ジョルジュ・パッチンスキー

2015年7月20日 (月)

ジョルジュ・パッチンスキーGEORGES PACZYNSKIの原点アルバム「8 years Old」

ユーロ・ピアノ・トリオのセンスがみなぎるライブ盤

<Jazz>

           Paczynski Levinson  Jenny-clark 「8 years old」
            Atelier Sawano / JPN / ATELIER SAWANO 005 / 2000

8yearsold

          GEORGES PACZYNSKI(ds)
          JEAN-CHRISTOPH LEVINSSON(p)
          JEAN-FRANÇOIS JENNY-CLARKE(b)

8yearsoldgp もう70歳は超えているフランスのドラマーであるジョルジュ・パッチンスキーGEORGES PACZYNSKI(1943~)のピアノ・トリオ作品が、今年もリリースされて(『LE BUT, C'EST LE CHEMIN』)、その出来の素晴らしさに感動しているわけである。(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/georges-paczyns.html

 こうなると彼の原点アルバムも聴いてみたいと言うところでAtelier Sawano から2000年に日本向けにリリースされたこのアルバムを手に入れてみたところだ。これはもともとはあまり知られないマイナー・レーベルから1991年にリリースされていたもので、”幻の名作品”として日本ではその筋では話題になっていたものを、Atelier Sawano が再リリースしてくれたものだ。メンバーはベテラン・ミュージシャンでの構成で、一種の風格の感ずる仕上げの作品。

 Tracklist
   1. The drive (9'36  oliver nelson)
   2. re; person i knew  (8'25   bill evans)
   3. qal     (9'59   Jean-christophe levinson)
   4. au-dela   (12'30  Jean-christophe levinson)
   5. ballarde   (21'11  Jean-christophe levinson)

8yearsoldmembers
 おそらくこのトリオでは、ベーシストのジェニー-クラークJEAN-FRANÇOIS JENNY-CLARKE(1944-1998)あたりが日本でも知られていたのだろうかと言うところだと思う。
 パリのライブ・ハウス「モンパルナス」でのライブ盤(october 14th. 1991 )であるが、それぞれの曲は長めで、短いもので8'25(2曲目)で、長いのは21'11に及ぶ(5曲目)。オリジナル曲は3.4.5.の3曲で、ピアニストのレヴィンソンの曲。

 1曲目”The drive”は、ビル・エバンスとの関係も深いOliver Nelsonの曲、このあたりもこのトリオが目指す方向が見えると言っていいのだろう。レヴィンソンのピアノが叙情的で美しい。そしてジェニー・クラークのベースがリズム隊と言うよりは歌うが如くメロディーを奏でている。
 4曲目”au-dela”、ここでもピアノとベースの絡みもハイレベルで、更にパッチンスキーのドラムスが加わって、トリオのインタープレイを満足出来る。
 5曲目”ballade”は21分を超える長い曲だが、中盤でジョルジュ・パッチンスキーのドラム・ソロが登場。それもブラッシ・ワークを静かにたっぷりとってから、シンバル、ハイハット、ドラムのオンパレードでこの曲を終える。
 全体的には、ユーロ系のちょっと品格ある叙情的世界というところの作品だ。

(参考視聴) この1991年当時の映像モノは無いので、その後のGEORGES PACZYNSKI TRIO を参考に!

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2015年7月 7日 (火)

ジョルジュ・パッチンスキー・トリオGeorges Paczynski Trio:「LE BUT, C'EST LE CHEMIN」

ドラマーの叙情的なピアノ・トリオ作品

<Jazz>

  GEORGES PACZYNSKI TRIO 「LE BUT, C'EST LE CHEMIN」
   Art & Spectacles / Eu / ASCD 140901 / 2015
 Recorded and mixed by Vincent Bruley on Sept.16-17,2014

Le_but
        Georges  Paczynski (ds,p)
        Stéphane Tsapis (p)
        Marc Buronfosse (b)

Gp2c フランスのベテラン・ドラマー”ジョルジュ・パッチンスキー”のピアノ・トリオ・アルバム。これに至るには、前作2013年のアルバム『LE CARNET INACHEVÉ』と合わせて、我がオーディオ・マニアの友人のお勧めでここに至っています。
 とにかくマイナー・レーベルからのデビュー・アルバム『8 Years Old』(1992)以来10年以上を経て、今度はこのレーベル Art & Spectacles からの第一作の『GENERATIONS』(2006)が「ジャズ批評」誌ジャズ・オーディオ・ディスク大賞金賞を受賞し、日本でも注目ミュージシャンとして名乗りを上げた。本作で、同レーベルから4 作目のリリースである。(この間SAWANO KOHBOHからアルバム『LEVIN' SONG』(2007)のリリースもある)
(参考)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-f340.html

Lebutlist 異色と言えば異色ですね、ドラマーの主導のピアノ・トリオ作品で、全15曲(左:クリック拡大)のうち14曲が彼のオリジナル作品(曲によってはパッチンスキーはドラマーでありながらピアノも演ずる)。そして前作から今作はピアノはVincent Bourgeyx からStéphane Tsapis に変わっているが、その彼のピアノも実に繊細にしてクリアな音を披露し、編曲にも貢献している。

 そして今作も詩的でかつ素晴らしい美的センスにあふれた作品に仕上がっている。
 そして私の注目点は、更に感動するところであるこの録音の出来の良さだ。録音およびエンジニアには、Vincent  Bruley(ヴァンサン・ブルレ)が担当。ピアノの音のクリアさは群を抜いており、ベースもしっかりと曲を支える。パッチンスキーの繊細なドラミング は文句なく絶品。ブラッシ・ワークは手に取るように聴き取れるし、特にシンバルの音は圧巻。ジャズ・オーディオ・ファンにはたまらないところだ。

 そして今作は当レーベル一号アルバム『GENERATIONS』よりも、曲は短いモノが多いが、更に叙情的で聴きやすい世界になっている。しかしこの『GENERATIONS』も、彼らの個性を築いていて見事なアルバムであるので取り上げておく。(↓)

                                *    *    *    *

<Jazz>

GEORGES PACZYNSKI TRIO 「GENERATIONS」
Art & Spectacles / Eu / ASCD 060401 / 2006
Mixed by VINCENT BRULEY
Recorded on Feb.23-28, 2006 at  Studio PICCOLO, Paris

Generations このアルバムは、前にも記したように「ジャズ批評」誌ジャズ・オーディオ・ディスク大賞金賞の名盤。
 ジョルジュ・ パッチンスキーが、この Art & Spectacles レーベルでのデビュー盤、初めて世間に公になった記念すべきアルバム。

 Georges  Paczynski (ds,p)
 Penaud Palisseaux (p)
 Laurent Fradelizi (b)


 さて、これは私にとってはリアル・タイムに聴いたモノでなく、最近作の2枚に触れて、その素晴らしさを感じて過去の作品に興味をもって手に入れたアルバムである。そしてこれを聴いてみて解ったことだが、やはり録音の質のレベルが高い。ピアノは勿論、ベースの響きも素晴らしく、そしてドラムスも生き生きとして音像の美しさが素晴らしい。
 そして寺島靖国の『For Jazz Audio Fans Only Vol.1』の第1曲目に選ばれ登場する。こんなことからもその録音の評価が窺えるのだ。


Generationslist_2 Tracklistは右のように9曲。ここではトリオとしての意識が高く、パッチンスキーのオリジナル曲は4曲で、3者によるもの1曲その他は他メンバー2曲づつという構成。
 なんと言ってもパッチンスキーの幻のデビュー作『8 YEARS OLD』が、SAWANO KOHBOHから2000年に再リリースされた時の彼らの演奏の紹介が”知的で叙情的なプレイ。耽美的旋律と野心的曲想が程よい緊張感を伴い、織なすジャズタペストリーの世界”と表現されているが、このアルバムもまさにその表現に値する快作。そして結構アヴァンギャルドにして実験的なアプローチも見え隠れして、単なる美的叙情派でないところが聴きどころ。そんな意味では最近作の『LE BUT, C'EST LE CHEMIN』よりも面白いと言っても良い仕上げだ。
 なお6曲目ではドラム・ソロも堪能でき、ドラム、ブラッシ・ワーク、ハイハット、シンバルが快調な録音で聴き取れる。

(参考視聴)

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2014年5月18日 (日)

ジョルジュ・パッチンスキー・トリオGeorges Paczynski Trio 「LE CARNET INACHEVÉ」

耽美派系の繊細にてスマートな作品

<Jazz>

GEORGES PACZYNSKI TRIO 「LE CARNET INACHEVÉ」
Art & Spectacles   ASCD 130701,  2013

41niwvrqszl

Georges Paczynski (drums except 9)(p on 12)
Vincent Bourgeyx (piano except 12)
Marc Buronfosse (bass except 10,12)

1. Le Gardin De Phare
2. L'Apatride
3. La Derniere Valse De Madame De…
4. La Possede
5. Au Coeur Des Tenebres
6. La Violoncelliste
7. 10 Avril 2010
8. Struggle For Life
9. L'Etrange Machiniste
10. Tout Cela Avait Bien Un Sens…
11. Le Portrait De Laura
12. Le Carnet Inacheve
13. Immobile, En Son Detachement
14. L'Inscription Effacee
15. Mother Of Earl

Trio  フランスの70歳を越えたベテラン・ドラマーのジョルジュ・バッチンスキー(1943~)のこのレーベルでの3作目のピアノ・トリオ・アルバム。
 「ジャズ批評」誌にて好評であった2007年「Generations」 、2009年「Présence」の2作とは異なって、今作はピアニストにヴァンサン・ブルゲ(1972~)をフューチャーしての新トリオによる作品。ドラマーが主導のトリオであるだけに作品ごとにメンバーは変わっていても流れは確実に継承されているようだ。私は残念ながら前2作は聴いてないので是非とも聴いてみたいとこの作品を知って目下思っているところ。

 曲は短いものがずらっと15曲並ぶ。そして最後の” Mother Of Earl”以外はオリジナル。その点もバッチンスキーの意欲を窺い知れるところである。彼のこのアルバムにて主体的に聴かれる技法はブラッシ・ワーク、そしてシンバルであるが、その繊細にてスマートなところは非常に心地よい。ドラマーのアルバムということで、ドラム・ソロがかなり絡むのかと思いきやそうでなく、12曲目の” Le Carnet Inacheve ”のピアノ・ソロは、なんとバッチンスキーが奏でて思索的世界感を醸し出す。曲は比較的スローというかしっとりじっくりと聴かせるもので、即興的な部分も感じとれるがある意味では計算し尽くされたピアノ・トリオ・プレイを展開。しかし14曲目ではテンポの速い攻めのプレイも見せてくれる。ブルゲのピアノもクラシックの影響があるのかメロディーの美しさとそのタッチに品が感じられて好感が持てる。

 あくまでもスウィングするジャズというよりは、ECM的なやや暗めであり、思索と詩情との世界に誘ってくれる私好みのアルバムである。

(参考視聴)

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