ターヤ・トゥルネン

2013年9月28日 (土)

ターヤTarja のニュー・アルバム「COLOURS IN THE DARK」

”The Queen of Heavy Rock” の3rdアルバム登場 & (別話題)Within Temptationとの共演

 Nightwishを離れてのフィンランドのターヤ・トゥルネン、「WHAT LIES BENEATH」以来2年ぶり3rdアルバムが登場。

<Rock> Tarja 「COLOURS IN THE DARK」
       ARMOURT Records    ARM251092 ,  2013

Coloursinthedark
 クラシック・アルバムとは別に、前作から完全にシンフォニック・ヘヴィ・メタルに復帰しての今回3作目。これも彼女のナイトウィッシュ時代に築き上げた世界の延長とみる。彼女自身はクラシックにも未練があるようだが、やはりアルバム・リリースとなれば大衆受けはこのパターンであろう。そして彼女はこのヘヴィ・ロックには”Tarja”で通していて、クラシック・アルバムは”Tarja Turunen”を使い分けている。
 私としては、やっぱりナイトウィッシュ時代に未練があるが、近作のライブ映像アルバム(「ActⅠ」をみると、彼女はフリーになって、やりたいことを楽しんでやっているようで、それで良かったのかも知れない。
 私の予想としては、ナイトウィッシュもターヤも、それぞれ離れてからは低空飛行になって、結局のところ又もとの鞘に戻るのではと踏んでいたのだが・・・・、意外にそれぞれいろいろとあるが、結局のところ健闘していて、どうやらそのパターンは目下なさそうだ。

Coloursinthedarklist_2
 さてさてその内容だが、左の如く10曲。ターヤのバックには10人以上のロック・バンド+オーケストラなどなどかなりの重装備で、その力の入れようも感じ取れる。
 シングル・リリースした”VICTIM OF RITUAL”からスタート、まさにラヴェルの”ボレロ”のメタル盤(笑)。まあこれもご愛敬というところで・・・・。

 ターヤのヴォーカルは、相変わらずソプラノ歌手の面目躍如で、クラシック調に唄ったり、ゆったりささやく調であったり芸達者というか聴き応えは十分。
 しかしベースはシンフォニック・ヘヴィ・メタルであって、十分迫力と疾走感とを描ききっている。とにもかくにも彼女の歌唱力がドラマチックに仕上げた曲を一層壮大に仕上げていて魅力あるアルバムとなった。

Tarjay
 しかも中盤の”Mystique voyage”、”Darkness”はスローチューンで、彼女の説得あるヴォーカルが聴けるところも嬉しい。
 曲としては、ナイトウィッシュのツォーマスTuomas Holopainenによる作品の魅力に軍配は上がるが、これはこれとして十分な出來である事は事実。やはりこうしたヘヴィなサウンドがバックにあって、そこで彼女のミスマッチと思えるクラシック発声法が、実は曲を面白くしているのだ。まだまだ頑張って欲しいターヤであった。

 そうそう最近オランダのウィズイン・テンプテーションWithin TemptationのシャロンSharon Den Adelとも共演して話題を振り舞いている。かってのゴシック・メタルの二大女王が頑張ってくれているのである(日本限定CD : Within Temptation 「PARADISE」)。

(試聴) "Victim of Ritual"http://www.youtube.com/watch?v=7PHr2NHfCjo
          "Darkness"http://www.youtube.com/watch?v=B1unpJ4C2yQ

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2012年10月11日 (木)

ターヤTarjaの魅力のオンパレード : 「ActⅠ」

ターヤのライブ・ステージをブルー・レイ盤で・・・・・・

Tarja  「ActⅠ」
Teatro El Circulo in Rosario,Argentuna, 30th & 31st of March, 2012


e.a.r MUSIC  0208093ERE,  2012

Act1_3

Tarja2b  久々のフィンランドの歌姫ターヤTarjaのライブ・ステージ映像盤で喜んでいます。少々欧州を歩いてきましたが、その際に仕入れました。日本もそろそろ発売されるのではないでしょうか?。( 「Tarja Trunen & Harus : In Concert : Live At Sibelius Hall」 というアルバムもCD盤、DVD&Blu-ray盤でリリースしているが、そちらはクラシカルなアプローチのようで私はちょっと知らず来てしまった )
 
 今回のライブ映像盤は、かなりご当地では注目度が高いようで、ショップでもDVD盤とともに大量の取り扱いだ。そしてこうしたRockものは、"Tarja"という名で近年は演じているようで("trunen"は付けていない)、クラシック・タイプと選り分けしている。
 この盤の出來は非常に良く、映像は極めて良好、又カメラ・ワークも安定していて画面も見やすく、サウンドも5.1DTSでなかなか良盤である。取りあえずお勧め盤。

Act1members  バック・メンバーは左のように8人でなかなか充実。主たるはヘビー・メタルに準じた演奏スタイルで、ツイン・ギター、ツイン・ベースのスタイルだが、ドラムスのMike Terranaが健闘。そしてターヤもキー・ボードを演奏してみせる。又チェロのMax Liljaの演奏が面白い役を果たしている。
 特に、あのナイトウィッシュのツォーマスの曲”NEMO”まで演じてくれて、いやはややっぱりこれだなぁ~~と、感激して聴いてます。

 その他、面白いことに”Acoustic Set”として数曲の演奏があるが、ターヤのヴォーカルとバンド・メンバーのアコースティックな演奏も一つの見所。

Tarja1  しかし、このステージは新曲も含めて、ターヤのアルバム「My Winter Storm」、「WHAT LIES BENEATH」の総決算で、6階まであるクラシックな美しい会場の盛り上がりも凄い。特に”Tocata and Fugue ~The Phantom of The Opera”は彼女の歌唱力もあっての最高潮。ターヤがナイトウィッシュを離れても、これまでにファンの支持があって、オーディエンスはもちろん彼女の自身の感動の姿も見れとれる。

 久々にナイトウィッシュを思い出しながら、歌唱力はやっぱり命だなぁ~~と、ターヤの歌とステージに納得のアルバムに接したところである。

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/tarja-what-lies.html
      

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2010年10月29日 (金)

ターヤ・トゥルネン Tarja のニュー・アルバム「WHAT LIES BENEATH」

今作はかなり気合いの入ったメタル色の加味したヘヴィ・ロック・アルバム

 もう前作から3年近く経過しているんですね。ナイトウィッシュからの離脱は、どんな事情があるにしてもちょっとがっかりでしたが、ソロとしてのターヤ名義の前作「My Winter Storm」は若干方向性に迷いのあるアルバムだった。ソロとしての道に暗中模索していたのであろう(そして本家ナイトウイッシュはその後の一枚でまだニュー・アルバムはない。目下トーマスが練りあげているようだが)。もともとクラシックにも通じている彼女であるだけに、ソロとしての方向性は難しいところであったと思う。

Whatliesbeneath 「Tarja / WHAT LIES BENEATH」 The END records TE-165-2 , 2010

 今回のアルバム、スリーブ・デザインはターヤの顔写真だが、三通りあり購入におやっと思ったが、私の買った左のものはデラックス盤のようでCD二枚組である。しかし一枚目が今回のアルバムで、もう一枚はボーナス盤のようだ。(このアルバムの日本盤のリリースはこれからの11月の予定)
 
 さて、このアルバムだが、オープニング曲”anteroom of death”にはSEが入り、ハープシコードと2バイオリン・1ヴァィオラ・1チェロの弦楽四重奏の加わった出で立ちでスタートするため、おやっクラシック調?と思うが、ヘヴィ・ロックなサウンドが炸裂する。そして彼女の歌声と混声合唱が加味して進行する。なかなか味なスタートである。
 2曲目”until my last breath”になると非常に聴きやすいヘヴィ・メタルに変化する。これにキー・ボードも入ってエレクトリック・ギターもまさにナイトウィッシュ調になる。はは~~ん、やっぱりターヤはこれなんだなぁ~と、今回の彼女の方向性がここで見えてくる。

 (収録曲)
    1. anteroom of death
    2. until my last  breath
    3. dark star
    4. under neath
    5. little lies
    6. rivers of lust
    7. in for a kill
    8. montanas de silencio
    9. falling awake
   10. the archive of lost dreams
   11. crimson deep

Tarjat  ”Little lies” ベヴィなサウンドが結構快感だ。そしてその後に”River of lost” では、彼女の説得ある歌唱を披露。そして再びヘヴィ・メタル・サウンドに”in for a kill” で展開、彼女の例の凄みすら感ずるヴォーカルが迫ってくる。バック・バンドもオーケストラと共に奮闘。
 ”montanas de silencio”は、女性コーラスをバックに静かな世界。このあたりは彼女の歌唱力で聴かせてくれる。
 最終曲”crimson deep”はゆったりと重厚にそして壮大に締めにふさわしく展開、ターヤも思い存分歌い上げている。

 このアルバムはなかなか気合いの入った作で説得力もある。やはり歌唱力は最大の武器だ。今年の後半のロック界の名作にもなりそうな出来だ。こりゃ~~ナイトウィッシュもうかうかしていられない。
 取り敢えず、彼女も今年多分33歳になると思うが、クラシックかポピュラーかの道に多分悩むところはあろう、しかしこうしてヘヴィ・ロックに帰ってきたターヤ(Tarja Soile Susanna Turunen)を歓迎して、このアルバムに乾杯しておこう。彼女の国フィンランドでは当然喝采を浴びせていることであろう。

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2007年12月21日 (金)

ターヤ(Tarja)の新アルバム「My Winter Storm」

Tarja / 「My Winter Storm」

Mywinterstorm Nightwishの前女性リードヴォーカルのターヤTarja Turunen新アルバムの登場である。Nightwish脱退後の初アルバムということで否が応でも注目を浴びている。先日新リードヴォーカル採用ののNightwishの新アルバムがでたばかりで、なにか対抗的ニュアンスが感じられないこともない。それはそれとしてさてこのターヤのアルバムはヴィデオ・クリップのDVD付きというサービスで登場。とりあえず聴いてみての感想である。まず、ターヤの歌唱力はやはり凄い。高音への迫力は健在というか見事である。音域と線の太さはお見事。特にメイン曲である”I Walk Alone”気合い十分、聴かせてくれる。そして彼女がこれから一人で音楽界を行く決意が、この曲から感ぜられる。このあたりはNightwishの”Bye Bye Beautiful”でターヤとの決別を唱うのと対比して面白い。
Mywintstorm2 アルバムのスタートはクラシック調で、おや彼女は原点回帰か?と思いきや、ポップ調の曲が現れ、更に中盤ではメタル調の曲の出現。おやおやこれはNightwishの2番煎じというか、あのパターン狙いか?と思わせる。多分これはその線である。と、するとあのNightwishのドラマティックな展開にはほど遠い。そして中途半端。リズムの刻みと変調も中途半端。やっぱり物足りなさが全面にでる。彼女の方向性が見えてこない。私にとっては残念ながらNightwishの「Dark Passion Play」を聴いた後では喝采はお預けになった。
Mywintstorm3 Mywintstorm4        もう一つの物足りなさは、やっぱりマルコMarcoとの掛け合いや彼の歌との対比がないのがこう感じさせるところがあるからか?。多分このままであるなら彼女はNightwishで歌うべきだったんだろうと思わせる。
 もう一つ、このアルバムの全体的印象は”暗い”、極めて暗いのである。それはどこから来ているのか?>いずれにせよ、彼女は音楽観でもNightwishとは決別の時と判断したと伝えられている。としたらこのアルバムはどう位置付けられるのか?。何か疑問の多いアルバムであった。
 とにかく、しかしここで健在なターヤのお披露目は、喜ぶべきであろう。しかし、これだけ旨い歌手をして圧倒してしまうNightwishの大黒柱のトーマスTuomas Holopainenの曲作り、アルバム作りは凄いことを逆にターヤのアルバムから感じてしまうのであった。 

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2006年12月31日 (日)

2006年 記憶に残る音楽DVD(ROCK)  -4-

「End Of An Era」 / NIGHTWISH SPINEFARM records

 

End_of_an_era

  昔のパソコン通信といわれた時代の仲間はいいもので、その仲間より教えてもらったのが、このフィンランドのNIGHTWISH。女性ヴォーカルを擁したメタルバンドで、いわゆるゴシック・メタルといっていいのかも知れない。とにかくこのヴォーカルのターヤTarja Turunenはクラシック畑での修行を経てきていると言うだけあって、歌唱力はなかなかのもの。リーダーであるキーボードのツォーマスTuomas Holopainenがほとんどの曲を作曲しているようだが、メリハリの効いた曲は見事。私にとっては近年一番の獲物でした。

Onceb  私のこのバンドの入り口は右の4thアルバム「ONCE」であるが、このアルバムでは、彼らのシンフォニック・メタル・バンドとしての完成度が高く、又ターヤはオペラを学んだ歌唱法が更に活きているし、一方ネイティブ・アメリカンのジョン・トゥー・ホークスをゲスト参加させての伝統的なフルートを効かせての曲を織り交ぜての会心作である。

 

Tt2

 このDVDは、タイトルどうり、NIGHTWISHというバンドからヴォーカルのターヤが解雇されることになったが、その最後のライブ映像を納めている。
  しかし、イメージの大きな役割を果たしてきたターヤの解雇は、次作には新女性ヴォーカルでどこまでファンの心を掴むことが出来るか?大変な第2期のスタートであるようだ。まあとにかくシンフォニックでヘヴィで、聴くものに大いにアタックしてくるこのバンドは、今後も頑張っていくでしょう。そう期待したいものです。お勧め度の高いDVDでした。

 

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