映画・テレビ

2020年6月 1日 (月)

ピンク・フロイド PINK FLOYD アルバム「ZABRISKIE POINT」の復活

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(今日の一枚) 我が家の庭から・・ヤマボウシの花
       Sony α7RⅣ,  FE4/24-105 G OSS , PL

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蘇る仮想「ZABRISKIE POINT」の全貌
美しいピアノの調べと、サイケデリックな浮遊感の世界

<Progressive Rock>

PINK FLOYD
VIRTUAL STUDIO ALBUM 「ZABRISKIE POINT」

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Recorded Nov./Dec. 1969 in Rome for the film "Zabriskie Point"

 今や、ブート界もあるべきであったアルバムの復活に力を注いでいる。すでに行き詰まっている現ギルモアとサムスンの主催するピンク・フロイドにおいては、当然復活は望めないため、かってのピンク・フロイドを愛し研究し資料を蓄積した輩の成果として、少しづつあるべき姿の再現が行われている。先日紹介したロジャー・ウォーターズの『PROJECT K.A.O.S.』もその一環である。

61mj6ozaryl_ac_  そしてこれは今年初めに手中にしたもので、1969年にご本家ピンク・フロイドの映画『Zabriskie Point』(→)に提供され、無残にも彼らの曲を理解できなかった監督アントニーニによって消え去られた曲群の集約によって蘇ったアルバム『ZABRISKIE POINT』なのである。実はこれは10年前にリリースされ、即完売。幻の名盤と化していたもので、ここに来て復刻されたものである。
 こうして今、当時のピンク・フロイドの世界を知ることができるのは幸せというものだと、この制作陣に感謝しつつ鑑賞できるのである。しかも音源はライブものでなく、スタジオ録音されたもの、映画からの抜粋など苦労のたまもので、音質も良好で嬉しい。
 当時、この映画に提供されたモノでのアルバム作りをしたらこうなるのではないかと、「仮想ZABRISKIE POINTアルバム」を76分40秒にて作り上げたものから、果たして我々は何を知りうるのか、それは恐らくピンク・フロイドを愛する輩には響いてくるはずである。

 

(Tracklist)

1. Love Scene
2. Intermezzo
3. The Violence Sequence
4. Crumbling Land Pt.1 *
5. Sleep
6. Oenone Pt.1
7. Fingal's Cave
8. Red Queen Prelude
9. Crumbling Land Pt.2 *
10. Rain In The Country
11. Blues
12. Red Queen Theme
13. Oenone Pt.2
14. The Embryo
15. Heart Beat Pig Meat *
16. Oenone(Reprise)
17. Come In Number 51 Your Time Is Up *

  *印 映画に採用された3曲(”Heart Beat, Pig Meat”(”若者の鼓動”),”Crumbling Land”(”崩れゆく大地”),”Come In Number 51, Your Time Is Up”(”51号の幻想”))
  又、採用されなかった曲の内 4曲:”Country ”Song",”Unknown Song",”Love Scene (Version 4)”,”Love Scene (Version 6)” は、後に 2枚組の 『 Zabriskie Point Original Motion Picture Soundtrack 』 に登場。
 更にその他の曲の一部が、2016年のボックスセット「THE EARLY YEARS 1965-1972」に収録された。

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M1-M3 美しいピアノのメロディーが流れる。M1はギターの別バージョンもある。M3.は"us and them"の原型が聴かれますね。
M5."Sleep" 静かな世界は出色。
このあたりまで、当時のライトのクラシック・ピアノを学んだキーボードの効果が甚大に出ている。
M6."Oenone" フロイド得意のサイケデリックな浮遊感たっぷり世界。後半には当時ウォータースがよく使ったドラムの響きと、ギルモアのギターによる音により盛り上がる。当時のフロイドの世界を十分に堪能出来る。これがM13,M16と登場する。
M7."Fingal's Cave"このサイケデリックにしてハード、そしてヘヴィ・メタルっぽい盛り上がりも凄い。
M8." Red Queen Prelude"アコギによるプレリュード
M9." Crumbling Land Pt.2"初期のフロイドの音と歌声と英国ロックを実感する。
M10."Rain In The Country "ギターの調べが優しい。後半は当時のウォータース得意のベースのリズムに、おそらくギルモアのギターの二重録音が聴かせる。
M11."Blues"ギルモアの原点であるブルース・ギターそのものの展開だ。
M12."Red Queen Theme " 珍しい歌モノ、ギルモアが歌う。
M13."Oenone Pt.2 " は懐かしいピンク・フロイドの音がたっぷりと再現されてますね。
M14."The Embryo" ここに挿入されているところが、一つの遊びでもあり、考えようによっては、どのアルバムにも寄りどころの無かった名曲"The Embryo"の住処を見つけたかの如く居座っているところがニンマリです。これがフロイド・マニアにとっては原点だという曲。
M15." Heart Beat Pig Meat " このリズム感が聴きどころ、映画のオープニングに流れる。これは映画サウンド・トラックでしょうね。
M17." Come In Number 51 Your Time Is Up" 当時のピンク・フロイドの代表曲ウォーターズの奇異感たっぷりの"Careful With That Axe, Eugene"の世界で幕を閉じる。映画の最後の爆発のシーンをも思い出すところだ。

 『ZABRISKIE POINT』の為に、1969年11月から12月にかけて、イタリアのローマにてピンク・フロイドは多くの楽曲をレコーディングしたのだが、それらを蘇らせてみると、ここにも、ウォーターズの発想である俗世間から異なる空間を描くというサイケデリック世界が盛り込まれていることが解る。彼らはこうして映画のサウンド・トラックにも、しっかりと自己の世界を築いていて、それが監督アントニーニには気に入らなかったのだろうか。

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  映画は  60年代後半、黒人差別撤廃、公民権運動、ベトナム反戦運動等の学園闘争の嵐が吹き荒れる南カリフォルニアの大学。60年代のアメリカの資本主義的大量消費、学生運動、銃社会、ヒッピー文化とフリーセックスなどが背景にある。
 社会に疑問を持ち、学生運動を展開する中で、現実逃避せざるを得なくなった男(学生)マークとその死、理想像とは全く別の資本主義的世界に疑問を持つ女性ダリアの葛藤を描いているのだが、そこに3曲のみの登場でしかなかったピンク・フロイドの曲、多くは残されたままになってしまった。最後のレストハウスの大爆破シーンは有名だが、アメリカの物質文明への批判であったのか、流れる曲Pink Floydの「51号の幻想」も印象的だった。

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 そんな経過のなかでのこうして、架空の完全版を作成してゆく努力には、おそらくコンセプト主義のロジャー・ウォーターズにしてみれば、作品の完璧主義には異論があっても、歓迎の気持ちは内心あるのではないだろうか。おそらく彼はこれを聞かれると、"そんなことは関係ないことだ"と答えるに相違ない。そこがウォーターズの持ち味である。
 しかし、こうして改めてトータルに聴いてみると、次第に異空間に逃避した世界から現実の文明社会の不正に挑戦するに至るウォーターズの出発点をここに見る思いである。

Zabriskie_point_img_3887 (参考) 「Zabriskie Point」
  ザブリスキーポイント(→)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州 デスバレー国立公園のデスバレーの東に位置するアマゴサ山脈の一部で、 侵食された景観で有名です。 死の谷が誕生するずっと前に、500万年前に干上がったファーネスクリーク湖の堆積物で構成されている地。樹木の無い地の景観が異様で現在観光地となっている。

 

(評価)
□ 曲・演奏・貴重度  95/100
□ 音質        80/100

(視聴)

映画「ZABRISKIE POINT」のエンディングと"Come In Number 51, Your Time Is Up"

 

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2020年4月24日 (金)

ティグラン・ハマシアンTigran Hamasyan 「They say Nothing Stays the Same(ある船頭の話)」

ハマシアン映画音楽に初の挑戦・・・ピアノ・ソロを中心に

<Jazz>

Tigran Hamasyan 「They say Nothing Stays the Same (ある船頭の話)」
SEEBEDON Records / JPN / SBD1001 / 2020

Tigranblog

Tigran Hamasyan (p)

  ティグラン・ハマシアンが映画音楽を手掛けた映画邦題『ある船頭の話』のオリジナルサウンドトラック集である。アルバム・タイトルは「They Say Nothing Stays the Same」だ。彼が言うには「この音楽は旅と共に生まれました。アルメニアの僕の家から始まり、イギリス、エルサレム、テル・アビブ、マドリッド、そして、最後に僕の両親の住むロサンゼルスの家で完成した」と言うことのようだ。その経過はオダギリジョー監督から直々にオファーされ、脚本に深い感銘を受け、自身初となる映画音楽を担当することになったと言うこと。今回のアルバムについてハマシアンは「この映画のための音楽制作の過程と、その一瞬一瞬は、どれも忘れられないものでした。僕にとって、とても創造的な制作で、またジョーさんとの共同作業も素晴らしい体験でした。」とコメントしている。

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1.The Boatman (Prelude)
2.The River
3.Toichi's Life
4.Changing Time 1
5.Deconstructed Image 1
6.The Boatman (Interlude)
7.The Sacrifice 1
8.The Ghost
9.Underwater 1
10.Changing Time 2
11.Deconstructed Image 2
12.Underwater 2
13.The Sacrifice 2
14.Processional
15.Into the Forest
16.Changing Time 3
17.The Sacrifice 3
18.The Boatman (Postlude)

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 私は映画は観てないのだが、オープニングにこのM2."The River"が流れ、そしてM1, M6, M18の"Boatman"(Prelude, Interlude, Postlude)が、全編を通して流れる主題の曲のようだ。この2曲は静かな心の世界を描いてくれるような美しいピアノの音とメロディーが、余韻を大切にして流れる曲である。
 全曲、主たるはハマシアンのソロピアノによって演じられているが、曲によってシンセやエレクトロ楽器の音も入る(M4."Changing Time"、 M8."The Ghost"など)。
 とにかく自然の中に深遠な世界を築くが如く美しい静かなメロディーが流れる。人の心の深層に迫るピアノの響きは素晴らしい。それは曲自身は短調で出来ているようであり、アルメニアにはこんな落ち着いた深いメロディーがあるのかと、驚きながらも映画のシーンの画像にみる日本のある山奥の村になんの違和感が無いのが不思議でもある。

 とにかくこの映画のオダギリジョー監督から直々にオファーされ、自身初となる映画音楽を担当したハマシアンは、かなりの意欲を持って曲を創造し演奏したようだ。それには彼自身のこの映画に描かれる世界と自己の世界とに共通点がどこかにあった為だろうと推測するのだ。

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◇ (映画) 「ある船頭の話」の紹介 ◇ (ネットにみるものの転載)
P_kawashima  「平成」から「令和」に変わる今、文明の波や時代の移り変わりに直面した山奥の村を舞台に「本当に人間らしい生き方とは何か」を世に問う問題作として注目されている。
 主人公の船頭トイチを演じるのは名優・柄本明。ヒロイン役には川島鈴遥。そして村人・源三役には、若手村上虹郎が出演。
 橋の建設と川上から流れてきた少女が、静謐だった船頭の日々を変えていくという筋立て。
 近代産業化とともに橋の建設が進む山あいの村。川岸の小屋に住み船頭を続けるトイチは、村人たちが橋の完成を心待ちにする中、それでも黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送っていた。そんな折、トイチの前に現れた一人の少女。何も語らず身寄りもない少女と一緒に暮らし始めたことで、トイチの人生は大きく変化をみせることになる。
脚本・監督:オダギリ ジョー
出演:柄本明、川島鈴遥、村上虹郎/伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優/笹野高史、草笛光子/細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功
撮影監督:クリストファー・ドイル
衣装デザイン:ワダエミ そして音楽がティグラン・ハマシアン

(評価)
□ 曲・演奏  ★★★★☆ 85/100
□ 録音    ★★★★☆ 80/100

(視聴)

 

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2019年9月30日 (月)

ロジャー・ウォーターズRoger Waters 「US+THEM」Film 公開

「US+THEM Tour」の記録を映画として制作し公開する

音楽と人権、自由、愛のメッセージにインスピレーションを与える創造的な先駆的な映画・・・と言うが

 

<Rock>   映画 「Roger Waters US+THEM」
                               by Bean Evans and Roger Waters

Usthemmoview  ロジャー・ウォーターズの2017-2018年の世界的ツアーであった(残念ながら日本にはこなかった)「US+THEM」ツアーの模様を納めた映画の公開を、世界的にこの10月2日と6日に行う。
 ライブものとしては今までに無い画期的な内容と言われているが、その中身は不明、彼のことだから何か新しい試みをしているのだろうことは容易に想像が付く。

 その前の歴史的大規模だった3年に及んだ「The Wall 」ツアーの記録は、彼の戦場で失って会えることが無かった父親を戦争批判をこめて回顧した映画として作り上げたが、果たして今回は ?・・・・。

   おそらくこの作品も「映像もの」として一般にリリースしてくれるだろうと期待しているのだが。

 一方、彼は大がかりなツアーは、この「US+THEM」で終わりにすると言っていたが・・・、ここに来て別企画の北アメリカ、メキシコにてのライブ・ツアーを2020年に行うこともほのめかしているようだ。彼の集大成をしたいのか、入場料は無料でやりたいと言っているらしい。
 "アンチ・トランプ"、"パレスチナ情勢"などに問題意識を持って訴えた「US+THEM」であったが、今度は何を企画しているか・・・このあたりも、彼のエネルギーが続く限りは問題意識の中から何かを展開してゆくのであろう。楽しみと言えば楽しみである。

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(参考視聴)


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2018年3月 5日 (月)

抵抗の巨匠・アンジェイ・ワイダの遺作映画「残像」

画家(芸術家)の生きる道は?、芸術の表現の自由は?

<ポーランド映画>
アンジェイ・ワイダAndrzej Wajda監督 「Powidoki (残像)」
DVD / ALBATROS / JPN / ALBSD2157 / 2017

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 ポーランドの映画「灰とダイヤモンド」で知られる抵抗の巨匠アンジェイ・ワイダ監督(1926-2016)の遺作である。第2次大戦後のソビエト連邦下におかれたポーランドで社会主義政権による圧政に不屈の精神で立ち向かった実在の前衛画家ブワディスワフ・ストゥシェミンスキ(1893-1952)の生涯を描いたドラマ。日本では昨年6月公開映画だが、DVDで私の愛蔵盤としたいために昨年末にリリースされたDVDにより鑑賞したもの。

2008_04_22__andrzej_wajda_2監督 アンジェイ・ワイダ (→)
製作 ミハウ・クフィェチンスキ
 
脚本 アンジェイ・ワイダ、アンジェイ・ムラルチク
撮影 パヴェウ・エデルマン(映画「戦場のピアニスト」)
音楽 アンジェイ・パヌフニフ
美術 インガ・パラチ

 (キャスト)
ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ : ボグスワフ・リンダ
ハンナ(学生) : ゾフィア・ビフラチュ 
ニカ・ストゥシェミンスカ(娘)  : ブロニスワバ・ザマホフスカ
ユリアン・プシボシ(詩人) : クシシュトフ・ビチェンスキー
ヴウォジミェシュ・ソコルスキ(文化大臣) : シモン・ボブロフスキ
ロマン(学生): トマシュ・ヴウォソク

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 とにかく90歳になろうとしていたアンジェイ・ワイダの作品である。彼はこれを最後の作品と思って制作したのだろうか?、あの名作「灰とダイヤモンド」(1958年ポーランド映画)をオーバーラップしてしまう同時代の「己の芸術の魂には妥協が許しがたいという生き様の芸術家」を描くことにより、自らの人生をも描ききったのであろうか。

 映画は、自然の緑の美しい草原にて「絵画と芸術」を語るところから始まる。あのナチスドイツに支配され、アウシュヴィッツ収容所にみるがごとき忌まわしいホロコーストの時代をようやくのこと克服してきたポーランドの平和な姿が描かれているのだ。
 しかし彫刻家の妻カタジナ・コブロと共にポーランド前衛芸術の基盤を築いた主人公の画家ストゥシェミンスキは、アトリエにての描こうとしているキャンバスは、真っ赤な色に変わった(この映画の不吉な「赤」からのスタートは上手いですね)。これはソ連共産主義社会のスターリン像の赤い旗が窓を被ったからであった。
 これは戦後のソ連の属国化したポーランドに於いて、スターリン全体主義思想に支配された中で、自由な表現活動を追求しようとする芸術家の抵抗の孤独な闘いを描いた作品である。欧米の自由主義思想を敵視し、それを根絶しようとする国家主義による圧政の恐ろしさは、主人公の芸術家人生が追い詰められていく姿、又生きるために自己を否定してゆかざるを得ない一般庶民の姿、これらを観るものに現実の厳しさをもって迫ってくる。

640b<アンジェイ・ワイダのテーマは?>
 一方、この映画に出てくるセリフには多くの考えさせられる言葉が・・・・
▶「”わたし(芸術)”は”イデオロギー(社会に支配的集団によって提示される観念=ここでは国家)”より優先する」
▶「残像とは、人がものを見た後の網膜に残されるイメージと色だ」
▶「人は認識したものしか見ていない」
・・・・などなど。
 単に芸術にまつわる含蓄のある言葉と捉えて良いものか、多分単純にそうではないと思うのである。
 共産主義の「赤」、娘のまとうコートの「赤」、妻の作品にみる「赤」など、おそらくここでは「赤」は一つのテーマにしているのだと思う。そして愛妻の美しい瞳の「青」と対比している。そしてこの「青」は「残像」として認識される「赤」の補色(緑みの青=シアン)であるからだ。そしてその補色関係にある両者の色にワイダは意味づけを込めているだろう事を知るべきだ。補色により色は輝くのである。このあたりは単純では無い。
 
800pxdmitri_shostakovich_2<スターリンの圧政>
 この映画を観るに付け、一方私の頭をよぎるのは、ソ連の作曲家ショスタコーヴィチ(→)の生き様である。やはりスターリン時代に生き抜いた彼の人生も、属国となったポーランドのみならず本国に於いても当然その圧政との闘いであった。「私の交響曲の大多数は墓碑である」(ソロモン・ヴォルコフ編「ショスタコーヴィチの証言」)と言わしめた彼の作品。避難と呪詛を浴び、恐怖にとらわれながらも、音楽だけが真実を語れると信じて生きようとしたショスタコーヴィチ。ソ連の芸術家の抵抗と絶望的なまでに困難な状況の過酷さは、ポーランドにおいてもこの前衛画家ストゥシェミンスキにみることが出来る。

<この映画の流れ>
 とにかく政府当局の迫害は更にエスカレートし、この画家は社会主義リアリズムを求める党規則に反する独自の芸術の道を進んだ為、名声も尊厳も踏みにじられ、教授職を解かれ身分保障も剥奪され、更に作品をも破棄され、食料配給も受けられないばかりか画材すらも入手困難に追われる。
 病気の身となり、死が迫ってきた彼は、失った妻の為に最後にすることがあると、妻の墓地に敢えて白い花を赤の対立する補色の「青い花」に染めて捧げる。困窮の果てに彼は動くことすら容易でない身で職を求め、裸体のマネキンが並ぶショウウインドーの中で倒れ込み、悲惨な死を遂げる。
 しかし・・・・ここには救いはないのか?、抑圧によるこんな困窮の生活の中で母を喪い、尊敬する父をも喪った幼き娘ニカ(1936-2001)(↓)の姿にみえるたくましい生き様が私には印象深く救いでもある。(参考:実際には、彼女は後に精神科医となり、回想録『芸術・愛情・憎悪――カタジナ・コブロ(母)とヴワディスワフ・ストゥシェミンスキについて』を遺したとのこと)

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★ 監督アンジェイ・ワイダは・・・・
 一般に言われるとおり「レジスタンス」の人と言って良いだろう。彼の90歳の人生の中で、彼が求めた「祖国への愛」「自由」は、”ドイツ・ナチの残虐性に対する抵抗”でもあったのは当然だが、むしろ更なる国家全体主義による人民を抑えつける圧制、特にスターリンに代表される国家の名の下に行われる独裁政治による粛正と圧政、そして残虐行為、これらに対する抵抗が人生の全てであったと思われる。何故なら彼は亡命して生きる道もあったにも関わらず、一時は所在・生死すら解らない状態で(事実は解らないが、一時投獄されているという噂もあった)自国ポーランドにて闘い、ようやくにして1989年以降の解放のポーランドを迎えたのであった。
 既に哀しき時代に生きた彼も亡くなって今年で2年になろうとしているが、過去ばかりで無く現在においても、この作品にみる共産主義国の国家的統制社会のみでなく、如何なる国に於いても何処に於いても国家主義・全体主義の名の下に起こりうる悲劇を我々に教えているように思う。

一人の人間がどのように国家に抵抗するのか。
表現の自由を得るために、どれだけの代償を払わねばならないのか。
全体主義の中、個人はどのような選択を迫られるのか。
これらの問題は過去のことと思われていましたが、
今、ふたたびゆっくりと私たちを苦しめ始めています。
・・・・これらにどのような答えを出すべきか、私たちは既に知っているのです。
このことを忘れてはなりません。
                      (アンジェイ・ワイダ 2016年初夏)

(参考映像)

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2016年10月15日 (土)

アンジェイ・ワイダAndrzej Wajda監督 波乱の人生に幕

多くの教訓を残して90歳で死去

640  悲しい訃報ですが、'50年代後半からポーランド映画界での活躍によって、映画史に残る映画監督・巨匠アンジェイ・ワイダ Andrzej Wajdaが10月9日に亡くなった。90歳でした。

 初期の代表作「抵抗三部作」と言われる(「世代」、「地下水道」、 灰とダイヤモンド」)でも日本でも広く知られて来た訳だが、ポーランド社会の宿命的苛酷な運命を描き、それは国際的評価を得た。ポーランドの激動の時代に波瀾万丈の人生を生き抜いて来たワイダは、映画を通じて我々に多くの教訓を残してきた。

58_ その多くの作品の中でも、まず「灰とダイヤモンド」(1958)は、私の映画史に於いても重要な位置にある。ドイツ・ナチス占領下からドイツ降服に至った直後の1945年のポーランドを背景に、そこにみたソ連共産主義統治下の圧政に対しての抵抗組織に属した青年を描いたもの。その彼が労働党書記を暗殺しようとすることで起こる暗い悲劇の物語だ。ゴミ捨て場で人間の価値観も感じられない虫けらのように息絶える主人公のラストの姿の虚しさを見るにつけ、歴史に翻弄されるポーランドの悲劇そのものを描いて衝撃的でした。

   アンジェイ・ワイダは、1926年、ポーランド北東部スヴァウキ生まれ。第二次世界大戦中は反ナチスのレジスタンス活動に参加した。ウッチ映画大学を卒業後、1954年に「世代」で監督デビュー。常にポーランドを愛し、この国の苛酷な運命を描いた。
   81年には、ポーランド民主化を率いた自主管理労組「連帯」を題材にした「鉄の男」を発表し、カンヌ映画祭のパルムドール(最高賞)を獲得した。だが同年の戒厳令で映画は公開禁止となり、映画人協会長の職を追われた。その後一時消息不明となる。
 しかし民主化激動の89~91年には上院議員を務め、連帯議長から大統領に就任したワレサ氏の諮問機関「文化評議会」の議長に就いた。

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 2000年以降も80歳という高齢でありながら、創作意欲はすざまじく、ソ連によるポーランド軍人らの2万人以上と言われる大量虐殺事件が題材の「カティンの森」(07年)を製作した。この映画の描く虐殺された軍人の一人は彼の父親でもあったことから、ワイダにとってはようやく自由を勝ち取ったポーランドで描かざるを得なかった宿命の映画であっとも言える。この映画が日本に紹介されるまでは、彼の存在すら明らかで無く、投獄されていたという話もあった時期があった。その為この映画の出現は、映画以上に私にとっては驚きを持って歓迎したのであった。

 更にポーランド民主化への労働者に生まれた運動を描いた「ワレサ 連帯の男」(13年)などを発表した。もうここまで来ると映画の出来ということより彼の生きてきた執念の総決算という感じだった。
 そして今年、90歳になっても、共産主義時代を生きた前衛芸術家を描く新作を完成させたばかりだった。

 一方、ポーランドと言う国は歴史的にも日本との関係は良好で、今でも語られる杉浦千畝のユダヤ人救出、シベリアにおけるポーランド孤児救出、モンテ・カシーノの激戦にてポーランド部隊と日系人部隊の共闘などから親日家が多い。
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 芸術を愛するワイダも若き日に浮世絵などの日本美術に感銘を受け、そんなところからも親日家だった。87年に受賞した京都賞の賞金を基金に母国の古都クラクフに日本美術技術センター「マンガ」(→)を設立した。このセンターは日本の伝統工芸品や美術作品で中・東欧随一のコレクションを持っている。

 アンジェイ・ワイダの死は、世の定めとは言え日本にとっても悲しい出来事である。しかし彼もようやく安らかな時を迎えたのかも知れない。いずれにしてもご冥福を祈りたい。

(参考)<アンジェイ・ワイダ監督作品>

 世代 Pokolenie (1955年)
地下水道 Kanał (1957年)
灰とダイヤモンド Popioł i diament (1958年)
ロトナ Lotna (1959年)
夜の終りに Niewinni czarodzieje (1960年)
サムソン Samson (1961年
シベリアのマクベス夫人 Powiatowa lady Makbet (1962年)
Popioły (1965年)
Gate to Paradise (1968年)
すべて売り物 Wszystko na sprzedaż (1969年)
蝿取り紙 Polowanie na muchy (1969年)
戦いのあとの風景 Krajobraz po bitwie (1970年)
白樺の林 Brzezina (1970年)
婚礼 Wesele (1973年)
約束の土地 Ziemia obiecana (1975年)
大理石の男 Człowiek z marmuru (1977年)
麻酔なし Bez znieczulenia (1978年)
ヴィルコの娘たち Panny z Wilka (1979年)
ザ・コンダクター Dyrygent (1980年)
鉄の男 Człowiek z żelaza (1981年)
ダントン Danton (1983年)
ドイツの恋 Un amour en allemagne (1983年)
愛の記録 Kronika wypadków miłosnych (1986年)
悪霊 Les possédes (1988年)
コルチャック先生 Korczak (1990年)
鷲の指輪 Pierścionek z orłem w koronie (1992年)
ナスターシャ Nastasja (1994年)
聖週間 Wielki Tydzien (1995年)
Panna Nikt (1996年)
パン・タデウシュ物語 Pan Tadeusz (1999年)
Zemsta (2002年)
カティンの森 Katyń (2007年)
菖蒲 Tatarak (2009年)
ワレサ 連帯の男 Walesa. Czlowiek z Nadziei (2013年)

(アンジェイ・ワイダの人生)

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2016年8月 9日 (火)

ピンク・フロイドPink floyd 前代未聞のスケールで=ボックス・セット「The Early Years 1965-1972」

驚異の超レア音源・映像全7巻27枚組ボックス・セットの登場
  (CDx10 + DVDx9 + Blu-rayx8 + 7インチシングルx5)

  ~(価格)さあ、どうする・・・・→ 8万円(実売 \62,000か?)~

<Progessive Rock>
PINK FLOYD 「EARLY YEARS 1965-1972」

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 しかし、途轍もない企画物がリリースされますね。まだまだピンク・フロイドは売り物になるんですね。なんとCD、DVD、Blu-rayなど27枚組セット。
 「Columbia/legacy」レーベルのオフィシャル盤。今年11月の発売だが、既に話題が騒然としている。
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 これは1965年から1972年までのピンク・フロイドの膨大な保存記録の未発表音源・映像など詰め込んだ。なんと12時間33分の音源、15時間の映像物なのだ。しかも長編映画は「ザ・コミッティー」「モア」「ラ・ヴァレ」の3本収録と。
 過去にいろいろと集めた私にとっても、おそらく初物が納められている可能性も高く、これは無視できないと・・・・言うことになってしまうのだが。

 なんと言ってもこの60年代から70年始めは面白いですからね・・・。ネタは山ほどある。

Pf1■「シド・バレットの狂気」
■そしてシドが抹殺されて・・・・立て直しに「ロジャー・ウォーターズの奮戦記」ギターにギルモアを正式メンバーに登用したが、バレットとの反動が大きく反発もあって、ウォーターズは一生懸命作曲してギルモアに唄わせて(”Green Is The Colour”、”Cymbaline”など)、次第に彼ら4人のパターンを構築して行く。
■実はアルバム「モア」、「ウマグマ」、「原子心母」の頃が最も面白い時期なので、その当時の資料満載。→これからほぼ完成形の「おせっかい」に向かう。
■オフィシャルの「箱根アフロディーテ」の映像は如何(まあ、そう凄い物は出ないでしょうが)

・・・・・・と、言うところで11月までに貯金ですね(笑)。

(参考)[主たる収録内容]

■ 第一巻:1965-1967 CAMBRIDGE ST/ATION (ケンブリッジ駅)
EMI契約前のデモからアルバム未収録ヒット・シングル、関連トラックまで、シド・バレット在籍時代をカバーする第1巻。ピンク・フロイドの私蔵映像も収録される。

■ 第二巻:1968 GERMIN/ATION (germination=発芽)
シド・バレット脱退直後、ピンク・フロイドが引き続きシングルの曲作りをしながら、同時によりイ ンストゥルメンタルを重視した独自のスタイルを発展させていった時期を探求している。未収録シングル、キャピトル・レコード・スタジオ・セッション、BBCセッショカなど。

■ 第三巻:1969  DRAMATIS/ATION (dramatization=戯曲化、脚色)
1969年、ピンク・フロイドは夢想、覚醒、その他の活動からなる24時間をテーマとした「The Man」と「The Journey」の2部からなるコンセプト・ライヴ・プロダクションを発表した。本巻は「The Man」と「The Journey」のツアーに遡り、アムステルダムでのライヴ 音源やロンドンのBBCで行なわれた演奏を取り上げている。
 映像マテリアルにはアンソニー・スターン監督による、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールで行わ れた「The Man」「The Journey」の20分に及ぶリハーサル映像。ベルギーで行われたピンク・フ ロイドのライヴ・ステージにフランク・ザッパが飛び入りで共演した「星空のドライヴ」を収録して いる。

■ 第四巻:1970  DEVI/ATION (deviation=逸脱、偏向)
1969年暮れと1970年初期、ピンク・フロイドはミケランジェロ・アントニオーニの米国社会に対す る新たな見解を描いた映画『砂丘』への提供曲の録音とミックスを行った。3曲がサウンドトラッ ク・アルバムに収録され、さらに4曲が1997年に発売された同作のエクスパンデッド・エディショ ンに収録されている。
 本作に はオーケストラや合唱団との共演によるBBCでの初演時の音源が収録されるほか、『原子心 母』の4人のメンバーだけの初期スタジオ・ヴァージョンも収録されている。更にDVDにはオリジ ナルの4チャンネル・ステレオ・ミックスが収録される。
 映像マテリアルにはサンフランシスコのケーブル・テレビ局KQEDで行われた、まる1時間に及ぶピンク・フロイドのライヴ映像、『原子心母』の歴史的パフォーマンスの抜粋、フランス南部で行われたサン・トロペ・フェスティヴァルをフランスのテレビ局が取材した際の映像などが含まれる。

■ 第五巻:1971 REVERBER/ATION (reverberation=残響)
アルバム『おせっかい』のアルバム片面を占める「エコー ズ」を中心に。「Nothing」から「Return Of The Son Of Nothing」まで 展開していく「エコーズ」プロジェクトの制作過程でのオリジナル・デモ音源の一部や、同時期の BBCセッション音源が収録される。
 「エコーズ」の4チャンネルによる未発表オリジナル音源の他、ピンク・フロイドの初来日公演である1971年8月に箱根の芦ノ湖畔 でおこなわれたフェス“箱根アフロディーテ”出演時のライヴ映像「原子心母」も収録されてい る。

■ 第六巻:1972  OBFUSC/ATION  (obfuscation=曖昧化)
アルパム『雲の影』を録音した。バーベット・シュ ローダー監督の映画『ラ・ヴァレ(La Vallée)』のサウンドトラックである。本巻のCDに収録されて いる『雲の影』は新たに2016年にREMIXされたもの。
 本巻の映像マテリアルには映画『ライヴ・アット・ポンペイ』の演奏を新たに5.1オーディオ・ミックスに編集したものや、同時代にフランスのテレビ局で収録された映像、1972年6月にブライトン・ドームで行われた演奏、ローラン・プティのバレエ団との共演映像などが含まれる。

■ 第七巻:BONUS CONTINU/ATION (Exclusive to 'The Early Years 1965-1972' box set) (continuation=継続)
初期のBBCラジオ出演時セッション、映画『ザ・コミッティー』のオーディオ・トラック、1969年のNASAによる月面着陸生中継時のサウンドトラックとしてピンク・フロイドが提供した音源などが収録される。
 長編映画『ザ・コミッティー』、『モア』、『ラ・ヴァレ』の3本収録される他、ライヴ映像やフェスティヴァルでの演奏も収録される。

■ 7インチ・シングル×5(オリジナル復刻スリーヴに収納)
・Arnold Layne C/W Candy And A Currant Bun
・See Emily Play C/W The Scarecrow
・Apples And Oranges C/W Paintbox
・It Would Be So Nice C/W Julia Dream
・Point Me At The Sky C/W Careful With That Axe, Eugene


視聴)「The Early Years 1965-1972」

"Careful With That Axe, Eugene "

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2016年6月15日 (水)

私の映画史(25) 感動作ジョン・フォード作品「捜索者」

 映画が社会文化であった時代の感動作

 このところ、西部劇映画ファンであった私の昔話のなかで、なんとなく西部劇というモノが下降線を辿(たど)るようになった時代に、あっと驚きの作品群が1960年代の「マカロニ・ウエスタン」であって、その為印象が強かったものを懐かしく回顧してきたわけだが(「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続夕陽のガンマン」 「怒りの荒野」など)。
 ・・・・ここまで西部劇映画に焦点を当てるとなると、やっぱり取りあげなければならない映画があって、ここに登場させるのだ。

ジョン・フォード監督・ジョン・ウェイン主演
「THE SEARCHERS 捜索者」 (1956年米)

61vudua5r6l__sl1087_監督:ジョン・フォード 
製作:C・V・ホイットニー 
製作総指揮:メリアン・C・クーパー 
原作:アラン・ルメイ 
脚本:フランク・S・ニュージェント 
撮影:ウィントン・C・ホック 
音楽:マックス・スタイナー

出演:ジョン・ウェイン、ジェフリー・ハンター、ナタリー・ウッド、ヴェラ・マイルズ、ウォード・ボンド


 ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのコンビの西部劇映画となれば、やっぱり名作は「駅馬車 STAGECOACH」(1939年米)と言うことになるのだが、その後の1940年代の「アパッチ砦」(1948)、「黄色いリボン」(1949)、 「リオ・グランデの砦」(1950)の騎兵隊3部作と言われる名作もある、これらは、私は日本公開時に観たものでなく、後から評判の映画として観たものだ。しかしこの「捜索者」は、自分で映画を観ようと思って見た日本公開リアルタイム観賞映画の感動作なんですね。そんなことで印象も深いわけである。

原作はアラン・ルメイの小説だが、1960年に実際に起きた事件をヒントにしたもの。
(物語)
 アメリカ南北戦争の南部連合に従軍し敗戦後、帰ってきた西部にて、コマンチ族に弟一家を殺され、二人の姪(ルーシー、デビー)をさらわれた男イーサン。もともと時代の変化に取り残された西部開拓の中で活きてきた彼は、ネィティヴ・アメリカンを異様なまでに憎悪する男であり、さらわれた直後には殺された姪ルーシーを発見したが、幼い妹のほうのデビーは連れ去られた事を知り、彼はコマンチ族に対して一層増した憎悪を燃やす復讐鬼となった。そして、彼は何年も捜索を続けていたのだったが、年月が経過する中で、連れ去られインディアンに育てられた姪デビーは既に白人ではないと考え、たとえ見つけても殺さざるを得ないという気持ちになってくる。案の定やっと探し当てた姪のデビーは、インディアンの言葉を操り、イーサンから逃れようとする。完全なコマンチ族となってしまった(?)デビーに、イーサンは銃を向けるが……。

Img_1_m ジョン・フォードの描くこの男の執念の旅の叙情詩は、期待と空しさを交錯させる闘いの時代を生きてきた鬼気迫る男の姿を広大な西部をバックにして観る者に訴えてくる。
 西部開拓、南北戦争と生き抜いてきた男が、新しい時代にどう活きるのか?・・・・、そんな時に起きた事件で、彼の人生の全てを賭けての復讐劇が始まるのだ。そして彼が目的を果たしたときに空虚な気持ちと孤独感に襲われながら、自分の時代は終わったと、映画ではその彼の後ろ姿をシルエットとして描き終わるのである。

Img_0
 西部劇の名監督とされるジョン・フォードであるが、彼の描くところはやはり人間劇である。この映画は究めて残酷で暗いテーマであるが、その残酷シーンは、想像させるだけで映像としては描かない。又暗い物語であるが、人間の人間らしいユーモラスな姿を必ず挿入して単なる暗さに終わらせない。
 更に最後には主人公のイーサンが幾多の闘いの歴史から形成されてきた自己の人格による孤独の中に、新しい時代に向かおうとする未来志向の印象も少しは残しているところがジョン・フォードの見事な手法なのである。
 派手な活劇のオンパレードを期待した当時の西部劇ファンは若干がっかりしたようだが、その後時代とともにこの映画の評価は上がってきたと言う代物。近年の西部劇ベスト・テンではトップに躍り出ることが多い。又主演のジョン・ウェインは微妙な心理の変化を十分演技しているところにその評価もある。
 やはり西部劇映画の名作である。

(参考映像 1)

(参考映像 2)

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2016年6月 5日 (日)

私の映画史(24)  マカロニ・ウエスタンの懐かしの傑作「怒りの荒野 I GIORNI DELL'IRA」

マカロニ・ウエスタンのマカロニ・ウエスタンらしからぬ味
     ~「ガンマン十戒」と人間の生きる道~

<マカロニ・ウエスタン1967年作品>
   
伊/独 映画

「怒りの荒野 I GIORNI DELL'IRA(Days of Anger)」

138583_01監督:トニーノ・ヴァレリィ
脚本:エルネスト・ガスタルディ、トニーノ・ヴァレリィ 
撮影:エンツォ・セラフィン 
音楽:リズ・オルトラーニ
出演:ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフ、アンドレア・ボシック、ワルター・リラ、イヴォンヌ・サンソン

 ロン・バーカーの小説から生まれたイタリア西部劇。
 あの1964年のマカロニ・ウエスタン「荒野の用心棒」(セルジオ・レオーネ監督)の大成功から数年後(1967年)に生まれた作品。セルジオ・レオーネの助監督を務めたトニーノ・ヴァレリィの監督で、”マカロニ・ウエスタンらしからぬ残虐性を押え、人間性に迫った傑作”と私は思っている。
 これまでにこのマカロニ・ウエスタンで重要俳優となったリー・ヴァン・クリーフLee Van Cleefと人気のジュリアーノ・ジェンマGiuliano Gemmaの共演がみものであった。

  (物語)
E88d92e9878e09 スコット(ジュリアーノ・ジェンマ)は、売春婦の児。町の住人は彼を人間扱いしない。汚物回収をしながら暮らすスコットは、金を貯めていつか拳銃を手に入れ、ガンマンとして成り上がり皆を見返すときを夢見ていた。ある日、町にタルビー(リー・ヴァン・クリーフ)という凄腕のガンマンが現れた。スコットを認めてくれた彼にすっかり心酔し弟子入りする。そして銃の手ほどきを受けながら「ガンマン十戒」をたたき込まれ、片腕として活躍する。しかし、師のタルビーの非情さに疑問を持ち不信感を抱くようになる。そこに恩人であるマーフをタルビーが射殺した時、スコットの怒りはついに爆発。タルビーとの対決の時を迎える。

Ikari3_2 とにかくこの映画を一流にしたのは、リー・ヴァン・クリーフの演ずるニヒルなガンマンの魅力によって支えられたところと、ジュリアーノ・ジェンマの演ずる人間としての姿の交錯がみごとであったところによる。
 娯楽作であるからこそ、銃撃戦や決闘シーンなどの見せ所は十分に盛り込んでいるし、一方単なる殺しの映像で無く、珍しく残虐性は控えている。そして「ガンマン十戒」(下記参照)や「早撃ちの為の拳銃」という西部劇の面白みの本質にも迫っている。そして重要なことは、”人間としての大切さの部分”も忘れていないことだ。
 更に映画としての展開も見事で、クライマックスへの運びも上手いし、又リズ・オルトラーニによる音楽が素晴らしい。躍動と哀愁とそして映像の盛り上がりを聴かせるのだ。

Ikari4
 映画文芸作品と言われるモノとは相対するマカロニ・ウエスタンであったが、観る者は人間であるから、これはそこに差し込んでくる魅力があった傑作と言いたい。映画は所詮娯楽もの、仰々しく「文芸大作」なんて銘打たなくても、この映画のように娯楽に徹しながらも、キラっと光るモノがあると言うのが最も傑作・名作と私は思うのである。

最後に、ここに登場する如何にも西部劇と言う「ガンマン十戒」をここに記す。
(教訓の一) 決して他人にものを頼むな( Never beg another man.)
(教訓の二) 決して他人を信用するな( Never trust anyone.)
(教訓の三) 決して銃と標的の間に立つな( Never get between a gun and its target.)
(教訓の四) パンチは弾と同じだ、最初の一発で勝負が決まる( A punch is like a bullet. If You don't make the first one count good.)
(教訓の五) 傷を負わせたら殺せ!見逃せば自分が殺される(You wound a man, You'd better kill him. Because sooner or later, he's gonna kill You.)
(教訓の六) 危険な時ほどよく狙え( Right put it, right time, well aimed.)
(教訓の七) 縄を解く前には武器を取り上げろ( Gonna untie a man, take his gun before then.)
(教訓の八) 相手には必要な弾しか渡すな(Don't give a man any more bullet, You know he's gun use for.)
(教訓の九) 挑戦されたら逃げるな、全てを失う事になる( Every time You have exact challenge, You lose everything in life, anyway.)
(教訓の十) 殺しは覚えたらやめられない(When You start killing, You can't stop it.)

(視聴1)

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2016年3月25日 (金)

懐かしの西部劇と音楽=モリコーネEnnio Morriconeとマカロニ・ウェスタン -私の映画史(23)-

映画音楽が盛り上げたと言えば「マカロニ・ウェスタン」

 もともと私は映画音楽から音楽に興味を持った人間と言ってもよいくらいに、感受性豊かな年頃の時は映画音楽が花盛り。ヒット・チャートでも殆どが映画音楽が上位を占めていた。
 最近、ふと昔の映画が懐かしくなって観ることがあるのだが、懐かしの西部劇となればやはり日本の時代劇と同じに、アメリカ本場の西部劇も1939年の『駅馬車』がスタートで、ジョンフォード監督、ジョン・ウェイン主演のパターンの歴史みたいなものだったとも言えるが、とにかく1950年代が花。この辺りの映画については今までもすこしづつ触れてきたのでいずれ又もう少し掘り下げたいが・・・、1960年代にはもはや西部劇も斜陽映画となってしまった。

 ところが、なんとイタリアが自国での映画の不振に陥り、その一つの突破口として、日本の黒澤明監督・三船敏郎主演の『用心棒』(1961年)からヒントを得て、所謂「マカロニ・ウェスタン」作成に入ったら大当たり。これから一時代を築くことになった。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-6db1.html

Em1_2 そこで「マカロニ・ウェスタン」で、ふと思い出すのは、所謂『ドル箱三部作』(Dollars Trilogy)、または『名無し三部作』(Man with No Name Trilogy)と言われたクリント・イーストウッド主演、セルジオ・レオーネ監督作品のマカロニ・ウェスタン3作品だ。
 そして音楽はこの三作ともエンニオ・モリコーネEnnio Morricone(1928~)だ。これによって彼も映画音楽作曲家として世界的になった。そしてその後の映画界に残した音楽としての功績は大きく、現在も80歳後半に入って健在。そうそう思い起こせば『ミッション』、『アンタッチャブル』、『海の上のピアニスト』も良かったですね。

Photo
■ 『荒野の用心棒』 ( A Fistful of Dollars、1964年(日本公開1965年))
  監督 セルジオ・レオーネ
  主演 クリント・イーストウッド
  音楽 エンニオ・モリコーネ

  とにかくこの映画、若きまだ無名のセオジオ・レオーネ監督が、日本の『用心棒』をそっくり拝借して西部劇版として作成したんですね。それが断りなしに作ったものだから、日本東宝から訴えられてしまった。それが又”不幸中の幸い”と言ってよいのか、世界でそのことが話題になって興味を呼んで大ヒットした。なんと言っても話の筋はもともと面白く出来ているので、それはそれで観た者には喝采を浴びたのだのだが・・・、バックに流れる音楽が又最高でした。そこはやっぱりイタリアですね、あのエンニオ・モリコーネが作った「さすらいの口笛」、これは孤高のガンマンのムードたっぷりで、この映画を大いに盛り上げたのだった。

511rrwztrpl■ 『夕陽のガンマン』 (For a Few Dollars More、1965年)
  監督 セルジオ・レオーネ
  主演 クリント・イーストウッド
      リー・ヴァン・クリーフ
  音楽 エンニオ・モリコーネ

 しかしマカロニ・ウェスタンと言っても、監督と音楽はイタリアであるが、主演はアメリカからのクリント・イーストウッドであり、又 リー・ヴァン・クリーフであってアメリカとは別物というわけでもない。撮影はスペインで行われたという代物。
 ここでもイーストウッドの特に名前のない賞金稼ぎのニヒルにして格好良さも売り物の話だが、もう一人のモーティマー大佐役のクリーフの役柄の味付けも良く、話は面白くなっている。彼の映画俳優としても、その存在が国際的になった映画でもあった。
 やはりここでもエンリオ・モリコーネの音楽が盛り上げるんですね。

817ilctx8l__sl1500_2 『続・夕陽のガンマン~地獄の決斗』 ( The Good, The Bad and the Ugly、1967年)
  監督 セルジオ・レオーネ
  主演 クリント・イーストウッド
      リー・ヴァン・クリーフ
      イーライ・ウォラック
  音楽 エンニオ・モリコーネ


 南北戦争の時代背景での善玉、悪玉、卑劣漢の三人のガンマンの隠された金貨を巡ってのあれやこれやの奪い合い。これもイーストウッドとクリーフの味付けが映画を面白くしていた。
 そしてモリコーネの音楽がバックで盛り上げるんですね。「黄金のエクスタシー」(原題:L'Estasi Dell'Oro)が流れ、三人による対決には「トリオ」(原題:Il Triello)が流れる。映画史の中でも必ず取りあげられるほどの三つどもえの決斗シーンは有名だが、これも音楽があっての緊迫感であった。

 エンニオ・モリコーネのマカロニ・ウェスタンの音楽は絶賛を浴びたのだが、これも彼に言わせるとベースは、あの映画『リオ・ブラボー』、『アラモ』に流れる”皆殺しの歌”(ディミトリ・ティオムキン作~彼はやっぱり凄いです)の線を頭に入れて作ったとか、なるほどと思わせるところである。

(試聴1)「荒野の用心棒」

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(試聴2)「夕陽のガンマン」

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(試聴3)「続・夕陽のガンマン」

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2015年12月29日 (火)

懐かしの西部劇=「リオ・ブラボーRIO BRAVO」VS.「真昼の決闘HIGH NOON」   -私の映画史(22)-

「真昼の決闘 High Noon」(1952年)のアンチテーゼ作品として作られた
         「リオ・ブラボーRIO BRAVO」(1959年)
     
      ~相対する西部の町の保安官ものの二作品~

Riow「リオ・ブラボー」 (RIO BRAVO)1959
U.S.A.   ワーナー・ブラザーズ
監督 Howard Hawks
脚本 Jules Furthman, Leigh Brackett
原作 B.H.McCampbell
音楽 Dimitri Tiomkin
出演 John Wayne
      Dean Martin
     Ricky Nelson
     Walter Brennan
     Ward Bond

 名匠ハワード・ホークスと偉大なるスター・ジョン・ウェインが、あの名作と言われる「真昼の決闘」のゲイリー・クーパー演ずる保安官に不満を抱き、7年後に作成した西部劇「リオ・ブラボー」、これには本物の保安官の姿と本物の娯楽西部劇を描ききった。

 そもそも、歴史的に西部の町においての保安官というのは、無法者に相対する事が多い為に、拳銃使いがその任に選ばれた。つまり拳銃使いというのは、所謂無宿者に近い、まあヤクザといっていいものに近いタイプで一般町民とは異なる。それが治安を維持するために銃を使って統治する役を町の人達から任命され雇われたのだ。

Highnoon「真昼の決闘」 (HIGH NOON)1952U.S.A. ユナイテッド・アーティスツ 監督 Fred Zinnemann、出演 Gary Cooper, Grace Kelly
 人気のゲイリー・クーパー主演で、緊迫感があって評判の映画だったが・・・・。(主題歌”ハイヌーン”もヒット)

 ところが、この映画のクーパー扮する保安官は、出獄して来たならず者と相対するに当たって、かたぎの町民に助っ人を頼むことから始まる。しかし銃による闘いが起きる可能性がある場合は、常識的には保安官というのは、一般のかたぎの町人に助けを求めると言うことはしない。つまりかたぎの者を巻き添えにすることは論外あるのだ。にも関わらずこの映画では、町民全てに断られ孤立する保安官を描くのだが、実はそれは当然のことであるのだ。そして助っ人役を断った町民の姿をネガティブな人間の姿として描くこの映画は、とにかく非常に暗く人間不信を植え付ける。決闘後、町を去る保安官は、厳しく不信の目を町民に向ける。
 こんな姿には、特にハワード・ホークスは全く納得出来ないものであったのだ。
 つまりそれは映画を観る者が主人公の保安官に同情させる為の手法であったのかも知れないが、西部の純朴な開拓民を知るものにとっては、更にそれを描く西部劇を愛する人達とっては、とても容認出来るものでなかっのだった。又この映画は人間のネガティブな姿を描くことに終始している。これも又西部劇を描いてきたハワード・ホークスとジョン・ウェインから言わせると否定的なのである (映画「赤い河」参照http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/red-river-2c35.html )。

Riobravo7_2 さてここで「リオ・ブラボー」の話に戻るが・・・・・・・
 ウェイン扮する保安官は、 ならず者と相対する時に、助けが一人でも欲しいのだが、助っ人を申し出た町民やかたぎの者にはそれを断り、事件に関係を持たないように指導する。一方、こうした拳銃による闘いが行われようとしている時には、拳銃使いの無宿者やヤクザ者ならば助っ人として採用する。そこに両映画に描かれる保安官の姿は、基本的に全く姿勢が違うのである。
 つまりかたぎの町民は関係させない。拳銃による闘いというのはそうしたヤクザ者の世界であるのだ。そしてその闘いが多勢に無勢で不利そのものであって、その任務には恐れや不安があるのだが、そのそ振りを見せないように努める。そして実際には町民は無知ではなく、そのような保安官の姿を見た人達が自然に助ける方向に向いてくる。ハワード・ホークスはそんな人間を信じてのつまり”ポジティブの姿”を重要視しているのだ(映画「赤い河」も同じ)。

Johnwaynedeanmartin それから「真昼の決闘」では究極は”男女の関係”のみが頼みとして描かれ、男同士の人間関係に実るものが描かれていない。それに対する「リオ・ブラボー」は、男女の関係以上に難しい”男と男がどのようにして結びついて行くか”を描くところにその価値観を持つのである。

 ジョン・ウェインの演ずる保安官と片足不自由な老兵スタンピー(ウォルター・ブレナン)、アル中の保安官助手デュード(ディーン・マーチン)、早撃ちの若者コロラド(リッキー・ネルソン)のこの4人の男の次第に強まる結びつきが、実に人間的なのである。西部劇であるから当然”銃による闘いの見せ場”はちゃんと盛り込んではいるが、実はこの映画はそこにみる男同士の繋がりの美しさに感動が生まれるところが傑作と言われるところなのだ。

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 3人のならず者に銃を向けられ、銃を持っていないジョン・ウェインにリッキー・ネルソンは左手でライフルを投げ渡し右手で発砲、両者で3人に撃ち勝つこのシーンは、西部劇の醍醐味だった(このシーンはスローで見ても、ライフルを受け取ったと同時に発砲しているジョン・ウェインはお見事)

Pc221764w 又ウォルター・ブレナン演ずるじいさん(これが良い味を出している)が、ジョン・ウェインの尻を箒で打つシーンは、過去に無かった男同士の心の繋がりが見事に描かれている。

 この映画に盛り込まれた「男の関係」は、ユーモアを交えながら人間味の豊かさを描ききって見事と言わざるを得ない。又西部劇というものの娯楽性にも十分配慮され、男女の話も交えて、その楽しさもしっかりと描く。
  Dimitri Tiomkinの音楽が又素晴らしい。”ライフルと愛馬”、”皆殺しの歌”、”リオ・ブラボー”と当時ヒットを飛ばした(「真昼の決闘」の主題曲”ハイヌーン”もDimitri Tiomkin)。
 究極は”人間とは信じられるもの”として描き、それを尊重した西部劇に十分なる娯楽性を盛り込んで、見せ場も豊富に描き込んでの映画として、傑作西部劇として今も愛されている(参考:ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の「駅馬車」も、西部の純朴な人間像を描いている)。

<ハワード・ホークスHoward Hawks (1896-1977)>
 アメリカ・インディアナ州生まれ、生家はセレブ。大学は機械工学を学ぶ。夏休みのバイトで映画会社に関係、舞台装置や助監督、美術部門に。第一次世界大戦・空軍入隊。22年映画の脚本家契約。26年フォックス社で「栄光の道」で監督デビュー。男の友情や闘いのテーマの作品が多い。34年初の西部劇「奇傑パンチョ」。戦後の「赤い河」(48)がヒット。その後ジョン・ウェインとのコンビで「リオ・ブラボー」など。

 

(映画「リオ・ブラボー」)

                            *                            *

(映画「真昼の決闘」)

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