stのようなインパクトはやはりない。全体にやや、単調である。
 そしてそれに加えて、このジャケ・デザイン(↑)は頂けない。ひどいですね。全くこのアルバムの内容を表現していない。(こりゃ、いったい何なんでしょう?)
Ostarasoldier_2 しかしそれに反して、左のように、ブックレットの曲のイメージ・カットはなかなか芸術的。これは最後の8曲目の”soldier”のもの。この暗さは何とも言えず訴えてくる。その他の曲のイメージ・カットも見るに値するものだけに、ジャケはもっと考えて欲しかった。

 ジャケ(スリーブ)デザインって、私はかなり重要と思っている人間で、過去においても色々のアルバムで、その点も楽しんでいるわけだが、特にLP時代は今の小さいCDとは違って、もっと重要だったのではなかったか?。

Wt_ostara_a5_flyer

ところでこれ(左:いずれもクリックで拡大)は、リリース宣伝イメージ・カット、なかなか良いと思ってここに供覧する。このあたりをジャケにして欲しかったというのは、私の余計な希望と言ったところだ。

 とにもかくにも、ハンナ嬢(奥様?)の健在を喜んでいる。
 プログレッシブ・ロックが形骸化して、潰れていく中で、一つのネオ・プログレッシブとして注目されたマリリオン。フェイツ・ウォーニングやドリーム・シアターのプログレ・メタルと相対するプログレッシブ・ロックの進化の形のポンプpompという分野として現在に残された世界を造り上げた事は貴重である。そしてそこから生まれたウィッシング・トゥリー、このユニットの将来は解らないが、こうしたものが、日本盤としてリリースされないのは寂しい。

Hannah  このアルバムの重要な因子である女性ヴォーカルのハンナ・ストバートは、1stアルバムのドラマーPaul Craddick と結婚したというのは現在までの情報で、それ以上のことは知らないが、彼女の歌声は、男心をくすぐるような独特の甘さと可愛いらしさがあって貴重と言えば貴重。今後も活躍して欲しいことを願いつつ、この2ndアルバムを聴いているところである。
 

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