マティアス・アルゴットソン・トリオ

2017年1月23日 (月)

マルガリータ・ベンクトソンMargreta Bengtson : 「Ballads」

北欧からのややあどけなさの発声が残った美声に降参

<Jazz>
Margreta Bengtson「Ballads」
SPICE OF LIFE / JPN / SOLSV0036 / 2016

Sol_sv0036margareta500

Margareta Bengtson マルガリータ・ベンクトソン(vocal)
Mathias Algotsson マティアス・アルゴットソン(piano, organ)
Peter Asplund ペーター・アスプルンド(trumpet, vocal)
Dicken Hedrenius ディッケン・ヘドレニウス(trombone)
Svante Söderkvist スヴァンテ・ソダークヴィスト(bass)

Recorded on July. 2016

17151794t7abd_2 今年になって聴いた美声第2弾。嘘か誠か”北欧一と言われる美しい歌声とその美貌で聴く人を魅了し続けるマルガリータ・ベンクトソンMargreta Bengtson”というのが宣伝文句。
 そこにバックは、あの私のお気に入りのマティアス・アルゴットソンMathias Algotssonのピアノがゆっくりと繊細に美しい世界を描くのでこりゃ溜まらない。実は私はこっちのほうが気になったというところ。彼とのデュオを軸に展開していて、そこにペーター・アスプルンドPeter Asplundのトランペット、ディッケン・ヘデレニウスDicken Hedreniusのトロンボーン、スヴァンテ・ソダークヴィストSvante Soderkvistのベースをフィーチャーしてスタンダードの名曲の数々をしっとりと歌い上げたバラード・アルバムである。

 しかも、このアルバム『Balladsバラッズ』は彼女の昨年の5年振りの来日記念盤であり、とにかくマルガリータの魅力をスタンダードの名バラードによって聴く者を魅了しようというなんとも大変なアルバムだ。
 とにかく北欧のミュージック・シーンは今や世界にその価値を認められている。そこからのまさに彼女の7年ぶりのプレゼント作品。

Margareta1 マルガリータ・ベンクトソンMargreta Bengtsonは、「リアル・グループTHE REAL GROUP」のソプラノ・シンガーとして長年活躍して来た。
 「リアル・グループ」とは、スウェーデン王立音楽アカデミーで出会った5名のメンバーで1984年に結成したアカペラ・グループ。これに関しては私の知らない世界であるのだが、マルガリータはその初代ソプラノ歌手であったと。1987年にアルバム『Debut』でCDデビューし、1995年には米国現代アカペラ協会(CASA)から、「The World's Best Vocal Group」賞を授与されているとのこと。
 しかし彼女は、2007年にジャズヴォーカリストとして独立。ソロ第一弾アルバム『I’m Old Fashioned/アイム・オールド・ファッションド』は全曲フルオーケストラをバックにスタンダードを歌い上げたアルバム。
 2009年に発売した第2弾アルバム『Where The Midnight Sun Never Set/ホエア・ザ・ミッドナイトサン・ネヴァー・セット』は、スモール・コンボをバックにジャズを歌い上げた作品で、私は未聴だがこれも好評のものだ。

 さてこのアルバム、とにかく冒頭のM1. "The very thought of you"から、詩的なピアノの調べが流れ、彼女の説得力ある美声による歌い込みに、このアルバムの方向が実感できる。とにかくしっとりと聴かせてくれるパターン。そして意外に彼女の唄い回しにはどことなく歳のわりにはあどけなさが残っていて、これも一つの魅力になっている。
 聴き慣れた曲M2. "My foolish heart"も、アルゴットソンのピアノは、彼女の美しい語りかける歌声を生かすべく、高音を使いゆったりと流す調べで、バック演奏としてお見事と言える。こうしたピアノとヴォーカルのデュオ・スタイルもバラード曲ではなかなか良いものだ。
 そしてM3." I thought about you"の後半にはトランペットが加わって、こんどは夜のムードを加味して盛り上げるのである。
 アルゴットソンは、ハモンドオルガンの名手でもあって、M4. "Gentle rain"では、バックはオルガンによる面白い味付けもあり、M8. "Long ago and far away"は、オルガンとベースが、更にM10. "Nature boy"は、オルガンとトランペットがと、バックの変化による味付けも聴きどころ。そしてM9. "Here ́s that rainy day"はピアノ・ソロがたっぷり聴けるという多彩な趣向で楽しませてくれる。

  こうして全編、アメリカン・ジャズを、その魅力あるポイントを失わずに北欧風ジャズに仕上げたところはなかなか魅力的なアルバムであった。

(Tracklist)
1. The very thought of you
2. My foolish heart
3. I thought about you
4. Gentle rain
5. My one and only love
6. Spring can really hung you up most
7. Our love is here to stay
8. Long ago and far away
9. Here ́s that rainy day
10. Nature boy
11. Never will I marry

(参考試聴) 「Ballads」関係が見当たらないため彼女の1stから

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2015年1月27日 (火)

マティアス・アルゴットソン・トリオMathias Algotsson Trio : 「NEW TRADITIONS」、「YOUNG AND FOOLISH」

     <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

Dsc01130monow

ヘラクレスの神殿Tempio di Heracles(アグリジェント=南イタリア・シチリア島)・・・・・この地(イタリア)の立派なことは、このようなギリシャ遺跡の周囲数キロは現在の市街地を作らないことだ(神殿の谷Valle dei Templi と呼ばれる考古学的エリア)。
                                                          (photo   2014.12)
                

          *    *    *    *

年末年始に整理していて出てきたアルバム~その5


<Jazz>   クラシックとトラッドとジャズと・・・・・

 MATHIAS ALGOTSSON TRIO 「NEW TRADITIONS」
       
Inside Music / sweden / SOL ID-0001 / 2009
         Recorded at OAL Studio(Stockholm) 2009

Newtraditionas

 
 このアルバムも、かって寺島靖国「Jazz Bar 2010」によって知って手にしたものだが、今にして納得して聴いているところです。

1. Allt Under Himmelens Faste
2. Dans *
3. Fmoll *
4. Valse Petit *
5. God Afton Om Ni Hemma Ar
6. Limu Limu Lima
7. Neapolitan *
8. Dmollberg *
9. Inga Rikedomar Har Jag Haft
10. Visa Fran Ronnas *
11. Life *
     (*印 Mathias Algotssonのオリジナルで残る4曲はtrad)
      
Mathias Algotsson(p,org)
Fredrik Jonsson(b)
Kristian Lind(b)
Calle Rasmusson(ds,per)
special guest:Magnus Lindgren(cl)


Press20121web まあなんと言ってもスウェーデンの新星ジャズ・ピアニストであるマティアス・アルゴットソンのテクニックにおぼれない非常に素直な演奏の作品集ですね。つまり誰が聴いても不快感はないと思う。基本的にはピアノ・トリオ作品であるが、一曲のみクラリネットの演奏が入るのと、オルガンの演奏もある。
 印象的には、ローカルなトラッドの感じのもの(1.6.9.)、クラシツク調(2.5.8.)、ジャズもの(3.4.7.11.)の3種類が混在している感じで、中では私好みとしては、アルゴットソンのオリジナル・ジャズの7.” Neapolitan ”、11.” Life”の2曲は素晴らしい。
 クラシック調の演奏と言っても、中間または後半にはジャズのアドリブをちゃんと入れているところはなかなか味のあるところ。重くもなく軽くもなく中庸を得た作品だ。 

 彼は1971年にストックホルムで生まれで、 1992-96年はThe Royal Consevatory of musicで勉強した。その後バンドや人気歌手のピアニストとして活動している。スウェーデンの伝統民謡、賛美歌、聖歌に造詣が深く、このアルバムに取り入れている。2007年にはスウェーデンのサキソフォン・プレイヤーの設立した「アーネ・ドムネラス賞」を受賞している。彼にとってリーダー・アルバムとしてはこれが3枚目になるが、ところがスウェーデンでは1stアルバムだという。

Trio 実はこのアルバムの前に2006年に日本の”Spice of Life”から

「Young And Foolish」
(SOLSV 0001,  2006)

というアルバムをリリースしている。

Mathias Algotsson (p) Martin Höper (b) Calle Rasmusson (dr) Sebastian Vogler(ds=8,11 only)

 このトリオは寺島靖国のお気に入りのようで、彼のリーダー作としては本国のスウェーデンでなく日本で最初にリリースしている。

Triolistこのアルバムは以前に取り上げたことがあるのだが、彼の最初のアルバムであるが、なかなかジャズとしてのスウィング感、ピアノ・トリオの旋律の哀愁感など手頃である。そしてややクラシックっぽい運びもある。

 このアルバムの選曲も左のようにポピュラーなスタンダードが並び、非常にお手頃の作品である。上の「NEW TRADITIONS」に比べてこちらの方がジャズっぽい。私はこのアルバム・ジャケが又なかなかお気に入りなんですね。

(視聴)

(試聴)

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