ステイシー・ケント

2018年1月 8日 (月)

ステイシー・ケントStacey Kent 「I know I dream」

(2017年に聴いて印象に残ったアルバムを-7)

ストリングス・オーケストラをバックに、とにかく優美なアルバム

 今年も美女狩りシリーズは相変わらず続きそうですが・・・・

<Jazz>
Stacey Kent 「I know I dream」
Okeh / IMPORT / 88985462882 / 2017

Iknowidream

Stacey Kent : Vocals
Jim Tominson : Saxophones
Graham Harvey : Piano
John Pericelli : Guitars
Jeremy Brown : Bass
Joshua Morrison : Drums      
Adrian Bending : Orchestra Contractor

etc.

 ステイシー・ケントはデビューは1997年と言うことで、20年のキャリアーでのニュー・アルバム登場。それも今回は初めてオーケストラとの共演と言うことで、彼女としてはかなりジャズ一点張りというのでなく広く対象を求めた感のある作品となった。
  彼女は、米国ニューヨーク生まれの女性ヴォーカリスト。サラ・ローレンス大学では文学を専攻したという(その為か、英語、フランス語、ポルトガル語がお見事)。91年のヨーロッパ旅行の際、ロンドンで英国のミュージシャンと交流を深めて以降、ロンドンを拠点に活動中ということだ。
  過去のアルバムはここでも何度か取り上げてきたが、前作は『Tenderly』(Okeh/88875156772/2015)で、これはそれからの2年ぶりの新作。
  こうして彼女もベテランとなってきているが、しかしなんとこのアルバムでも相変わらずその歌声はキュートで愛着あるところは昔と同じで、ファンも納得のところだろう。
 プロデュースはなんと彼女の夫でサックス奏者のジム・トムリンソン。Jazzy not Jazzを前面に出したのは、多分広く彼女を売って行こうという企み(笑)なんでしょうね。
 

Gallerietrw(Tracklist)
1. Double Rainbow
2. Photograph
3. Les amours perdues
4. Bullet Train
5. To Say Goodbye
6. Make It Up
7. Avec le temps
8. I Know I Dream
9. La Rua Madureira
10. Mais Uma Vez
11. That's All
12. The Changing Lights

 オープニング曲はカルロス・ジョビンの"Double Rainbow"で、冒頭からフルートそしてストリングス・オーケストラの響きが流れ中盤ではサックスが響く、なるほどこれは所謂ジャズ・アルバムとは違って、Jazzy not Jazzの世界だ。M2. "Photograph"でも彼女のヴォーカルはひときわ丁寧に優しく美しく唄う。
 驚きはM4."Bullet Train"だ。これは”弾丸列車”と訳せば良いのか、なんと日本の新幹線のことだ。ここでは名古屋駅でのアナウンスがSEとして流れ、新幹線をテーマにした昨年ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロが歌詞を手掛けたと言う新曲の登場である。なかなか軽めに歌いあげて聴く方も何というか不思議な感覚になる。
 M5. "To Say Goodbye"もストリングスの流れが優美で、それとともに美しく歌いあげる。後半はサックスも歌いあげて曲の仕上げは美しさ一本に迫るものだ。
 M7. "Avec le temps"は、これはフランス語か、とにかく哀愁を持って歌いあげて聴かせる技も見事。彼女は意外にフランス語がなかなか合いますね。
 M8. "I Know I Dream"はタイトル曲だが、新曲のようでしっとりと聴かせてくれる。
 最後のM12. "The Changing Lights"は過去のアルバムからのストリングス・バージョン。

 とにかく、ジャズに捕らわれず彼女の魅力をたっぷりと多くの者に聴かせようとしたジャケのとおりの優美なアルバムであった。

(視聴)

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2015年12月23日 (水)

ステイシー・ケントstacey kent のアルバム 「Tenderly」

まさにテンダリーそのもののアルバム

    <Jazz>
         Stacey Kent「Tenderly」
          OKeh / Euro / 88875156772 / 2015

Tenderly
1. Only Trust Your Heart
2. Tangerine
3. The Very Thought Of You
4. Embraceable You
5. There Will Never Be Another You
6. Tenderly
7. No Moon At All
8. If I m Lucky
9. Agarradinhos
10. In The Wee Small Hours Of The Morning
11. That s All
12. If I Had You

STACEY KENT (VOCAL)
ROBERTO MENESCAL (GUITAR,ARRANGEMENT)
JEREMY BROWN (DOUBLE BASS)
JIM TOMLINSON (TENOR SAXOPHONE,ALTO FLUTE)

 ”Tenderly”と言えばもう何十年も昔のRosemary Clooneyの曲ですね、その曲名をアルバム・タイトルにしたステイシー・ケントStacey Kentのヴォーカル・アルバム。ソニー・ミュージック移籍第1弾作品で、私が初めて接点を持った2013年にリリースした『チェンジング・ライツThe changing lights』(”How Insensitive”は惚れ惚れした曲でした)以来、約2年振りのニュー・アルバムとなる。
 このアルバムの話題はボサノヴァの巨匠ギタリスト作曲家、ロベルト・メネスカルとの共演が実現したというところにあるようだ。従ってバックはギター、ベース、サックス(時にフルート)と言う構成でボサノヴァ調。

Staceykent_2_2 彼女はキュートな歌声で可憐に歌いチャーミングな歌手であり、それに加えて何となく知性を感ずるというところで人気者ですね。
 米国ニューヨーク生まれ。サラ・ローレンス大学では文学を専攻。現在英国ロンドンを拠点に活躍中。それも1991年のヨーロッパ旅行の際、ロンドンで英国のミュージシャン・サックス奏者のJIM TOMLINSONと交流を深め結婚したためだ。デビューは1997年のアルバム『Close your Eyes』。夫のトムリンソンは必ず彼女のアルバムにはバックを固めている。
 又祖父はフランスに長く住んでいたことがあって、フランスを愛しており、彼女にフランス語で子供の頃には教育をしたため彼女もフランス語に通じ、フランスとの交流も深く、フランスの芸術文化勲章を授章している。

 今作も基本的には前作と同じパターンのヴォーカル・スタイルだ。とにかく可憐に優しくといっところ。前作はピアノ・トリオ+サックス、ギターと言ったところが主たるバック演奏であったが、今作はピアノ・レスでボサノバ調ギターが主役であるところが違い。それによっての雰囲気の違いを描いてはいるといったところ。
 従って、スタンダードの名曲をボッサ調に、優しく、歌い上げている。そして”Tenderly”にしても、Rosemary Clooneyとは全く異なったステイシー・ケントの世界で、とにかく心安まるヴォーカル・アルバムですね。このパターンを崩さずしっかり自己のものにしているところはお見事である。

(試聴)

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