波蘭(ポーランド)ジャズ

2017年7月30日 (日)

アダム・バウデフとヘルゲ・リエン・トリオAdam Bałdych & Helge Lien Trio のニュー・アルバム「Brothers」

牧歌的な静謐とスリリングな緊張感と・・・私好み!!
 ~果たして、神への賛美の叫びか~

<Jazz>
Adam Bałdych & Helge Lien Trio 「Brothers」
ACT / Germ / ACT 9817-2 / 2017

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Adam Bałdych (vln, renaissance vln)
Helge Lien (p)
Frode Berg (b)
Per Oddvar Johansen (ds)
Tore Brunborg (sax) (M5,6,8)

Music composed and arranged by Adam Bałdych
except 7 composed by Leonard Cohen and arranged by Adam Bałdych & Helge Lien

 ヴァイオリニストのアダム・バウディフAdam Bałdych(ポーランド1986年生まれ)の新作だが、前作『Bridges』(ACT9591-2,  2015)同様にノルウェーを代表する我が愛するヘルゲ・リエン・トリオとの共作となっている。しかし曲はバウディフによるもので(レナード・コーエンの”Hallelujah”の1曲以外)、あくまでもヘルゲ・リエン・トリオはサポート役。と、言ってもヘルゲ・リエンのピアノが重要で、この音なしでは考えられない曲作りである。
 又ノルウェーのサックス奏者トーレ・ブルンボルグが3曲に参加して味付け。
 どうもバウディフの原因は解らないが亡くなった弟の為に捧げられたアルバムのようだ。そんなところからも哀感あるアルバム作りとなっている。

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(Tracklist)
1. Prelude (1:22)
2. Elegy (7:34)
3. Faith (4:52)
4. Love (6:21)
5. One (6:50)
6. Brothers (6:06)
7. Hallelujah (6:08)
8. Shadows (6:32)
9. Coda (4:21)

Adambaldych4_teaser_700x M1. ”Prelude” は、ヴァイオリンとピアノのデュオで冒頭から私が勝手に感じている北欧的な哀愁そのものだ。
 M.2. ”Elegy”の入り方はドラムスとピアノの不安なる打音でピンク・フロイド(ロジャー・ウォーターズ)流。ここでもヴァイオリンとピアノが哀感のある叙情を描き、又一方スリリングな味のヴァイオリンも登場し、懐かしのキング・クリムゾンといった雰囲気をみせる曲。ロジャー・ウォーターズの近作『is this the life we really wants? 』は、ピアノの音を重量感を引き出すに使っているが、それは感覚的には、この曲でも共通点。・・・・と、こんな具合にプログレッシブ・ロックと比較することは叱られそうだが(リエンがウォーターズのファンだと言うのでお許しを)、しかしその共通点が見いだされるところが面白い。しかし醸し出す哀感は完成度の高い曲だ。
  M3.”Faith”はピアノの美しさが前面に。M4. ” Love”の、ヴァイオリンのピッチカート奏法は意外に牧歌的というかトラッド的雰囲気を生み出すんですね。

02helgelientrio2014_lamapre M6.”Brothers”が凄い。静から動、そしてダイナミックな展開。これは単にジャズという世界に止まっていない。聴きようによってはプログレッシブなロックでもある。人一人の激動の人生を表現しているのだろうか?素晴らしい。さすがピンク・フロイド党のリエンが・・・関わっているだけのことはある。
 M7.” Hallelujah” 先頃惜しまれて亡くなったレナード・コーエンと言えばこの曲だ。彼が亡くなる直前までライブで歌い込んでいた。しかし私はこの曲の良さは知っているが、実はその唄う意味を完全に理解しているわけで無い。これ自身は”神の賛美、喜び・感謝の叫び”というのは解るが、ここに取りあげられたことから逆にその中身の深さに迫ってみたいと思ったところである。しかしこの曲も完全に彼らのこのアルバムのモノに昇華している。
 M8.“Shadows”の、ヴァイオリンとサックスが、このように美しく重なり合っての演奏は発聴きだ。
 M9.”Coda”ヴァイオリンそしてピアノの調べは如何にも哀愁感たっぷり。

 実はこのアルバム、購入に若干ビビッていたのだが、Suzuckさんが絶賛しているので、これはと言うところで手にしたモノ。なんとそれは正解で、全編ムダな曲が無く完璧なコンセプト・アルバム。傑作だ。

(参考視聴) Adam Bałdych とHelge Lien Trio の共演(当アルバムとは別)

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2017年7月 2日 (日)

アンナ・マリア・ヨペクとスティングの共演 STING with ANNA MARIA JOPEK 「SPECIAL IN TORUN 2016」

あの"Fragile" をデュエットで・・・・・・

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                                              ( Anna Maria Jopek )

< Rock,  Jazz>
STING with ANNA MARIA JOPEK 「SPECIAL IN TORUN 2016」
MEGADISC / Poland / 2017

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Sting : Guitar & Vocals
Anna Maria Jopek : Vocals
Live at Torun, Poland Dec.8, 2016

Sting  ポーランドの憂愁の歌姫アンナ・マリア・ヨペックについては、先日6年ぶりの久々のニュー・アルバム『Minione』 をここで紹介したところだが、彼女をお気に入りとなると、いやはやその名の見えるアルバムはついつい手に入れたくなる。
 このアルバムはスティングStingが2016年12月8日にポーランドで、これも久々のなんと13年ぶりのポリスのDNAを繋ぎ込んだロック・アルバム『57TH&9TH』をリリースしてのプロモーション・テレビ・スペシャルに出演。放映は今年の2017年1月1日に行われたモノ。そこになんとアンナ・マリア・ヨペックが登場。その様子を納めたブート・アルバムである。

 中身は下の様な内容で、私から見ると叱られそうだが、どうしてもヨペックに注目がいってしまうのである。と言うところで、とにかくあの”Fragile”を、スティングとヨペックがデュエットで唄っているところがハイライトです。いやはやこれは考えもつかなかった共演であった。

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 とにかくヨペックのインターナショナルな活動はお見事である。それもその彼女が興味を持った国のミュージックを吸収していくところ、しかもそれをポーランド流に解釈して仕上げてしまうのだ。今回のニューアルバム『Minione』においても、マイアミにてミュージックの宝庫キューバに焦点を絞って、名ピアニストのゴンザロ・ルバルカバとの共演により彼女なりの哀愁のアルバムとして作り上げてしまった。それも彼女流のポーランド・ミュージックを忘れていないところが凄い。

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 このアルバムに納められているスティングに彼女が果敢に挑戦している姿は素晴らしい。是非ともファンは一度は聴いておきたいところです。
  登場する彼女の曲である”Szepły Lzy”や”Upojenie”の編曲による歌がこれ又新鮮ですね。

(視聴) ”Fragile” by Sting  ft.Anna Maria Jopek

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2017年6月 5日 (月)

アンナ・マリア・ヨペックAnna Maria Jopek のニュー・アルバム 「Minione」

描くはポーランドとキューバとの人間的哀感の融合
~ 憂愁の歌姫ヨペックとゴンザロ・ルバルカバの競演 ~

<Jazz>
Anna Maria Jopek, Gonzalo Rubalcaba 「Minione」
Universal Music Poland / Import / 573 980 8 / 2017

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Anna Maria Jopek - voice
Gonzalo Rubalcaba - piano
Armando Gola - bass
Ernesto Simpson - drums


Recorded at The Hit Factory Criteria Miami, 22nd-24th August and 20th-22nd December 2016

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 いや~~出ましたね、お久しぶりのニュー・アルバム。ポーランドのアンナ・マリヤ・ヨペック(1970~)となると、私にとっては好みの世界で3本の指に入るジャズ・ヴォーカリスト、それは憂愁の歌姫である(彼女は1997年よりアルバム・リリースしている。20年のキャリアだ。詳しくは末尾参照)。
 最終アルバムが3部作の一枚小曽根真との『HAIKU』となると思うので6年ぶりの登場です。この間、ボックス・セット『Dwa Serduszka Cztery Oczy』日本ライブも楽しませてもらったりとしてきましたが、今回はなんとこれも私好みのゴンサロ・ルバルカバのピアノ・トリオとの共演。期待に十分です。彼とは2011年のポーランドを歌い込んだアルバム『POLANNA』で共演していたので、今度はルバルカバの故郷キューバに近いMiamiでのお返し共演録音といったところか。

Amj5(Tracklist)
1. Twe Usta Klamia/Your lips lie : 5:58
2. Kogo Nasza Milosc Obchodzi/ Who cares for our love  4:14
3. Co Nam Zostalo Z Tych Lat/ What remains of those years?   5:11
4. Nie Wierze Ci / I don't believe you  5:02
5. Besame Mucho  4:23
6. Co Nam Zostalo... Wybrzmienie  1:29
7. Pokoik Na Hozej 6:42
8. To Ostatnia Niedziela / It's the last sunday 4:15
9. Miasteczko Belz 4:36
10. Nie Wierze... Detal 0:28
11. Rebeka 6:01

 これは何とも素晴らしい世界を構築してくれました。とにもかくにも私の印象では、キューバ人の多いあの華々しい巨大都市マイアミではあるが、その静かな路地裏の夜に描かれた哀感ある人間模様の世界という感じだ。
 この都市の人種的な構成は白人が多いのだが、ここの人口の65.76%はヒスパニックまたはラテン系である。この都市の民族的な構成はキューバ系が1/3と最も多く、アフリカン・アメリカンが2割強と言うところのようだ。
Gonsarow  そんな都市の人間模様には、キューバ人であるルバルカバ(ハバナ出身、1963年~)に描かせると現実味が帯びる。このアルバムの曲のアレンジメントはルバルカバによるもので、それだけ彼はヨペクの世界に思い入れを演じたと思う。それを又完全にヨペックの歌い込みによってヨーロッパ的な哀愁を加味して倍増して描ききっている。いやはや恐ろしいコンビの傑作だ。多分これはあの『PORANA』からイメージは作り上げられていたのであろう。
 
  スタートのM1.”Twe Usta Klamia”で完全に哀愁と大人の人間世界のヨペク節に突入。これから逃れられない感覚になる。
 M2.” Kogo Nasza Milosc Obchodzi”は軽快で有りながらどこかもの哀しさを感ずる曲仕上げ。  
 ボサノヴァ調、ときに現れるタンゴ調、これらもここまで彼らの哀感の世界に変容してしまうところが見事だ。
 そしてなんともここまで変調したM5.”Besame Mucho ”は希有の一言。ヨペクはハミングで哀愁を漂わせて唄いきる。
 そして又、M4.”Nie Wierze Ci”の哀しき暗さは特筆もの。又M11.”Rebeka”の優しさも見逃せない。
 アルバム全編を通して揺るぎないヨペクの世界感がひしひしと伝わってくる。

 とにかくヨペツクのポーランド・ドラッド探究は勿論、日本やポルトガル、そして他のアンゴラやブラジル、カーボ・ヴェルデなど民族的世界観の追求の一幕であろうか?。今回は、キューバ系世界にその焦点を絞った今作で、彼女のホーランド・ミュージックと世界ミュージツクの融合は一層深みを成している。そして彼女の暦年の磨かれた哀感ある歌唱力に喝采を浴びせるのである。まさに憂愁の歌姫だ。

 アンナ・マリヤ・ヨペクの過去のアルバムを参考までに↓・・・

(Anna Maria jopek Discography)
Ale jestem (1997年)
Szeptem (1998年)
Jasnosłyszenie (1999年)
Dzisiaj z Betleyem (1999年)
Bosa (2000年)
Barefoot (2002年)
Nienasycenie (2002年)
Upojenie (with Pat Metheny) (2002年;2008年)
Farat (live) (2003年)
Secret (2005年)
Niebo (2005年)
ID (2007年;2009年)
BMW Jazz Club Volume 1: Jo & Co (live) (2008年)
Polanna (2011年)
Sobremesa (2011年)
Haiku (2011年;2014年)
Minione (2017年)


(視聴)

 

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2016年11月 7日 (月)

トーマス・スタンコTomasz Stanko とシンプル・アコースティック・トリオ

ECM世界を描くポーランドのベテラン・トランペッター

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 これも秋の夜の回顧シリーズである・・・・・。
 ポーランドのベテラン・トランペッターのトーマス・スタンコTomasz Stanko(1942-)と、マルチン・ボシレフスキMarcin Wasilewski(1975-)のシンプル・アコースティック・トリオの結合でのカルテット・スタイルによる十年前のアルバムを回顧している。
 この私の愛するシンプル・アコースティック・トリオの近作は、昨年リリースされたサックス奏者とのカルテット作品「Speak Of Life」であった訳だが、以前に同じこのECMから、トーマス・スタンコとのカルテットで2枚がリリースされている。マルチン・ボシレフスキ自身、おそらくスタンコから自己のピアノ・トリオへのトラペットやサックスを加えたカルテットの面白さ多くを学んだのではないかと想像し、その結果、もう一度聴き直しと言うところなんです。

<Jazz>
Tomasz Stanko Quartet「Lontano」
ECM / GERM / ECM 1980 9877380 / 2006

Lontano

Recorded Nov. 2005, Studio La Bussonne,Pernes-les-Fontaines
Prodused by Manfred Eicher


TOMASZ STANKO(tp), MARCIN WASILEWSKI(p), SLAWOMIR KURKIEWICZ(b), MICHAL MISKIEWICZ(ds)

Lontanolist  スタンコ本人が”これまでで最高の作品になると思うよ”と予告していたECMからの作品で評判になったモノだ。母国ポーランドの私の好みのピアニスト・マルチン・ボシレフスキのシンプル・アコースティック・トリオを従えたカルテットでの作品。
 とにかくマルチン・ボシレフスキのピアノの叙情性と美しさをバックにしてのスタンコのミュートを効かせたトランペットが永久な響きで歌いあげるわけで悪いわけが無い。
 そこに又Eicherが絡むわけで、そりゃー理知的であり、哲学的世界でもあり、深遠な世界の異空間の構築はお見事なのだ。
 オープニングはボシレフスキの澄んだピアノが響き、冷徹とも言える世界を描いたところにスタンコのトランペットがむしろ暖かさと深遠さを交えた響きが重なるというECM世界、とにかく痺れきったアルバムだった。

              *           *          *

<Jazz>
Tomasz Stanko Quartet「Suspended Night」
ECM / GERM / ECM 1868 / 2004

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TOMASZ STANKO(tp), MARCIN WASILEWSKI(p), SLAWOMIR KURKIEWICZ(b), MICHAL MISKIEWICZ(ds)
(Tracklist) 1.Song for Sarah    2. Suspended Variation I-ⅹ


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 75年生まれのボシレフスキが30歳になろうとしているころのスタンコの指揮下での作品。彼のピアノは、キース・ジャレットに惚れ込んでピアニストを志したと言うだけあって、ビル・エヴァンスからのスタイルを見事に演じている。そしてこのスタンコとの共演が又若きシンプル・アコースティック・トリオを大きく育てたとも言われている。ゆったりと叙情的に流しながらも、スタンコのトランペットのメロディーを支える技術はお見事である。
  このアルバムもかなりクールな世界といって良いのでしょうね。トランペットが深遠な緊張感もって迫り、一瞬の叫びで切り込んでくるところが凄い。とにかく2曲目から11曲までの10のバリエーションでアルバム一枚を埋めてしまう。とにかく繊細さは、スタンコに勝るとも劣らないボシレフスキの持つピアノであって、その
兼ね合いの見事なインプロヴィゼーションの世界としてはバラエティにもとんでいて多分Eicherも満足の一作であったと思う。

(試聴)

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2016年10月 1日 (土)

秋=レシェック・モジュジェル Leszek Możdżer の硬質・透明感のピアノ

ショパンから始まったモジュジェルのジャズ・ピアノ

 今年の天候の変化は例年にはない様相を示す事が多かったが、そうは言ってもやっぱり10月の声を聞くと風情は「秋」ですね。
 そんな秋に覗いた好天は、やっぱり澄んだ青空である。そんな秋には透明感抜群のピアノの調べがいかにもお似合いというところで・・・・思い起こすのはジャズ畑では、ポーランドのレシェック・モジュジェルLeszk Możdżerですね。彼はショパンのジャズ化を成し遂げた(アルバム「Chopin - impressions 」1994年)。

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 ジャズ・ピアノと一口に言っても、演者による音の質の違いは多種多様。同じピアノといってもこれほど音が違うのかと思うと凄い。中でも冷たく硬質にして透明というところでは、このレシェック・モジュジェルがナンバー1だろうと思う。暖かいピアノの音というのはよく私には解らないのだが、この硬質にして冷たいと思われるほどの透明感というのが実は私は好きなんです。

P9271737trw そして不思議に私の愛用している40年以上前のエレクトロヴォイスのスピーカー( EV SP-15A,  エンクロージュアE-15II)が、この空気の乾燥してきた秋になると気のせいか彼のピアノを良く響かせてくれるんですね。
 もともとスピーカーから出す最も難しい音というのがピアノの音と言われるところで、これが上手く鳴れば名スピーカーと言って良いらしい。まあ私のものはそこまでは当然ゆくことはないのだが、秋はどうした訳か、このスピーカーとしてはベストな音を出してくれるのです。

Piano■ <Jazz> 
Leszk Możdżer 「piano」
OUTSIDE MUSIC / EU / OM CD 005 / 2009


 余談はさておき、彼の関係したアルバムは、このブログでもいろいろと過去に取りあげてきたのであるが、私の持ち物の中では、この彼の2004年のソロ・アルバム『pianoピアノ』で彼の持ち味は十分堪能させられた。
 このアルバムは収録12曲中7曲は彼のオリジナル曲で締められており、それはメロディアスで聴き慣れた曲で無いために若干取っつきにくかった。
 それも彼のLars Danielssonとの共演ものなどのように、実にメロディアスであり叙情性にも富んでいて聴き惚れてしまうのだが、それとは相対している為というところによるのだと思う。

 しかし彼のソロといえば何時ぞやここで取りあげた『コメダKomeda』(ACT /Germany / ACT9516 / 2011  (参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/leszek-moder-06.html )が良いですね。あれは最高です。私の好きな”Sleep Safe and Warm ローズマリーの赤ちゃん”が演じられているという事だけでなく全体に好きですね。お勧め品。

61rsaqo■ <Jazz>
Możdżer  Danielsson  Fresco  
「THE TIME」
OUTSIDE MUSIC / OM CD001 / 2005

 このアルバムはモジュジェルのLars Danielsson (Cello ,Bass) と、 Zohar Fresco(Percussion, Vocal) とのトリオもの。もう10年も前のアルバムであり、このトリオとしては、この後に『Between Us And The Light』(2006)、『Polska』(2013)の2作がリリースされている。
 私の場合この2005年の『THE TIME』は、2014年に3作目の『Polska』を聴いてから逆にこの不思議なトリオの原点を知りたくなって後から手に入れ聴いたものだ。しかしその結果は、素晴らしさに感動したもので、従ってここに取りあげているという次第。(私にとってはアルバム『Polska』よりは愛着のあるものとなっている)
  曲は下記のとおりで、殆どモジュジェルとダニエルソンのオリジナル。

1. Asta +
2. Incognitor * 
3. Sortorello
4. Tsunami *
5. The Time * #
6. Asta II +
7. Easy Money *
8. Smells Like Teen Spirit
9. Svantetic
10. Suffering +
11. Trip To Bexbach *
12. Asta III +
13. Suffering +

(*印:Możdżer, +印:Danielsson, #印:Fresco)

 『Polska』については、私から見るとどうも異なる三者の不思議な異色トリオ作として捉えたわけだが(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/polska.html )、
  こちらのこのトリオのオリジナル・アルバム『THE TIME』も決して並の世界で無い。やはりその醸し出すムードは異色である。しかしそこにはなんの抵抗もなく自然とその世界に溶け込んで行く魅力のある曲群で占められていて、このトリオものの中では一番好きなアルバム。それはどうもトラッドをベースにした曲展開で、どこか郷愁を誘ってきて、それは我々日本人にも伝わってくるのではないか。
 もともとLars Danielsson はスウェーデンのベース&チェロ奏者、作曲家で、どちらかというと甘いメロディーで取っつきやすい。ACTレーベルからの彼の作品はどれもなかなか素晴らしい。そしてスウェーデン、ポーランドと、いったところからモジュジェルとの関係は不思議なことでは無い。
 ところがパーカッションのイスラエルのZohar Frescoとの関係が、どうしてこうなったのか解らない(過去に映画のサントラでモジュジェルは共演したらしいが・・・)。彼の強烈な個性が中近東風の異国ムードを作り上げ、このトリオの特徴となっていることは間違いない。しかしそこにモジュジェルの硬質で澄んだピアノの音が、従来のユーロ系のピアノ・トリオと違った世界を構築して面白いのである。

(参考1)Możdżer  Danielsson  Fresco のライブ映像を見ると、Możdżerは、ピアノはジャズ・ミュージシャンに多いSteinway & SonsでなくYAMAHAを使ってますね。

(参考2=Leszek Możdżer - Discography)
Chopin - impressions (1994)
Talk to JesusJazz Forum (1996)
Facing the Wind,  (1996)
Chopin Demain-Impressions (1999)
Makowicz vs Możdżer,  (2004)
Piano (2004)
Możdżer, Danielsson, Fresco – The Time,  (2005)
Możdżer, Danielsson, Fresco – Between Us And The Light,  (2006)
Pasodoble ,  (2007)
Firebird V11,  (2008)
Kaczmarek by Możdżer (2010)
Komeda (2011)
Możdżer, Danielsson, Fresco – Polska (2013)

(試聴)Możdżer Danielsson Fresco

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2015年7月24日 (金)

ポーランドのピアノ・トリオRGGを更に求めて・・・・3rd「UNFINISHED STORY」

クラシックとかジャズとか言う世界を超越して己のジャズ世界を探るトリオ

 前々回ポーランドのピアノ・トリオ「RGG trio」に魅せられた話をしたわけだが、話題にした今年リリースされたアルバム『AURA』は彼らの7作目であり、それ以前はマイナーなレーベルからのアルバム・リリースで、私は触れる機会無く来ていたわけです。しかし何となく気になるトリオであって、ここに来てメンバー・チェンジされた以前の作品を少々手に入れてみた。

<Jazz>
                RGG 「UNFINISHED STORY」
                 ECNALUMBA / POL / RGG001 / 2007

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                     Przemysław Raminiak  : piano
          Maciej Garbowski : double bass
          Krzysztof Gradziuk : drums

 このアルバムは3作目で、オリジナル・トリオ・メンバーでの作品。ピアノはPrzemysław Raminiak(1st~5thアルバム)が担当している。アルバム・タイトルの『UNFINISHED STORY』に副題として”Remembering KOSZ”となっていて、ポーランドの1973年に若くして亡くなった天才ジャズ・ピアニストMieczysław Koszを意識してのものとみられ、Tracklistをみると2.4.曲目がKoszの曲である(↓)。

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 Koszの2曲の他は、2012年にこのトリオから退いたピアニストのRaminiakの曲が6曲と最も多く、ベーシストのGarbowskiのものが2曲、三者の曲が2曲という構成。
 相変わらず格調高い叙情性のある曲が展開すると同時に、Koszの曲はかなり思索的な世界に導かれる。もともとKoszのプレイはポーランドの民族音楽に基づいたと言っても、彼なりきのフリーなセンスで描くところに魅力があったと言うが(残念ながら彼の残されたアルバムがあるのだが私はまだ未聴)、このアルバムもいかにもポーランドというクラシックに裏付けされたミュージシャンの演ずるところであって、非常に実験性のある演奏展開をするが、その中にも品格が感じられ、その描くところ7曲目”Lonliness”に代表される哲学的な雰囲気さえ感じられるアヴァンギャルドな抽象的世界は聴き応えある。
 又三者がクレジットされている2曲は、多分インプロヴィゼイションの世界と推測される。

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 今にしてこのアルバムを聴くことに至ったのであるが、なかなかアメリカン・ジャズと一線を画するユーロを代表する素晴らしさといってよい仕上がりで、彼らの作品群でも実験性が高く、中核をなすものと思われる貴重盤であった。
 こうして築かれてきた世界は、これからも求めて行くところの象徴なのかも知れない。それは、現在ではメンバー・チェンジが行われたが、「RGG」という旧メンバーの頭文字のトリオ名を残しているところにも、そのあたりが窺い知れるのである。

<参考までに「RGG trio」のDiscographyを記す>

1.『Scandinavia』.             2003
2.『Straight Story』           2005
3.『UNFINISHED STORY』 2008
4.『True Story』               2009
5.『ONE』                        2011
6.『SZYMANOWSKI』        2013
7.『AURA』                      2015

(試聴)

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2015年7月15日 (水)

ポーランドのピアノ・トリオRGG のアルバム 「AURA」

思索的な美しさと優しさと、そしてアグレッシブの対比が面白い

<Jazz>

                RGG「AURA」
                 OKeh / US / 88875017602 / 2015

Aura

          Łukasz Ojdana : piano
          Maciej Garbowski : double bass
          Krzysztof Gradziuk : drums

 「RGG」は2001年結成のキャリアのあるポーランドのピアノ・トリオ(Raminiak,  Garbowski,  Gradziuk=三人の頭文字をとってバンド名となっている)。しかし前作の『SZYMANOWSKI』(2013年)からは、ピアニストはラミニアクPrzemysław Raminiakに変わって、若きウカシュ・オイダナŁukasz Ojdana が務める(バンド名の変更なし)。そしてそのアルバムがメジャー・レーベルからの初リリースとなったもの。かって演ずる曲の美しさはさすがショパンの国と言うことで定評があったと言うが、私は実はこのアルバムが初聴き。

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Auralist2_2
 Tracklistは右の如く、彼らのオリジナル曲が7曲あり全14曲。
 冒頭から新加入のピアニストのオイダナの曲”Adivinanza”で始まるが、静かな思索的ピアノの音から流れる。そして中盤から後半にかけて三者で盛り上がり再び静かなピアノで終わるというパターンだが、単なる美旋律といタイプでなく一つ一つの音の余韻に奥深さを追求する。そして続く”W.R.U.”ではかなりアヴァンギャルドなアグレッシブな演奏を展開。その後の曲”Letila Zozula”は、ウクライナのフォーク・ソングのようだが、ベースが静謐な世界を描きシンバルの音がサポートしてそこにピアノが美しい旋律を奏でる。
 ピーター・ガブリエルの曲”Don't give up”が哲学的感覚を呼び起こすものに変化してしまうし、次のベーシスト・ガルヴォースキのオリジナル曲”Pulsar”は、ベーシストとドラマーによって静にして不思議な世界に導いてくれる。
 こんなパターンで”静謐にして思索的”であるところと、”アグレッシブな演奏”と、”美旋律の美しさ”をと・・・・聴く者を飽きさせない。
 そして最後は美しく静かなる聖歌で終わる。

 なかなか聴くたびに奥深いアルバムで、ユーロピアン・ジャズ・シーンで評判のトリオであることが納得出来るアルバムだ。

(視聴)

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2015年3月21日 (土)

アンナ・マリア・ヨペクAnna Maria Jopek~BOX SET「Dwa Serduszka Cztery Oczy」

      <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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南イタリア・マテーラMateraの洞窟住宅群の中に入っていくと、こんな生活臭たっぷりの情景におめにかかれる。このような一見建物に見える住宅に入ると中は岩をくり貫いた洞窟なのである。  (photo 2012.12)

                       *    *    *    *

<Jazz>
             Anna Maria Jopek 「Dwa Serduszka Cztery Oczy」 
             AMJMUSIC / 179 478 2 / 2008

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 アンナ・マリア・ヨペク、2013年の秋にライブでお目にかかってから、まだニュー・アルバムはリリースされていません。そろそろ良いのではと・・・・思いつつ、その埋め合わせというか繋ぎに彼女のボックス・セット(3枚組)を仕入れて聴いているんですが、これがなかなかのもので、一枚は既に持っているアルバム(CD)ですが、その他2枚、一枚はライブ盤、一枚はレアトラック盤と納得の良盤でご機嫌なんです。

Amjlist この3枚組ボックス・セットの内容は左のようなところ(クリック拡大)。

<一枚目> 「ID

Id これは、異国情緒たっぷりのアルバムで、既に2007年にリリースされたもの(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/nightwach-cc87.html)で、ここでも過去に私は取り上げているので、それはそれとして・・・・・。
 その後、2011年に「Haiku俳句」(ピアニスト小曽根真と共演)、
「Sobremesa」「Polanna」の3部作を一気にリリース(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/3-4392.html)して、彼女のポーランドを中心としての国際的なアプローチの結晶を完成させ、多くの賞賛と賞を獲得した。

 それにより一つの頂点に達してしまった為か、このところ新作が届いていない。多分このような成功の次の作品には、自己の納得がそう簡単ではないのであろう。日本でのライブ時の様子
は非常に元気であったので、目下は、ニュー・アルバムに着手していると思うのだが、待ち遠しいところだ。・・・・そんな訳でこのボックス・セットで、私は間を埋めているのです。

Anj2<二枚目> 「SPOZA」
 ここに登場するこの2枚目が興味深い。これは未発表音源集であるので、そんなところも魅力。中身は誕生日パーテイーで録音されたモノとか、ゲスト演奏モノ、シングルに収録されていたモノなどや、未発表のサウンドトラックからの選曲ということらしいが、驚くことに録音が生々しく良好で、良い意味での意外性があった。
 収録14曲中9曲は彼女の作曲、その他も作詞などしており彼女一色のアルバム。ポーランド語で解らないところが一層奥深いトラディショナルなムードをも醸し出す曲もあって面白い。又彼女への曲を長年手がけているMarcin Kydryńskiの曲 ”Jakby Nic Się Nie Stało”は、やはりヨペク味いっぱいの美曲。
 バックの演奏陣にピアノは、Leszek Moźdźer、そして Tord Gustavsen(”Daleco”は納得の深遠な名曲)などの一流どころが演じているし、ギターのMarek Napiórkowskiの快演が聴ける。

Anj3<三枚目>  そして3枚目の「JO & CO」は、”BMW Jazz Club”、”Ethno Jazz Festiwal”の2つのライブでの収録もの。これが又スタジオ盤と違って、ライブものの特徴そのもので、じっくりと演じて、歌い込みも見事な感動のシロモノ。
Joco 
これは一枚のアルバムとしても過去にリリースされていたのですが、私は今になって初聴きでした。
 登場するは、彼女自身の曲が5曲演じられる。アルバムで聴くのと違ったステージでの熱唱が、彼女の曲に対する意気込みが感じられて凄い。彼女のアルバムものの印象は、そう熱唱派には思えないのだが、東京ライブもそうだったが、かなりの熱唱派なんですね。この盤はライブものであった為、実は別扱いで、いままでは手にしてなかった。早く手に入れておくべきだったと今にして思うのだ。4曲目の”Aya 1984”は極上品。又ジャズを超えたフュージョン派ベーシストのリチャード・ボナの参加などもあって、ひと味もふた味も充実したヨペクの世界が見える。

 締めの”Dwa Serduszka Cztery Oczy”の彼女の歌唱力をみせつけるヨペク節はまさに説得力十分の完成品。

(試聴)

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2014年2月24日 (月)

モジュジェル・ダニエルソン・フレスコ : 異色作「Polska」

レシェック・モジュジェル、ラーシュ・ダニエルソン、ゾハール・フレスコの創造的トリオ版

<Jazz> Możdżer Danielsson Fresco 「Polsca」
              ACT Music  / 9557-2 / 2013

 

Polska

  ポーランドの注目すべきピアニストのレシェック・モジュジェルLeszek Możdżerの昨年リリースされた最新アルバム。今回はあのスウェーデンのラーシュ・ダニエルソンLars Danielsson(アルバム「PASODOBLE」における二人の共演作の素晴らしさは既に取り上げてきた)のベースに、イスラエルのゾハール・フレスコZohar Fresco のパーカッションも加わって、基本的にはモジュジェル主導の印象はあるが、不思議なトリオのアルバムと言ってよいものだ。このトリオはどのような事で出来た関係かは知らないが、何年か前からの既成観念を打ち破る演奏活動がこうして継続されている(「THE TIME」というアルバムがある)。
 そしてなんとアルバム・タイトルが「Polska」となっている。これはまさに”ポーランド”という意味で、モジュジェルの自国の名を付けた曲を持ってきたところにその迫力がある。

 
  Leszek Możdżer (piano, celesta, Vibraphone, synth)
  Lars Danielsson (cello, bass)
  Zohar Fresco (percussion, vocal)


Polskalist_2 Tracklistは左のとおり。
モジュジェルが6曲、フレスコが3曲、そしてダニエルソンが2曲という構成。もともと良く解らないこの取り合わせで、一歩も二歩も異彩を放つ作品がここに登場したわけだ。

 そして更に良く解らないが何故かあのロック・ギタリストのJimi Hendrix の曲”Are You Experienced?”が最後に登場(11曲目、これはジミヘン・バンド=エクスペリエンスの1960年代の最初のアルバムから)、それもオーケストラがこの曲のみにバックに加わる。このアルバムにおいてはますます理解が難しい雰囲気を放っている。つまりこの曲で、このアルバムの創造的試みを聴いてくれたか?と言いたいのだろうか?。このあたりについて解説してくれるものがないだろうか?と・・・・・・探したくなるところ。

Leszek_mozdzer4  まああまり難しく考えずにこのアルバムを聴くことにしましょうよ、・・・と、言うところで先ずは冒頭の”Chai Peimot”、この曲はモジュジェルの澄んだリリカルなピアノの響きからスタート。これはなかなか良いぞと思わせるに充分の曲。そのうち驚きはフレスコのヴォーカルが入ることだ。そしてそれを支えるようなダニエルソンのベースが入ってくる。そのあたりからこれがイスラエルの世界なのだろうか?、アヴィシャイ・コーエンをふと思い出させる異国ムードが出てくる。しかしモジュジェルのピアノが流れるとやっぱりポーランドと思わせるヨーロッパの響きなのである。最初から聴く者を迷わせる感動が襲う。
 モジュジェルのアルバム・タイトル曲”Polska”は、5曲目にお目見え。これが又不思議なメロディー、ポーランドにある曲なのであろうか?、しかしクレジットは彼の曲になっている。これを聴く限りに於いて、ジャズといったところにこだわらない世界を感ずる。
 そしておもむろにダニエルソンの”Africa”が続いて登場するが、彼の美しさが垣間見れる曲。10曲目の”Spirit”になって、あの「PASDOBLE」を思わすメロディーが美しく流れる。

 とにかくこの三者の異なった持ち味をミックスさせた私にとっては不思議な世界。彼等の挑戦的な創造的アプローチを表しているアルバムと言って良いものなのか?。
 

(試聴)”Chai Peimot”

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2013年10月 5日 (土)

アンナ・マリヤ・ヨペックAnna Maria Jopek一夜のライブ

取り敢えずは、ヨペックのライブ参加で本日ご機嫌

 昨年以来アンナ・マリア・ヨペックにぞっこん惚れ込んで全てのアルバムとライブ映像を見(視)聴きしてみたわけであったが、ようやく今夜彼女のライブにたどり着けた。

今回の「Blue Note TOKYO」の宣伝文句は下のようなモノだったが・・・・・

 ジャズやフォークのエッセンスを取り入れたワン&オンリーの音楽世界で人気を集め、これまでゴールド・ディスクを9回、プラチナ・ディスクを7回受賞。ポーランド・ワルシャワ出身の国民的シンガー・ソングライター、アンナ・マリア・ヨペックが登場する。父親が舞踊団の花形ソリスト、母親がダンサー兼歌手という芸術一家に育ち、名門ショパン音楽院でピアノを習得。その後ニューヨークのマンハッタン音楽院に学び、’97年にソロ・デビューを果たした。2002年にはパット・メセニーとの共演アルバム『Upojenie』が母国の音楽チャートで7週連続首位を獲得。2011年に『俳句』(小曽根真との共演)、『Sobremesa』、『Polanna』の3部作を発表し、大きな話題を呼んだことも記憶に新しい。今回は1日限りのスペシャル・ライヴ。どんなステージを楽しませてくれるのか、必見必聴の一夜になるだろう。

Anna1_2Anna Maria Jopek (vo)
Marek Napiorkowski (g)
Piotr Nazaruk (vo,fl,zithar)
Krzysztof Herdzin (p)
Robert Kubiszyn (b)
Cezary Konrad (ds)

 しかしこれだけのメンバーを連れて一夜限りというのは、何かの都合というか?、それとも何かのついでというか?よく解らないがまあ我々の前に現れてくれたのは嬉しいことである。

 有り難いことに大会場でなく「Blue Note TOKYO」ということで、ステージと一体になって視聴可能でこれまた良かったところ。
 とにかく彼女の声の張り上げと同時に胸元から顔が赤みがさすところまでじっくり見てきたというライブ参加であった。又会場のメンバーも極めて紳士的できちっと曲を唄え終わるまで変な騒ぎも無く、しかも拍手等の対応が良くて彼女もご機嫌だった。
 バックのPiotr Nazaruk(vo,fl,zithar)は、驚きの高音のバッキング・ヴォーカルを聴かせ、彼女とのハモリは、いつもバックの女性コーラス隊の役までやってみせた。Cezary Konrad(ds)は、レジ袋と鋏の音をしてリズムを刻んでみせたりと多芸で、この5人のバックは充実していた。

Bluenotex


 一時間と少々のライブであったが、主として内容は彼女のポーランドを前面に出したものだった。そして聴き慣れた曲のオンパレードと多分新曲は2曲のように思う。マイクロフォンはエコーの効いたものと通常のもの2本を器用に使い分けていた。そして予想を裏切って熱唱という印象が強かった。もともと彼女の曲は、ポーランド語のタイトルと歌詞であって、どうも曲名をなかなか覚えられないのだが、特に”Cyraneczka””Przyplyw, odplyw,oddechczau””Szepty i Łzy””Uciekaj,Uciekaj”などが唄われた。多分「Blue Note TOKYO」から明日にはSetListの公開がされるだろうからそれを追記したいと思っている。

 とにかく彼女の健在をみることが出來、衰えるところの無いヴォーカルを堪能して今夜は納得の一日であった。例の3部作 (「POLANNA」「HAIKU」「SOBREMESA」)以来であるので、そろそろニュー・アルバムも・・・と期待も膨らむのだが。

(SETLIST)

CISZA NA SKRONIE
BANDOSKA (ZACHODŹŹE SŁONECZKO)
DWA SERDUSZKA CZTERY OCZY
UCIEKAJ, UCIEKAJ
OJ TĘSKNO MI TĘSKNO
RDZAWE LIŚCIE
ODE MNIE
MODLITWA GDY DZIATKI SPAĆ IDA (JUŹ SIĘ ZMIERZCHA)
POZNAŁEM DZIEWCZYNA
ZROB CO MOŹESZ
O MŌJ ROZMARYNIE
CYRANECZKA
TELL HER YOU SAW ME
FOLLOW ME

1017anna


(参考試聴)http://www.youtube.com/watch?v=5IVr84FMBxM

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