女性ヴォーカル

2017年5月27日 (土)

大変身のイメルダ・メイIMELDA MAY 「LIFE. LOVE. FLESH. BLOOD」

”アイルランドの美空ひばり”(私の独断的命名)
~相変わらずの抜群の歌唱力は健在~

<Jazzy Pop,  Blues , Folk>
IMELDA MAY 「LIFE. LOVE. FLESH. BLOOD」
DECCA / EU / 5714901 / 2017

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Prodused by T Bine Burnett
Written by Imelda May

Vocals : Imelda May
Gest Player : Jeff Beck (Guitar M2),  Jools Holand (Piano  M9)
Marc Ribot : Guitar
Jay Bellerose : Drums
Zachary Dawes : Electric Bass
Dennis Crouch : Acoustic Bass
Patrick Warren : Keyboad


 これはイメルダ・メイのメジャー四作目、アルバム・タイトルが凄いですね、まさに彼女の生き様そのもの。彼女は私に言わせると”アイルランドの美空ひばり”だ。何を唄わせてもトップ・クラスのヴォーカルを聴かせてくれる。とにかくそうは言っても今まではやっぱり”ロカビリー歌姫”が看板。ところがここに来て驚きの大変身。大体髪型を現代風に変え、化粧もそれにそってかってのロカビリー時代風とは全くの変身、女性ってこんなに変化するんですね。あの彼女をお気に入りのジェフ・ベックも驚いたでしょう。

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          ↓↓   (見よ!この変身)

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 それも彼女をそうさせたのは、やっぱり離婚でしょうかね。彼女のロカビリー・バンドのリーダー格のギタリストDarrel Highamと18年の結婚生活にピリオドを打ち、離婚が報じられたのはもう少々前の話(2015年)。しかしその後ここまで変身とは全く信じられないところ。

  私は、彼女をここで何回と取りあげたのはやっぱりファンだからです。とにかくロカビリーは勿論だが、ジャズを唄わせても最高です。ジェフ・ベックとの共演での”Lilac Wine”、”Cry me a River”なんかは一流のジャズ・シンガーをも圧倒する(アルバム:Jeff Beck 「EMOTION & COMMOTION」(WPZR-30373/4,  2010))。

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 そしてこのアルバムにみるように、唄うはその曲調も大変化、なにせあのロカビリーの”Johnny Got a Boom Boom ”からの変化ですからね。まあとにかくお得意のロカビリーも顔を出すが、もう完璧な大人のシンガーへ変貌を遂げてみせ、ジャジー・ポップから、ブルース、フォーク、ロック、ソウル、ゴスペル、ジャズにまでに渡っている。これぞ彼女の芸達者の極地。そしてこの曲群、やっぱり全曲彼女の手によるオリジナル曲である。彼女に言わせると”自分の日記みたいなもの”と表現されている。
 レコーディングはLos Angelesにて7日間で行われたもの。

(Tracklist)
1.  Call Me
2.  Black Tears
3.  Should’ve Been You
4.  Sixth Sense
5.  Human
6.  How Bad Can A Good Girl Be
7.  Bad Habit
8.  Levitate
9.  When Its My Time
10.  Leave Me Lonely
11.  The Girl I Used To Be


Imagew_2 まずオープニングのM1.” Call Me”とM3.”Should’ve Been You ”で驚きますね。この2曲は今回の変身の代名詞的曲。みごとな二種の現代風ジャージー・ポップに感動です。
 又二曲目のリード・トラックM2.”Black Tears ”はジェフ・ベックのギターが登場。彼女の内と外の真実の心の姿をバラードで歌いあげる。これは1-2年前からお目見えしていた曲。ロカビリー時代のスローバラードですね。そしてやっぱりジェフのギターは心に染み込みます。
  M6. ”How Bad Can A Good Girl Be ”これは又聴きやすい親密感あるメロディーで一皮剥けた彼女を知ることになる気が休まる曲。
  M7. ”Bad Habit ” やっぱり出ますね、ロカビリー調の軽快な曲。
 M8.”Levitate ”親近感のあるメロディー、説得力のヴォーカル、そして隠れた色気まで臭わせて、一緒に唄いたくなるような曲。
 M9. ”When Its My Time ”こんなカントリー・ブルースっぽい曲も登場。昔、プレスリーが激しい曲の後にしっとり唄い上げた姿とダブリますね。上手い。 
 とにかく全体的に非常に聴きやすい説得力十分の曲とヴォーカル。ソフトであるが、やや陰影のあるところが味噌だが、決して暗くない。そして軽快な曲も交えてのまあ見事なアルバムに仕上げている。

 彼女は1974年7月10日生まれ(実はどうでも良い話だが、偶然私と生まれた月、日は一緒)、と言うことで40歳を過ぎている。アイルランドのダブリン出身のシンガー・ソングライター。本名はイメルダ・メアリー・クラビーImelda Mary Clabby 。2008年にアルバム『ラヴ・タトゥ』でメジャー・デビューしている。2012年8月に娘を生んでの母親でもある。
 このニュー・アルバムで”ロカビリー歌姫”から、”落ち着いた雰囲気の大人なシンガー”へ変貌を遂げてみせ、新たな挑戦に踏み切った。それでも印象は30歳代と言ってもよい十分の若さを感じさせる。

 このアルバム・リリースはこの4月。それを知らないで居て、ブログ「ロック好きの行き着く先は...」のフレさんに教えられました。サンキュー。


(視聴)

       ”Black Tears”  ( 2016 )↓

      ”Cry me a River” with Jeff Beck   ( 2010 )↓

     ”Danny Boy”  with Jeff Beck  (2010) ↓

 

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2017年5月11日 (木)

ドロタ・ミシキェヴィチDorota Miśkiewiczのベスト盤「Best of」

ポーリッシュ・ボッサの世界は・・・・・

 ポーランド・ジャズは私の注目点の一つであり、今Anna Maria Jopekの久々のニュー・アルバムがリリースというところで気分も高まっているが、彼女のバンドでバック・コーラスを担当していたドロタ・ミシキェヴィチDorota Miśkiewicz(1973年生まれ)という女性もヴォーカル・アルバムは結構人気がある。そして何枚かのアルバムがあるのだが、昨年リリースしたベスト盤があって、それをここで紹介する。

 <Jazzy Pop>
Dorota Miśkiewicz 「Best of」
SONY Music Ent. Poland / EU / 88985326232 / 2016


Bestof

(Tracklist)
1. Bezbłędny

2. Pod rzęsami
3. Um Pincelada
4. Nucę, gwiżdżę sobie
5. Poza czasem
6. Dwoje różnych
7. Budzić się i zasypiać (z tobą)
8. Nieuniknione
9. W komórce
10. So gia (Sodade)
11. Samba z kalendarza
12. Lubię być szczęśliwa
13. Anna Joanna (Jovano Jovanke) live

Dziennik2 ドロタ・ミシキェヴィチは、ポーランドジャズ界を代表するサックスプレーヤーHenryk Miśkiewiczを父に持ち、名門ショパンミュージックアカデミーで作曲、ヴァイオリンを学んでいる。目下はポーランドでシンガー、作曲家として活躍中。
 そしてこのアルバムは過去のアルバムから厳選した曲と新曲3曲、これらは彼女のオリジナル曲だ。そして未収録ライブ1曲を加えたもの。

 曲のパターンは主としてラテン風味も適度にあって、どちらかというとボサノヴァのムードが主流のジャズィーなポップ作品。それは冒頭のM1.”Bezbłędny”から軽快に流れてくる。
  M8.”Nieuniknione”などは、まあブラジリアンテイストと言って良いのだが、ところがユーロ・ポーランド風と言われる感覚もあって不思議なポーリッシュ・ボッサと言うところか。
 彼女の発声は極めて標準的なところをクリアしていて聴きやすいタイプ。面白いことにただ高音域に入ると、しっかり協力関係にあったアンナ・マリア・ユペクに似た発声法を聴かせる。
 M10. ”So gia (Sodade)”は、男性ヴォーカルとのデュエットで聴かせるのだが、ラテン・ムードを美しく歌いあげてくれる。

  今や、ポーランド・ジャズは世界で注目の一つであるが、ショパンを誇りとした国民は、音楽というものに対しての価値観を十分認識しているところに、クラシック、ジャズのみならずトラッドやロック、ポップに至っても成長して行く因子があるのではないかと思っている。

 このアルバムは、実に気楽に聴かせてくれる世界であって、初夏向きのボッサの世界だ。

(視聴) ”Poza czasem”

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2017年5月 3日 (水)

ダイアナ・クラールDiana Krallのニュー・アルバム「Turn Up The Quiet」

ヴォーカルを前面に出した懐かしさいっぱいの原点回帰の快作

<Jazz>
Diana Krall 「Turn Up The Quiet」
UNIVERSAL CLASSIC & JAZZ / JPN / UCCV-1162/ 2017

Turnupthequiet

Produced by Tommy LiPuma and Diana Krall
Recorded by Al  Schmitt at Capitol Recording Studios, Hallywood, CA

 いっや~~、数溜まって来たダイアナ・クラールのアルバム。その中でも今回この新作は”原点回帰”と言っても、彼女のピアノ演奏中心というのでなく(私はもう少しバリバリのジャズ演奏を期待していたんですが・・・)、やっぱりヴォーカル・アルバムですね。録音も完全にダイアナのヴォーカルが前面に強調されている。
 まあ、決して悪いわけで無く、ダイアナの相変わらずの親父声の充実感を十分に味わえます。彼女の育ての親と言うべきか、発掘し育て上げた立役者でもあるという巨匠のトミー・リピューマがプロデュース。しかしなんとこれは約10年ぶりの通算8作目のプロデュース作となるようだ。しかし彼はこの3月13日に80歳で発売前に亡くなったと思うが・・・と、すれば彼の記念作でもあり、遺作として感じ取らねばならないだろう(それに十分な内容だ)。

List1(Tracklist)
1.  Like Someone In Love
2.  Isn't It Romantic
3.  L-O-V-E
4.  Night And Day
5.  I'm Confessin' (That I Love You)
6.  Moonglow
7.  Blue Skies
8.  Sway
9.  No Moon At All
10.  Dream
11.  I'll See You In My Dreams
12. How deep is The Ocean *


  さて、収録曲は前作はポップス曲だったが、今回はジャズ・スタンダードの懐かしの曲のオンパレード(*印:日本盤ボーナス曲)。
 スタートM1.” Like Someone In Love ”は、冒頭よりベースの重量感と彼女の低音の効いたヴォーカルがじっくりと迫ってくる。やっぱり彼女のヴォーカルは充実感あって良いですね。
 バック演奏はやっぱり従来のアルバムの流れで、ギター、ピアノ、ベース、ドラムス中心で、オーケストラも入るというヴォーカルを支えるパターンで変わっていない。
  M2.” Isn't It Romantic ”アンソニ・ウィルソンのギター、ジョン・クレイトンのベース、ジェフ・ハミルトンのドラムスに彼女のピアノがお馴染みのパターンで流れ、それにヴォーカルが乗ってダイアナ流懐かしの曲展開。
 M3.”L-O-V-E”こりゃ、ナット・キング・コールですね。1960年代ビートルズ・ロック前の世界を風靡した曲。
 M4.”Night And Day ”コール・ポーターの代表作、シナトラも良かったけど、私はセルジオ・メンデスが懐かしい。それをうまく両方のイメージを残してダイアナは熟してくれます。
 M7.”Blue Skies ”戦前のヒット。この曲はこのアルバムでは珍しくスウィングする。ダイアナのピアノ・プレイが溌剌として楽しめる。
 M8.”Sway”誰もが唄う”キエン・セラ”だ。しかしこれをゆったりと物憂いパターンで唄うところがダイアナ節だ。いやはや昔のザ・ピーナッツが聴いたらビックリでしょうね。
  M10.” Dream ”は、ジョニー・マーサーの作曲で、何とも言えない懐かしさいっぱいです。シナトラも唄ったし、映画でも何回と使われた。「足ながおじさん」が有名にもした曲。痺れますね。
  M12.”How deep is The Ocean ”日本盤ボーナス・トラックだが、昨年日本ライブで評価の高かった曲。これがなかなか深遠なムードあって良い。M11.” I'll See You In My Dreams”のスウィンギーな曲での外盤の終わりよりは日本盤がお勧めだ。

Dk2 全体にバラード調のゆったり、じっくりの世界。これはこれで気分良好ですね。アメリカン・クラシックの前々作『グラッド・ラグ・ドール』2012年)よりは、ムードがあってこの方が私好み。そう思って懐かしがって聴いているとあっという間に終わってしまう。こんな快作でした。

 前作『ウォールフラワー』(2015年)はグラミー16回受賞の大御所デイヴィッド・フォスターがプロデュースを務めたポップス・カヴァー集だったが、多分若い人にはそちらの方が承けると思うが、我々のような歳も重ねた人間にとっては、こちらも懐かしさで充ち満ちてしまったというところだ。

 さてさて、まだ私の期待のバリバリのジャズ演奏アルバムというところには不満作であったが、これだけスタンダードをポピュラーに仕上げると、これ又ヒット・アルバムとなるのは間違いない。しかし私は又々数年後を期待することになった。

(試聴) ” Night And Day

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2017年4月20日 (木)

エイミー・マクドナルドAmy Macdonald の久々登場アルバム「UNDER STARS」

華麗なメロディーと軽快に弾むリズムに哀感有り

<Folk Rock, Indie Rock>
Amy Macdonald 「UNDER STARS」
Melodramatic Records / EU / 5728885 / 2017

Nnw

All songs written by Amy Macdonald
All Tracks Mastered by Geoff Peche at Abbey Road Studio, London

 スコットランド出身(1987年8月25日生まれ)で、2007年アルバム『This Is The Life』でデビューして、全英チャート一位を獲得して話題になったエイミー・マクドナルドの5年ぶりの4thアルバム。彼女は父親のギターを使い独学で演奏方法を習得。その後、グラスゴー近辺のパブ、コーヒー・ハウスで演奏を始めたというたたき上げの実力派。
 2nd『A Curious Thing』(2010年)、3rd『Life in a Beautiful Light』(2012年)はヨーロッパの多くの国でトップ10入りを果たし、アルバム3枚のトータル・セールスは500万枚を超える彼女だが、ここに久々の登場だ。
 
Truecolors31news03w 前回、彼女のステージ映像版を取りあげたが(http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/index.html)、アコースティック・ギターを演じながらの彼女のヴォーカルは、やや独特の声質でコントラルト(アルト)というやや低め声域で唄うためきつさが無く、聴く方にも聴きやすい。
 全曲彼女自身の作詞作曲ものであり、リズム感が快調で軽快に弾む曲を得意としていて、私の場合、日頃好きなユーロ・ピアノ・トリオ・ジャズなどを聴いているなかで、この春を迎え気候も弾んでくると、こうした躍動感あるアルバムも聴きたくなってくるのである。

5fec2944aw(Tracklist)
1. Dreamon
2. Under star
3. Automatic
4. Down by the water
5. Leap of faith
6. Never too late
7. The rise & fall
8. Feed my fire
9. The contender
10.Prepare to fall
11.From the ashes

 このアルバムも快調な疾走感の曲でスタートするが、M2.”Under star”はエミー節が全開し、M4.”Down by the water”では、ちょっと変わって説得力のある歌を披露する。
 又M6”Never too late”、M10”Prepare to fall ”などのスローにして哀愁も感じられるしっとり歌いあげる曲も登場する。
 全体的には躍動感の曲の流れがあるが、何故か何となく哀感を歌いあげていて、その辺りが魅力の一つにも思う。このアルバムも全英2位に挙がっている。
  デビュー当時と違って実生活も大人の世界に入っているが、まだまだ若さの躍動は失われていない。曲によってフォーキーな印象が薄くなって、結構ポップなところが、今回のアルバムの特徴かとも思うが、彼女のインディーなロック感覚は健在で、まだまだ成長は感じられるところであった。

(視聴)

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2017年4月 1日 (土)

イリアーヌ・イリアスEliane Eliasのニュー・アルバム「DANCE OF TIME」

イリアーヌ流のブラジル・テイストなヴォーカルとピアノのジャズ・アルバム

<Jazz>
ELIANE ELIAS 「DANCE OF TIME」
CONCORD / US / 7202305 / 2017

Danceoftimew

Eliane Elias(piano,vocal,compose,arrange,produce)
Marcelo Mariano(bass)
Marcus Teixeira(guitar)
Conrado Goys(guitar)
Edu Ribeiro(drums)
Celso de Almeida(drums)
Gustavo di Dalva(percussion)
Marivaldo dos Santos(percussion)

Produced by Steve Rodby and Marc Johnson
Recording information: Dissenso Studio, Sao Paulo, Brasil; NaCena Studios, Sao Paulo, Brasil.

 そう言えば前作『Made In Brazil』 (2015年)が第58回グラミー賞にてBest Latin Jazz Albumを受賞したピアニストにしてシンガーのイリアーヌ・イリアス。まあ適度なタイミングでニュー・アルバムの登場だ。なんと25作目と言うことになるらしい。

 もともとピアニストからの出発しての彼女、コンポーザーでもあり、曲の編曲もうまい。それはそうですね、もう還暦になろうとしているベテランですから。
  ここでは何回か彼女の多くのアルバムを取りあげてきたので、彼女の紹介は過去のモノに譲るが、基本的にはジャズと言ってもブラジリアン・テイストな曲が得意なのだが、結構ピアノ・トリオとしてのオーソドックスな演奏も聴かせてきた。今回は前作の流れを繋いでやっぱりブラジリアン・スタイル・ジャズ演奏とヴォーカルを聴かせる。
 そしてブラジルでの録音だが、ゲスト・ミュージシャンとしてブラジルからAmilton Godoy(p)、João Bosco(g, voc)、Toquinho(g, voc)の3人に加え、そこにアメリカからもRandy Brecker(flug.), Mike Mainieri(vib.)、Mark Kibble(voc.)の参加もある。このあたりが、彼女の目指しているジャズのスタイルを知ることが出来るところだ。
 
Ee2 オープニングM1.” O Pato ”これは"ガチョウのサンバ"だ。典型的ブラジル・ムードを展開、このアルバムが前作からの流れを感じさせるテイスト。
 M2.”A Habit With Me ”となると得意のピアノ・プレイが中盤で展開して、彼女のソフトなヴォーカルも味わい深い。
 前半はとにかく楽しいボサノヴァ・アルバム。そして中盤から後半に入ると・・・・
 M7.” Little Paradise ” は、彼女の包み込むような優しく暖かいヴォーカルとピアノそしてビブラフォンがJazzyな静かなムードを盛り上げる。このあたりはイリアーヌ世界も絶頂に。実はこのパターンが、私が彼女に期待するところ。
 M8. ”Speak Low ”は、flugelhorneも入って、ブラジル・ムードとNYスタイルの交錯が感じられる仕上げ。

  こうしてこのアルバムは、やっぱり単なるブラジル版というのでなく、何時ものように、イリアーヌ流のヴォーカルとピアノが演ずるブラジル・テイストなジャズ・アルバムとして楽しませてくれる。

(Tracklist)
1. O Pato
2. A Habit With Me
3. Copacabana
4. Coisa Feita
5. By Hand
6. Sambou Sambou
7. Little Paradise
8. Speak Low
9. Samba de Orly
10. Na Batucada da
11. An Up Dawn
12. Not to Cry


(視聴)

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2017年3月28日 (火)

ブリア・スコンバーグBria Skonberg 「Bria」

女流トランペッターの多彩なヴォーカル・アルバム

<Jazz>
Bria Skonberg  「Bria」

Okeh / US / 88985337522 / 2016

Albumbria

Bria Skonberg (vocal, trumpet)
Aaron Diehl (piano)
Reginald Veal (bass)
Ali Jackson (drums, percussion)
Evan V Arntzen (harmony vocal, clarinet, tenor saxophone, percussion)
Stefon Harris (vibraphone)

Bria_1  カナダ出身ニューヨークで活躍する女性歌手兼トランペッター(兼ソングライター)のブリア・スコンバーグBria SkonbergのOkeh移籍第一作アルバム(彼女の通算3枚目)。
 聴き慣れたスタンダード曲に加えて5曲のオリジナルを収録している。

  収録曲は、全体的にはピアノ・トリオをバックに、彼女のトランペットの調べとヴォーカルが乗ってくる。その他曲によってジャズ味100%のヴィブラフォン、クラリネット、サックスも加わってのジャズ色オンパレード。

 M2.”Que Sera Sera ”は、中間部のトランペットはミュートがかかっており、これがケセラ・セラ?と疑いたくなるところは、私には好感度たっぷりの演奏。
 M4.は彼女のオリジナル曲。トランペットが唄ったかと思うと、がらっとムードを変えてタンゴのリズムとなり、彼女のヴォーカルがリードし、又トランペットとクラリネットの競演となってジャズそのものの味付けがゴージャスだ。
 しかし続くM5.”Trust In Me ”は、ヴィブラフォンとピアノの静かな演奏に、これも弱音でのドラムスで、そこに彼女のしっとりとしたヴォーカルが聴かれ、こうゆうのは私好みなんですね。
 明るさが主体の曲群の中でM10.” My Shadow ”は、ちょっとタイプは異なるがM5とともに異色で、ベースの響きと低空飛行のヴォーカル、この暗さは別のアルバムかとも思わせるが、これがあって他の曲の華もあるのかもしれない。
 一方なんとM12. ”Malaguena”も登場し、トランペットの派手さと、ピアノ・トリオのそれぞれのパートを軽快な疾走と三者の綾取りを混ぜての演奏も面白い。
 
 とにかく登場する曲調はスウィングして豪華・快活であったり、タンゴの軽快な華々しさ、かと思いきやしっとりとした曲、更にはブルース調と、その取り混ぜは多彩そのもの。
  多分、このアルバムは彼女の多能力のデモ的なものであったのかもしれない。

42471c_ このブリアは、1983年カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州チリワック生まれで、30歳代半ば、これから更に充実の年頃だ。トランペッターというのも女性としては異色であるだけに、しかもなかなかの美人と条件は揃っている。まあこれからが楽しみとも言える。
  ヴォーカルの質も優しく語りかけるようなロマンティック・ムードたっぷりから、軽快にして軽妙なる洒落た味付け、はたまた陰影たっぷりの都会の陰を歌い込んだりとなかなか芸達者で、期待できる。
 いやはやカナダのジャズ界進出ウーマン・パワーは見事である。

(Tracklist)
1. Don't Be That Way
2. Que Sera Sera (Whatever Will Be Will Be)
3. From This Moment On
4. Curious Game
5. Trust In Me
6. I Was A Little Too Lonely And You Were A Little Too Late
7. You're Getting To Be A Habit
8. How Can It Be
9. Egyptian Fantasy
10. My Shadow
11. Wear And Tear
12. Malaguena
13. Midnight Sun
14. Down In The Deep

(視聴)

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2017年3月24日 (金)

ヴィクトリア・トルストイViktoria Tolstoy 「Meet Me At The Movies」

北欧の世界観の感じられるヴォーカル

<Jazz>
Viktoria Tolstoy 「Meet Me At The Movies」
Act Music / Germ / ACT9827-2 / 2017


Vtw

Viktoria Tolstoy (vo),
Krister Jonsson (g),
Mattias Svensson (electric & acoustic bass),
Rasmus Kihlberg (ds)
Special Guests:
Iiro Rantala(p), Nils Landgren: trombone(vo)

 スウェーデンの人気女性ヴォーカリスト、ヴィクトリア・トルストイViktoria Tolstoy 。彼女はロシア系で文豪トルストイの孫娘だということで一目置かれてきた。1974年生まれで、もうベテラン歌手。
 これはアメリカ・クラシック映画主題曲を歌ってのアルバムだ。ACT-Musicのアルバムだけあって録音が良い。又彼女の唄声は低音から高音まで標準的で聴き応えがソフトでヴォリュームもあってなかなかの良質モノ。 過去に10枚のアルバムをリリースしているが、私自身はそれ程興味を持つこともなく今日に至っていたが、このアルバムで彼女のファンには叱られそうだが、実はを見直しているんです。(そこで彼女のDiscographyを参考までに末尾に記す)

(当アルバムのTracklist)
1. Calling You (Bob Telson) from the movie “Bagdad Café”
2. As Time Goes By (Herman Hupfield) from the movie “Casablanca”
3. En Man [Marlowe‘s Theme] David Shire (Swedish lyrics by Rolf Börjlind)
from the movie “Farewell, My Lovely”
4. Out Here On My Own (Michael & Leslie Gore) from the movie “Fame”
5. Why Should I Care (Clint Eastwood) from the movie “The Bridges of Madison County”
6. The Book of Love (Peter Gabriel) from the movie “Shall We Dance?”
7. Love Song For A Vampire (Annie Lennox) from the movie “Bram Stokers Dracula”
8. Kiss From A Rose (Seal) from the movie “Batman Forever”
9. Angel (Sarah McLachlan) from the movie “City Of Angels”
10. New World (Björk / von Trier) from the movie “Dancer In The Dark”
Bonus track
11. Smile (Chaplin / Turner / Parsons) from the movie “Modern Times”

Viktoria_tolstoy まずスタートから映画『バグダッド・カフェ』のM1.”Calling You ”を持ってくるというのは、なんとも気迫の感じられるところだ。それもなかなか味付けが良い。ホリー・コールとつい比較したくなるのだが、彼女流を貫いていてVegasというよりは、北欧の自然風景が浮かんでくるところは恐ろしい。"I am calling you"と歌いあげるところも大人の雰囲気を醸し出している。この曲だけでも一聴の価値ありだ。
 バックはギター、ベースで洒落た演奏を聴かせるが、曲によってピアノも加わる。
 又サラ・マクラクランとこれも比較したくなるM9.”Angel”が登場。ギターはカントリー風に演ずるが、やっぱり彼女の唄声が入るとなんとなく北欧風に聴こえてくるところが不思議。
 M3.”En Man [Marlowe‘s Theme]”は、スウェーデン語で唄われるが、これが全く意味不明。その為私には静かな都会のムードが感じられて納得。
 映画『カサブランカ』、『モダン・タイムス』からも登場(M2.”As Time Goes By”,M11.” Smile” )で、クラシック・ムードも近代北欧に仕上げている。
 映画『マジソン郡の橋』の一曲M5."Why Should I Care"も優しくしっとり唄うところはお見事。
 映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークの曲M10.” New World ”は、さすがちょっとこのアルバムではイメージの変わった曲となった。

 映画音楽というのは、その映画の印象が強いので、自己流の展開はある意味では避けられることが多い。しかしこのヴィクトリアの場合はさすがベテラン、果敢に北欧風に仕上げたところは、冒険であったと思うが、それがむしろ私には北欧の世界観が感じられてなかなか良いアルバムに仕上げたと思うのである。

<参考 Viktoria Tolstoy - Diacography>
1994 – Smile, Love and Spices
1996 – För Älskad
1997 – White Russian
2001 – Blame It On My Youth
2004 – Shining on You
2005 – My Swedish Heart
2006 – Pictures Of Me
2008 – My Russian Soul
2011 – Letters to Herbie
2013 – A Moment of Now (with Jacob Karlzon)
2017 – Meet Me At The Movies

(視聴)

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2017年3月11日 (土)

ナイトウィッシュNightwishライブ映像盤「VEHICLE OF SPIRIT」

圧巻のシンフォニック・メタル・ロックは更なる充実をして・・・・・
Nw__2016


<Symphonic Metal Rock>
Nightwish「VEHICLE OF SPIRIT」
Nuclear Blast / USA / NBA 3850-7 / 2017
Nwlivew

  Tiomas Holopainen : Keys.
  Floor Jansen: Vocals.
  Marco Hietala: Bass,Vocals
  Troy Donockley : Uilleannpipes, Low whistles, Vocals.
  Emppu Vuorinen: Guitar
  Kai Hahto: Drums


2 女性リード・ウォーカルで苦労したフィンランドの注目のロック・バンド「ナイトウィッシュ」、ターヤの後のアネット・オルゾンから2012年にオランダの元アフター・フォーエヴァーそしてリヴァンプAFTER FOREVER/REVAMPのフロール・ヤンセンFloor Jansen(→)を招き、更に英国のケルト・ロック・バンドYou Sloshを結成してトラディッショナルな世界を構築するドノックリーTROY DONOCKLEY(あの名ケルティック・フォーク・バンドのアイオナでの活躍が印象的)が加入しての目下の最新作は2015年の「ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL」だ。
 そしてその後の2015年から16年にかけて行われたワールド・ツアー「Endless Forms Most Beautiful World Tour 2015-2016」の模様を収録したライブ作品(昨年訪日も果たしている)。英国ウェンブリー・アリーナ公演と母国フィンランドのタンペレで行われた公演の2つのライブをBlu-ray2枚にフルセットで収録し更に世界各地での模様も納めてのサービスを加えたた映像版だ。

       *           *
1■ ウェンブリー公演 
取り敢えずメイン収録は英国ロンドンの”WEMBLEY ARENAもの”と言うことで、その収録セット・リストは右のとおりである。主としてニュー・アルバムからと、過去のヒットを織り交ぜての公演だ。
 まあ、ツォーマスTiomas Holopainen 、 マルコMarco Hietala、エンプEmppu Vuorinenの3人は当然としても、やっぱり注目は フロール・ヤンセンだ。彼女はもともとロック・バンドにおけるヴォーカルの経験は十分なので、勿論不安は無いが、今回はナイトウィッシュに本格的参加のニュー・アルバムを引っさげての登場であり、そして以前から宣言しているようにターヤを意識しないで、自らの世界を造ると息巻いていたんで、どんなモノかと注目するわけである。
 結論から言うと、このバンドとしての役割は十二分に果たしていたというところ。なにせあの体格から訴えるヴォーカル、そしてパフォーマンスは見事。そしてかねてからの経験で、ソプラノから低音部まで余すとことなくリクアーしている。ツォーマスのダイナミックな曲群をなかなかこなすのも大変だろうが、難なくロッカーとして唄い上げ演技しているところはさすがである。

Troydonockley2014 ドノックリーTroy Donockley(←)の参加で、ケルテック・ムードも加味されて一層ナイトウィッシュのスタイルが厚みを持った。
 今回のアルバムも、彼らは"種の起源"やリチャード・ドーキンスの生態進化学などに因んだコンセプトアルバムであっただけ、彼のUilleannpipesなどの古楽器を生かしての演奏は素晴らしい。人間の発生・進化論と自然がテーマという深遠さとダイナミックを十分にこなしている。とにかく畳み込んでくる彼らの世界は圧巻である。
 ただし、心配なことにユッカ・ネヴァライネンJukka Nevalainenは病気の為、ドラマーは Kai Hahtoが務めているが、ユッカと違ってドスンバタンの迫力は少ないが、なかなか繊細なシンバル・ワークもあってこれはこれで悪くない。

Thw■ タンペレ公演
 そしてもう一つ彼らの本拠地フィンランドのタンペレTampereで行われた公演も別の一枚のBlu-rayに納められている。こちらは更に画像は良好で音質も標準をクリアしている。彼らのステージでの息の合ったプレイも見もので価値がある。この第3期ナイトウィッシュは一層充実を果たしていて、ツォーマスの満足の域にある表情が見られホッとするのだ。
 このメンバーのオフィシャル映像は"WACKEN open air live show"の『Showtime, Storytime』(2013年)以来だが、比較すると格段に内容共に良くなっている。
       *          *
 さて、ここで余談だが、止めておけば良いのに、どうしてもフロール・ヤンセンとターヤを比較したくなる。そこで何年か前のライブの改良Blu-ray映像版『End Of An Era』があるので取り敢えず面倒だが比較してみたのだ。やはり”Eva Dream”、”Nemo”などの曲を比べるとターヤのヴォーカルのオペラテイックな魅力には敵わない。しかし、まあそうは言っても現在のところ、現行ナイトウィッシュはやはりロック・パワーのフロール・ヤンセンの魅力、そして音楽的にはシンフォニックな完成度が更に高くなっており、そのスケールの大きさはまさに敵なしの存在と言って良いと言えるのだ。
(参考視聴)

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2017年3月 4日 (土)

ルネ・マリーRené Marie貫禄のヴォーカル・アルバム「SOUND OF RED」

多彩なタイプを盛り込んだジャズ・ヴォーカルに堪能

<Jazz>
René Marie 「SOUND OF RED」
Motema Music / USA / MTA-CD-194 / 2016

Soundofredw

René Marie (vocal)
John Chin (piano)
Elias Bailey (bass)
Quentin E. Baxter (drums)

GUEST ARTIST :
Romero Lubambo (guitar 6)
Sherman Irby (alto saxophone 1)
Etienne Charles (trumpet 2, 10)
Shayne Steele (background vocal 8, 11)

Renemariew  1955年生まれのベテラン・ルネ・マリーRené Marie(→)の近作。彼女はヴァージニア出身の女性ボーカリスト。99年、42歳の時にプロキャリアをスタートさせた遅咲きではあるが、セントルイスを拠点とするレーベルMAXJAZZ(ここにはDena DeRoseが居ますね)で多くのアルバムをリリースしている。アカデミー賞にも何回かノミネートされてきたようだ。
 そしてこれは2013年以来の昨年リリースされたニュー・アルバム。とにかく還暦過ぎの貫禄十分の強力アルバムだ。

 ブルース、ジャズの本場での百戦錬磨だけあって、自身のオリジナル曲によって作り上げたなかなか味のあるアルバム。意味深に唄ったり、軽く唄ったり、又ジャズ本場を唸らせるムードを醸し出したりと、そのテクニックは安心して聴く者を楽しませる。実は私はじっくり聴くのは今回が初めてなんです。

 M1. ”Sound of Red”がなかなか評判なんですね。 ゆったりと流してブルース調の味を生かしたジャズで、アルト・サックスの加わったバック演奏の流れも良くなかなか聴かせる。
  M2. ”If You Were Mine” この軽快な曲運びは洗練されていますね。
 M3. ”Go Home”は完全に哀愁のスロー・ナンバー・フォーク・ロック。
 M6. ”Certaldo”のアコースティック・ギターをバックに説得力のあるヴォーカルも見事、後半のピアノも美しい。
 M7. ”Colorado River Song” はなかなか洒落た懐かしのよき時代を思い起こすジャズ。
 M8. ”This is (not) A ProtestSong” 、M9. ”Many years ago”これらは懐かしのフォークっぽいナンバーで哀愁感も醸し出す。聴いていると20-30歳代のシンガーをイメージしてしまう。
 M11. ”Blessings”はジャズというよりはフォーク・ロックぽい味を感じさせる曲。語りかけるところから朗々と歌いあげるところまで披露してアルバムを締めるのである。

(Tracklist)
1. Sound of Red
2. If You Were Mine
3. Go Home
4. Lost
5. Stronger Than You Think
6. Certaldo
7. Colorado River Song
8. This is (not) A ProtestSong
9. Many years ago
10. Joy of Jazz
11. Blessings

(視聴)

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2017年2月25日 (土)

チャンピアン・フルトンChampian Fulton 「After Dark」

アメリカン・ジャズの楽しめる道に浸る・・・・

Cfw
(Champian Fulton)

<Jazz>
Champian Fulton 「After Dark」
Gut String Records / U.S / GSR022 / 2016

Afterdark

Champian Fulton (piano and vocals)
David Williams (bass)
Lewis Nash (drums)
Stephen Fulton (trumpet & flugelhorn) tracks:1,4,6,7

 オクラホマ州出身のまだまだ若い(1985年生まれ)女流ジャズ・ピアニストにしてヴォーカリストのチャンピアン・フルトンの純アメリカ的ジャズ・アルバム。最初の1曲目からミュートを効かせたトランペットがムードを盛り上げる。ニューヨーク・タイムズでも彼女のことを「メインストリーム・ジャズ・シーンにおいて、魅力溢れる若きディーバ」と評されたとか。
(ただしこのアルバム・ジャケ、洗練されたところの感じないちょっとダサいところが少々難ですが・・・・・)

 これは彼女のピアノ・トリオ作品でも有り、それにStephen Fultonの trumpet と flugelhornが4曲に加わっているが、このトランペッターは多分父親なんですね。そんな微笑ましいアルバムだ。そしてそこに彼女のヴォーカルを乗せていて、NYのナイトクラブの雰囲気を味わえる作品といったところ。それはもともと彼女はSarah Vaughan、 Billie Holiday、 Helen Humes を聴いて育ったという話からも押して知るべしであろう。

Cftriow_2

 ブルースの女王Dinah Washington によってポピュラーになった歌を集めたアルバムということだが、チャンピアンは、ピアノを弾き語りで主としてピアノ・トリオ・ジャズとして聴かせてくれる。Dinah Washington はブルースと言ってもジャズ畑での活動であったわけで、その流れを十分汲み取って、これは完全なジャズ・アルバムとして仕上がっている。

 しかしどうもチャンピアンの声の質とその独特なやや粘度の高い発声テクニックは、私好みのところとちょっと違っているんですが、しかしむしろ演奏面でしっかりアメリカ感じ取れるところに楽しませてもらう因子がある。だいたい曲の中盤はトリオ演奏を楽しむパターンで、ピアノ演奏も気分良く聴けて解りやすいので、これでジヤズの原点的良さも知ることが出来るのだ。特にM10.”Baby Won't You Please Come Home”あたりはその典型ですね。又M11.”Midnight Stroll”は、これはインスト曲で、よき時代のジャズの雰囲気をたっぷりとピアノ演奏を中心に聴かせてくれる。

(Tracklist)
1. Ain't Misbenhavin'
2. That Old Feeling
3. What a Defference a Day Made
4. Blue Skies
5. Keepin' Out of Mischief Now
6. A Bad Case of the Blues
7. Travelin' Light
8. Mad About the Boy
9. All of Me
10. Baby Won't You Please Come Home
11. Midnight Stroll

 彼女のアルバムは既に何枚かあって、ヴィーナス・レコードが扱っていたんですが、これは彼女名義のレーベル作品であるところをみると、ヴィーナスとの関係は打ち止められたのか、日本離れ?ちょっとそのあたりは確かな情報はない。

(試聴)

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