ジョバンニ・グイディ

2015年5月16日 (土)

原点回帰 ジョバンニ・グイディ・トリオGiovanni Guidi Trioの1st「Tomorrow Never Knows」

       <My Photo Album> ~花の季節(2)~

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                *    *    *    *

<今日のミュージック>

 前回若きイタリアのピアニスト・ジョバンニ・グイディのECMからのピアノ・トリオ・アルバム「THIS IS THE DAY」を取り上げたが、彼は約十年前2006年に20歳そこそこで、Venus Records から1stリーダー・アルバムをリリースしている(1985年生まれ)。それはジャズ・ピアノ界のスタンダード曲中の逸品ポーランドのKomedaの曲”ローズマリーの赤ちゃん”を取り上げているので手に入れてあったもの。ここで紹介しておく。

<Jazz>
    Giovanni Guidi Trio 「Tomorrow Never Knows」
    Venus Records /JPN / VHCD 4128 / 2006

1st
 とにかくジョバンニ・グイディの初リーダー作、今やECMでManfred Eicherの気合いの入ったアルバムを作る(演ずる)ところまでに成長しているわけで、そんな意味でももう一度聴いておくに価値十分である。

      Giovanni Guidi : piano
      Francesco Ponticelli : bass
      Emanuele Maniscalco : drums

      Recorded at The House Recording Studio in Roma on Jan.5&6,2006

1stlist
 収録13曲、彼のオリジナルは3曲、そして特徴はロック・ナンバーを取り上げているところだが、そのあたりが若さかなぁ~と思う。特にビートルズの曲が3曲を占めていて、その他に注目はイーノとかビョークとか、彼の多分好みの世界がここに見えるような気がする。
  ビョークBjörkはアイスランド生まれの先鋭的なオルタナティブ・ロックのシンガーソングライター。そしてイーノB.Enoは、プログレッシブ・ロック界に多大な影響をもたらしたミュージシャン。こんなところに彼がまず1stアルバムで試みたところに前衛的な感覚の一面が見えるのだ。
 そしてジャズ・ピアノとしては多分誰もが演奏してみるコメダの曲”Sleep Safe And Warm”(ローズマリーの赤ちゃん)を演じている。これも我が愛するポーランドの誇る新世代ジャズ・ピアニストのマルチン・ボシレフスキーに多分影響されたんだろうと推測するところだ。若きときの挑戦の姿が見えてきて頼もしい。この曲もグイディらしい編曲が施されていて、2番煎じになっていないところは、なかなか意志も強そうだ。

Giovanniguiditriosm1
 アルバム通して聴くと、若干荒削りな感もないではないが、叙情的な美しさを持ちつつ、ビートルズの”Tomorrow Never Knows ”をアルバム・タイトルに採用し、その曲の演奏は原曲とはかなり異なったアヴァンギャルドな演奏をみせ、かなり自己の線を示しているところはお見事と言える。
  Venus Records の録音も良く、なかなかこれも味なアルバムなのである。

(参考視聴)

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2015年5月12日 (火)

これは素晴らしい! ジョヴァンニ・グイディ・トリオGiovanni Guidi Trio「THIS IS THE DAY」

     <My Photo Album>  ~花の季節(1)~

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                 (Nikon D800 , AF-S NIKKOR 50mm 1:1.4 G, PL)
 

   <今日のミュージック>

 いっや~~これはトータル・コンセプト・アルバムだ!!

 1985年生まれのイタリアの若きピアニスト、ジョヴァンニ・グイディGiovanni Guidiのアメリカ人ベーシストThomas Morganと、ポルトガルのドラマーJoão Loboとのトリオ作品。ECMからの同メンバーの2作目。Eicherのプロデュースで期待大。

   <Jazz>
          GIOVANNI GUIDI TRIO 「THIS IS THE DAY」
         
  ECM / ECM2403 / 2015
           Recorded April 19-2,2014 at RSI Lugano
           Produced by Manfred Eicher

This_is_the_day
1. Trilly
2. Carried Away
3. Game Of Silence
4. The Cobweb
5. Baiiia
6. The Debate
7. Where They'd Lived
8. Quizas quizas quizas
9. Migration
10. Trilly var.
11. I'm Trough With Love
12. The Night It Rained Forever

Giovanni Guidi (p)
Thomas Morgan (b)
João Lobo (ds)

 オープニング曲”Trilly”で、クラシック調の美しく優しい調べに圧倒される。変な話だが、いや~~これがジャズで良いのかと・・・・思ってしまう。実はこれが又10曲目に”Trilly var.”として登場するのだから、このアルバムがどんなパターンなのか押して知るべしというところ。
 Tracklistは上記のとおりだが、5.8.11.の3曲以外の9曲はグイディ自身のオリジナル曲。

Ggtriow_2

 とにかく澄んだ美しさと非常に内省的であり、そして深い心を感じさせる。それは”1. Trilly”、”2. Carried Away”、”3. Game Of Silence”と続き、特に3曲目はイタリアというよりは、北欧を連想する何故か哀しく美しい魅力的な曲。ピアノの美しさに合わせてベースももの哀しく弾く(ベーシストのトーマス・モーガンも注目点)。私の聴きようでは、この3曲が一日のスタートからの流れを描いているのか?。
 そして時として緊張感の漂う世界がチラっと顔を覗かせる。それが”4. The Cobweb”、”5. Baiiia”、”6. The Debate”の中盤の3曲。若々しい前衛的な世界で、ピアノの音の余韻が素晴らしく、ドラムスの細かく刻む世界にベースとピアノの駆け引きも面白い。若き世代の混乱と闘い。
 そして”7. Where They'd Lived”、”8. Quizas quizas quizas”、”9. Migration”と、疑問の世界を描き、一つの混乱の姿から可能性を探る世界。
 再び、”10. Trilly var.”自己を見つめる内省の姿に。
 ”11. I'm Trough With Love”、”12. The Night It Rained Forever”で愛のある落ち着いた夜を迎える。
 
 まさに、悩める若き人生の一日を描いているトータル・コンセプト・アルバムとみる。見方によっては一つの人生を描いていると言っても良いのかもしれない。プログレッシブ・ロックの世界でよくみるトータル・コンセプト・アルバム、それに似た一つの形だ。ジャズ・アルバムとしては珍しいパターンである。しかしほんとにこれは素晴らしいアルバムだ。

Gg2 グイディは、イタリアのピアニストで30歳そこそこであり、こんな世界を描くところが不思議なくらいだ。そしてこの若さで、なんと既に約十年前にVenusレコードから日本デビューしている逸材(2006年アルバム「Tomorrow never knows」)。
 今回のECM2作前にも、2009年にはフルヴィオ・シグルータ (tp)、ジョアン・ロボ(ds)、ミルコ・ルベグニ(tp)らとの作品「The Unknown Rebel Band」、そして2011年にはジャンルカ・ペトレラ(tb)、マイケル・ブレイク(ts)、ジョヴァンニ・グイディ(p)、ジェラルド・クリーヴァー(ds)によるこちらはカルテット作品で「We Don't Live Here Anymore」を発表などの多彩な経過を経て来ている。

(試聴)

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