アメリカン・ジャズ

2023年10月24日 (火)

ケヴィン・ヘイズ HAYS STREET HART 「Bridges」

刺激を抑えた旅情や叙情性の流れがハイレベル

<Jazz>

HAYS STREET HART 「Bridges」
SMOKE SESSIONS RECORDS / Import / SSR2307 /2023

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Kevin Hays (piano)
Ben Street (bass)
Billy Hart (drums)

2023年4月13日米NYのSear Sound Studio 録音

  ピアニストのケヴィン・ヘイズ(1968年米ニューヨーク州生まれ)は、 Kevin Hays Trio 、そして近年 Kevin Hays New Day Trio などで知られるところだが、 先ごろのベーシストのベン・ストリート(米メーン州生まれ)、ドラマーのビリー・ハート(1940年米ワシントンD.C.生まれ)と組んだトリオによるこれは第 2 作目となる『Bridges』が リリースされた。
 このメンバーの前作『All Things Are』(SSD-2102/2021)を取り上げたのは2年前だが、元々、これはビリー・ハートの80歳という誕生日を祝うために集まった即席セッション・ライブを行ったもの。そしてパンデミックの最中、ストリーミング配信のためのライブ演奏であったが、リハーサルの時間もほとんどなかった 1 回きりのコンサートのつもりだったようだ。しかし、この3 人のミュージシャンが、なんとこのトリオの世界を探求に向く方向に一致して、2021 年に3人名義でのトリオのデビュー作『All Things Are』を発表した経過だ。それの評価が良かったせいか、ここに2ndが登場することになった。この世代を超えたトリオが、多分相性が良かったのだろうと思うが、どこか抒情的な中に何となく温かみみたいなものがあり、そうかといって甘くは無く冷静な世界が構築されていて聴き応えあるアルバムを老獪に造り上げている。今回は環境の良いレコーデング・スタジオでの録音である。

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(Tracklist)

1. Butterfly (Kevin Hays) 6:16
2. Capricorn (Wayne Shorter) 5:52
3. Song For Peace (Kevin Hays) 4:31
4. With A Little Help From My Friends (John Lennon / Paul McCartney) 4:34
5. Row Row Row (Kevin Hays) 4:28
6. Throughout (Bill Frisell) 5:24
7. Irah (Billy Hart) 5:44
8. Bridges (Travessia) (Milton Nascimento, Fernando Brant & Gene Lees) 6:34

 どうも"Bridge"というタイトルは、"架け橋"の意味で、このトリオ結成後、相性の良さから継続的な取り組みの成果で実現したアルバムとしての意味に繋がっているようだ。現代の巨匠3人によるアンサンブルの繊細さハーモニーの美しさは、完成度が高くまさに、現代NYピアノトリオの実力を聴かせてくれる感がある。

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 M1." Butterfly" は叙情的なヘイズのピアノが地に付いたリズム隊の流れをベースに暖かさを感ずる世界を描く。昔ハンコックのファンク時代に同じ名の曲があったが、同じなのかあまりにイメージが違って解らない。
 M2."Capricorn"はウェイン・ショーターの曲で、後半にかなり3者それぞれのマニヤックな世界が展開して面白く刺激的。しかし沈み込んでゆくが如しで旨く最後はまとめる。
 M3."Song For Peace"  ヘイズの曲で、バラード演奏は静の中に息をのむようなスリルもあって見事。このアルバムの注目曲。
 M4."With A Little Help From My Friends" ビートルズの登場、ヘイズのロック心、まあこんなところか。
 M6."Throughout " 静に宿す神秘性が描かれる。
 M7."Irah" ハートの曲、変調するリズムの味付けはやはりドラマーか。
   M8."Bridges" 締めはアルバム・タイトル曲、ピアノの優しく美しい響きでスタートして、なんとなく心にしんみり響いてくる。

  結構スウィングする中に、刺激度の抑えた演奏で温かみとか優しさというか人間愛が感じられる世界を構築している。なんといってもむしろ難解にしないところにハイレベルを感ずる演奏である。やはりストリートとハートの曲の流れを作り上げる展開に、悠々とヘイズが余裕のピアノ・プレイで聴か̪し、それはどこか人間的なところに迫ってくるところがあって、前作に続いて、かしこまらずに余裕で聴けるところが良い。

(評価)
□ 曲・演奏  88/100 
□ 録音    87/100

(試聴)

*

 

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2023年10月 3日 (火)

オリヴィア・メイセル Olivia Maisel 「A Moment In Time」

大人のジャズ・ヴォーカルを精神性を込めたスタイルでしっとりと聴ける

<Jazz>

Olivia Maisel 「A Moment In Time」
OLIVIA MAISEL / Canada / OLIVIA2301 / 2023

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Olivia Maisel - vocals
Thélonius Garcia -piano
Luc Herrmann - guitar
Alex Le Blanc - upright bass
John Buck - drums

 フランス・トゥールーズ出身、現在はカナダ・モントリオールで活躍するフランス系アメリカ人女性シンガーのオリヴィア・メイセルが、スタンダード中心に歌う、ソフトで透明感溢れる1枚。彼女の自己出版のデビュー・アルバムだ。

 彼女は、シューリッヒ・スクール(マギル大学)でジャズ・ヴォイス・パフォーマンスの学士号を取得し、モントリオールのシーンで活躍するカナダの偉大なジャズ・シンガーたちと共演してきた。音楽活動に加え、オリヴィアはニューヨーク大学(NYU)で音楽療法の修士号も取得している。
 そして在学中、カナダの偉大なジャズ・マスターたちとの関係を持ち、ジャズの即興演奏や作曲、そして編曲技能も習得した。一方ブラジリアン・カルテットのリーダーとして演奏したり、更にシンガーとしての技能の取得に努力したという。
 従って、このアルバムはデビュー盤であるが、かなりの遅咲きである。

(Tracklist)

1. Crazy He Calls Me 6:23_bp15643trw
2. My Foolish Heart 6:10
3. The Nearness of You 6:34
4. Send in the Clowns 7:23
5. Easy to Love 5:26
6. Embraceable You 5:30
7. Que Reste-T-Il De Nos Amours? 6:01
8. Last Time for Love 5:16

  M1."Crazy He Calls Me" 静かなギターの音から始まりおもむろに彼女の歌が始まる。どこか自己を振り返っての静かな中に意思の感じられる様を描くがごとくソフトなヴォーカルが好感だ。ピアノの美しい旋律のバックも頂きというところ。
 M2."My Foolish Heart" ピアノのしっとりとしたムードの前奏でぐっと静かに迫るヴォーカルは大人のムード。適度な編曲とインプロが光る。中盤のベース・ソロとピアノの味付けも味がある。

 このアルバムは彼女の何十年にもわたる個人的な経験を反映しているとのことで、「団結の物語、私たちが共通する過去、私たちが一緒に経験できる現在、そして希望と変化の未来」という彼女が伝えたい物語に基づいて曲を選んだという事を語っているようだ。
 そしてそのの背後にある彼女の意図についてあまり多くを明かしておらず、彼女は誰もがここで自身の物語のバージョンを見てもらう事を望んでいるようだ。そんなことをふと考える年齢になってのファースト・アルバムだということを知りつつ聴くのも良いことだ。

 M4."Send in the Clowns"には、フランク・シナトラを思い出すところだが、どこか明るさ・楽しさも感じられるところが良い。
 M6."Embraceable You" このラブ・バラードを、ベースのアルコ奏法の音とともに、ただ明るいだけでなくちょっと憂いを感じさせしっとりと描くところは大人の世界だ。
 
 いやーーしかし久しぶりに芸術性のある中に、精神性を感ずるしっとりとしたヴォーカル・アルバムに出会った感がある。その声には透明感があるし表現力も見事、スタンダード曲を自分の世界に取り込んで、フランスの洒落たところも取り入れつつ一つの世界を描き切ったところは納得である。
 バックの演奏も、ピアノ、ギター、ベースなどが歩調を合わせてのジャズ世界をしっとり描いていて好感がもてる。

(評価)
□ 選曲・演奏・歌   90/100
□ 録音        87/100

(試聴)

 

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2023年9月23日 (土)

ミシェル・ンデゲオチエロ Meshell Ndegeocelle「The Omnichord Real Book」

孤高の世界からの一大絵巻を展開する

<Funk, Soul, Reggae, R&B, Jazz>

Meshell Ndegeocelle「The Omnichord Real Book」
Blue Note / Import / 4896894 / 2023
Digital File 88.2kHz/24bit Flac

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Meshell Ndegeocelle (Voc, Key, Bass, e-harp)

Jason Moran
Ambrose Akinmusire
Joel Ross
Jeff Parker
Brandee Younger
Julius Rodriguez
Mark Guiliana
Cory Henry
Joan As Police Woman
Thandiswa  (and others)

Gmn1w_20230920124801   ミシェル・ンデゲオチェロ(Meshell Ndegeocello、本名: ミシェル・リン・ジョンソンMichelle Lynn Johnson、1968年8月29日 - )は、アメリカ合衆国の女性シンガーソングライター、ベーシスト、ボーカリストである。ベースのみならず、ギター・ドラム・キーボードといった楽器をこなすマルチ・ミュージシャンで、グラミー賞10度ノミネートの実績を誇る。今作は2018年以来となる待望のニュー・アルバムである。もともとネオ・ソウルのさきがけとして知られており、音楽的にはファンク、ソウル、ヒップホップ、レゲエ、ダブ、R&B、ロック、ジャズの要素を含むという彼女自身のオリジナルの世界であった。今回は名門ブルーノートへ移籍してのリリースで、いよいよジャズとしての本格的スタートとして期待されるところだ。
 今作は全曲ミシェル本人のもので、マルチ奏者/作曲家のジョシュ・ジョンソンがプロデュースを担当。さらに上記のようにジェフ・パーカー、マーク・ジュリアナなどジャズ界を中心に多くがゲストとして参加している。ジャズの因子は濃くなりつつも、彼女のルーツであるソウル、R&Bなど演じそれらを独自のサウンドへと構築しているところが聴きどころ。

  ミシェルは旧西独・ベルリン出身。米・ヴァージニア州へ移った後、ワシントンD.C.で育つ。ゴーゴー・ミュージック・シーンに加わってベースの腕を磨きながら、ハワード大学で音楽を学ぶ。その後、ニューヨークへ進出し、93年に『Plantation Lullabies』でアルバム・デビュー、既に30年のキャリアだ。翌年にジョン・メレンキャンプとのデュエット「ワイルド・ナイト」が全米トップ10のヒット。その後、多くの作品を発表し、グラミー賞ノミネートの常連にと評価は高い。スタジオ作品の前作は2018年の『Ventriloquism』。
  彼女の曲・歌詞にはアフロセントリズム(アフリカ系アメリカ人が,自らの起源をアフリカにもとめる思想。アフリカ中心主義)の世界観から、セクシュアリティ、ジェンダー、黒人のプライド、白人の人種差別のテーマが聴き取れる。

(Tracklist)

1.Georgia Ave (feat. Josh Johnson(sax,vo)) 2:40
2.An Invitation  2:21
3.Call The Tune (feat.Hanna Benn(vo))1:54
4.Good Good (feat. Jade Hicks(vo), Josh Johnson(sax, vo)) 3:28
5.Omnipuss 2:51
6.Clear Water (feat. Deantoni Parks(ds), Jeff Parker(eg), Sanford Biggers(vo))4:35
7.ASR (feat. Jeff Parker(eg)) 7:38
8.Gatsby (feat. Cory Henry(p), Joan As Police Woman(vo))  4:21
9.Towers (feat. Joel Ross(vib)) 3:35
10.Perceptions (feat. Jason Moran(p)) 2:14
11.THA KING (feat. Thandiswa(spoken words)) 0:27
12.Virgo (feat. Brandee Younger(harp), Julius Rodriguez(clavichord, organ)) 8:38
13.Burn Progression (feat. Hanna Benn(vo), Ambrose Akinmusire(tp)) 4:01
14.onelevensixteen 2:49
15.Vuma (feat. Thandiswa(spoken words), Joel Ross(vib)) 3:00
16.The 5th Dimension (feat. The Hawtplates(vo)) 5:24
17.Hole In The Bucket (feat. The Hawtplates(vo)) 5:30
18.Virgo 3 (feat. Oliver Lake (Arr.), Mark Guiliana(ds), Brandee Younger(harp), Josh Johnson(sax)) 6:53

 パンデミック期間中に音楽とじっくり向き合う時間を取ることが出来たというミシェルは、ブルーノート・デビューとなる本作について「昔からレコードのブルーノート・ロゴを見るのが好きだったわ。ジャズという言葉は私にはとても重いけど、自己表現を追い求めているこのレーベルに参加出来てとても感動している。このアルバムは、古いものを新しい方法で見るやり方について表現した作品で、両親が亡くなった時に全てが動き出したの。両親の死後、すべてが急速に変化し、私自身のものの見方も瞬く間に変わった」と語っている。そして「この作品は私の全てであり、私の旅、そして人生の一部よ」と言う。そんな気合いが入っているだけ一つの絵巻と言える充実感がある。
 タイトルは、Omnichordを使ってコロナ禍で自宅で今までの総決算を考えながら音楽製作をしていたことの表現らしい。

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 このように18曲73分という重量級で、曲はそのタイプも多彩である。リリース前に公開されM12.”Virgo”は近未来感覚というか宇宙感覚というか、なかなか味のある洒落たヴォーカルのアフロビートのジャズ、8分強の曲だがなかなか洗練されている。一方M15."Vuma"はヴォーカル・ムードは古典的アフリカンのイメージだ。
 M16."The 5th Dimension"はギターの響きが印象的でなかなか凝った曲で面白い。アルバムは、オープニングのM1."Georgia Ave"から多彩な楽器がバックで使われ、リズム感が快適である。このように全体にみてもしっとり感というものではない。
 ヴォーカルも多彩でバックはコーラスが効果を上げている。M2."An Invitation"はソフトでいいし、M8."Gatsby"のスロー・バラード調も良い。
 とにかく多彩で、M9"Towers "は他の曲とイメージが異なり、明るいポップの雰囲気であったり、M12."Virgo"はファンキーでかっこいい曲だ。

 私は、この世界は殆ど聴かないし、彼女の過去のアルバムも知らない方が多いので、曲の評価や味付けの内容の分析は全く出来ないのだが、過去の流れからみてちょっと違う世界なのかもしれないが、ハウス・ミュージックぽい曲の展開もあり、ディープ・ハウスを思わせるところもあった。
 しかし、まあフォークソウルの流れを重視したファンク、アフロビートの世界として聴きたいところだ。

 いずれにしても音楽技術の曲作りや演奏、歌にかなりの高度なところを感ずるし、なかなか味わい深い。ただ所謂ジャズ色はそう濃くなくて、このジャンルは簡単には語れない。今後がどんな方向に行くのかと注目したいところだ。

(評価)
□ 曲・演奏・歌   88/100
□ 録音       87/100

(試聴)
 

*

 

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2023年9月 7日 (木)

ニッキ・ヤノフスキー Nikki Yanofsky 「Nikki By Starlight」

懐かしのアメリカン・ソングを若き力で歌い上げる

<Jazz>

Nikki Yanofsky 「Nikki By Starlight」
MNRK Music Group / Import / MMUC286912 / 2023

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Nikki Yanofsky : Vocals 
Produce : Nikki Yanofsky、Paul Shrofel

 いままでその気で聴いたことのなかったカナダ・モントリオール出身のニッキ・ヤノフスキー。今回のニュー・アルバムはグレイト・アメリカン・ソングを取り上げたジャズ・ヴォーカルものということで考察を兼ねて聴いてみた。

Iha024382nikkiyanofsky400x600  彼女は、2006年、当時12歳でモントリオール・ジャズ・フェスティバルで最年少のアーティストとして単独公演、その後ジャズなど音楽界で活躍を続けるヴォーカリスト。子供の頃からエラ・フィッツジェラルドを敬愛し、2007年にはトリビュートアルバム『We All Love Ella』にNatalie Cole、Chaka Khan、Dianne Reevesなどの中に弱冠13歳で参加し世界中のジャズファンに知られることになった。2008年アルバム『Ella…Of Thee I Swing』でデビューした。又、2010年にはバンクーバー冬季五輪の開会式で、カナダ国歌を歌唱し世界中の注目を集めたまさに経過は驚きのヴォーカリストだ。

 2010年2ndアルバム『Nikki~for Another Day』では”A列車で行こう”などのジャズスタンダードも歌うが、若さのポップ路線を披露し、2014年『Little Secret』、2020年『Turn Down The Sound』とR&Bからポップ系でのアルバムを多くリリースしている。
 今回は全編ジャズ・スタンダードとちょっと大人の味に傾いてきたというところが聴きどころのようだ。

(Tracklist)

1.Hoagy Carmichael: I Get Along Without You Very Well (Except Sometimes)
2.Lew Brown, Sam H. Stept, Charlie Tobias: Comes Love
3.Carl Sigman, Sidney Keith Russell: Crazy He Calls Me featuring Greg Phillinganes(p)
4.Cole Porter: I Get A Kick Out Of You
5.Murray Grand: Comment Allez Vous
6.Victor Young, Ned Washington: Stella By Starlight
7.Bob Haymes, Marty Clarke:They Say It's Spring
8.Lorenz Hart, Richard Rodgers: It Never Entered My Mind featuring Greg Phillinganes(p)
9.Andre Hornez, Henri Betti: C'est Si Bon
10.John Wes Montgomary: West Coast Blues
11.Bart Howard: Let Me Love You
12.Antonio Carlos Jobim, EUGENE LEES: Quiet Nights Of Quiet Stars (Corcovado) featuring Nathan East(eb)
13.Bruno Brighetti, Bruno Martino: Estate featuring Arturo Sandoval(flh)
14.Gus Kahn, Nacio Herb Brown: You Stepped Out Of A Dream
15.Lennard Bernstein,Beetty Comden,Adolph Green: Some Other Time


  確かに選曲はアメリカン・ジャズの多岐にわたっているのに気が付く。彼女は、このアルバムのレコーディングを、「自分の最も純粋な部分を再び引き出すことができた楽しい時間だった」と回想しているようで、もともと入り口がエラ・フィッツジェラルドであってやはりアメリカン・ジャズが好みだという事が解る。まあ30歳前後であってここらあたりから、ポップは卒業してもいいのかもしれない。

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 M1." I Get Along Without You Very Well " ストリングス入りのバックでスタートするもあいさつ程度で、メインはギター、ピアノ、ベース、ドラムスのカルテットでオープンニングにふさわしくリズムカルに比較的オーソドックスな歌。
 M2."Comes Love"になってニッキ節が始まる。バックはビック・バンド・スタイルで意外に古臭い印象。ヴォーカルは中高音にウェイトがある。
 M3."Crazy He Calls Me" ピアノとのデュオ・スタイル、ちょっと節回しに彼女らしさが。
 M4."I Get A Kick Out Of You"ベース誘導型で疾走してジャズっぽさがある。ここでもバックは管楽器が入って古臭い。
 M5."Comment Allez Vous" バックの女性コーラスのハモリで聴かせる。
M6."Stella By Starlight", M8."It Never Entered My Mind" のスロー曲は、意外に女性っぽい味を出していて味がある。しかしM6は、相変わらずバックの複数の管楽器がうるさい。M8.はピアノとストリングスでいい味だ。
 M7."They Say It's Spring"は意外にオーソドックス。M9."C'est Si Bon"は軽快でいい。
 M10." West Coast Blues"ハモンド・オルガンのバックで楽しい。
 M12." Quiet Nights Of Quiet Stars" バックのギターが生きていてムード良好。歌はやっぱりうまいし、発声も余裕たっぷり。
 M13."Estate " 待ってましたの登場、Arturo Sandovalのflhのサポートも気が利いていて旨く仕上げている。
 M14."You Stepped Out Of A Dream" ごくオーソドックスに。最後のM15."Some Other Time" アルバムの締めをゆったりと語り聴かせてくれる好感。

 なんと想いの外、極めてオーソドックスなスタイルのヴォーカルで逆に驚いた。優しさの編曲でジャズ入門型のアルバムで角もなく聴き応えは気持ちいい。女性ヴォーカリスト王国のカナダで彼女は成長していることが解る。更に旨く育ってジャズを楽しませてほしいものだ。

(評価)
□ 編曲・歌   87/100
□ 録音     87/100
(試聴)

 

 

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2023年9月 2日 (土)

ビル・エヴァンス・リマスター・シリーズ Bill Evans 「Waltz for Debby」etc

2023年リマスタリングにて、ハイレゾにてSACD盤、MQA-CD盤にて登場

ビル・エヴァンス・リマスター・シリーズ Bill Evans Trio 
3アルバム 「Waltz for Debby」 「Sunday at the Village Vanguard」「You Must Believe In Spring」

 50年以上の経過の中で、LP、CD にて何回かリマスタリングされリリースされてきた名作中の名作が、ここに来て10年ぶりの2023年リマスターを施し、Hi-Res盤として、SACDとMQA-CD(UHQ-CD)の二本立てでリリースされた。

■ Bill Evans Trio 「Waltz for Debby」
  MQACD(UHQCD) 176KHz/24bit
  CRAFT REcordings / JPN / UCCO-46012 / 2023

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ビル・エヴァンス(piano)
スコット・ラファロ(bass)
ポール・モチアン(drums)

1961年6月25日 ニューヨーク、ヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴ録音

 2016年にRIAJゴールド・ディスクにも認定され、日本で最も売れているジャズの名盤『ワルツ・フォー・デビイ』が、10年ぶりにオリジナル・テープからオール・アナログ・マスタリングが施されたことを受け、同日録音された下のアルバム『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』と共に最新リマスターリング音源でHi-Res高音質盤でリリースされた。そして後期の高品質録音での名盤である『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』も同時に同様にHi-Res盤でリリースされた。

Bill_evans1w  今や、Hi-Res時代迎え、CD盤よりビニール盤(LP)の方が売れる時代となり、音楽産業も大変革を迎えている。もともとネットによるストリーミングという便利で高音質の世界が構築され、それが当たり前となってきた今、一般CDの意味が無くなってきてしまった、そこで高音質盤ということでHi-Res盤として"SACD"、"MQA-CD"という世界なのである。
 そこで、私としては廉価で高音質ということで、現在いろいろと話題の絶えないMQA盤を取り敢えず購入してみたと言うことである。まあ手元には過去のアルバムが存在しているのであるが、果たして音質でも何処まで改良されたかと言うことが聴く目的になってしまったが、この「Waltz for Debby」「Sunday at the Village Vanguard」の2枚を仕入れた。「You Must Believe In Spring」の方は既にHi-Res-MQA版192kHz/24bitのMQA-FLACで手に入れて聴いているため、今回は購入してない。

 なお、このCD、ビル・エヴァンスが兄の愛娘デビイに捧げた可憐なタイトル曲や、何処か優美な知的あふれる永遠のピアノ・トリオ名盤である。そしてこれは本ライヴの11日後に突如亡くなってしまった天才ベーシスト、スコット・ラファロとの最後の共演版で、ポール・モチアンとの至高のトリオの4枚目作品で、ニューヨークのクラブでの録音モノである。

(Tracklist)

01.マイ・フーリッシュ・ハート My Foolish Heart
02.ワルツ・フォー・デビイ Waltz For Debby
03.デトゥアー・アヘッド Detour Ahead
04.マイ・ロマンス My Romance
05.サム・アザー・タイム Some Other Time
06.マイルストーンズ Milestones

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■ Bill Evans 「Sunday at the Village Vanguard」
    MQACD(UHQCD) 176KHz/24bit
  CRAFT REcordings / JPN / UCCO-46013 / 2023

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ビル・エヴァンス(piano)
スコット・ラファロ(bass)
ポール・モチアン(drums)

 上の超人気アルバム『Waltz for Debby』と対をなす同日同場所録音のライヴ盤である。

(Tracklist)

1 グロリアズ・ステップ Gloria's Step  6:11
2 マイ・マンズ・ゴーン・ナウ My Man's Gone Now 6:27
3 ソーラー Solar 8:59
4 不思議な国のアリス Alice in Wonderland 8:37
5 オール・オブ・ユー All of You  8:19
6 ジェイド・ヴィジョンズ Jade Visions  3:45

 今回は、米国オリジナル・アナログ・マスターを基にした2023年リマスタリング音源192khz24bitを採用。ジャズ愛好家ならもう既に手を変え品を変えしてリリースしてきたアルバムなので聴き飽きているといっても過言でないだろうが、ビル・エヴァンスものは素晴らしい録音物って殆どと言っていいくらい無いので、どのくらい良くなったというところが今回の興味であって、その為なんとSACDとMQAの二種のHi-Res盤のリリースなんですね。MQAに関しては英国MQA社の経営破綻という事で今後にいろいろと噂されているわけであるが、私の場合はオーディオ装置はMQA対応している為、SACDよりは廉価であるMQA盤でHi-Res音源として聴いている。
 なお今回のリリースでも、オリジナルLPのライナーノーツの日本語訳を収載している。

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 結論的に、そんなに目の覚めるような画期的高音質を実現したという事はない。しかし右から聴こえてくるピアノの音は確かに透明感をました感がある。それよりも私は今回は、アルバム『Sunday at the Village Vanguard』の方に興味を持った。それはもともとビル・エヴァンスはピアノ・トリオものといっても、ピアノ・ワンマンというのでなく、トリオそれぞれ3者の味を大切にする演奏スタイルであり、このアルバムでは、特に演奏時間が8分を超える曲が3曲あって、それらではスコット・ラファロのベースがより温かみを持って前面に配置されしっかり聴きとれるようになった事だ。更にポール・モチアンのドラムスでもブラッシによるスネアやシンバルなどの音がより繊細に明瞭となっているように感じ、この点でも実に楽しい演奏となっている。そんなことからトリオ演奏の楽しみが増したアルバムとして評価したくなったのである。
 とにかく、いくら技術的に音質改良が進歩したと言っても、元の録音がどうであったかが命であって、その上での改良だという事は知っているべきところである。今回も取り敢えず記念的に購入してみたが、それでも効果があってよかったと思っているのだ。

(評価)
リマスター・Hi-Res盤としての効果  80/100

(参考試聴)

 

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2023年8月 7日 (月)

ケイティ・ジョージ Caity Gyorgy 「You're Alike, You two」

クリーンヴォイスでジェローム・カーンに捧げるピアノとのデュオ作品

<Jazz>

Caity Gyorgy & Mark Limacher「You're Alike, You two」
MUZAK,fab / Japan / MZCF-1456 / 2023

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Caity Gyorgy ケイティ・ジョージ (vocal)
Mark Limacher マーク・リモーカー (piano)

2022年8月、The National Music Centre(カルガリー)録音

 昨年(2022年)5月、ここでデビュー・アルバム 『PORTRAIT of CAITY GYORGY』(MZCF-1448 / 2022)を取り上げたケイテイ・ジョージだが、日本でも比較的好評で早速ここにニュー・アルバムの登場である。

Licensedimagew_20230806172801  カナダのグラミー賞『JUNO Award2023』にて、「Best Jazz Vocal Album of The Year」を2年連続受賞という快挙を達成したようだが、巨匠ジェローム・カーン(→)に捧げたアルバムの登場となった。いずれにしてもシンガー、コンポーザー、アレンジャー、プロデューサーのマルチな技能で快進撃を続けるという才女ぶりだが、カナダでコンポーザー、オーケストラのアレンジャーとして活躍する注目の新世代ピアニスト、マーク・リモーカーを迎えてデュオ・スタイルで制作した今作は、彼女の一曲以外は全てジェローム・カーンの作品で埋め尽くされた。
 ジェローム・カーン(1885-1945)はアメリカ、ニューヨーク出身で、戦前流行のミュージカルの作曲家。ジャズのスタンダードとなった曲が多く、代表作には「煙が目にしみる」だが、「イエスタデイズ」「オール・マン・リヴァー」「アイム・オールド・ファッションド」「思い出のパリ」などがある。彼女がなぜカーンを取り上げたかは不明だが、ジャズ・スタンダード曲に好感を持っていたのかもしれない。どちらかというと瑞々しいクリーン・ヴォイスのケイティ・ジョージ(下左)とマーク・リモーカー(下右)の端正なピアノで綴った作品と言うところにある。 

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(Tracklist)

1 Nobody Else But Me 03:40
2 A Fine Romance 04:13
3 Yesterdays 02:47
4 I'll Be Hard to Handle 04:05
5 You Couldn't Be Cuter 03:30
6 Bill 04:23
7 I'm Old Fashioned 03:09
8 April Fooled Me 03:51
9 Pick Yourself Up 03:53
10 The Bartender 03:11

 ピアノとのヴォーカルというデュオ作品で、彼女の歌がバックに隠れるということなく十二分に楽しめる。選曲は意外にマニアックで一般にポピュラーなスタンダードという事ではないために、かえって新鮮である。しかし何となく曲風はオールド・タイプの雰囲気であり、前作のポピュラーよりの曲よりはジャズのニュアンスが強い。
  ただ今回の彼女の声質は録音のせいか、高音がきつくちょっと気持ちよく聴くというには刺激が強い。私のオーディオ装置としてはあまり相性が良くなかった。

 M1.M2.は編曲の関係もあるか、私の知らない曲で音質も固く落ち着いて聴いている雰囲気でない。
 M3."Yesterdays"は、中低音部が多いせいで、若干しっとりとした仕上げで声のきつさもとれて、ようやく聴きこむことが出来た。
 M4."I'll Be Hard to Handle"彼女のスキャットを生かしたヴォーカルで、ジャズとしては歌う方聴く方両者プロ好みかも、ただ私にとってはあまり魅力を感じない。
 M5."You Couldn't Be Cuter "やはりこうして聴いているとオールドタイプで、ミュージカルっぽい。
 M6." Bill "しっとりとしたこの曲となって、優しさも加わってなんとなく聴きこむ曲となりピアノとの関係も生きてこのスタイルで私はもう少し押してほしかった。
 M7.以下では、M.8 " April Fooled Me"あたりがなんとなく戦前の良き時代のムードの中での物語風で、バラード調に仕上げられていて私好み。ピアノも語り聴かせる演奏は抒情性と優美性があって気持ちが良い曲であった。

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 今回の演ずるところ、戦前のミュージカル・イメージで意外に溌溂していて、歌う本人にはそれなりに芸を要求されてジャズ心を刺激して張り合いのあるところにありそうだが、どうも聴く方の私にとっては時代的ズレと好みから一致できなかった。しかし一部のバラード調の曲では十分の歌唱力を示していた。今後の彼女の展開を占うようなアルバムだ。
 リモーカーのピアノは、時代を表現した躍動感ありの流れに極めて快調にリズムカルに流れ好感あり、一方のバラード調の曲ににおいては抒情性を表現してなかなかの展開。

 まあ彼女は芸達者と言える新人としての作風はかなりのものは感ずるが、私にとっては今後聴きたいヴォーカリストに入るかどうかは、まだまだ決まらない世界であった。・・・何といっても高音部の声の質と録音が快感でなかったことが問題だ。

(評価)
□ 選曲・演奏・歌  85/100
□ 録音       83/100

(試聴) 推薦曲"April Fooled Me"



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2023年8月 2日 (水)

ジョージ・フリーマン George Freeman 「The Good Life」

枯れた味が哀感を持ちながら人生を美しく描く

<Jazz>

George Freeman 「The Good Life」
HIGH NOTE / IMPORT / HCD7352 / 2023

1008686550

George Freeman (guitar)
Joey DeFrancesco (organ)
Lewis Nash (drums)
Christian McBride (bass)
Carl Allen (drums)

Recorded May 7, 2022 (Tracks 4-7)
June 13, 2022 (Tracks 1-3)
Chicago Recording Company Chicago, I

George_freeman_photow  ジャズ界の生ける伝説ジャズ・ギタリストのジョージ・フリーマンGeorge Freeman(1927年イリノイ州シカゴ生まれ →)のニューヨークのジャズ・レーベル"ハイノート・レコード"からの4年ぶりのニュー・アルバム。
  いやはや元気ですね、96歳ですからね。かってはジャズファンク・ギタリストとして名を馳せていたが、私は彼のリーダー作は多くは知らなかったのだ。しかしチャーリー・パーカーやベン・ウェブスターといった偉大なミュージシャンと共に仕事をしてきたまさにジャズ界の生ける伝説である。90歳を超えての前作『George the Bomb!』(2019)でのジャズの原点を知らしめるようなギターの演奏による世界は非常に印象深かった。

 コロナ・パンデミックが治まるのを待っていたのだろうか、2022年にグラミー賞受賞ベーシストのクリスチャン・マクブライドChristian McBride(1972-下左)とドラマーのカール・アレンCarl Allen(1961-下左から2人目)とのオールスター・トリオ・セッションを率いてレコーディングスタジオに入り、新作の録音に取り掛かった。また、一方別のオールスターレコーディングセッションを主導し、伝説のオルガン奏者のジョーイ・デフランセスコJoey DeFrancesco(1971年生まれ、このあと2022年8月に亡くなった 下右から2人目)とドラマーのルイス・ナッシュLewis Nash(1958-下右)とのレコーディングも行った。その両者を収めたのがこのアルバムである。

JhkleadershipchristianmcbridewCarlallen201702wJoeywLrwisnashw

(Tracklist)

1. If I Had You11:04
2. Mr. D 7:39
3. Up and Down 6:04
4. Lowe Groovin' 5:53
5. 1,2,3,4 3:56
6. Sister Tankersley 9:47
7. The Good Life 6:30

 しかし、前作が彼の"ギター世界"の締めくくりのような作品だったが、今作はぐっと落ち着いた何となく歳を知っているせいか、"自己の人生の締めくくり"のような世界である。
 M1からM3がジョーイ・デフランセスコ(Org)とルイス・ナッシュ(Dr)とのトリオ・レコーディング
 M4からM7がクリスチャン・マクブライド(Bass)とカール・アレン(Dr)とのオールスター・トリオ・セッション

 M1." If I Had You" これが又、この収録後まもなく亡くなってしまったジョーイ・デフランセスコのオルガンをバックに、技巧を振りまくのでなく、一つ一つの音を大事に聴かせるギターの調べに枯れた人生の味を効かせるか如くの演奏にグッとくる。オルガンの静かな響きとドラムスの落ち着いたリズムはそれを倍増させている。11分を超えての演奏。
   M3."Up and Down"は快調に飛ばし、オルガンとギターの掛け合いが面白い。
   M4."Lowe Groovin' " ここからベースとドラムスとのトリオ。ベースとハモりながらブルース・ギターをしっとりと聴かせてくれる。
   M6."Sister Tankersley "落ち着いたベース音から始まり、ギターも共にゆったりとしたリズムを刻み進行して中盤になって旋律を聴かせるが、ドラムスもスティック音を中心にリズムをゆったり進行させる。ジャズでなければ味わえない人生の世界。
   M7."The Good Life " ギターの優しく美しい旋律が流れる曲。後半にはベースとの掛け合いが次第に盛り上がってドラムスが効果を上げるという展開で、最後は再び美しいギターの調べ。

 この7曲で十二分にジャズの世界を堪能できるまさにプロフェッショナルに描くギター世界だ。ベースの描くところ、オルガンサウンドの描くところこれ又ブルースはじめジャズ・スタンダードの真髄に迫ってくれる。
 そして聴き終わった時、ジャズの哀感ある美しさに満足できるのである。まさに年紀を重ねたミュージシャンの味である。

(評価)
□ 曲・演奏 90/100
□ 録音   87/100

(試聴)

 

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