ティエリー・ラング

2016年5月30日 (月)

ティエリー・ラングThierry Lang Trio 「MOMENTS IN TIME」

とにかく万人向けの優しい美的感覚のピアノ・トリオ作品

 このところ購入CDも整理が追いつかなく、気に入ったのも多いのだが、ようやくここに取りあげることが出来たモノが順次続きます。前回に続いて好感度抜群の、今度はベテランのピアノ・トリオもの。

      <Jazz>
         Thierry Lang  Heiri Känzig   Andi Pupato
         「MOMENTS IN TIME」
         Universal Music / SUI / 4768636 / 2016

Momentsintime
 スイスの人気ピアニスト:ティエリー・ラングThierry Lang (1956年スイスのRomont生まれ)のニュー・アルバム。彼の長年の多彩な活動から、2013年に原点回帰しての新生ピアノ・トリオがスタートしたが(アルバム「SERENITY」2013年)、その二作目だ。
 もともとベースのHeiri Känzigは長年のお付き合いだが、パーカッションのAndi Pupatoはチューリッヒ出身で、前作からのトリオ・メンバー。

Tltrio1_2Thierry Lang(piano)
Heiri Känzig(bass except 6)
Andi Pupato(per except 6)

Recorded at Hardstudios, Winterthur August 18 & 19, 2015


1. Embrace
2. Mosquito Dance
3. Traces
4. Moby-Dick
5. Bass Song
6. Tender Waltz
7. Open Bonds
8. Moments In Time
9. P.S.


 全曲オリジナル曲構成(Langが6曲、Kaenzigが1曲(M5)そして三人によるモノ2曲(M1, M7))。そしてスタート曲は 3人によるオリジナル曲だが、これがなかなか面白いと・・・それはティエリー・ラングものらしからぬパーカッションが先陣を切ってベース、ピアノが微妙な交錯で物語るスタイルであり、これだけでも今作に期待が持てる出だしなのだ。
 とにかく全編何となく納得してしまう印象的な美メロディーを聴かせるラングのピアノにうっとりと言うところだ。このトリオがアルバムに登場させる曲群は、はっきり言って癖が無く取っつきやすい。それだけで万人向き。
 「端麗なロマンティストと唯美的詩情描写」と宣伝されているが、まさにその通りと言って良い。暗くなくいやに明るいわけでなく、爽やかな世界に包んでくれる。Langは今年60歳になるんですね、そんな還暦になる人生の形成されたものがみえるような気がする。
  斬新さや奇抜さなどはない為に、若干物足りなく感ずるかと思いきや、聴き終わった後の爽快感で十分トリオ・ファンを満足せてくれることは間違いない。

(視聴) Thierry Lang Trio

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2014年5月27日 (火)

フルサイズミラーレス一眼「SONYα7」~ベスト・マッチング・レンズ / (Jazz) ティエリー・ラング・トリオ

過去のレンズが蘇る楽しさの為に生まれたようなカメラ
      ~SONY α7 ILCE-7~

 昨年11月に発売され話題をさらってきた「ソニーα7」。35mmフルサイズExmor CMOSセンサー・有効2430万画素、ミラーレス一眼、EVFファインダーのカメラは確かに遊び心をくすぐってくれる久々に刺激のあったカメラだ。同時に発売のローパスフィルターなしの「7R」も魅力があったが、そこまで行かなくとも充分役が果たせるだろうと私の場合は「α7」で楽しんでいる。

 とにかく用意されたレンズはまだ少ないが、もともとマウント・アダプター使用によって、過去の他社のレンズが殆ど昔通りの35mmカメラ感覚で使えるというこのカメラの特性から目下なんの不自由も感じないし、その為むしろあれやこれやでまだまだ私の場合は落ち着いていない。・・・と、言うことはそれだけこのカメラに関しては試みることが多く飽きることを知らないのである。

 そこで目下のところ私の独断と偏見によって、ここにこのカメラとの各種レンズのマッチング・テストによって私好みの組み合わせを紹介しようとしているのです

<マッチングNo1>
α7 + KONICA M-HEXANON LENS 50mm F2

7konica  この組み合わせは、左のようなスタイルになる。(クリック拡大) 見たとおりこのカメラのデザインにとって純正レンズのようにピッタリの雰囲気。そして標準50mmで、EVFファインダーによるピントあわせははっきり言ってレンジ・ファインダーより正確に出来る。それは明るい上にワンタッチ拡大機能を使って見れるところが秘訣。このレンズのヘリコイドのスムーズな重くもなく軽くもない感覚がピッタリなんですね。
 更にレンズの重さがボディとのバランスとこれ又良いバランスなんです。レンズ性能の良さは敢えて語らずとも当然なんですが、今になってデジタル機として、「コニカー・ヘキサー」が再生するとは実は夢にも思っておらず、しばらくこの組み合わせによってこのカメラは巷を歩くことになりそうだ。

   (作例 ↓)~我が家にも薔薇が咲きはじめました~

 

7konicas_3      

<マッチングNo2>
α7 + LEICA SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH.

Sonyleica_2  これが又ご覧のようにデザイン的に見事ですね。なかなかのマッチングです。私はもともと35mmカメラはとして「ライカM6」を使うときは標準として使っていたレンズがこのSUMMICRON-M35mmなんです。もちろん50mmは歴史的にも画角的に標準とされてきていますが、私はややワイドを愛好していました。そんな訳でここに登場するのです。しかしレンズ性能の素晴らしさも加味しても何故No2なのかというと、実はNo1に上げたHEXANONレンズよりはヘリコイドを操るにやや使いにくさがある事と、レンズ自身の重さがかなりあって、α7のボディーとのバランスが前に重量が移動してちょっとホールディングが良くないというところなんです。しかしレンズの良さ、恰好の良さも捨てがたくNo2としたわけです。

<マッチングNo3>
α7 + Carl Zeiss  Planar 2/45 


Sonyzeiss  これは皆さんご存じのオートフォーカス・レンジファインダーで歴史的に話題をさらったカメラの「コンタックスG」の標準Planar45mmレンズですね。これがなんとTECHARTのマウントを使うとオート・フォーカス・レンズとしてこの「α7」で使えるのです。いやはや驚きでした。
 そこで早速使用してみたんです。歴史的に初期のオートフォーカスは、いくつかの段階があって、その近いところにもっていったんですが、このレンズは無段階のピントあわせで機能的に優れていました。ライカ・レンズよりはかなり安い割には解像力と作画が見事なレンズで、評判が良かった。そこで今使ってみると、やっぱり合焦までは近年のオートフォーカスに慣れていると、かったるいですね。ピント探しに行ったり来たりして合わせるのです。それでも当時はこうだったわけで懐かしさ一杯です。しかしこのレンズは結構性能が良く多用させていただいたのですが、ここに又デジタル機にて蘇りました。

 実は、この後まだまだ続くのですが・・・・取り敢えずは、今回はベスト3にて一段落としておきます(続く)。

        *        *        *        *

<今日のミュージック>

(Jazz) Therry Lang Trio 「Thierry Lang」
          i.d. RECORDS  EMI/BLUE NOTE  TOCJ-6094/ 1997
          Recorded  1996.11.21-23

Thierry_lang  既にそのピアノ・プレイの美しさに惚れ惚れとして取り上げたスイス・モントルー出身のピアニスト・ティエリー・ラングのアルバム。

Thierry Lang (p)
Heiri Kanzig (b)
Marcel Papaux (d)

1.Yellow Story
2.Comrade Conrad
3.Angels Fly
4.If I Should Lose You
5.My Foolish Heart
6.The Blue Peach
7.Oliver's Song
8.Bop Boy
9.Round Midnight

このアルバムにおいても、どことなく気品のあるピアノ・タッチとメロディー。スタンダードも気持ちよく聴けるところがピカイチ。そしてアレンジも飽きを感じさせない繊細な変化が見事。

(視聴)

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2014年3月 2日 (日)

ティエリー・ラング・トリオThierry Lang Trio 「PRIVATE GARDEN」

リリシズムに溢れる美学だ!

<Jazz> THIERRY LANG TRIO 「PRIVATE GARDEN」
              Fremeaux & Associes / France / CD / EL2210 /1995

Privategarden

 ベテランの評判は聞いていても・・・聴く機会を失っていて初めて聴いたというアルバムの紹介シリーズ第三弾!
 ヨーロッパの抒情派ピアニストをこよなく愛している私ですが、ベテラン組となると、昔の私の入り口であった粋なフランスのジャック・ルーシェから始まって、イタリアはエンリコ・ピエラヌンツィ、スウェーデンはラーシュ・ヤンソンなどなど、そして今旬のジョバンニ・ミラバッシ、トルド・グスタフセン以下多くのピアニストが頑張っている。
 そして、こんなの聴いてなかったのか?と笑わないで下さい。ここにこうして取り上げるのはやはり納得のアルバムであったと言うところなんです。こうゆうのがまだまだ私には結構あるんですねぇ~~、ここに登場出来るのは、これも友人のおかげなんです。

  Thierry Lang : piano
  Ivor Malherbe : double bass
  Marcel Papaux : drums

Thierry12   このアルバムはこんな取り合わせの標準的ピアノ・トリオでの1993年録音ものだが、リーダーのティエリー・ラングは1956年、スイス・フリーブール州、ロモン生まれ。5歳でピアノを学び始め、21歳までクラシックを学んでいた。15歳にしてBill Evansを初めて聴いて感動、以来ファンであるという。クラシックを学びながらもジャズに興味を持つようになったと。既に多くのCDをリリースしているベテラン。
 2008年、作曲家、演奏家、教育者などの文化芸術に対する貢献により、フランス文化省から芸術文化章を受章、更にヨーロッパ大学より名誉学位を授けられている。

Tracklist (*印はThierry Lang自身のオリシナル曲)
1.A Star To My Father *
2.Nunzi *
3.Stella By Starlight
4.Giant Steps
5.Boulevard Perolles *
6.Private Garden *
7.I Hear A Rhapsody
8.Nane *

 もう20年前の録音でThierry Langのプロデュースものだけあって、彼のオリジナル曲が8曲中5曲が登場して彼一色のアルバム。私は欧州の近年のピアニストに大いに魅力を感じているが、彼のようなベテラン組もなかなかお見事です。このアルバムは彼の出世作と言われているだけのものだけあって、冒頭の自曲”.A Star To My Father ”そしてそれに続く”Nunzi”と耽美的というかリリシズムというか、流麗なピアノの響きの多彩な流れるメロディーの美しさは圧巻である。
 それでもよくしたもので、なんとなくエヴァンスを臭わす展開が感じられるが、アルバム・タイトルとなる曲”Private Garden ”では、ピアノ・タッチの優美な世界の素晴らしさに、不思議にベースもドラムスも実に美しい味を見せるのである。
 そしてジャズ・ピアノとは言え、何故か演奏者も襟を正して正装で演じているかの如く感ずるものを醸しだしていて、欧州美学が品を持って伝わってくるのである。

(試聴)

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