ガブレリア・アンダース

2014年12月27日 (土)

もう何年も前から気になっていたアルバム : ガブリエラ・アンダースGabriela Anders「Wanting」

いやはや・・・・何年越しにここに来て聴きました!

 とにかく、もう何年も前から気になっていた”アルバム・ジャケ”。・・・・・・私はジャケが気になる方ですので、ジャズ畑の女性ヴォーカルものを漁っていると、必ずお目に掛かっていたもの。そうでありながら何となく時は過ぎて聴かずに来てしまったアルバムであった。

     <Jazz>

           Gabriela Anders 「wanting」
           Waner Bros./ USA / 246907 / 1998

Gabriela_anderswantingfrontal_2
 とにかくこのジャケはどうですか?、なかなかのものでしょう。都会の舗道をややうつむき加減であるが、颯爽と歩いている。しかも気取りは無くスマート。その醸し出す雰囲気は気になるところでした。こんなジャケだと、さてその中身は?と気になるんです。それが何年とそのまま放置状態あったという私にとっては不思議なアルバム。それがここに来て縁あってなんとリリースから15年経過して聴くことになったのです(時の経つのは早いものですね)。それがこのガブレリア・アンダースGabriela Anders の初ソロ・アルバム「wanting」

Gabriela_anderswantinglist
 Tracklist は上の通りです(クリック拡大)。

 さて彼女のヴォーカルは、熱くと言うほうでなくささやき調に唄うタイプ。そしてそのベースにはボサノヴァのセンスが生きている(彼女のボサノバ・グループでの活動のキャリアを知っているために感ずるのかもしれないが)。なかなかムードもたっぷりなんですが、どちらかというとジャズ的なところを持ちながらポップ調なところもあって、ポップス、ジャズ、ボサノヴァの融合といったところだ。このジャケに感ぜられる大人っぽさはあるのですが、聴いて驚いたのは、なんとあどけなさの残った声の質である。このあたりが何となく一種のセクシーに訴えるところのポイントなのかも知れない。

Ga22  このガブリエラ・アンダースは、アルゼンチンのシンガーで、Buenos Airesで1972年生まれ。父親はジャズ・サックス奏者。ボサノヴァ・ユニット”ベレーザBeleza”のリード・ヴォーカルとして頭角を現す。あのジョビンのカバー集「Tribute to Antonio Carlos Jobim」(1995)で注目を浴びた。その後も何枚かのアルバムをリリースして、ラテン・ジャズ・ヴォーカリストとしてその存在を確かなるものとしている。
 そして、1998年に初の彼女のソロ・アルバムとしてリリースされたのが、このアルバム「wanting」である。

 1曲目”Fire of love”は、ダンス・ミュージック調の明快なリズムにトランペットがジャジーなムードを醸しだし、彼女のヴォーカルがバッキング・コーラスに乗ってやさしく迫ってくる。2曲目は誰もが知ってる”The Girl from Ipanema”だが、スローに展開してサックスの響きとやや物憂い感じの彼女のヴォーカルで面白いタイプに仕上げられている。そしてアルバム・タイトル曲”Wanting”の登場だが、軽快なリズムのわりにはささやき調のヴォーカルで、なるほど彼女のヴォーカルの特徴が実感できる。7曲目の”Just an Hour”はボサノヴァ調から離れたジャズ・バラード、この線もなかなか味がある。その後の”Fantasia”はスペイン語でのギターがバックのラテン・ナンバー、それでもささやき調は崩れていないでそのあたりが聴きどころ。

Bossa_beleza
 さて彼女の近作は・・・・と言うと日本で2008年に先行発売された右のアルバム

    GABRIELA ANDERS
      「Bossa Beleza」

    Koch / USA / 2060 / 2009
(Tracklist) 1.September  2.Aqua De Beber  3.Samba De Verao  4.Samba De Uma Nota So  5.(I Can't Get No) Satisfaction   6.Amapola   7.Dindi  8.Folhas Secas  9.Fantasia  10.Siempre Así  11.Sexy Ride

 このアルバムはボサノヴァのポピュラーな曲、欧米のポップス・ヒット曲を、やはり彼女の魅力の囁き調で収められている。

 ところで、彼女は日本デビューは1992年で、なんとそれはあの日本の双子の歌手ザ・ピーナッツの曲を、日本向け企画盤ではあるがサルサでのカバー集としてリリースしているようだ(SALSA PEANUTS 「Salsa Peanuts」 Toshiba EMI)
 そしてその後1995年になってユニットBELEZAのリード・ヴォーカルとしてデビューしたわけだ。

Tributetoacjobin2   BELEZA  「TRIBUTE TO
     ANTONIO CARLOS JOBIN」

       Alfa-Culture Publishing / 1995
(Tracklist) 1.Time After Time   2.Agua De Beber   3.A Garota De Ipanema   4.Chega De Saudade   5.One Note Samba   6.This Masquerade   7.Corcovado   8.Desafinado   9.Besame Mucho  10.Wave   11.A Felicidade   12.Doralice ・ Dindi


  事実上のデビュー・アルバムたが、今こうして聴いてみると若さで結構熱く唄うところもあって、アルバム「wanting」、「Bossa Beleza」のようにささやき調とはちょっと違う。しかし多くの脚光を浴びただけあって声の質にもやっぱりセクシーな味がのっていてなるほどと思うところである。ここまでボサノヴァに徹して演奏し歌い上げたBELEZAは、それによってやっぱり日本でもファンができ、広く受け入れられたのが良く解る。

  なんと1995年の「Tribute to Antonio Carlos Jobin」から15年の経過をここに来て一気に聴いたのだが、若さから円熟までのカブレリア節が堪能できたのであった。(今回、これらのアルバムに接する機会を作ってくれた爵士さんに感謝)

(試聴)

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