ビル・エヴァンス

2025年5月12日 (月)

ビル・エヴァンス BILL EVANS 「FURTHER AHEAD - Live in Fland 1964-1969」

またしてもゼヴ・フェルドマンの発掘モノの公式リリース

<Jazz>

BILL EVANS 「FURTHER AHEAD - Live in Fland 1964-1969」
Universal Music /JPN / UCCJ-3054/5 / 2025

Bill_evanslivew

◇Bill Evans(p), Chuck Israels(b), Larry Bunker (ds) 1964
◇Bill Evans(p), Niels-Henning Ørsted Pedersen(b), Alan Dawson(ds)
 Lee Konitz(as on B3) 1965
◇Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Marty Morell (ds) 1969

1200x680_nsbill_evansw  ジャズピアニストの巨匠ビル・エヴァンス(William John Evans、1929年8月16日 - 1980年9月15日 →)による未発表の演奏を集めた新作『Live in Finland (1964-1969)』が、2021年にResonanceから発掘事業が引き継がれたElemental Musicから180gの限定2枚組LP、そして2CD(直輸入盤仕様)として発売された。このところ毎年の行事のように未発表音源の公式リリースでファンを喜ばせているわけだが、歴史的な貴重なレコーディングを集めたりしてCDとして発売するレーベル Resonance のプロデューサー のゼヴ・フェルドマンがビル・エヴァンス・エステートの協力を得てプロデュースしたものである。

 この『Further Ahead』は、60年代のエバンスの"スカンジナビア・ツアー"中に録音された曲群だ。「1964年のヘルシンキ公演」(ベーシストのチャック・イスラエルスとドラマーのラリー・バンカーを含むトリオと共演)、「1965年のヘルシンキ公演」(ベーシストのニールス・ヘニング・オーステッド・ペダーセンとドラマーのアラン・ドーソンがサポート、スペシャル・ゲストのリー・コニッツ(as)をゲストに迎えた)、そして「1969年のタンペレ公演」(ベーシストのエディ・ゴメスとドラマーのマーティ・モレルとの最も長く活動しているトリオ)で、フィンランドで行われた3種のライヴ音源をコンパイルされていて彼の力の絶頂期を聴くことがことができる。
 そしてアルバム・ブックレットには、エヴァンス研究家として評価の高いマーク・マイヤーズによるライナーノーツと、長年のトリオ・メイトであったベーシストのエディ・ゴメス(下左)、ドラマーのマーティ・モレル(下右)らによるインタビューやコメントをも収録して充実。

ImageegwImagesmw

(Track List)

Track List
Disc 1
01. HOW MY HEART SINGS   04:29
02. COME RAIN OR COME SHINE  04:55
03. NARDIS     05:31
04. AUTUMN LEAVES    05:13    
05. FIVE                      02:43
06. DE TOUR AHEAD     05:53
07. COME RAIN OR COME SHINE 05:32
08. MY MELANCHOLY BABY          08:20

Disc 2
01. VERY EARLY                 05:26
02. WHO CAN I TURN TO?  05:52
03. 'ROUND MIDNIGHT       07:08
04. GLORIA'S STEP             05:20
05. TURN OUT THE STARS   05:09
06. AUTUMN LEAVES           05:40
07. QUIET NOW                  05:56
08. EMILY                           05:54
09. NARDIS                       10:34

(CD1:1-5)
BILL EVANS piano, CHUCK ISRAELS bass, LARRY BUNKER drums.
Recorded live in Helsinki, Finland, August 13, 1964.
(CD1: 6-8)
BILL EVANS piano, NIELS-HENNING ØRSTED PEDERSEN bass, ALAN DAWSON drums, LEE KONITZ alto sax (on B3 only).
Helsinki Jazz Festival, Helsinki, Finland, November 1, 1965.
(CD2)
BILL EVANS piano, EDDIE GOMEZ bass, MARTY MORELL drums.
University of Tampere, Tampere, Finland, October 28, 1969.

Produced for Release by ZEV FELDMAN.
Executive Producers: JORDI SOLEY and CARLOS AGUSTIN CALEMBERT.
Associate Producers: MARTIN ARIAS GOLDESTEIN and ZAK SHELBY-SZYSZKO.
Originally produced and recorded by the Finnish Broadcasting Company YLE.

Aw

 上のリストにあるように、なかなか演じている曲は魅力的で、良き掘り出し物感がある。
 ライブ記録ものであり、まず「1964年ヘルシンキ」は、スタートと同時に拍手音を聞くが、それが雑音ぽい響きで、いやはやこの音だと今回のアルバムはサウンド的にはかなり難があろうことを予測させる。案の定1964年のM01"HOW MY HEART SINGS"  如何にもダイナミック・レンジの狭い音でちょっとがっかり、今までにリリースされてきた発掘シリーズの中では音は貧弱な方だ。まあこの曲3者の音の分離は良くて歴史的音源を知るという意味での価値は十分、ただ愛聴盤という音でない。高音を伸ばし音質改善にはそれなりに苦労があったのだろうと推測はするがあくまでもその程度だ。
 私的にはM04."AUTUMN LEAVES "M05."FIVE "は、かなりの速攻型であるが、バンカーの手さばきの良さと共に、エヴァンスのピアノは意外に叙情型でうなずきながら聴いた次第である。続いて「1965年もの」に入るが、M06." DE TOUR AHEAD"の若きペデルセンの意外にぐっと落ち着いたベース音に、ピアノの流れもバラード調になっての演奏がお気に入りだが、 M08."MY MELANCHOLY BABY "のサックス音、ドラムス・ソロを聴いてみても、やや録音の質は、音にこちらの1965年の方が幅が出ている
 又" AUTUMN LEAVES "も2つ聴けるが、1964年より1969年の方は、トリオ結成1年経過があってのもの、どこか更に手慣れた演奏を感ずる。
 いずれにしても3つのコンサート、3つのトリオが聴けて、この5年間の進化がエヴァンス流のトリオの考え方にそってにじみ出て聴けるところが意味あるところだ。
 「1969年のタンペレでのコンサート」は、エディ・ゴメスとマーティ・モレルの最も長く続いたエヴァンスのトリオらしく、エヴァンスの創造性が生きている。ゴメスは、直感的にエヴァンスの鼓動に共鳴する様は手慣れているし、M02."WHO CAN I TURN TO?"のように、本人の演奏の楽しみが伝わってくるのが良い。モレルのドラミングは歯切れがよくスリリングで、特にアップテンポの推進力は見事。ここでは聴き応えのあるのはM09."Nardis"で、エヴァンスの叙情的なイントロから始まり、それを引き継いでのゴメスの流れも実に呼応していて本来のメロディーに入っていくところが感動だ。モレルのドラミングはダイレクトにアクティブなソロで迫りながら、エヴァンスが演じやすい世界に橋渡しを提供している感があってそんな良好な繋がりが聴き取れる。とにかく落ち着いた安定感の中の秘めた創造的な意欲性が良いですね、さすがです。

 60年代のエヴァンスものは、公式リリースでないブートでもいろいろと過去に沢山出てくるのだが、録音などいまいちであって、いろいろと難があるのが残念である。そうした中でもフェルドマンの発掘努力と音質などの改善努力をしてのこうしたリリースは過去においても評価のあるところだが、今回も音質にはいまいちの処もあるものの当時のものとしてはやむを得ないところとして、楽しませてもらった意味で歓迎すべき代物であった。

(評価)
□ 演奏   88/100
□ 録音   75/100

(試聴)

"Nardis" 1969

 

| | コメント (0)

2024年12月15日 (日)

ビル・エバンス Bill Evans「 In Norway: The Kongsberg Concert」

未発表音源の出現に酔う・・・70年のノルウェーのライブ

<Jazz>

Bill Evans 「 In Norway: The Kongsberg Concert」
Elemental Music / EU / 5990447 / 2024

61hhwhuh3gl_ac_

Bill Evans (piano) , Eddie Gomez (bass) , Marty Morell (drums)
Kongsberg Jazz Festival at Kongsberg Kino, Kongsberg, Norway, Friday, June 26, 1970.

  今年もビル・エヴァンス・トリオの完全未発表音源が登場した。このところ毎年のことのようにかっての聴くに堪えない録音ものでなく、50年以上前と考えれば標準的なライブ録音で登場してくれることは嬉しいことである。まあ私は何につけてもピアノ・トリオ好きではあるが、ビル・エヴァンスの根っからのファンということではないが、全てにおいて基本的なものとしての愛好者で、それなりにアルバムもなんとなく多くなっている。
Img174w 今回の掘り出し物は、この貴重なライブ音源は近年になってノルウェーの「コングスベルグ・ジャズ・フェスティバル」の書庫で発見され、近年のビル・エヴァンス(当時左)の発掘作品に特に実績のあるエレメンタル・ミュージックに正式盤としての発売オファーが来たものとのことだ。これは1970年のジャズ・フェスティバルもので、エヴァンスのトリオは、エディー・ゴメス(B 下中央)とマーティ・モレル(Dr 下右)とのもので、スコット・ラファロ(B)とポール・モチアン(Dr)とのトリオでエヴァンスがトリオの意味を確立しつつある矢先にラファロを交通事故で失った後の1968年10月に発進したトリオで2年目の1970年6月26日のものである。このトリオは1974年の秋まで6年という期間活動したトリオで、エヴァンスとすると最長のトリオのようだ。
 いずれにせよ、全く情報のなかったアルバム『From Left To Light』の後のスイスのモントル-・ジャズ・フェスに出演し、フィンランドを経てこのノルウェーに参加したもので、既にトリオ結成2年の経過で通じ合う確信は持っての演奏だったようだ。
 この年の1970年に録音された作品としてはこのアルバムと同メンバーでの『Montreux II』が有名であるが、このゴングスベルグの録音の記録はなかったもので、エヴァンスのどのディスコグラフィーにも掲載されていない貴重な初出音源となるとのこと。そしてこの当日は納められた13曲の演奏で、7+6曲の2セットで行われたようだ。
 もともとモレルに言わせると、ビル・エヴァンスはノルウェーだけでなく、北欧つまりスカンジナビア諸国で愛されていたので、この欧州での演奏はかなり本人も楽しみのようだったという。そんな状況下だと思って聴くと一層味わい深い。

Img170w_20241213212501Img169wImg171wImg172w

(Tracklist)

1. Come Rain Or Come Shine 5:58
2. What Are You Doing The Rest Of You Life? 5:46
3. 34 Skidoo 5:57
4. Turn Out The Stars 5:09
5. Autumn Leaves 5:55
6. Quiet Now 5:34
7. So What 6:59
8. Gloria’s Step 4:58
9. Emily 5:18
10. Midnight Mood 6:21
11. Who Can I Turn To? 6:38
12. Some Other Time 5:42
13. Nardis 9:48

 現在でも、ノルウェーのピアノ・トリオというと私のお気に入りが多い。特にTord Gustavsen , Espen Eriksen , Helge Lien, Bugge Wesseltoft,  Kjetil Mulelid, Martin Tingvallなどなど、多くのジャズ・ピアニストはエヴァンスの影響を何らか受けて今日も我々を楽しませてくれているのだ。このようにエヴァンスは北欧にはその地のミュージックにおそらく親しみがあっただろうし、それにより更に逆に多くのピアニストに影響をもたらした結果になっているのだろうと思う。
 エヴァンスは60年代以降の各地のライブものが現在も我々は接することが出来るのだが、このノルウェーものはスイスに引き続いて、非常にアメリカン・ジャズとは異なった欧州因子の感じられる曲風に多くが演じられていて、そんな私の歓迎するところの13曲を聴くことが出来る。 

Img173w  収録は全13曲。当時エヴァンスが好んで演奏していたお馴染みのスタンダード曲が中心だが、演奏はエヴァンスのこの小さな美しい街(なにせ現在人口28000人程度)での熱意に感動していたようで、非常に聴衆に心を寄せた印象の強い曲で華々しさとは別の味のある貴重なものであった。そして特筆すべきは音質も当時のものとしては素晴らしい。かなり丁寧な技術を施しての公開であろうが、記録ではREVOXのA77テープレコーダーとAGFAのPE36テープを7.5 インチ・スピード (19cm) でSHURE 565と545のマイクを使用し録音されたものと公表されている。ステレオで録音であり、まあオーディオファンも納得してよい代物。

  オープニングはライブらしく会場の拍手からスタートしてM1."Come Rain Or Come Shine"は挨拶代わりのエヴァンスのピアノが軽快な展開をみせ、続いてゴメスのベース・ソロがじっくりと演じ、最後は三者での見事な展開を見せる。 そしてM2."What Are You Doing The Rest Of You Life? "は、ぐっとしっとりとこのライブの意味付けを聴かす。そしてM3."34 Skidoo"M4."Turn Out The Stars "ではエヴァンスのピアノを堪能させてくれる。とにかくこのノルウェーの聴衆の心に順応した心優しさが感じられる展開で、ピアノ・トリオの味付けは美学に結び付けられている。そしてM6."Quiet Now"に至ると、人間としての心を通じ合わせる世界を描くところがエヴァンスらしい描きで、そんな素晴らしい曲として演じ切った。
 そして後半は楽しさを感じさせるところが見事で、M7."So What "では、ドラム・ソロ、ベースの流れる演奏などを聴かせてくれる。M9."Emily "がいいですね、しっとりとした演奏のピアノ、そして次第にスウィングする曲の流れはエヴァンス・ジャズの醍醐味だ。アンコールはマイルスのM13." Nardis"で、思った以上に充実感を与えてくれる演奏で締めている。

 こうして記録としては薄かったライブであるが、ここまでその地に寄り添った演奏をしていたことに驚きつつ、このアルバムの出現を歓迎したのである(ブックレットの充実も評価できる)。

(評価)
□ 選曲・演奏  90/100
□ 録音     87/100

(試聴)

 

| | コメント (2)

2024年10月31日 (木)

エレン・アンデション Ellen Andersson 「Impressions of Evans 」

スカンジナビアのジャズ界の歴史を顧みて、ビル・エヴァンスを歌い上げる

<Jazz>

Ellen Andersson 「Impressions of Evans 」
Prophone Records / International Version / PCD344 / 2024

716nfd3chkl_ac_sl900w

Ellen Andersson エレン・アンデション(vocal )
Heine Hansen ハイネ・ハンセン(piano )
Thomas Fonnesbæk トマス・フォネスベク(bass )
Andreas Svendsen アンドレーアス・スヴェンセン(drums )
Bjarke Falgren ビャーケ・ファルグレーン(strings )

録音 2022年12月 V-Recording(コペンハーゲン)

61xl4gjx8l_ac_slw    このアルバムは、4年前(2020年)にここで取り上げた前作『You Should Have Told Me』(PCD204, 2020)が好評であったスウェーデンのヴォーカリスト、エレン・アンデション(1991年生まれ、下左)の新作(3枚目)である。
  それはなんと60年前の1964年に、ビル・エヴァンスとスウェーデンの女性ヴォーカリストのモニカ・ゼッタールンドMonica Zetterlund(下右)が共演し、スカンジナビアのジャズヴォーカル界に新しい時代を生み出したと評価される私の愛聴盤にして歴史的名盤のM.Zetterlund&B.Evans『Waltz For Debby』(UCCU-5904、末尾参照、右上)を記念し、エヴァンスとゼッタールンドをトリビュートした一枚なのである。

Images1w_20241024122401458330881_1048187643978436_4243849045964


 アンデションは、2016年の『I'll Be Seeing You』(PCD165)でデビューして以来、私の注目株であったが、「好奇心旺盛な若さと成熟した経験豊富な2つの声を1つにまとめた独特の歌声」として注目されたが、私的には「あどけなさと大人の味の2面」といったところにあって、その表現力には芸術的深みにも通じて、まさに稀有な存在だ。そして2020年の2ndアルバム『You Should Have Told Me』は、スウェーデンのグラミー賞にノミネートされたほか、スカンジナビアの歴史的ジャズ女性歌手を記念した「モニカ・ゼッタールンド賞」を受賞した。その為なのか、本作ではゼッタールンドをトリビュートすることになったのかと推測するのだ。

 このアルバムは、「北欧の自然の牧歌性」と「ニューヨークという都会」の相対する世界をどのように描くのか、ビル・エヴァンスの曲をどのように歌い上げるのか等と、面白い面の注目点がある。

(Tracklist)

1. Jag vet en dejlig rosa(Traditional)
2. Monicas vals(Bill Evans/Beppe Wolgers)
3. Very Early(Bill Evans/Carol Hall)
4. Summertime(GeorgeGershwin/DuBose Heyward/Dorothy Heyward/Ira Gershwin)
5. My Bells/Childrenʼs Play Song(Bill Evans/Gene Lees)
6. Vindarna suska uti skogarna(Traditional)
7. Some Other Time(Leonard Bernstein/Betty Comden/Adolph Green)
8. Just You, Just Me(Jesse Greer/Raymond Klages)
9. Om natten är alla änkor grå(Olle Adolfphsson/Carl Fredik Reuterswärd)
10. Blue in Green(Bill Evans/Miles Davis/Hansen)

 いっやーー、驚きました。このアルバムもアンデションは全くゆるぎなく自己のヴォーカル世界を貫いている。
 M1."Jag vet en dejlig rosa"(美しいばらを知っている)は、スウェーデンのトラディッショナルらしく、アルバム・ジャケのイメージでの非常に牧歌的な歌で心に響く。
 そしてエヴァンスの曲M2."Monicas vals(=Walz for Debby)"(モニカのワルツ)をゼッタールンドが歌ったのだが、それをアンデションがスウェーデン語歌詞で歌うのだ。異質の両曲であるが、彼女のささやきに近い歌声で、情感と歌心溢れる繊細さでどこか親密感を感じさせるヴォーカルを聴かせてくれる。
 そしてM6."Vindarna suska uti skogarna"(風が森でため息をつき)もトラディショナルであるが、バックの演奏も美しく、北欧の世界が脳裏をかすめる優しいヴォーカルが印象的。
 とにかくビル・エヴァンスの4曲、そしてガーシュウィン(M4.)やバーンスタイン(M7.)の曲が、ゼッタールンドが歌い上げたのと異なって、まさにアンデション節になっているのが驚きであると同時に恐れ入りましたというところだ。

462510572_1078244577639409w

 印象に残る曲として、ウッレ・アドルフソンのM9."Om natten är alla änkor grå"(夜、未亡人はみんな灰色なの?)は、ゼッタールンドの大切なレパートリーだったようだが、共感をこめ、美しいピアノをバックに説得力ある情感ある曲に仕上げてあり、エヴァンスとマイルス・デヴィスの曲M10."Blue in Green"より印象的だったのが驚きだ。

 いずれにしても、「エヴァンスの印象」と題して、ここに歌い込んだ挑戦に喝采すると同時に、その仕上げにて、尊敬するモニカ・ゼッタールンドの真似に終わらず、一歩も妥協せずに自分の世界を貫いたアンデションにお見事と言いたいのである。

(参照)
album『Waltz for Debby』(monica Zetterlund with Bill Evans 1964)
-Tracklist--
1.Come Rain or Come Shine
2.Jag vet en dejlig rosa
3.Once Upon a Summertime
4.So Long Big Time
5.Monicas vals (Waltz for Debby)
6.Lucky to Be Me
7.Vindarna sucka uti skogarna
8.It Could Happen to You
9.Some Other Time
10.Om natten

 

(評価)
□ 編曲・歌  90/100
□ 録音    87/100

(試聴)

 

| | コメント (0)

2024年1月 2日 (火)

謹賀新年 2024 ビル・エヴァンス Bill Evans 「TALES」

明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

Dsc01168trwDsc01231tr


 新しい年2024を迎え、取り敢えず音楽は何から聴いてゆこうかと考えたが、幸い昨年も遅くにこのニューアルバムの登場があったので、やはりスタートはビル・エヴァンスだろうという事で・・ここに登場させることとした。

 

🔳
ゼヴ・フェルドマン・プロデュースの発掘作品もここに11作目の登場

<Jazz>

Bill Evans 「TALES - Live in copenhagen (1964)」
ELEMENTAL MUSIC / JPN / KKJ224 / 2023

614zafiosll_ac_sl850w

(1-6)
Bill Evans (piano), Chuck Israels (bass), Larry Bunker (drums)
Danish Radio, Radiohuset, Copenhagen, August 10, 1964
(7-10)
Bill Evans (piano), Chuck Israels (bass), Larry Bunker (drums)
TV-City, Copenhagen, August 25, 1964
(11)
Bill Evans (piano), Eddie Gomez (bass), Marty Morell (drums)
Stakladen, Aarhus, Denmark, November 21, 1969

  Img_e58b9d9d4d1d754aba814e147e37934e6901ビル・エヴァンス物語は未だに終わるところが無い。なんとゼヴ・フェルドマンが手がけたビル・エヴァンス・エステートとしての正式な発掘発売作品が昨年末に又もや出現しました。
 昨年春は、ここで紹介した3枚組LPと2枚組CDで『Treasures: Solo, Trio and Orchestra Recordings from Denmark (1965-1969)』(KKJ-10013)を発売、それに収録できなかった全く別の貴重な録音がエレメンタル・レコードのジョルディ・ソレイ、カルロス・オーガスティン、そして名盤発掘請負人のゼヴ・フェルドマンの共同プロデュースによってここにお目見えした。ゼヴ・フェルドマンが手がけたビル・エヴァンス・エステートの正式な発掘発売作品はこの作品で『Live at Top The Gate』以来11作目。(過去の2019年の『SOME OTHER TIME』(KKJ1016)にも飛びついたものです(笑))

 もう昔話の1964年に、ビル・エヴァンスは初めてのヨーロッパ演奏ツアーを行ったが、訪問したデンマークの2か所で収録された貴重な音源。古き名盤『TRIO'65』(1965, Verve)のチャック・イスラエル(b)、ラリー・バンカー(ds)というメンバーで、いくつかの名盤を残しているトリオだ。
 
 内容は、主たるは国営デンマーク放送の本部、コペンハーゲンの“ラジオハウス”で1964年8月10日に録音収録された6曲で、聴衆なしのスタジオ・セッションもの。それに加え、2週間後の8月25日にコペンハーゲン郊外グラッドサクセにあるデンマーク国営TV “テレビ・ビューウン(TV-Byen)”で、これは聴衆を前にしたライブ・レコーディングとして収録されたものが追加されている。更にボーナス・トラックとしてエディ・ゴメス(b)、マーティ・モレル(ds)のトリオが1969年11月オーフス大学の学生会館のライブ会場で演奏した「Round' Midnight」(『Treasures』未収録)を追加収録されている。

(Tracklist)
1. Waltz For Debby (Bill Evans) 5:32
2. My Foolish Heart (Ned Washington-Victor Young) 5:15
3. How My Heart Sings (Earl Zindars) 4:51
4. Sweet And Lovely (Gus Arnheim-Jules LeMare-Harry Tobias) 5:33
5. I Didn't Know What Time It Was (Richard Rodgers-Lorenz Hart) 4:40
6. Five [Theme] (Bill Evans) 2:09
7. My Foolish Heart #2 (Ned Washington-Victor Young) 5:06
8. How My Heart Sings #2 (Earl Zindars) 4:32
9. Sweet And Lovely #2 (Gus Arnheim-Jules LeMare-Harry Tobias) 4:24
10. Five [Theme] #2 (Bill Evans) 2:23
11.’Round Midnigh (Thelonious Monk-Bernie Hanighen-Cootie Williams) 7:06-BONUS TRACK

Img

 さてこのトリオは結成し体裁が整ってきての1年余りという時の録音で、エヴァンスの目指す三位一体、有機的一体感がしっかり作り上げられているところが聴きどころと言えるだろう。そしてもう一つは何といっても古い記録であるので問題は録音の質だが、なんと現代の技術を注ぎ込んでの改良が試みられたと言われ、思いの外M1-M6のスタジオ・セッションものは良いレベルに到達している。もともとエヴァンスものは録音の質に問題の多いアルバムが多かったが、そんなことを意識しての改良であったと思われる。しかしM7以降は若干落ちるも耐えられないものではない。そんな点は取り敢えず満足できるところである。

Billevanspicture375x234  とにもかくにも" Waltz For Debby ""My Foolish Heart"の代表曲がたっぷり聴ける(それぞれ2録音の4曲)というのが驚きだ。アルバム『Walz for Debby』(2023リマスター,UCCO-46013)のVillage Vanguardのライブ(1961年)と比較して聴いてみると面白い。
 エヴァンスの描くトリオ全体が対等で自由な展開のインタープレイの世界を特にこのメンバーでの欧州演奏では更に発展させているように見えるのが、この"Walz for Debby"であり、彼のピアノのはずみは明るい。そしてそれに答えてのチャック・イスラエルのベースも、どこかゆとりのある明るさを感ずる。
 そして"My Foolish Heart"の情感は、美しいメロディーと響きの中での表現が、いわゆる暗さはなく未来展望に希望的に向かうところが感じられ、その点はここでは一層聴きとれる演奏だ。
 そして続く"Haw My Heart Sings"での明るさは、ベースのやや高音部の音、ドラムスのブラッシングの音と繋がり、3者の展開が躍動する。
 又、過去にも未来にもここだけだろうと言える曲"I Didn't Know What Time It Was"の登場も意義深い処。

 なかなかこのスタジオ・セッションも、欧州への演奏ツアーにおける結びつきも良好だったと推測できるところが伺える。
 ビル・エヴァンスものを、いろいろと評価するのも奥がましいので、取り敢えず期待以上の音質で、しかもトリオの充実感を感じて聴けることに、このアルバムの評価をしたいと思うところだ。

 なおこのアルバムには、丁寧にも、エヴァンスの研究者、ウォール・ストリート・ジャーナルのレギュラー寄稿家マーク・マイヤーズによる解説が載っている。また、メンバーのチャック・イスラエルやラリー・バンカーの未亡人ブランディン・バンカーの貴重なインタビューや証言も納められている。又音質に関しては、放送音源マスターテープからマスタリング・エンジニアのバーニー グランドマンがマスタリング(M1-M6はオリジナルのMONO録音音源を24bit ステレオでリマスタリング)したことも注目して良いところ。

(評価)
□ 選曲・演奏   88/100
□ 録音      88/100

(試聴) "My Foolish Heart"

"Copenhagen Rehearsal 1966"

 

| | コメント (10)

2023年9月 2日 (土)

ビル・エヴァンス・リマスター・シリーズ Bill Evans 「Waltz for Debby」etc

2023年リマスタリングにて、ハイレゾにてSACD盤、MQA-CD盤にて登場

ビル・エヴァンス・リマスター・シリーズ Bill Evans Trio 
3アルバム 「Waltz for Debby」 「Sunday at the Village Vanguard」「You Must Believe In Spring」

 50年以上の経過の中で、LP、CD にて何回かリマスタリングされリリースされてきた名作中の名作が、ここに来て10年ぶりの2023年リマスターを施し、Hi-Res盤として、SACDとMQA-CD(UHQ-CD)の二本立てでリリースされた。

■ Bill Evans Trio 「Waltz for Debby」
  MQACD(UHQCD) 176KHz/24bit
  CRAFT REcordings / JPN / UCCO-46012 / 2023

51b2gbaxil_acw

ビル・エヴァンス(piano)
スコット・ラファロ(bass)
ポール・モチアン(drums)

1961年6月25日 ニューヨーク、ヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴ録音

 2016年にRIAJゴールド・ディスクにも認定され、日本で最も売れているジャズの名盤『ワルツ・フォー・デビイ』が、10年ぶりにオリジナル・テープからオール・アナログ・マスタリングが施されたことを受け、同日録音された下のアルバム『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』と共に最新リマスターリング音源でHi-Res高音質盤でリリースされた。そして後期の高品質録音での名盤である『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』も同時に同様にHi-Res盤でリリースされた。

Bill_evans1w  今や、Hi-Res時代迎え、CD盤よりビニール盤(LP)の方が売れる時代となり、音楽産業も大変革を迎えている。もともとネットによるストリーミングという便利で高音質の世界が構築され、それが当たり前となってきた今、一般CDの意味が無くなってきてしまった、そこで高音質盤ということでHi-Res盤として"SACD"、"MQA-CD"という世界なのである。
 そこで、私としては廉価で高音質ということで、現在いろいろと話題の絶えないMQA盤を取り敢えず購入してみたと言うことである。まあ手元には過去のアルバムが存在しているのであるが、果たして音質でも何処まで改良されたかと言うことが聴く目的になってしまったが、この「Waltz for Debby」「Sunday at the Village Vanguard」の2枚を仕入れた。「You Must Believe In Spring」の方は既にHi-Res-MQA版192kHz/24bitのMQA-FLACで手に入れて聴いているため、今回は購入してない。

 なお、このCD、ビル・エヴァンスが兄の愛娘デビイに捧げた可憐なタイトル曲や、何処か優美な知的あふれる永遠のピアノ・トリオ名盤である。そしてこれは本ライヴの11日後に突如亡くなってしまった天才ベーシスト、スコット・ラファロとの最後の共演版で、ポール・モチアンとの至高のトリオの4枚目作品で、ニューヨークのクラブでの録音モノである。

(Tracklist)

01.マイ・フーリッシュ・ハート My Foolish Heart
02.ワルツ・フォー・デビイ Waltz For Debby
03.デトゥアー・アヘッド Detour Ahead
04.マイ・ロマンス My Romance
05.サム・アザー・タイム Some Other Time
06.マイルストーンズ Milestones

  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

■ Bill Evans 「Sunday at the Village Vanguard」
    MQACD(UHQCD) 176KHz/24bit
  CRAFT REcordings / JPN / UCCO-46013 / 2023

Xat1245772305

ビル・エヴァンス(piano)
スコット・ラファロ(bass)
ポール・モチアン(drums)

 上の超人気アルバム『Waltz for Debby』と対をなす同日同場所録音のライヴ盤である。

(Tracklist)

1 グロリアズ・ステップ Gloria's Step  6:11
2 マイ・マンズ・ゴーン・ナウ My Man's Gone Now 6:27
3 ソーラー Solar 8:59
4 不思議な国のアリス Alice in Wonderland 8:37
5 オール・オブ・ユー All of You  8:19
6 ジェイド・ヴィジョンズ Jade Visions  3:45

 今回は、米国オリジナル・アナログ・マスターを基にした2023年リマスタリング音源192khz24bitを採用。ジャズ愛好家ならもう既に手を変え品を変えしてリリースしてきたアルバムなので聴き飽きているといっても過言でないだろうが、ビル・エヴァンスものは素晴らしい録音物って殆どと言っていいくらい無いので、どのくらい良くなったというところが今回の興味であって、その為なんとSACDとMQAの二種のHi-Res盤のリリースなんですね。MQAに関しては英国MQA社の経営破綻という事で今後にいろいろと噂されているわけであるが、私の場合はオーディオ装置はMQA対応している為、SACDよりは廉価であるMQA盤でHi-Res音源として聴いている。
 なお今回のリリースでも、オリジナルLPのライナーノーツの日本語訳を収載している。

Billevanstriosongbook1w


 結論的に、そんなに目の覚めるような画期的高音質を実現したという事はない。しかし右から聴こえてくるピアノの音は確かに透明感をました感がある。それよりも私は今回は、アルバム『Sunday at the Village Vanguard』の方に興味を持った。それはもともとビル・エヴァンスはピアノ・トリオものといっても、ピアノ・ワンマンというのでなく、トリオそれぞれ3者の味を大切にする演奏スタイルであり、このアルバムでは、特に演奏時間が8分を超える曲が3曲あって、それらではスコット・ラファロのベースがより温かみを持って前面に配置されしっかり聴きとれるようになった事だ。更にポール・モチアンのドラムスでもブラッシによるスネアやシンバルなどの音がより繊細に明瞭となっているように感じ、この点でも実に楽しい演奏となっている。そんなことからトリオ演奏の楽しみが増したアルバムとして評価したくなったのである。
 とにかく、いくら技術的に音質改良が進歩したと言っても、元の録音がどうであったかが命であって、その上での改良だという事は知っているべきところである。今回も取り敢えず記念的に購入してみたが、それでも効果があってよかったと思っているのだ。

(評価)
リマスター・Hi-Res盤としての効果  80/100

(参考試聴)

 

| | コメント (0)

2023年5月28日 (日)

ビル・エヴァンスの発掘盤 Bill Evans 「TREASURES」

ソロ、トリオ、オーケストラとの競演が楽しめる全30曲

<Jazz>

Bill Evans 「TREASURES - Solo Trio & Orchestra Recordings from Demmark 1965-1969」
Elemental/King International / JPN / KKJ-10013 / 2023

61ofifzjql_acf850w

Bill Evans Trio (下記Tracklist参照) 
The Royal Danish Symphony Orchestra & The Danish Radio Big Band

 ビル・エヴァンスに関しては、ここではあまり取り上げてこなかった。いろいろと書くには恐れ多いし、何を隠そう、私のジャズ愛好歴史の中で、それほどのめり込むという事もなかったのも事実である。そもそも私のピアノ・トリオ好きは、極めてオーソドックスな歴史的巨匠からはスタートしていない。面白さを知ったのはフランスのジャック・ルーシェの「プレイ・バッハ」以降で1960年代のことである。とにかく私がステレオというオーディオ装置を我が物に出来たのは1960年で周囲では持っている人もいなかった。当時ステレオ録音盤のLPなど田舎のレコード・ショップにはろくになく、探して聴いた時代である。LP一枚買うという事すら自分の経済環境からは大変なことであった。そんな中でまず続いて興味を持ったのはキース・ジャレットであった。それが私のピアノ・トリオ愛好のスタートなのである。

 余談であったが、ここ20-30年の経過でも、ビル・エヴァンスものを聴くよりは、ビル・エヴァンスを聴いて育った欧州ミュージシャンの演奏ものが多かった。そんな事のひとつにはビル・エヴァンスものの録音の悪さである。今思うに彼のトリオものでは『You Must Believe In Spring』(1977年録音の近年のリマスター・HiRes盤)ぐらいが、私にとっては今でも時に聴くアルバムなのである。このアルバムがエヴァンスものの中では、ちょっと抜きん出て音も良いし演奏もいいと思っている。
 原点的には『Waltz for Debby』(1961年)を聴けば良いような気がしている。

Ucgq9036_sdu_extralarge  又、ちょっと注目は、何回かリリースしているアルバム『TRIO64』(エヴァンスとゲイリ-・ピーコックとの明るい共演が聴ける →)だが、「Verve Acoustic Sounds SACDシリーズ」としてリリースされる。これはヴァ―ヴが所有する50~60年代の名盤を中心に、最高の音質めざしアナログ復刻するプロジェクト「Verve Acoustic Sounds シリーズ」があるが、その復刻時に作成したマスターをDSD化し、「Verve Acoustic Sounds SACDシリーズ」としてのリリースが決定。SACDとして何処まで音質が良くなるか取り敢えず注目。


Billevansw


 そんな最近の経過での今回のエヴァンスの新アルバムの登場だ。彼が1965-69年にデンマーク各地を訪れた際の貴重な発掘ライヴ音源CDが登場したのである。中身は2枚組でヘビーだ(同時発売LPは3枚組)。ニールス・ペデルセン、エディ・ゴメス等が参加したトリオ演奏、そしてピアノ・ソロ、更にデンマーク・オーケストラとの共演等が楽しめる。
 とにかくなんだかんだと毎年のように発掘盤のリリースのあるエヴァンスで(以前ここで発掘アルバム『Some Other Time』(HCD-2019 / 2016)を話題にしたことがあった)、追いかけていても大変だが、今回のこの盤は60年後半のものであり、やっぱり録音にはそう期待は出来ない。幸いにして時代はサブスク・ストリーミングの時代であって、早い話が特別買うことなく、それなりの音質でこのアルバムを聴くことが出来る良き時代になった。結論的には思ったよりは当時のものとしては音はライブものの録音でありながら、かなり良い方に思う。モノ録音もあるのだが、ステレオ盤としての工夫も施してあるようだ。

「Treasures」(2CD) : (Tracklist)

■(CD-1) Bill Evans Trio & Orchestra
1. Come Rain Or Come Shine (Harold Arlen-Johnny Mercer) 4:35
2. Someday My Prince Will Come (Frank Churchill-Larry Morey) 4:31
3. Beautiful Love (Haven Gillespie-Wayne King-Egbert Van Alstyne-Victor Young) 4:18
4. I Should Care (Sammy Cahn-Axel Stordahl-Paul Weston) 4:08
5. Very Early (Bill Evans) 4:39
6. Time Remembered (Bill Evans) 4:53
7. Who Can I Turn To? (Leslie Bricusse-Anthony Newley) 5:59
8. Waltz For Debby (Bill Evans) 5:58
Orchestral Suite
9. Intro (Palle Mikkelborg) Into Waltz For Debby (Bill Evans) 5:13
10. Time Remembered (Bill Evans) 3:53
11. My Bells (Bill Evans) 4:45
12. Treasures (Palle Mikkelborg) 5:24
13. Waltz For Debby [Reprise] (Bill Evans) 4:19
14. Walkin’ Up (Bill Evans) 4:17

(M1-M3)
Bill Evans (p) , Niels-Henning Ørsted Pedersen (b) , Alan Dawson (ds)
Copenhagen Jazz Festival, Tivolis Koncertsal, Copenhagen, October 31, 1965.
(M4-M8)
Bill Evans (p) , Niels-Henning Ørsted Pedersen (b) , Alex Riel (ds)
Slotsmarksskolen, Holbæk, November 28, 1965.
(M9-M14)
Bill Evans & Palle Mikkelborg
Bill Evans (p) , Eddie Gomez (b) , Marty Morell (ds)
With The Royal Danish Symphony Orchestra & The Danish Radio Big Band Featuring Allan Botschinsky, Idrees Sulieman (Trumpet) , Torolf Mølgaard (Trombone) , Jesper Thilo, Sahib Shihab (Reeds) , Niels- Henning Ørsted Pedersen (Bass) , Palle Mikkelborg - Trumpet (Featured On “Treasures”) , Arranger & Conductor Tv-Byen,
Copenhagen, November 1969.

 

■(CD-2) Bill Evans Solo & Trio
1. Re: Person I Knew (Bill Evans) 3:21
2. ’Round Midnight (Thelonious Monk) 4:38
3. My Funny Valentine (Richard Rodgers-Lorenz Hart) 4:00
4. Time Remembered (Bill Evans) 3:19
5. Come Rain Or Come Shine (Harold Arlen-Johnny Mercer) 3:16
6. Epilogue (Bill Evans) 0:34
7. Elsa (Earl Zindars) 5:52
8. Stella By Starlight (Ned Washington-Victor Young) 4:19
9. Detour Ahead (Lou Carter-Herb Ellis-Johnny Frigo) 5:40
10. In A Sentimental Mood (Duke Ellington) 4:43
11. Time Remembered (Bill Evans) 3:31
12. Nardis (Miles Davis) 3:35
13. Autumn Leaves (Joseph Kosma-Johnny Mercer-Jacques Prévert) 6:44
14. Emily (Johnny Mandel-Johnny Mercer) 5:44
15. Quiet Now (Bill Evans) 3:42
16. Nardis (Miles Davis) 8:06

(M1-M6)
Bill Evans, Unaccompanied Piano.
Danish Radio, Radiohuset, Copenhagen, Late November, 1965.
(M7-M12)
Bill Evans (p) , Eddie Gomez (b) , Alex Riel (ds)
Danish Radio, Radiohuset, Copenhagen, Late October, 1966.
(M13-M16)
Bill Evans (p) , Eddie Gomez (b) , Marty Morell (ds)
Stakladen, Aarhus, Denmark, November 21, 1969.


 ノルウェーのジャズ・ミュージシャン、オーレ・マティーセンのプライベート・コレクションから厳選されたモノと言うが、本作は1965年、66年、69年に演奏旅行のためデンマークを訪れた際の各地でのライヴ演奏が収められている。

Billevanspicture

🔳CD-1 (M1-M3) の1965年10月の演奏はコペンハーゲン、チボリのコンサートホールで行われた「コペンハーゲン・ジャズ・フェスティバル」に出演し地元ミュージシャンとのトリオ。 “Waltz For Debby” が当時の注目か。
 M9からは好き嫌いは別にしてオーケストラとの競演。ビル・エヴァンス (p) 、エディ・ゴメス (b) 、マーティ・モレル (ds) のトリオがデンマーク王立管弦楽団と更にトランペッター&アレンジャーのパッレ・ミッケルボルグが指揮するデンマーク・ラジオ・ビッグ・バンドと競演した注目音源。オーケストラのイントロから始まり(管楽器ビック・バンドがちょっと余分か)、途中から エヴァンスのピアノが絡む“Waltz For Debby”は注目。エヴァンスのピアノのメロディーが始まると、オーケストラも静かで聴きやすい。 この “Waltz ForDebby” はRepriseという形で今度はトリオの演奏を前面にバックにオーケストラが絡むという別アレンジもある(M13)。いずれにしてもピアノがオーケストラに埋没しないで良かった。さらにM8のトリオものと3バージョン聴けるところが嬉しい。

🔳CD-2 (M1-M6) には1965年11月にコペンハーゲンに訪れた際のピアノソロが6曲。 “My Funny Valentine” のこの曲のエヴァンスによるピアノソロ演奏は初めてらしい。
 M7からはエディ・ゴメス (b) 、アレックス・リール (ds) のトリオ演奏で1966年のコペンハーゲンもの、M13からは1969年にエディ・ゴメス (b) 、マーティ・モレル (ds) のトリオがオーフスで演奏した音源。おなじみ“星影のステラ”、勢いのある"枯葉" 、別編成のトリオでで二種の“Nardis” など聴き応えある。

 なかなか多彩で面白いアルバム。音質も私が思ったよりはかなりのリマスター苦労もあったと思うが、放送用音源らしく良好だった。そんな意味でブックレットも充実しているようで、取り敢えずお勧めアルバムである。

(評価) 
□ 選曲・演奏  88/100
□ 録音     83/100

(参考視聴)

 

| | コメント (2)

2022年6月17日 (金)

ビル・エヴァンス Bill Evans Trio 「You Must Believe In Spring 」

名盤の2022年新リマスターでの良音質盤で納得

<Jazz>

Bill Evans Trio「You Must Believe In Spring 」
e-onkyo, Hi-Res MQA 192kHz/24bit / 2022
( CD:Concord / IMPORT / 7243691 / 2022 )

51dkosq1qhl_acw

Bill Evans - piano
Eddie Gomez - bass
Eliot Zigmund - drums

■ オリジナル盤の話
  1977年8月録音でビル・エヴァンス没後1981年にリリースされた70枚目のスタジオ・アルバムという名盤『You Must Believe In Spring』が、リリース40年を迎えてここにリマスターCD盤で蘇ったもの(180g重量盤2LPもリリース)。この2022年のリマスター音質の改善にはかなりの技術を投入されたようだ。エディ・ゴメス(Bass, Evans Trio 1966-1977、下中央)、エリオット・ジグムンド(Drums, Evans Trio 1975-1978、下右)との最後のレコーディングとなった1977年8月録音で『I Will Say Goodbye』の直後に録音されているのだが、発表されたのは、エヴァンス没後だった。元妻のエレイン夫人を亡くし、翌年実兄のハリー・エヴァンスも自殺で亡くした後のアルバムで、表面的には、そのショックが音に表れた、感傷的すぎる作品ということで、没後まで未発表だったのだ。しかし私にとっては過去において多くのエヴァンスものの中でも3本の指に入る名盤、従って当然無視はできない。

0101_01w2200wEliotzigmundw

■ リマスター盤について
 もともとこのオリジナル・アルバムは、重要な要素としての録音が、名匠レコーディングエンジニアのアル・シュミットAl Schmitt(1930-2021)の手により、トリオ三者の適切なバランスとミキシングがあったことだ。一般的にエヴァンスものは、ピアノが表に出ていてリズム隊は影になっているのが多いが、ここでは明快に三者がしっかり聴き取れ、三者のパフォーマンスを記録されていたことだ。従って、現代風リマスターに非常に有利であったことも指摘できる。
 そしてこのアルバムのCD、ハイレゾ音源、SACDの音源は、Plangent Processes Playback Systemを使用してオリジナルテープから転送され、グラミー賞受賞エンジニアのPaul Blakemoreによって新たにリマスターされたものとのことだ。
 エヴァンスものの中でも、このリマスター盤の音質はかなり良好との評判があり、そこでe-onkyoからHi-Res(192kHz/24bit)もので仕入れることとした。尚、このアルバムには3曲のボーナストラックも収録されていてなかなか豪華版。

(Tracklist)

1. B Minor Walz (for Ellaine) 3:12
2. You Must Believe In Spring 5:37
3. Gary’s Theme 4:15
4. We Will Meet Again (For Harry) 3:59
5. The Peacocks 6:00
6. Sometime Ago 4:52
7. Theme from M*A*S*H* (aka Suicide Is Painless) 5:53
8. Without A Song 8:06 (Bonus Track)
9. Freddie Freeloader 7:34 (Bonus Track)
10. All Of You 8:10 (Bonus Track)

  なにせ数えきれないほどのエヴァンスのアルバムは存在しているのだが、しかし残念ながら名演にしても音質が今となってはかなり落ちるものが多く、満足な鑑賞に値しない場合が多い。その為私は意外にも新発掘版といえども、エヴァンスものは若干敬遠していたところもあったが、成程、このアルバムはまず聴いて喜んだのは、ここまでの良質な音質の改善があれば、何につけても万歳である。特にピアノの音はクリアで中・高音は伸びも良く、シンバル音も生きてきた。しいて言えばベース等の低音部がもう少しパワーがあって重量感があると申しぶんないと思ったところではある。
 ここに収録されているアルバムタイトル曲M2."You Must Believe In Spring"は、晩年のエヴァンスの"I Will Say Goodbye"と双璧をなす傑作であるだけに、貴重である。

Eliotzigmundcenterbillevansrighteddiegom

 まずオープニングの彼のオリジナル曲M1."B Minor Waltz (For Ellaine)"は、元夫人を亡くした悲しみを演じたのであろうが、その悲しみが美しさに転じて演じられたところは言葉に表せないほど訴えてくる。
 M2."You Must Believe in Spring" ミッシェル・ルグランの作曲。「春が来ることを信じなければならない」というところだろうか。ピアノの導入から主旋律を聴かせた後、ベース・ソロが曲に変化を持たせて見事だ。哀愁感を支えるドラムスも味わいをサポート。エヴァンス流即興も暗くならずにいい塩梅に響く。
 M3." Gary’s Theme" ここではピアノの流れで通した曲。特に高音が綺麗に心に響く優しさだ。
 M4."We Will Meet Again (For Harry) " 兄に捧げたエヴァンスのオリジナル曲。これは兄に聴かされた曲のその歌詞がタイトルとなっていると。短めではあるが、厳粛な中にトリオのかみ合わせが聴きどころ。
 M5."The Peacocks" ここにきて、やはりふと悲しみが湧いてきたというリリカルな曲。ピアノの高音の流れを支えるベース、ドラムスは見守るようなサポート。トリオの良さがにじみ出ている。
 M6."Sometime Ago" 曲名が微妙だが、やはり回顧でしょうね。ベースソロが如何にも悲しい。ピアノが明るく演じようとするが、その分、むしろ哀しさが感ずる。
 M7."Theme from M*A*S*H* (aka Suicide Is Painless) " アルバム締めくくりの曲。映画の主題曲のカヴァーだが、エヴァンスのピアノには展望すら感じて、このアルバムは"悲しみのもの"として、かってはリリースをおさえたいう事が不思議なくらいの未来への意思が感じられる。ドラムスも本領発揮でトリオの良さが聴ける。

 こうしてこのアルバムは、M1.-M.7までの7曲で出来上がっていて、哀感と美に包まれながら納得の世界に納まる名盤そのもののアルバムだ。残るボーナス3曲は全くの別物で、一緒に聴かない方がいい。マイルスやコールポーターの曲カヴァーで別のエヴァンスを味わい深く聴ける。従って私はこのHi-Res(MQA)データを1-7曲を一枚のCDに、そして8-10曲を別のCDに焼いて再生している。

(評価)
□ 曲・演奏             92/100
□ リマスターHi-Res音質 88/100

(視聴)

 

| | コメント (2)

2016年5月23日 (月)

ビル・エヴァンスBill Evansの好評発掘盤「SOME OTHER TIME」

しかし絶賛の嵐ですね・・・・・それ程の大事件か?

 

 ビル・エヴァンスBill Evansの歴史的音源発掘盤としてこのところジャズ・ファンから絶賛を浴びているアルバムだ。そうゆう事ならばあの元祖ビル・エヴァンスですから、当然聴いてみたくなったという代モノ。

 

  <Jazz>
        Bill Evans 「SOME OTHER TIME」
        THE LOST SESSION FROM THE BLACK FOREST
         with EDDIE GOMETZ and JACK DEJOHNETTE

         Resonance Records / USA / HCD-2019 / 2016

 

51w7eza0lml
Recorded at MPS Studios in Villingen, Germany on  June 20, 1968

 

Bill Evans : piano
Eddie Gomtz : bass
Jack DeJohnette : drums

 

 Disc One
1. You Go To My Head (4:58)
2. Very Early (5:12)
3. What Kind of Fool Am I? (5:21)**
4. I'll Remember April (4:08)**
5. My Funny Valentine (6:58)
6. Baubles, Bangles & Beads [Duo] (4:38)**
7. Turn Out The Stars (4:56)
8. It Could Happen To You (3:58)**
9. In A Sentimental Mood (4:18)
10. These Foolish Things (4:14)**
11. Some Other Time (5:28)

 

 Disc Two:
1. You're Gonna Hear From Me (3:32)
2. Walkin' Up (4:10)
3. Baubles, Bangles & Beads (4:51)
4. It's Alright With Me [Incomplete]* (3:45)
5. What Kind Of Fool Am I? (2:51)
6. How About You? (3:59)
7. On Green Dolphin Street (4:33)
8. I Wonder Why (4:13)
9. Lover Man (Oh, Where Can You Be?) (3:49)*
10. You're Gonna Hear From Me [Alternate Take] (3:24)
             (*solo, **duo)

 

Billevans009w   Bill Evans とくれば、ジャズ・ピアノの神様みたいなもので、私あたりが何をか言わんやというところであり、ここで講釈を述べるのはよそうと思っている。しかし私はエヴァンスと言えば、一部リアル・タイムに聴いてきたところもあるが、その頃まだミュージックのミュの字も解らない赤子であった輩が、このアルバムに興奮するのは一体何なんだろうと、むしろその方が不思議でならない。

 エヴァンスと日本の音楽事情
 特に1950年代後半から1960年代前半というのは、彼が兵役から解放されて音楽活動に集中した頃で有るが、残念ながら私の知る限りでは日本ではそれ程彼のミュージックを皆が大騒ぎするというものでなかった。なにせようやくLPとかSTEREO録音とかがお目見えした頃で、日本は60年安保闘争などと、ジャズ・ミュージックを率先して聴くというそんな社会で無かったからである。
 エヴァンスの名作「PORTRAIT in JAZZ」は1959年、「Waltz for Debby」は1961年ですから、つまり”リバーサイド四部作”あたりは日本で彼を何処まで聴いていたかなんてのは想像の付くところである。

 

Image その後のエヴァンスは、まあ一般的には社会も安定してきての1968年「BILL EVANS AT THE MONTREUX JAZZ FESTIVAL」を頂点としての”1966以来のセカンド・トリオ(Eddie Gomtz : bass,  Jack DeJohntte : drums)”によるものぐらいが(←)、日本では初めて彼のミユージックをリアルタイムに感じたと言うぐらいにみて良いところだ。

 さてその頃の私はどうしていたか?、当然クラシックは交響曲を中心に夢中であったところで、マーラーショスタコーヴィチなどを受け入れ興奮していたし、やっぱりロックの展開に現を抜かし(C.C.R.から始まって ピンク・フロイドキング・クリムゾンを中心としての流れに興奮ですね)ていた。
 そしてジャズは'60年に入った頃、フランスのジャック・ルーシェによる”バッハをジャズで”のピアノ・トリオに夢中になり、'70年代に入ってもキース・ジャレットに聴き惚れました。その他なんとハービー・マンとか、又ハービー・ハンコック(後の70年代に入ってのエレクトリック・キーボードは又凄かった)にも。そしてボサノヴァのセルジオ・メンデス、ギターはバーデン・パウエルと聴きまくっていた。
 従ってエヴァンスの世界は残念ながら当時それ程興味は無かったんですね。今となってみると社会の中の私自身が”エヴァンスの世界”で無かったのかも知れない。

 

 さて、この掘り起こし盤事件だが・・・
  延々と語ったが、今回の発掘盤の興奮度は従って私にとってはそれほど大事件ではないのですが、世間は老若男女が絶賛・興奮しているのであるから、その道では大事件なんでしょうね。まあ理屈は抜きにしてそれで良いのではと思うのである。確かに当時のモノとしては音質もドイツ・スタジオ録音だけあって良いですね、歴史的評価の”お城の「Montreux Jazz FES」”よりは上だ。これも価値を高めている一つでしょう。
 そうそう考えてみれは、エディ・ゴメスは当時まだ23歳ぐらいだろうか(エヴァンスは40歳前後)、その割には頑張っているのがこのアルバムでも解ります。ドラムス・レスのデュオも何曲かあって、これからマーク・ジョンソンに変わるまでの10年もこのお付き合いは続くわけで、エヴァンスにとっては最も重要なベーシスト。そのまあ初期ですから、そんな若き時代を聴けるというのは振り返るだけ面白い。それにしてもディジョネットは静かですね。

 いずれにしても、ミュージックに関しては、この当時は別世界に現(うつつ)を抜かしていて、「68年エヴァンス」はリアルタイムでない為実感は乏しいが、今回の騒動につられて、若干懐かしくこのアルバムを聴いている私も居ると言うところで今日はお開き・・・・・・。

 

(参考視聴)

| | コメント (10) | トラックバック (4)

その他のカテゴリー

Audio CLASSIC Progressive ROCK アイオナ アガ・ザリヤン アダム・バルディヒ アデル アメリカン・ジャズ アヤ アレクシス・コール アレッサンドロ・ガラティ アンジェイ・ワイダ アンナ・グレタ アンナ・マリア・ヨペク アンヌ・デュクロ アヴィシャイ・コーエン アーロン・パークス イエス イタリアン・プログレッシブ・ロック イメルダ・メイ イモージェン・ヒープ イリアーヌ・イリアス イーデン・アトウッド ウィズイン・テンプテーション ウォルター・ラング エスビョルン・スヴェンソン エスペン・バルグ エミリー・クレア・バーロウ エミール・ブランドックヴィスト エレン・アンデション エンリコ・ピエラヌンツィ エヴァ・キャシディ オルガ・コンコヴァ カティア・ブニアティシヴィリ カレン・ソウサ ガブレリア・アンダース キアラ・パンカルディ キャメル キャロル・ウェルスマン キング・クリムゾン キース・ジャレット クィダム クレア・マーティン グレッチェン・パーラト ケイテイ・メルア ケイト・リード ケティル・ビヨルンスタ コニー・フランシス コリン・バロン ゴンザロ・ルバルカバ サスキア・ブルーイン サラ・ブライトマン サラ・マクラクラン サラ・マッケンジー サンタナ サン・ビービー・トリオ ザーズ シェリル・ベンティーン シゼル・ストーム シネイド・オコナー シモーネ・コップマイヤー シャイ・マエストロ ショスタコーヴィチ シーネ・エイ ジェフ・ベック ジャック・ルーシェ ジョバンニ・グイディ ジョバンニ・ミラバッシ ジョルジュ・パッチンスキー スザンヌ・アビュール スティーヴン・ウィルソン スティーヴ・ドブロゴス ステイシー・ケント ステファン・オリヴァ スノーウィ・ホワイト スーザン・トボックマン セバスチャン・ザワツキ セリア セルジオ・メンデス ターヤ・トゥルネン ダイアナ・クラール ダイアナ・パントン ダイアン・ハブカ チャンピアン・フルトン チャーリー・ヘイデン ティエリー・ラング ティングヴァル・トリオ ディナ・ディローズ デニース・ドナテッリ デヴィット・ギルモア デヴィル・ドール トルド・グスタフセン ドリーム・シアター ナイトウィッシュ ニコレッタ・セーケ ニッキ・パロット ノーサウンド ハービー・ハンコック バンクシア・トリオ パスカル・ラボーレ パトリシア・バーバー ヒラリー・コール ビル・エヴァンス ビル・ギャロザース ピアノ・トリオ ピンク・フロイド フェイツ・ウォーニング フランチェスカ・タンドイ フレッド・ハーシュ ブッゲ・ヴェッセルトフト ブラッド・メルドー ヘイリー・ロレン ヘルゲ・リエン ペレス・プラード ホリー・コール ボボ・ステンソン ポーキュパイン・ツリー ポーランド・プログレッシブ・ロック ポール・コゾフ マッツ・アイレットセン マツシモ・ファラオ マティアス・アルゴットソン・トリオ マデリン・ペルー マリリオン マルチン・ボシレフスキ マーラー ミケーレ・ディ・トロ ミシェル・ビスチェリア メコン・デルタ メッテ・ジュール メラニー・デ・ビアシオ メロディ・ガルドー モニカ・ボーフォース ユーロピアン・ジャズ ヨアヒム・キューン ヨーナス・ハーヴィスト・トリオ ヨーナ・トイヴァネン ラドカ・トネフ ラーシュ・ダニエルソン ラーシュ・ヤンソン リサ・ヒルトン リズ・ライト リッチー・バイラーク リリ・ヘイデン リン・エリエイル リン・スタンリー リヴァーサイド リーヴズ・アイズ ルーマー レシェック・モジュジェル ロジャー・ウォーターズ ロバート・ラカトシュ ロベルト・オルサー ローズマリー・クルーニー ローレン・ヘンダーソン ヴォルファート・ブレーデローデ 中西 繁 写真・カメラ 北欧ジャズ 問題書 回顧シリーズ(音楽編) 女性ヴォーカル 女性ヴォーカル(Senior) 女性ヴォーカル(ジャズ2) 女性ヴォーカル(ジャズ3) 寺島靖国 戦争映画の裏側の世界 手塚治虫 文化・芸術 映画・テレビ 時事問題 時代劇映画 波蘭(ポーランド)ジャズ 相原求一朗 私の愛する画家 私の映画史 索引(女性ジャズヴォーカル) 絵画 趣味 雑談 音楽 JAZZ POPULAR ROCK SONYα7