ニコレッタ・セーケNikoletta Szőke のニュー・アルバム「MOONGLOW」
ジャズの楽しさを広く味わえる無難な大衆版
<Jazz>
Nikoletta Szőke「MOONGLOW」
Nood Record / NR001 / 2017
Nikoletta Szőke (vocal)
Róbert Lakatos (piano)
József Horváth Barcza (double bass)
Gregory Hutchinson (drums)
guest artists:
Kornel Fekete-Kovacs (trumpet on 1,4,9) (brass arrangement on 1,9)
Attila Korb (trombone on 1,9)
Nico Gori (clarinet on 3)
Kristof Bacso (saxophone on 1,9)
Mathias Heise (harmonica on 7)
Istvan Gyarfas (electric guitar on 1,3,7,9,10)
Istvan Toth Jr. (acoustic guitar on 4,6)
Jonathan Zwartz (strings arrangement on 4,6,12)
Hungarian Studio Orchestra (on 4,6,12)
Recorded at Super Size Recording,Budapest in 2016 December
ハンガリーの若き美人歌手ニコレッタ・セーケ(1983年生まれ)の、Roberto Lakatos Trio を中心に、上のような豪華ゲスト・ミュージシャンを配し、オーケストラやホーンアレンジまで配してのポピュラーなスタンダード曲を中心のセルフ・プロデュース作品の登場。
ニコレッタに関しては、当初澤野工房からリリースされたアルバムからスタートしたのだが( 『Shape of My Heart』 (2011年)→)、なんとなくジャケに描かれる彼女の姿に魅了されて、それにつられて今日までこれで4枚目であろうか買ってしまうと言う私のだらしなさである(あどけない顔に反して体格は凄いですけど(笑))。
それも実のところは、バックのロバート・ラカトシュのピアノにも釣られて・・・と言うところもあるのだが。
(Tracklist)
1. I Wish You Love
2. My Baby Just Cares For Me
3. Moonglow
4. Eu Sei Que Vou Te Amar
5. So Many Stars
6. What Are You Doing The Rest Of Your Life?
7. Smile
8. Someone To Watch Over Me
9. All The Good Life
10. Day In, Day Out
11. Teach Me Tonight
12. Let There Be Love
ホーン・セッション入りの豪華なバックで”スウィングしてのジャズだ”と言ったパターンでスタートする。これは私の期待のユーロ系のしっとりとしたピアノ・トリオ・バック演奏とはちょっと違っている。まあオープニングだから派手にと言うところなのだろうが・・・。
以前からちょっと気になったのだが、やっぱりニコレッタのヴォーカルは、これと言って特徴はないのだが、なんとなく音程が外れていそうな風に聴こえるところがあってと、これがハンガリー語社会の英語のためかとも思って聴いていたんですが、相変わらずこのアルバムでもそんなところがある。全体にユーロ系の暗さはなく、彼女のヴォーカルはむしろ快活・明瞭というところだ。
M4. "Eu Sei Que Vou Te Amar "になって、スロー・バラードのムードある流れになる。ストリングス・オーケストラもバックに流れ、パーカッションも快いという曲だが、英語から離れたアントニオ・カルロス・ジョビンの曲だった。
M5. "So Many Stars "でようやくラカトシュのピアノ・ムードも盛り上がる。これはなんとSergio Mendesの曲だ。
M6. " What Are You Doing The Rest Of Your Life? "は、ムード派Mishel Legrandの曲で、バックのアコースティック・ギターとピアノで、しっとりと美しく歌いあげて私なりに納得。
続いてなんとChaplinのM7. "Smile"も登場。これが実は私がこのアルバムの中でも結構興味を持ちました。それは実は今まで聴いたものより、編曲が洒落ているんですね。ちょっとイメージの変わった"Smile"なんですね。これがこのアルバムの価値を上げてます。
M8. " Someone To Watch Over Me "は、私好みにピアノ・トリオらしいところを味わいながら聴ける曲。
M9. "All The Good Life " エレクトリック・ギターとピアノのバックがジャジィーで楽しい上に、それだけでも良かったのだが、その後ホーンも入ってきて、豪華ジャズ演奏。
と、言った具合で、ハンガリーという特徴的印象でなくて、まあ難しい事無くジャズの豪華さと、ムーディーな世界の両方を楽しめる誰もが無難に聴けるアルバムである。
(視聴)
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