ロジャー・ウォーターズ(genuine Pink Floyd)の世界に何を見るか?-3-
[BOOTLEG]
ROGER WATERS 「Thanks For the ride」
PART1(GSCD1018),PART2(GSCD1019)
golden stars -live in STOCKOLM,SWEDEN,1984
これもロジャー・ウォーターズのピンク・フロイドから離れてのソロ一作目のアルバム「THE PROS AND CONS OF HITCH HIKING」発表後のエリック・クラプトンとのツアー・ライブもののブートである。
CDはPART1とPART2の2枚で、2枚組でなくそれぞれ別に売られた。
ピンク・フロイド・ナンバーを"MONEY""WISH YOU WERE HERE""HEY YOU"などピンク・フロイド・ヒット曲集的な内容。適度にアレンジも加えて演奏している。まさにロジャーが俺がピンク・フロイドであったことを何の抵抗もなく披露している。しかし、この時ロジャーには最初のダメージが襲う。それはこのツアーがかってのピンク・フロイドとは別物であることを知らされるのだ。客の入りは彼の思惑どうりでなかった。ソロとビック・ネームのピンク・フロイドの格差を突きつけられる。
実質、あのヒット作「THE WALL」そして問題の「the final cut」両アルバムは彼のソロであったといってよい。それは彼の人生が父親の戦死から始まって諸々の被害意識、父親を知らずに育って歪められてきた感覚、更に母親の左翼思想のもとでの反体制意識が彼の創造力の源でもあり、それから生まれ得た作品であった。今回のアルバムは人生の要である夫婦の絆に亀裂が生まれての被害意識がやはりこのアルバムに見える。そうした抑圧に似た世界からの解放はあるのか?そうした社会・家族に向けた問題意識は、彼にとって見れば別物でなく、連続的問題であり、それを訴えた作品群であるにもかかわらず、今回のソロでの彼の努力は結実しなかった。
[ PART2]

これは、このライブの後半で有り、やはりこの「PROS & CONS ・・・・」の全曲を網羅していて、最後に彼得意の”BRAIN DAMAGE”で幕を閉じる。このツアーは、クラプトンの他にもメル・コリンズ、ティム・レンウィック、ミハエル・カーメンなどメンバーも豪華で演奏内容も評価に価する。
しかし・・・客受けはいまひとつに終わり、後半の1985年ニュー・ヨーク等の北米ツアーはクラプトン、レンウィックは参加していない。ロジャー・ウォータースは、自分のいないピンク・フロイドは何も出来ないと信じ、自分がピンク・フロイドである(事実そうであった)と信じ、そうした根拠は彼のコンセプトがアルバムの根源にあったこと、それが評価されていたことから、自己の力を信じていたが・・・・・、この時になって彼の独裁とそれから来た自信は崩れてゆくことになるのだ。
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