アレッサンドロ・ガラティ

2017年9月11日 (月)

アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galati 「WHEELER VARIATIONS」

これは単なる耽美派に止まらない深遠なる恐ろしい世界だ!!

<Jazz>
Alessandro Galati 「WHEELER VARIATIONS」
Somethin' Cool / JPN / SCOL-4024 / 2017

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Alessandro Galati (piano, compositions, arrangements)
Simona Severini (vocal)
Stan Sulzmann (tenor saxophone)
Stefano Cantini (soprano saxophone)
Ares Tavolazzi (bass)
Enzo Zirilli (drums)

recorded at Sonoria Studios, Prato.   
mixed at Artesuono Studios by Stefano Amerio.

 アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiの演ずるピアノの耽美なる哀愁の美しさには、もう『TRACTION AVANT』(Via Veneto Jazz/VVJ007/1994)以来、何年も酔ってきたのだが、今年も早々に『Cold Sand』(Atelier Sawano/AS155/2017)の美しいアルバムを堪能できた。しかし彼はその一方、実験的スリリングという美しさとは別世界の顔も持っていて、実はこのアルバムはピアノ・トリオでなくヴォーカル入りの6人編成によるモノであったため、美しさとは別物の実験色の強いモノであろうと勝手に決めつけて飛びつかなかったものだ。
 しかし、どうもそうとも言い切れないところも、諸々の感想ではちらほら見えてくるために、遂に取り付くこととなったアルバムである。
 トランペット奏者の故ケニー・ウィーラー(Kenny Wheeler, 1930- 2014年)に捧げられたアルバムだが、ガラティが彼とどのような関係にあったかについては私はよく知らない。しかしウィーラーの感傷的な美旋律にはガラティーも感動を受けていたようだ。

Ag1w(Tracklist)
1. KEN
2. k
3. e[#1]
4. n[#1]
5. NY
6. n[#2]
7. y
8. WHEEL
9. w
10. h
11. e[#2]
12. e[#3]
13. l
14. ER
15. e[#4]
16. r


 このアルバムも、製作は技術者はStefano Amerioが担当してのコンビであり、それぞれの楽器が鮮明に録音され、オーディオ的にも優れ盤。又トラックリストを見ると上のように曲名はふるったモノで、全曲ガラティによる作曲・アレンジということになっており、如何にもKenny Wheelerに捧げる記念盤であることが如実に解る。

Simonaseveriniw_2 なんと言っても、全編を通じてのダークにして深遠なる哀愁感ある世界が聴きどころだ。Simona Severini(→)のヴォーカルは低音にソフトにして厚みがあり、なかなか陰影があって心に訴える響きで迫ってくる。そしてテナーとソプラノ・サックスが独特な詩情世界を構築する。もともと私はサックス等は演奏によっては、うるさく感じて好まないことがあるのだが、ここではそれ相当に控えていてまあなんとか許容範囲と言うところ。
 M3.e[#1]にて、もうガラティのピアノの打鍵の美しさと余韻の絶妙な世界が全開する。
 曲によっては特にM5.NYやM14.ERのように、攻めのスリリンクな演奏面もあってアクセントとして効果を上げている。
 もちろんガラティのピアノが、哀愁感たっぷりの美旋律を展開するのだが、ピアノ・トリオ作品とは違って、ヴォーカルのバックでは若干控えめに流れるところはやむを得ないところ。しかし相変わらずの流麗にして美しい響きを展開している。
  又M7.yでは、ベースとドラムスのデュオで流す世界が一つの聴きどころでもある。
 しかし、6者の演ずるそれぞれの緻密な役どころに隙が無く、この全曲に流れる世界は、深遠にして異世界に聴く者をして引っ張り込む異様なムードがあって、それは恐ろしいほどだ。まさに凄いの一言。
 そして終曲M16.rでは、ガラティのソロ・ピアノによる独壇場で、しっかりとファンを納得させるのである。これは名盤だ。

(試聴)

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2017年2月28日 (火)

アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiのニュー・アルバム「COLD SAND」

 アレッサンドロ・ガラティ・トリオが澤野から登場

 澤野工房であるから、北見柊のライナーが付いている。そして・・・・

Listen to the silence -静謐を聴け
彼方なる天より滴る美音の雫
イタリアが生んだピアノの魔術師
Alessandro Galati が創造する「音時空」

 ・・・・と、言う発売前の宣伝文句に圧倒されますね。これがほんとなら絶対に買いです(笑)。

<Jazz>
Alessandro Galati Trio 「Cold Sand」
ATELIER SAWANO / JPN / AS 155 / 2017

Coldsand

Alessandro Galati: piano
Gabriele Evangelista: bass
Stefano Tamborrino: drums

Recorded on 13,14 September at Artesawano, Cavalicco, Udine, Italy

(Tracklist)
01. Cold Sand
02. Mob Sick
03. Lucy's Eyes
04. Nina
05. Nothing Much to Say
06. Schosty
07. Here, There & Everywhere
08. Here
09. There
10. Everywhere
11. Nowhere
12. Uptown

 前回のイエローのアルバム・ジャケから今回は薄ブルーですね。アルバム・タイトルの「Cold Sand」そのものです。
 とにかく今回のアルバム、個々の曲は勿論それぞれ素晴らしいが、とにかくアルバム・トータルに私は絶賛してしまう。”澤野工房よくやってくれました”というところ。
 私はアレッサンドロ・ガラティは、あの1994年に録音したクラシック・カーのジャケ・アルバム『Traction Avant』に痺れてからのお付き合いだ。今作はあの作品は私の場合勿論リアルタイムではないのですが、20年経ってのものなんですね。私にとってはいよいよ彼のトリオの最高峰に到達した感があります。ここに来るまでには彼のアグレッシブな実験作もあって、それを乗り越えてこのアルバムに到達した嬉しさは格別である。
  ライナーの北見柊の表現する「透明感のある音色、空間の広がりを感じさせる演奏、そして何より、我々の琴線に触れるオリジナルのメロディ・ライン」という当にその世界である。

Trio

 収録曲12曲、M07”Here, There & Everywhere ”はLennon-McCartneyの曲で、それ以外10曲ガラティのオリジナルである。
  とにかく全編哀愁に溢れたピアノの音とメロディが、なんと言えない空間を持ちながら心の奥に滲みこんでくる。
 M8.” Here ”、M09. ”There” などが典型的だが、ベ-スとドラムスがピアノの響きを浸透させてワンテンポ遅れて畳み込んでくる。この絶妙なタイミングもたまらなく快感だ。いっやーー、そして確かにこの深遠な世界は久々の感覚になる。
 又M01. ”Cold Sand”、M05. ”Nothing Much to Say”のメロディー・ラインはもうたまらなくその流れに浸りきれる。

 これはおそらく日本のガラティ・トリオ・ファンを意識してのサービス作品集ではないだろうか?、それ程日本人である我が心に響くのである。
 そして今年はまだ早いのに、今年度のナンバー1に取りあげられることになるだろうと思う快作である。 ユーロ・ジャズに傾倒していて、こんな一枚に出会えることはほんとに幸せを感ずる。

(参考視聴)

(試聴)

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2016年1月 1日 (金)

謹賀新年 2016 / アレッサンドロ・ガラティAlessadro Galati Trio 「On a Sunny Day」

明けましてお目出度う御座います 2016元旦

Photo

Hasselblad 503CX  Planar 2.8/80  PL  FUJI-Velvia100

 今年でこの拙いブログも10年となりました。もともとそんなに続くとも思っていませんでしたが、「自分の多趣味の中の忘れごとを防ぐ意味の記録」としての役割をも兼ねて書いて来たところがありましたが・・・・一つの区切りの年を迎えた感があります。今年は発展できるか、それとも?・・・・・といったところでしょうか。取り敢えずよろしくお願いします。

                 *           *          *          *

 新年早々のミュージック・・・・・・・  
         

      <Jazz>
           Alessandro Galati Trio 「On a Sunny Day」
            VLA VENETO JAZZ / Italy / VVJ105 / 2015

Onasunnyday

Alessandro Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)

Recorded at artesuono, cavalicco(UD) 2015

(Tracklist)
1. Baloons
2. Insensatez
3. In Beijing
4. Crazy Winter in Town
5. L'Incontro
6. On A Sunny Day
7. Drop Down Tango Shore
8. Hungaria
9. MMMM
10. Smell of The Air
11. Yellow Brain

A_g_1
 新年早々に、素晴らしいアルバムを取り上げる事が出来て嬉しいですね。 
 2014年リリースの前作アルバム『SEALS』が非常に良かったため喜んでいたんですが、その私の好きなイタリア人ピアニスト、アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiの同VVJからの第二弾です。このアルバムも同メンバーによるトリオ作品。
 そして収録曲は1曲(Antonio Carlos JobimのM2” Insensatez”)以外はオリジナル曲を十二分に詰め込んでいる。
 とにかくメロディが豊富で堪能させてくれるが、このトリオそれぞれの演奏は、一つ一つの音を大事にするハーモニーが心に響いてくる。非常にゆったりとしていてしみじみと聴かせてくれて、複雑なトリオの交わりがあるにも関わらず、気持ちよく素直に聴き取れる。
 又、録音が秀悦で、ピアノの澄んだ美しさ、ドラムスの響きが良く、シンバルやブラッシも手に取るよう。ベースも適度な響きを持って収録されていて快感。

 かっての1990年代の名盤『TRACTION AVANT』を彷彿とさせる説得力のあるアルバムである。いっや~このところ原点回帰して、そしてそれを発展させたような詩情と叙情が溢れており、全編統一性があって気持ちが良い。これぞユーロ・ジャズの良さを感じ取れる。
 まさに新年向けの快感アルバムだ。

(試聴) ”In Beijing”

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2014年11月 8日 (土)

寺島靖国の看板シリーズ~「for Jazz Audio Fans Only Vol.7」 / A.Galati , R.Olzer

良き演奏は良き録音で・・・・・・A.Galati,   R.Olzer

    <Jazz>

       Yasukuni Terashima Presents 「for Jazz Audio Fans Only Vol.7」   
         TERASHIMA RECORDS ,  TYR1044  ,  2014

V7

 寺島靖国プレゼントとして今年も登場しましたこのシリーズ。これで7年目と言うことですね。まあ彼の「Jazz Bar」シリーズも14年目になり人気がありますが、Audioをかなり意識してのこのシリーズも私にとっては注目品。今年の収録は12曲で・・・・

(収録曲)

01. Roberto Olzer Trio「Gloomy Sunday」
02. Geoff Peters Trio「Stella By Starlight」
03. Alessandro Galati Trio「Softly as in a Morning Sunrise」
04. Cengiz Yaltkaya Trio「Dustin' Away」
05. Tan T'ien「Struggle Through Lucubration」
06. Francesco Marziani Trio 「Myself In Blue」
07. Roger Friedman「Not Quite Yet」
08. Luca Mannutza Trio「Pingoli」
09. Joan Diaz Trio「Muma」
10. Geoff Eales Trio「Iolo's Dance」
11. Ken Peplowski「Maybe September」
12. Samuele Grau etc.「Outro/Sunny Day」

・・・・と、いったところ。

Seals
 私にとっての納得一押しは3曲目の愛するAlessandro Galati Trioの「Softly as in a Morning Sunrise 朝日のように、さわやかに」ですね。これは既にここで紹介したアルバム「Seals」(右)からですが、録音良し、演奏良しの代表格。特に序盤のこの曲のメイン・テーマに入るまでの流れは、最右翼。さすがガラティ・トリオと言いたくなるところでした。(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/seals-7acb.html
 それに続いて、トップに登場したRoberto Olzer Trioの「Gloomy Sunday」も注目。これは既に2012年リリースのアルバム「Steppin'Out」(Abeat For Jazz / Europe / ABJ2517 / 2012)からですが、クラシック調のジャズ・ピアノがやさしく迫ってくるところは見逃せない。このアルバム私は聴いてなかったのでいやはや今からさっそく何とかしたいところ。
 そして Ken Peplowskiの「Maybe September」のムードが良いですね(アルバム「Maybe September(Capri Records / USA / 74125 / 2013) )。彼のサックスは静かに心に響くところが魅力で、このように静かな夜を描くが如くサウンドは歓迎です。

 聴きどころは今回も満載で、楽しみな一年行事ですね。

(関連視聴) Alessandro Galati "Seals"

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2014年4月 7日 (月)

アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiの思索的美学の集大成:「Seals」

久々に浸れたガラティの世界

<Jazz>
  Alessandro Galati Trio 「Seals」
        VIA VENETO JAZZ/ VVJ 090 / 2014

Seals

Alessandro  Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)

~このアルバムのHMVの紹介文~
イタリアン・ジャズ名門レーベル、V.V.J.のニューリリース
叙情感溢れるプレイで人気上昇中の、アレッサンドロ・ガラーティのトリオ・アルバム。
ビル・エヴァンスのスタイルを継承する叙情派として、イタリアの音楽誌『ムジカ・ジャズ』で絶賛されたピアニスト、アレッサンドロ・ガラーティのピアノトリオ・アルバム。スタンダードの「Cherokee」「Softly As In A Morning Sunrise」「So In Love」なども収録。クラシカルなバラードになった「Cherokee」では、アレンジ・センスが光る。ECMを思わせる透明感溢れるサウンドは、ヨーロッパ・ジャズ・ファン必聴。

Sealslist  収録リストは左の如く(クリック拡大)。
 2、5、10以外の10曲はガラティのオリジナル曲。内容はまさにHMVの紹介文のとおり・・・・久々のアレッサンドロ・ガラティにもう言う言葉も無く聴き惚れてしまった。
 スタートから思索的な、そしてしっとりと心に迫ってくる曲で離れられなくなる。
 あの名作「TRACTION AVANT」以来、もう数えてみると20年になるんですね。彼自身も円熟していることだろう。このアルバム全曲素晴らしく、ジワッと迫ってくる哀感に浸れるのである。そして最後を飾るCole Poterの”So in love”のメロデイーがガラティのピアノの旋律によって哀愁たっぷりに止めを刺すべく襲ってくる。あっという間の50分である。
 

300x300  彼はイタリア・フィレンツェ生まれというから生粋のイタリア人なんでしょうね。イタリア伝統の音楽的世界が体に流れているとしか思えない。元々はクラシック・ピアノを学んでいたようであるが、ジャズ・オーケストラに身を寄せ、ジャズを学んだらしい。キース・ジャレットにも心酔していたようで、現在はビル・エヴァンスを継承する抒情派として欧州でも代表的なメロディー・メーカーと言われている。
 このアルバム、もう私が何をか言わんや・・・というところ。先ずはもって聴いてみてください。

(参考)
  1.http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-d546.html
  2.http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/alesssandro-gal.html

(試聴) ”Seals”

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2013年5月15日 (水)

アレッサンドロ・ガラティ Alesssandro Galati (2)~日本盤3枚:ソロ、デュオ、トリオ

特に日本に愛されるアレッサンドロ・ガラティ

Ag2jpg  アレッサンドロ・ガラティのピアノ・プレイにおける美学を話題にしているのだが、彼のキャリアは、前回取り上げた最初のトリオ・アルバム「TRACTION AVANT」から既に今日においては20年が経ているわけである。そしてこのアルバムの後を追ってみると、意外と手に入る彼名義のアルバムは少ない。
(参考)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-d546.html 

 彼のピアノ美学を知ろうとする中で、まずは取っ付きやすいものとして、最初のトリオものから10年後となる2004年の録音ものの2枚のアルバムが目につく。それは、ソロ・アルバム「All Alone」(2005年)と、ベースとのデュオ・アルバム「Imaginerie」(2010年)である。
 そしてその翌年の2005年には、なんと日本においてトリオで録音している。それがアルバム「Cubicq」(2007年)であり注目されるところ。
 これらの3枚のアルバムは、実は日本盤(Japan-only Edition )なんですね。これは想像するに、日本に於いて非常にガラティが好評であると言うことと、それによりリリース元の日本の”BLUE GLEAMレーベル”が頑張った結果と言うことなんでしょうね。
 さて、その3枚ですが・・・・・・・登場順に見てみよう。

<JAZZ> Alessandro Galati 「All Alone」
            
  BLUE GLEAM  BG001  ,   2005
       Recorded July 2004 at Cavo'Studio,Bergamo Italy

Allalone  ガラティの初のピアノ・ソロ・アルバムである。10曲収録され、7曲がオリジナルで、3曲がイタリアにある名曲らしい。
 冒頭の”Broken toy-Lil'Sophia”から、解りやすい優しいメロディーが流れる。2曲目”Leipzig,1862”は、繊細にして華麗、しかも抒情性たっぷりの曲。こんな調子で最後までスロー・タッチの美しいピアノの音で埋め尽くされて流れていく。
 いやはや如何にも日本人ごのみに仕上げられたアルバムである。
 (Track-List)
  1. Broken toy-Lil'Sophia
   2. Leipzig,1862
   3. Rever de te voir
   4. Bukowsky
   5. Averti tra le braccia
   6. Thin fish
   7. Una lunga storia d'amore
   8. Vanish spanish
   9. Slow down Venice hearts
  10. Tu si 'na cosa grande


  ---------------

<JAZZ> Alssandro Galati Trio 「Cubiq」
            
  BLUE GLEAM  BG003  ,  2007
               Recorded Dec. 24 2005 at Sony Music Studios Tokyo

Cubicq_2 ガラティの1stトリオ作品「TRUCTION AVANT」をリアルタイムに聴いた人には待ちに待ったトリオ・アルバムであったと思う。アルバム・タイトル曲の”Cubicq”からスタートするが、この曲の持ち味の美しいメロディーには圧倒される。いやはや最初からもう彼の世界にのめり込まされる。
 私の場合はこの曲は、前回紹介した2010年のアルパム「UNSTANDARDS」(2008年録音)で初めて接したのであったが、あれはクインテットもので、オーボエ、ギターが旋律を奏でるところがあり、その分だけ1分少々曲が長くなっているが、こうして5年前のこのトリオで聴くと、ベースの語りも重要になっていてトリオの味も捨てがたい。
  Members :  Alessandro Galati (piano), Ares Tavolazzi (bass), Emanuele Maniscalco (drums)

Cubicqlist このアルバムも6曲は彼のオリジナルで、残る4.6.9.10がイタリアの曲である。リズム隊のドラムスは控えめのサポート・タイプの演奏。やはりガラテイのピアノの美しさが印象深いアルバムである。
 私の好みからは、このガラティの演奏は、このようなトリオ・スタイルの方がリズム隊のメリハリが付いて、やはり一番良さそうに思うのだが・・・・・どうだろう?。

  ---------------

<JAZZ> Alessandro Galati 「Imaginerie」
   BLUE GLEAM  BG004 ,  2010
              Recorded July 6, 2004 at Cavo Studio,Bergamo,Italy


Imaginerie  このアルバムは、Alessandro Galati (piano) とAres Tavolazzi (bass) のDuoアルバムである。ガラティにとってみれば、タヴォラッティは長い付き合いのベーシストで、気心知れての演奏と言うことになる。録音はなんとソロ・アルバム2004年と同じ時。多分これはBLUE BLEAMレーベルが掘り起こしてきたんでしょうね。録音から6年後のリリースである。
 ここでもスタートはあの1994年の名アルバム「TRUCTION AVENT」で最も人気のあった曲”Andre”から始まって、その哀愁あるメロディにファンにとってはたまらないところ。
 ベースとのデュオというところで、ピアノの演奏は手に取るように聴き取れる。そしてガラティの美しさを十二分に感じられるアルバムに仕上がっている。(全曲ガラティのオリジナル)
 (Track-List)
   1. Andre
   2. Mr.Chaplin
   3. Hole ole
   4. Evan-Garde
   5. Trampin'
   6. Le jeu du neuf
   7. Chanson pour Elle
   8. Tenco
   9. Lmaginerie
  10. Yaylor without scissors

 以上、アレッサンドロ・ガラティの日本盤3枚を取り上げた。  私の気に入り度としては、ソロは若干アルバムとしての面白さが他の2枚に負けているように思い、トリオ→デュオ→ソロの順になっている。それはジャズとしてのスリリングな面がもう少し技法や曲展開に欲しいようにも思うところなのである。まあこのあたりはそれぞれの好みの話であり、3枚ともなかなか素晴らしいアルバムである。名盤ゆえに取り敢えず私の記録としてここに記した次第。

(試聴) http://www.youtube.com/watch?v=deyxvAZDgD8
           http://www.youtube.com/watch?v=gk7SXJ6Vkq4

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2013年5月11日 (土)

アレッサンドロ・ガラティ Alessandro Galati のピアノ・プレイの美学

イタリアン・ピアノ・トリオに酔う!!

 イタリア音楽の美学は不思議な世界である。私はもう昔の話だが、ロック・プログレ派としてイタリアン・ロックにやや夢中になっていた時期があったんですが、その一方なんとなく昔から聴き続いていたジャズ畑では、ピアノ・トリオものが中心で、現在もそれは続いている。

Ag1  そんな中でついこのところ気に入って良く聴いているのがジャズ・ピアニストのアレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiである。フィレンツェ生まれと言うから生粋のイタリア人か?。もちろん彼はトリオもののみでなくソロ、デュオ、クインテットなど演奏スタイルは多種だが、やっぱりトリオが中心としてよいのでは・・・?。

 実は先日、爵士さんが紹介していたこのアレッサンドロ・ガラティのピアノ・トリオ・アルバム「CUBICQ」なんですが、私にとっては初もので是非聴かなければと思っていたんです。

Unstandards_4  しかしガラティは少々前の2010年に日本でも話題が盛り上がっていて、来日もしており、当時私は雑誌で取り上げているのを見て知り、その年のニュー・アルバム
Alessandro Galati UNSTANDARDS Via Veneto Jazz VVJ068 , 2010  (右)
・・・・・・を実は聴いていたのを思い出したんです。
 これは彼のピアノ・トリオものでなく、ピアノ・トリオにオーボエ、サックス、ギターも加わってのクインテットものであった。
 このアルバムは、その中身の濃さとイタリア独特の叙情的な世界を感じてはいたんですが、当時なんとそのままになっていたのです(多分トリオもので無かった為かと思うのだが)。しかもこのアルバムで特にお気に入りは“Cubicq”という曲であったのを思い出しました。それがなんと以前に彼がトリオとしてリリースしたアルバムのタイトル曲であったことを今回あらためて教えられた訳です。いやはやそうだったのかと、もうこうなれば、彼のアルバムをとことん聴きたくなったというところなんです。
 
 そんな訳で、ここにきて聴き落としていたトリオもののアルバムCUBICQ」(2007年)、さらにその他彼の初のトリオ・アルバムTRACTION AVANT」(1994年)を手に入れた。結果は案の定、その彼等の演奏に惹かれてしまって、更にガラティのソロ・アルバムALL ALONE」(2005年)、デュオ・アルバムIMAGINERIE」(2010年)と、手を広げているのが現在の私です。

JAZZ Alessandro Galati, Palle Danielsson, Peter Erskine TRACTION AVANT
Via Veneto Jazz , VVJ 007, 1994

Tractionavant_3

 これはアレッサンドロ・ガラティの初のピアノ・トリオ・アルバム。ガラティによる曲がしっかりと詰まっているが、メンバーは・・・・
  Alessandro Galati : Piano
  Palle Danielsson : Bass
  Peter Erskine : Drums


 この当時は、バック・メンバーの二人のほうが知れていて、ピアニストのガラティはむしろ新人といったところのトリオであったにもかかわらず、素晴らしいピアノ・タッチとメロディ、そしてその叙情性は素晴らしい。このアルバムもまさに美学そのものである。

Tractionavantlist_2 Track-List は、左のようで10曲。なんと言っても後に名曲と言われるようになった”André”のメロディ・ラインの美しさには圧倒される。そんな曲としては”Wassily”も素晴らしい、この曲はあのポーランドのKomedaの”ローズマリーの赤ちゃん”にも通ずる美しさと叙情性を感ずる。さらにそのパターンは”Amaxonia”にも流れてゆく。
 又、アルバム・タイトルとなっている”Traction Avant”は、メンバーのそれぞれの魅力を盛り込んだやや前衛性を感ずる曲で、これもなかなか捨てがたい。
 いずれにしてもバックの演奏もガラティのピアノを生かすべくサポートしている様は見事と言いたい。

 いやはや、このアルバム・リリースは既に20年近く前になろうとしている訳で、やはり恐るべしイタリアというところ、今知ることとなって感動しているところである。

 取り敢えず、彼の初のピアノ・トリオものを今回取り上げたが、更にその他のアルバムも回をあらためて当然ここで記録したいと思っているところである。

(試聴)
      http://www.youtube.com/watch?v=yPag4VPvXXs
      http://www.youtube.com/watch?v=RWha23pT24w

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