スノーウィ・ホワイト

2015年12月 5日 (土)

ロジャー・ウォーターズRoger Waters 映像盤 : 「ROGER WATERS THE WALL」

映画として仕上げたロック・ライブ・ショー「THE WALL」
   ~やはりここにも反戦の姿が~

<Progressive Rock>
 Roger Waters 「ROGER WATERS THE WALL」
        UNIVERSAL / 61174998 / 2015

Rwthewall
製作 Roger Waters
監督 Roger Waters  & Sesan Evans
脚本 Roger Waters  & Sesan Evans
Director of photography  Brett Turbull
United Kungdom  /  133 minutes

 いよいよ出ましたね、先般世界規模で一斉公開した映画版”ロジャー・ウォーターズの「THE WALL-LIVE」”ここにきてBlu-Ray盤での登場。「THE WALL」の映画としては1982年アラン・パーカー監督ものが懐かしいところ。(参照:「Pin Floyd THE WALL」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/pink-floyd-the-.html

Rw10b2 とにかく舞台装置が大きすぎてのライブであったため、なんと1年間かけてじっくり世界のポイントを回る予定のツアーが、その成功が思った以上で、2010-2013年の足かけ4年間に渡る過去に例のない大ツアーとなってしまったもの。その結果、4大陸にわたって3年間で219公演450万人以上のファンを動員し、ソロ・アーティストとしては歴代最高の興行収益を記録した。しかしとにかくステージ作りの資材・機器と、その運搬費用、更に技術スタッフの費用が莫大で、収益という点ではウォーターズは大きくは期待していなかったようだ。
 音楽史上最も成功したツアーのひとつでもあると言われているが、これはむしろウォーターズが資材を投げ打って世界に彼の存在をアッピールした生涯をここに賭けての彼自身の最大の行事であった(残念ながら日本公演なし)。

(メンバー)
ボーカル・ギター・ベース: ロジャー・ウォーターズ
ギター: デイブ・キルミンスター
ギター: スノーウィ・ホワイト
ギター: G.E.スミス
キーボード: ジョン・カーリン
ハモンドオルガン・ピアノ: ハリー・ウォーターズ
ドラム: グラハム・ブロード
ボーカル: ロビー・ワイコフ
バックボーカル: ジョン・ジョイス、パット・レノン、マーク・レノン、キップ・レノン

The_wall_001

 これは映画版の『ロジャー・ウォーターズ ザ・ウォール』であって、史上最大のスケールの「The Wall Live ツアー」の様子を収録しての制作ではあるが、ウォーターズの父親が1944年にイタリアで戦死して眠る墓地の場所へ、さらにはなんと祖父もその父親が2歳の時にやはり戦死していることが明かされ、その為その埋葬地をも訪れ、そこにウォーターズは息子Harry Watersと娘India Waters等と訪れるシーンも描かれる。そんなロードムービー的な映像を盛り込んでいる。
 それは彼の人生の中でも最もネガティブな因子、それは戦争というモノによって及ぼされた父親の存在を失った事。そして幼少期から若きロッカーとしての活動期の精神的負担をによっての不安定な人間の側面を吐露し、それを歌い上げたピンク・フロイド時代のアルバム『THE WALL』(1979年リリース)を全曲演じて、これを通じて自己の人生の負の根幹に一つのけじめを付ける旅を描いているのだ。
 特に父Eric Flecher Watersと母に抱かれている赤子のロジャーの一緒に撮られた写真は印象深く、その直後に父は出征し第二次世界大戦の激戦地イタリアのアンツィオで戦死し、激戦地で有名なMonteCassinoにある墓地に埋葬されている。
 この作品のコンセプトとして、”戦争や紛争というものによる多くの犠牲を被る人間の悲惨さ”を描いた反戦の要素を描こうと試みているところが重要だ。

 さてこの映画は、2014年トロント映画祭でプレミア公開され話題を呼んだものであり、それに加え今年2015年9月に一夜限りの企画として全世界中の映画館で統一してプレミア上映され、結果的に何十万人ものファンを動員することとなったものである。
Thewall0022
 そもそもこのアルバム『THE WALL』の占める位置は・・・・・・・・、
 1977年、ロックというミュージックの転換期に、ピンク・フロイド時代のロジャー・ウォーターズは、社会批判とミュージック・パターンのよりアグレッシブな方向への転換を試みたアルバム『アニマルズANIMALS』を作成した。しかしそのツアーでは圧倒的な支持を得ながらも、そこに集まった観衆の騒ぎとも言える状況を見るに付け、自己の精神性との隔たりに嫌気がさし、次回はステージに”壁”を築き上げ観衆と隔離した状況で演奏しようというなんとも前代未聞の大胆な発想を持って、それから生まれたアルバムであり、そこに彼は自己の人生の父親不在の悲惨な部分、幼少期の社会からの逃避、疎外感、教育のマイナス部分、そして成人した後の負の部分を背負った自己の生活の破綻を暴露し歌い上げ、社会に訴えたものである。

(参照)「アニマルズ」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/pink-floyd-1729.html
 
 アルバム『THE WALL』リリース後、1980年から1981年に行われたツアーは、圧倒的支持を得ながらも壮大な仕掛けを用いた過去に無い大がかりのツアーであったことと、スケールが大きすぎたため、その費用が莫大となり収支マイナス、多大な借金を背負うことになり4都市31公演にとどまった。
 しかしロジャー・ウォーターズの『ザ・ウォール』の再演は常に秘めたる”志”であって、2回目は、1990年7月21日、有名ミュージシャン達が集結し、西ドイツと東ドイツを隔てていたベルリンの壁の崩壊直後の跡地ポツダム広場で、災害救済記念基金チャリティー・コンサートとして開催。20万人を集めて世界的話題になった(Roger Waters 「THE WALL-Live in Berlin」)。
 そして最初のツアーから30年後(2010年~2013年)に、3回目としてウォーターズにより企画されたのが今回の世界ツアーだ。

(参照)第一回「ウォール・ツアー」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/the-wall-359e.html
     「ベルリン・ウォール・ライブ」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/the-wall-12cc.html

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 さて、この映画『ROGER WATERS THE WALL』のBlu-ray発売で、かってのピンク・フロイドやロジャー・ウォーターズのファン以外の世界中の者にも、この「THE WALL」というものの凄さを見せることが可能になったのではないか?。一方、評論家たちが「目を見張るばかり」「素晴らしい映像」と形容したと言っているが、この映画は、やはり4K技術での撮影という最新技術を投入していて確かに美しく圧巻。更にロード・ムービーに描かれる自然の風景もその詩情性に惹かれるところであった。

Tumblr_nvgs7e3r2 又ライブ会場のスケールの大きさと、舞台の構成、投影される映像とサウンドの高技術と精度の高さ、見事な総合芸術であった。私から見るとロック・ライブと言うよりは、ジャンルを超えたミュージック・ショーと行った方が良いと思う。
 そしてそこにあるウォーターズ独特の圧倒的ロック・サウンド、人間性に迫る内容と反戦的物語が観る者をして圧倒する(左の”A THEFT”が印象的)。特にウォーターズ自身の内面的に傷ついている人間像を露呈しているところに更に感動を呼ぶ因子を抱えているのである。

 残るはやや残念なところは、ミュージシャンの演奏姿に十分な時間が割かれていないところだ。つまりステージ・ロック・ライブ映像を目的にしていないところのマイナス部分である。まあそこまで要求も酷かも知れないが、私的には三人のギター演奏、ジョン・カーリン、ハリー・ウォーターズの演奏姿など、もう少しじっくり観たいという欲求もあるのだが・・・・、しかしそれは過去の多くのブートで観てきたところで、今回のこれにはあまり要求しないことにする。

(視聴)

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2012年2月28日 (火)

スノーウィ・ホワイトの”Snowy White & THE WHITE FLAMES”ユニットの5作目「 The Way It Is ....」

スノーウィ・ホワイトのトリオ・ユニット考察~その4~

Thewayitis「Snowy White & THE WHITE FLAMES / The Way It Ts ....」  WFVp001CD  ,  2004

 2004年のスノーウィ・ホワイトのトリオ・ユニットの5作目(インディーズ盤であるが、録音はなかなか優秀)。
 このアルバムは何か事情があったのか、2つのパートに別れると言っていい。一つは、いわゆるオリジナル・メンバーに2作目(「NO FAITH REQUIRED」)からのサポート・メンバーのJuan"Rabitt"BundrickのHammondが加わっての2001年の録音もの(前作時の収録ものか?)と、もう一つは2003年になってのドラムス(Richard Bailey)が変わり、更に常にスノーウィ・ホワイト盤支えているKuma Harada(bass)などが加わっての多彩なメンバーによるものが9曲という全12曲構成。

   1. no stranger to the blues
   2. bird of paradise
   3. black magic woman
   4. what i'm searching for
   5. angel inside you (part1)
   6.     〃        (part2)
   7. falling
   8. the way it is
   9. a piece of your love
  10. this time of my life
  11. easy
  12. sweet bluesmaker

Snowywhite4  これでもスノーウィ・ホワイトのギター・プレイは、相変わらず例のレスポールの他にアコースティック・ギターも登場させて彼なりの多彩なパターンを披露してくれる。
 スタート”no stranger to the blues”はアコースティック・ギターでのブルースでホワイトの優しいヴォーカルから始まるが、中盤からガラッと変わって女性ヴォーカルもバックに加わってエレキによるハード・ロックに変わる。”birds of paradise”はハモンドオルガンの静かな流れで、ホワイトのヴォーカル、そして彼のギターが泣く。
 ご愛敬にサンタナで有名なpeter greenの”black magic woman”も演ってみせる。サンタナもブルース・ギターが得意だが、両者の違いもなかなか面白い。
 ”what i'm searching for”はkuma Haradaのボンゴも加わってラテン・タッチの軽快な曲。
 そしてホワイト自身の曲”angel inside you(part1&2)”がいい。パーカッションをバックにリズムを刻み、ハモンド、サックスの登場もあり、それにホワイトのギターが熱く歌い上げる。ジャズィでもあり、曲の流れの緩急のバランスもよく更にピアノの味付けもあって私の好きな曲だ。
 ”falling”は、珍しいホワイトの歌らしい唄(笑)が聴ける。
 このアルバムも殆どがホワイト自身の作曲した曲だが、後半の曲にはMax Middletonのピアノの入る曲が多く、それなりに味付けが良く楽しめる。締めの”sweet bluesmaker”は、如何にもホワイトらしい泣きのギターとピアノとの交錯が気持ちいい。
 
 昨年(2011年)に、元祖の”THE WHITE FLAMES”のトリオも復活しているし、現在はなんと3年目になるロング・ランのロジャー・ウォーターズの「ザ・ウォール・ツアー」にトリブル・ギターの重要な位置にて参加しており、これからのスノーウィ・ホワイトはまだまだ健在で期待度は高い。

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2012年2月25日 (土)

スノーウィ・ホワイトの トリオ・ユニット~SNOWY WHITE and THE WHITE FLAMES

  1996年からのユニット”SNOWY WHITE & THE WHITE FLAMES” は、ギターを中心に多彩なロックを展開(7アルバムをリリース)

Snowy_white_2010  ブルース・ギタリストと言って良いだろうスノーウィ・ホワイト(1948年生まれ)は、何度かここで取りあげている。それでも、まぁ私のお気に入りですから、まだまだ過去の名盤を書き続けたい。

 その彼のユニットの一つ”Snowy White & THE WHITE FLAMES” は、ブルースに限らず、トリオ編成で普遍的ロックにアプローチしている。(平行して彼のブルース・プロジェクト・ユニットは、別メンバーの”the Snowy White Blues Project”の名の4人編成チームがある)
 もともと彼のソロ・アルバムのアルバム名が「White Flames」(1983年)であったことから、10年以上後にはなるが、1996年(ホワイト48歳)に結成したユニットにこの名前を付けたと思われる。

 (members)
   Snowy White : guitars , vocals
   Walter Latupeirissa : bass,  acoustic guitar
   Jaun van Emmerloot : drums, percussion

 この彼が迎えたリズムセクションのメンバー2人は、オランダ出身のなかなかの実力派だ。そして2007年までライブものを入れると6枚のアルバムをリリースする。そして昨年(2011)久々にニュー・アルバムが登場した( 「REALISTIC」 SWWF2011http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/snowy-white-rea.html 参照)。ここでは、このユニット結成時のアルバムを振り返ってみる。

Nofaithrequired 「Snowy White and THE WHITE FLAMES / NO FAITH REQUIRED」  VP398CD  ,  1996

 このアルバムは、このユニットの1stアルバムだ。殆どがホワイトの作曲。そしてトリオ以外に Juan "Rabitt" Bundwick のオルガン、Kuma Harada のサポートもありこのアルバムを充実させている。
 彼が、このアルバムではブルース・ギター、泣きギターを思うがままに、あの一種独特のヴォーカルとともに披露している。面白いことにWalter Latupeirissa はベース以外に、アコースティック・ギターで色づけしているところが、なかなか味がある。

Nofaithrequiredlist 左が、収録曲リスト。冒頭のアルバム・タイトル名の曲”no faith required”は、軽快なパーカッションでホワイトの語り調のヴォーカルでスタートするが、中盤にはエレクトリック・ギター・プレイが炸裂。”a miracle i need”の多彩な彼のギター・テクニックには圧倒される。しかしホワイトのヴォーカルはメロディーを唄い上げるというものではないが、そのブルースにみる哀調を巧みに取り入れていて不思議に納得させられる。
 ”midnight blues”は、バックには静かにオルガンの流れがあり、美しい哀調に満ちた彼のギターの調べを聴かせてくれて、まさに心が安まる。これを聴くと私は完全に虜になってしまうのだ。
 ”slave labour”は、一転してリズム隊が頑張って楽しい。ここに登場するはlatupeirissa のアコギも面白く、このトリオの意気が感じられる曲。
 このアルバムは結構ハード・ロックも加味して非常に楽しめる。そしてセールス的にも成功し、それによりこのユニットを長続きさせることになる。

Littlewing 「Snowy White and THE WHITE FLAMES / Little Wing」 Hypertension-Music  HYCD298 175  ,  1998

 このスノーウィ・ホワイトのユニットの1998年リリースの2ndアルバム。ここでも11曲中8曲はホワイトの作曲。そしてLatupeirissa が一曲作曲している。

Littlewinglist  スタート曲”discoveri”は、何か異国の雰囲気を醸し出して次第にハードになってゆくパターン。このアルバムは結構ハード・ロックを奏(や)って見せてくれる。
 ホワイトのピッキングを効かせた演奏や泣きのギターとふんだんに暴れてみせる。バックのリズム隊も結構パワーで叩き込んでくる。ブルースだけのユニットでないことがよく解る。
 アルバム・タイトル曲”little wing”は、ゆったりとリズムを刻み、ホワイトには珍しいメロディーを歌い上げるヴォーカルといったところ。

Littlewingmembers_3  ハードな曲は多いが、やはり締めくくりとなると、”that ain't right”では、ギターもヴォーカルも、ホワイト節を聴かせ。最後の”melting”はインスト曲でストリングスが流れ、ホワイトの泣きのギターが心打つ。

 このスノーウィ・ホワイトのユニットは、ギター中心のロック・グループではあるが、ただそれだけに終わらないで、幅広いロックのパターンを網羅して楽しませてくれるところが味噌である。

 

 

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2011年9月20日 (火)

スノーウィ・ホワイトSnowy White の近作 :「REALISTIC」

    優しさ溢れるロック・ギター・アルバム~久々のあのトリオが復活

Realistic 「SNOWY WHITE and The White Flames / REALISTIC」 SWWF 2011 ,  2011

 この7月にリリースされたスノーウィ・ホワイトSnowy White のニュー・アルバム。彼については何度かこのブログでも取り上げている。それは私にとってはふとある瞬間、なんとなく聴きたくなるギタリストであるからだ。
 彼は、このところ三つの活動拠点を持っている。まず一つは、ロジャー・ウォーターズの良きサポート役としてのギタリスト。それはピンク・フロイド時代から続いているわけだ。1990年のベルリンに於ける”ザ・ウォール・ライブ”からロジャーのツアーには常に参加している。最近は2010年、2011年のあの壮大なスケールの北米そしてヨーロッパの”ザ・ウォール・ツアー”にも参加して、来年は南米ツアーを予定している。
 彼の二つめの活動は、 ”Snowy White Blues Project”である。(昨年「In Our Time ... Live」をリリース)これはツイン・ギターとベースそしてドラムスという四人構成でブルース・ロックを展開する。
 そして三つめが、このアルバムの”Snowy White and The White Flames”の活動だ。
 これは、”Blues Project”のメンバーとは別に、1996年に、彼の1983年のソロ1stのアルバム名を付けたトリオを結成して以来のホワイトにとっては大切なバンド。彼のギター、ヴォーカルに、Juan van Emerloot(drums,percussion) と Walter Latupeirissa(bass) によるもの、この二人はオランダ出身である。久し振りの今回は、そこに Max Middleton(keyboards)が加わるという構成である。過去に於いてもこのトリオは、諸々のゲストを加えているが、ここではキー・ボードを加えての普遍的ロックを目指している印象だ。そのニュー・アルバムがこの夏にリリースされたわけだ。

Realisticlist_3  このアルバムには左のような14曲収録されている。全曲彼のオリジナル新曲であり、ただ”whiteflames Blues”のみこのメンバーで以前から演奏する曲のニュー・バージョン。
 相変わらずスノーウィのレスポールの暖かいギター・サウンドが満たされている。何か一つの安堵感の持てる音なのである。
 スタート曲”on the edge of something”は、キーボード、ベースの音から珍しく軽快なリズムで始まる。そしてスノーウィの楽しそうに軽く弾くギター・サウンドと彼の独特のヴォーカルが語るように入ってくる。
 2曲目の”Ongoing...”は、インスト曲だが、ピアノの音がメロディー・ラインを流した後、彼のギターが泣く。
 3曲目の”Riding the blues”になると、いよいよこのバンドの私好みの世界が現れる。歌い上げるが如きのギター音が心に浸みてくる。
 ”careful now”の後半には、泣きギタープレイを楽しませてくれる。
 ”towards higher ground”はコンガ、ボンゴの軽快なラテンリズムにサンタナ調の世界を感ずるプレイも披露。
 やはり最後の”outro peace”では、美しいギターとピアノの音で締めくくっている。

Snowy_white3b  このバント”The White Flames”では、スノーウィ・ホワイト以下4人のメンバーが、結構やりたいことをパターンに拘らずに楽しんで演奏しているという印象だ。
 更にあの長いロジャー・ウォーターズの”ザ・ウォール・ツアー”に参加しながらの中で、よくニュー・アルバムが作成出来るものだとも感心してしまう。
 私としては、何時もあまり表に現れずに、質の良いギターを奏でる紳士ギタリストのスノーウィー・ホワイトが、こうして楽しみつつインディーズ盤と言えどもアルバムを作成しているかのごとくに感ずることに嬉しく思うのである。

(当ブログ参照記事) ①2010.8.20 ギブソン・レスポールを操るギター職人スノーウィ・ホワイトSnowy White= http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/snowy-white-b16.html   ②2010.8.21ギター職人スノーウィ・ホワイト(2): レスポールを愛するギタリストの歩み = http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-8b6c.html

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2011年7月10日 (日)

元気なロジャー・ウォーターズRoger Waters と ジェフ・ベックJeff Beck

まだまだ若いもんにゃ負けられません!!

 今年のブートDVDを見ていても、いやはや頑張ってますね御両人。ロジャー・ウォーターズは1943年、ジェフ・ベックは1944年生まれであり、既に70歳にも近づいている。そして昨年から今年もツアーを行いライブ活動も盛んなため、bootleg も多くが排出されている。最近ちょっと気になったブートDVDを取り上げてみた。

Pleinsoleil 「JEFF BECK / Plein Soleil」 DEAD FLOWERS RECORDS , DF-DVD-092 , "Sunfest", West Palm Beach, FL, USA 1st May 2011

 2010年来日でもそうであったように、現在昨年より新ジェフ・ベック・バンドで世界ツアー中。特に話題になった可愛い女性ベーシストのタル・ウィルケンフェルドに変わって今回は実力女性ベーシストのロンダ・スミスRhonda Smith、ドラムスはナラダ・マイケル・ウォルデンNarada Michael Walden、そしてキーボードは変わらずのジェイソン・リベロJason Rebello という布陣だ。

 ロンダ・スミスは、カナダ出身、プリンスのベースを務めたこともあり、自己のアルバムのリリースなど、実績は多大。ファンキーでグルーヴィーなスタイルでジャズ要素も加わった女性ベーシスト。実績はトップ・クラス。
 ドラムスのナラダ・マイケル・ウォルデンはアメリカの現在は音楽プロデューサーで、各種の受賞を勝ち取ってる大御所。もともとセッション・ドラマーとしての活動から出発している。ジェフとは1976年の「ワイアード」にて共演。

Jeffrhondanarada  このジェフ・ベック・バンドは、とにかくパワー・アップされた印象だ。そしてこのDVDは、「Plein Soleil」(太陽がいっぱい)とタイトルがあるように、今年(2011)5月1日フロリダで開催された炎天下のSunfest出演時のステージのオーディエンス録画・録音もの。近頃のブートもかなり程度は良くなって、これも見応えある一枚。 
 ナラダもとっくにドラマーは引退しているのかと思ったらなになにかなりの迫力のあるドラムスで、しかもヴォーカルもいい。
Rhonda  そしてそれに加えロンダのベースが迫力満点。ソロの演技も見せてくれるが、”rollin & tumblin”のヴォーカルも聴きどころ。ロニー・スコッツ・ライブのイモージェン・ヒープのこの曲の唄もジェフのギターとの掛け合いが楽しかったが、それとは異なってロンダもなかなかやってくれる。やはり”Mna Na Eireann”、”A Day In The Life”などのジェフのギターの美しさも聴けるが、人気曲はおおむね登場するし、やっぱりこのバンドはロンダのファンキーが加わって、迫力は倍増、ジェフも若返っている。ジミヘンの”little wing”も登場して楽しいところだ。

 いずれにしてもブートでここまで楽しめれば文句はない。そして老いて益々盛んなジェフ・ベックに喝采を浴びせるところ。

Thewallrondon 「Roger Waters / THE WALL LIVE」 ND-2707 , The Wall Tour 2011 in London , ( O2 Arena , London, England , May 17 2011)

 こちらは昨年の9月から12月までの”THE WALL LIVE”の「2010 Nth American tour」に続いての今年3月21日からの今も続いている「2011 European tour」のロジャー・ウォーターズのライブDVD(Bootleg)だ。今年も既に半年が経過しているが、ヨーロッパ各地で一会場数万人を集めてのスペクタル・ショーに観衆が酔っている。
 これは英国に帰ってのロンドン最大のホール”O2アリーナ”にての6日のライブのうちの5月17日のもの。5月12日には、デヴィッド・ギルモアも参加し、ニック・メイスンもステージに登ってのピンク・フロイド・メンバーが顔を揃えるという一幕もあった。
 しかし、スノーウィ・ホワイト、デイブ・キルミンスター、G.E.スミスという3ギタリストを始め総勢12名のライブは中身も濃く、各地での成功でブートDVDも多発されていて、私の手元にも何枚かある。
 この”O2アリーナ”も、ほぼ正面からの映像で画面も安定していて観る価値はある。昔を思うと最近のブートは良くなったものだとつくづく思う。

Roger2011517  さて、ここに来てのロジャー・ウォーターズは益々元気だ。ツアーの成功が、彼のエネルギーの源となってはいると思うが、最後の”outside the wall”でのこのツアー・メンバーの様子を見ると解るが、相当チーム・ワークも良く、結構楽しいライブ活動をしているのだと思う。それも又彼がここまで元気にライブをこなせる一つの力なのであろう。
 昔(30年前)の「THE WALL LIVE」は、ステージでの装置に多額の費用がかかって観衆は集まったが大赤字を出したので途中で中止したことは有名であったが、今回もかなりの大がかりな装置によるステージで、多分出費も多く大きな収入にはならないであろうと推測する。だが、ロジャーの執念のライブ・ショーであるので、(南米ツアーも追加されそうだ)元気であるのが何より結構なことである。

 ここに来て、二人の高齢ロッカーの活動をブートDVDで見るところから、両人とも元気いっぱい頑張っている様子にちょっと目を向けて喜んでいるのである。
 

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2010年11月29日 (月)

ロジャー・ウォーターズ Roger Waters 「2010 THE WALL LIVE」 snapshot 15

ロジャー・ウォーターズ「2010 北米ツアー ”THE WALL”LIVE」 スナップ写真集

(28) OUTSIDE THE WALL


(27)"THE TRIAL"の最後にステージに築かれた「壁」が崩壊される。

そして少しの間をおいて・・・・
 今回のこのライブ・メンバー12人が崩れた壁のブロックの前に、おもいおもいの楽器を持ちながら並んで現れる。大声援の中、”Outside The Wall”を合唱し紙吹雪舞うステージで「THE WALL」を締めくくる。

Out13
Out2_2 Roger Waters (右)
Robbie Wyckoff (Vo. 左)












Out14 Dave Kilminster (G. 左)
Snowy White (G.中央)












Out5 GrahamBroad (Dr. 右)
Jon Carin (key. 右から2番目)
Harry Waters (Key. 右から3番目)
G.E.Smith (G. 右から4番目)










Out15_2 Snowy White(左)
    と
ヴォーカル陣
  Jon joyce
  Kipp Lennon
  Mark Lennon
  Pat Lennon





 ”ただ一人で、あるいは二人連れだって  きみを心から愛している人々が 壁の向こう側を行ったり来たりしている 手に手を取り合うものもいれば 何人か群れをなしているものもいる  血のしたたる心臓を持つ者たちと芸術家たちが 立ち止まる  きみに心からの祈りを捧げると  彼らは次々とつまずき 倒れていった  結局 それほどたやすいことではないのだ 狂った野郎が築いたあの壁に 心ごとぶつかっていくということは・・・・・・” (山本安見 訳)

                      (完)

(追記(2010/12/23))
  「Roger Waters : 2010 Nth American Tour」 は、9月15日の Tronto Canada から 12月21日 Mexico City までの 56回にも及ぶ公演を無事終了した。まれにみる大規模なステージであり、又ロジャー・ウォーターズのエネルギッシュなライブに驚きの中、大成功に終わった模様。
 前回の「Dark Side Of The Moon Tour」より元気な彼を見たという感想が多い。いずれにしても「The Wall」は彼の人生そのものであったと見て良いし、それに賭けた彼の執念であったと言えるのであろう。
 来年はヨーロッパ・ツアーが開始される。何か新しい試みも企てているようであるし、デヴッド・ギルモアの記念参加もありそうで、もう一つ楽しめそうである。どこかの会場に私もいたいものだ。

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ロジャー・ウォーターズ Roger Waters 「2010 THE WALL LIVE」 snapshot 14

ロジャー・ウォーターズ 「2010北米ツアー ”THE WALL”LIVE」 スナップ写真集

27) THE TRIAL

 
このアルバム(ライブにても同様)のまさにオペラという世界がこれだ。ロジャー・ウォーターズの熱唱が最後の展開をみせる。

Thetrial4

Trial6
Thetrial1
Thetrial2

 ”この法廷において提出された証拠は、論争の余地なき明白なものである。・・・・・美しい妻と非常に立派な母親-この二人の女性をおまえがいかにして苦しめたか、そのやり方の残酷さを思うと、おまえを汚物として処理してしまいたいという衝動にかられるのだ!  しかし、わが友よ、おまえの潜在意識の奥深く眠っていた恐怖心を、われわれの前に示して見せた。そのことを考慮するとして、おまえの刑を宣告しよう。さあおまえの同僚達に、その醜い姿をさらけだすがいい!” (山本安見 訳)

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大歓声と共に、「壁」がステージ上で崩れ落ちる

                           (続く)

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ロジャー・ウォーターズ Roger Waters 「2010 THE WALL LIVE」 snapshot 13

ロジャー・ウォーターズ 「2010北米ツアー ”THE WALL” LIVE」 スナップ写真集

(25) WAITING FOR THE WORMS

Waitingfor3
Waitingfor6
Watingfortheworms_2
Waitingfor1 
”もう僕に届くことはできないよ どんなことをしたって無駄さ あばよ 冷酷な世界 すべては終わったんだ  僕は今歩き始める 壁の後ろにある 仕切りの箱の中にうづくまって  ウジ虫がやってくるのを待っている  完全に孤立した壁の後ろ側の世界で”(山本安見 訳)


(26) STOP

Stop

 ”止めてくれ! 家に帰りたいのだ  今来ているこの制服を脱いで ショウから抜け出したいんだ  この独房の中で 僕はじっとまっている  どうしても答えをだしたいんだ 今までずっと 僕は本当に罪を犯していたのか?”(山本安見 訳)

                   (続く)

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2010年11月28日 (日)

ロジャー・ウォーターズ Roger Waters 「2010 THE WALL LIVE」 snapshot 12

ロジャー・ウォーターズ「2010 北米ツアー ”THE WALL”LIVE」 スナップ写真集

(23) IN THE FLESH

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Intheflesh25
Intheflesh22
 さあ「THE WALL」の第2章のスタートだ。開き直った世界が展開する。




24) RUN LIKE HELL

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Runlikehell2 
”無茶苦茶に走って走りまくれ  いつものお気に入りの仮面をつけて  しっかり変装してしまうのだ  ボタンをかけた物言わぬ唇と  開いていても何も見ない虚ろな眼  満たされたことのない飢えた心  ズタズタに引き裂かれた神経  罪の意識の中から やるせない憤りがこみあげてくる”(山本安見 訳)

 まさにロックの醍醐味の演奏が会場に響き渡る。

                      (続く)


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ロジャー・ウォーターズ Roger Waters 「2010 THE WALL LIVE」 snapshot 11

ロジャー・ウォーターズ「2010北米ツアー”THE WALL” LIVE」 スナップ写真集



(21)  COMFORTABLY NUMB

Comfortably1
Comfortably3
Comfortroger2 
Comfortdavekilm
  ロジャーの導入ヴォーカルに続いて、築かれた壁の上にギルモアのパートを Wyckoff が唄い、そしてやはり壁の上に背部からの光線を背に Dave Kilminster のギターが泣く。
 「THE WALL」の人気曲のハイライト。今回のライブでは壁に描かれるCGアートに観衆も沸く。

(22)  THE SHOW MUST GO ON

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男性5人のヴォーカルの聴かせどころ。

                   (続く)

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