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2025年6月21日 (土)

ナンシー・ニューマン Nancy Newman 「DREAM」

人生経験の上での充実感のある説得力のヴォーカルで

<Jazz>

Nancy Newman 「DREAM」
 (CD) NANCY NEWMAN / IMPORT/ NN202401 / 2025 

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Nancy Newman - vocals
Jennifer Scott - piano
Rene Worst - bass
Buff Allen - drums
Bill Buckingham - synth

66457801_10156143182241784w  カナダの経験豊富な実力派女性ヴォーカリスト、ナンシー・ニューマンの2024年録音作品。スタンダードナンバー、ポップスナンバー、オリジナル作品を織り交ぜながら、持ち前のソフトな歌声によるかなり丁寧な歌い回しで、好感度の高いヴォーカル作品。彼女のヴォーカル・アルバムは初めて聴くが、過去に2枚のアルバム(2012年に『Palace of the Moon』、『You Never Know』)がありこれは3作目。サンディエゴ州立大学でリハビリテーションカウンセリングの修士号を取得後、プロのカウンセラーとして勤務。その後、一時育児に専念した後、合唱からソロへと転向し、ブリティッシュ・コロンビア州立カレッジでジャズ・ボイスを学んだという経歴。ジャズボーカリスト兼ソングライターとして活躍して、グラミー賞ノミネート/ジュノー賞受賞者/ピアニスト/プロデューサーという今や中堅ミュージシャン。
 今作は夢をテーマにしたアルバムで、自身でプロデュース。オリジナル+夢に関連するジャズ・スタンダードのカバー集として作り上げられている。

(Tracklist)
1.Dream 4:23
2.Rainbow Connection 3:49
3.Journey Through Night 5:07
4.Over the Rainbow 4:58
5.Moonraker 3:30
6.Wrap Your Troubles in Dreams 4:21
7.Whistling Away the Dark 3:53
8.You Only Live Twice 3:50
9.Once In a Dream 3:54

  ジャズ・ヴォーカルに加え、カウンセラーとしての「夢」への深い理解が歌に反映されていると評価がある。彼女の経験とリンクした深みのあるジャズ・スタンダードやポップスにも及んで、気持ちよく聴かせるという実力派の歌が聴けるというのが特徴といっていいのだろう。一つの意識下の事柄を目的を持って歌い上げるといった処に深みを感ずる。

 M1. "Dream" (When You're Feeling Blue) ジョニー・マーサーのいい曲ですね。なかなか説得力のある声で、気持ちの暗い時に希望を誘う歌。
 M2. "Rainbow Connection" 物語的素直な歌が聴かれる。
 M3. "Journey Through Night " 夢の世界への旅を歌う、織り込まれるナンシーの即興のスキャットが盛り上げる。
 M4. "Over the Rainbow" 叙情的なナンシーのアカペラのイントロは、この希望の曲に引き込む。
   M5. "Moonraker" このボンドのテーマの登場は謎?。
   M6. "Wrap Your Troubles in Dreams" ヴォーカルとピアノの即興演奏がジャズの味を楽しむ。
   M7. "Whistling Away the Dark "まさに説得力の歌。
   M8. "You Only Live Twice" このボンドのテーマは夢に生きろと歌うのか。
   M9. "Once In a Dream "  夢の中の体験を生かすことを締めの曲で歌いスキャットする。

   ジャズ・ヴォーカルもいろいろな世界があるが、クラシックなスタンダードを特に現代風なアレンジや技巧を使うのでなく、むしろ素直に歌い上げて今にマッチングさせているところがいい。特にこのアルバムの「夢」をテーマにして人生に有意義に持って行こうとするところは意義深いと言って良いかも。

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(参考) <彼女の「夢」についてのカウンセラー、歌手としての話をここに紹介する・・>
「私の夢への興味は、実現を切望する意識的な希望に満ちた夢から、眠っている間に作り出す神秘的な潜在意識の夢まで広がっています。夢を見ることのどちらの側面も強力で、人生を大きく変えることができます。憧れの夢は希望を持って私たちを前進させ、睡眠状態で思い出した夢は創造的で治療的な才能に満ちています。
 意図的な希望と夢は、特に逆境に直面したときに、生存と幸福に不可欠です。私たちの夢の持続的な力は、私たちを目標に向かって推進し、最も困難な時期に意味と目的を見つけるのを助けます。
 しかし、眠りから覚める夢は私たちの意志の外にあります。無意識の状態から生まれたこれらの夢は、私たちの精神の表面下に横たわる問題や感情を照らし出します。夢のジャーナリングや夢の仕事を通じてそれらの意味を解き明かすことは、啓示と深い自己理解につながる可能性があります。
 どちらのタイプの夢も、リハビリテーションカウンセラーとして、ミュージシャンとして、そして私の個人的な生活において、私にとって不可欠なものでした。私は、自分自身や他人が希望の意識的な夢を特定し、強化するのを助けることに高い評価をしています。また、ゲシュタルトの夢分析とグループドリームワークを使用して、自分自身とクライアントである鮮やかな睡眠状態の夢のニュアンスと極性を探求しました。深い意味の層が夢や夢の断片に共鳴します。夢について知れば知るほど、創造的にも、直感的にも、精神的にも、無限の表現の源泉として、夢に不思議を感じます。」

(評価)
□ 選曲・歌   88/100
□ 録音     88/100
(試聴)

 

 

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コメント

カナダの女性歌手ってセリーヌ・ディオンやシャナイア・トゥエインくらいしか知らないです。2000年代の実力歌手にもアンテナを張っておられるのは流石です!

投稿: ローリングウエスト | 2025年6月21日 (土) 21時50分

こんばんは、コメント有り難うございます
 カナダは現在ジャズ界では非常に沢山の人気ジャズ・ヴォーカリストを排出してます。ダイアナ・クラールは世界トップですね。その他人気者沢山です、エミリー・クレア・バルローとかダイアナ・パントンとか、ジル・ハーバーとかきりが無いです。そうそうこのところ注目はケイティー・ジョージなどもいます。
とにかくジャズ・ヴォーカルは女性天国で、したがってカナダは注目なんです。

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2025年6月23日 (月) 23時30分

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