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2025年11月22日 (土)

フランチェスコ・マッチアンティ FRANCESCO MACCIANTI TRIO 「PLAYS STANDARDS」

優美さと優しさでの手慣れたトリオ演奏で抒情性も・・・

<Jazz>

Francesco Maccianti Trio 「Plays Standards」
terasima records / Jpn / TYR-1140 / 2025

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Francesco Maccianti (piano)
Ares Tavolazzi (bass)
Roberto Gatto (drums)

1200x680_img_9840w   先頃リリースの寺島靖国による「For Jazz Ballad Fans Only Vol.6 」(TYR-1134,2025)で、先行紹介のあった私の好むところの'60年代のAhmad Jamalの演奏で有名な曲"Poinciana"を演ずるFrancesco Maccianti Trioのアルバムがリリースされた。
  フランチェスコ・マッチアンティ(→)は、1990年代より、アルバムを着実に発表してきて高い評価を得てきたイタリアのキャリア豊富なピアニストである。幼少期から本場イタリアでのクラシック音楽を学んだ上でのジャズへの関心が高まって、イタリアのジャズ教育機関のシエナ・ジャズなどの著明な音楽学校で研鑽を積んだという経過である。
 本盤は過去盤でも組んでいたベテランのアレス・タヴォラッツィ(b, 1948-, イタリア 下左)&ロベルト・ガット(ds, 1958-,イタリア 下中央)との経験豊富な実力者ピアノ・トリオによる、スタンダード群を奏した最新アルバム。なんとプロデュースはアレッサンドロ・ガラーティ、このあたりは寺島靖国の入れ知恵か(笑)。いずれにしてもピアノ・トリオ・ファンとしては、CDで持っていて聴きたくなるアルバムで、即手に入れた代物。

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(Tracklist)

01. No Moon At All
02. Blackbird
03. Time On My Hands
04. Passion Dance
05. Lawns
06. Cantabile
07. It's Easy To Remember
08. Poinciana
09. It Never Entered My Mind
10. The Old Country
11. Windows

 スタートのM01."No Moon At All"から、優しさのピアノ・トリオ演奏で嫌みが無く聴きやすい演奏を展開。今回プロデュース担当の私のお気に入りのアレッサンドロ・ガラティとはちょっと異なって、冒険性は少なく、端正できめ細やかな世界でいて、ノリのよさを持つつジャズのスウィング感もちゃんと演じていて、所謂老獪でむしろ我々に優しく聴かせてくれるというパターン。

  そして基本は、このようにスタンダード曲演奏に於いて、彼の場合あまり原曲を崩さず素直に演奏して、むしろ色をわずかに付けて我々に聴きやすく理解しやすく演じていることだ。もともとジャズ・プレイはむしろ演者の個性を表現する為の工夫をして、スタンダードなどは原曲をむしろ別物に仕上げると言うことが一般に行われるが、それと異なって原曲のイメージを壊さないように伝えてくれるところは、彼の"ある境地に達してのなせる技"なのでは、と思わせるところでもある。

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 又ベース、ドラムスはあまり自己主張せずに、美メロディーを支えるという姿が逆に美を感ずる。このトリオは互いの老獪な味を知り尽くして、三人による一つの姿を求めているトリオなのかと感じた。
 M03."Time On My Hands"は、まさに優美な演奏で、ここではベース・ソロがメロディーを演ずるがピアノとのバランスは絶妙だ。
 優しさ美しさではM05."Lawns"もなかなかの出来。
 私の注目のM08."Poinciana"は、ジャマルのいろいろなライブものを聴いているのであるが、そのラテン系の味というよりは、エレガントが増してのお上品さが入っての無難な仕上がりに徹した感がある。そして好感度は高い。 
 M10."The Old Country"は、なんと言っても、1985年のキース・ジャレットのライブ盤での好きな演奏を思い出すが、このマッチアンティの方はやっぱり優しく解りやすく聴かせてくれている。

 全体的には、この秋の静かな夜にほっと一日が終わってくつろいだ時の音楽として最高だと思うところ。又CDの音質は美しさも表現されていて良好だ。

(評価)

□ 選曲・編曲・演奏  88/100
□ 録音        88/100

(試聴)
まだ、このアルバムの紹介がアップされていないので・・・
参考までにこのトリオの演奏 ↓

 

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